12/10/09 22:09:55.90 VfeahGCL0
朝日新聞 2012年10月9日 東京夕刊9面
原発とメディア251 マネー25
CM界のタブー
そのテレビCMは2回放送されただけで打ち切りになった。
高松市の自然食品会社「ちろりん村」のCM。牛乳パック回収を呼びかけるナレーションが流れ、地
球を描いたイラストの下に「原発バイバイ」と文字が入っていた。
テレビ朝日系列の瀬戸内放送が1990年6月に2回放送した時点で、局内から異論が出た。考査会
議が開かれ、「係争中の問題に関する一方的な主張は取り扱わない」などとした日本民間放送連盟
の放送基準に触れるとして放映を打ち切った。
一方で、当時は「原発は明日を支えるエネルギー」といったCMも流れていた。雑誌「広告批評」編
集長の天野祐吉(79)は90年8月、朝日新聞のコラム「CM天気図」で皮肉った。「『原発は明日を支
えるエネルギー』というのは『原発バンザイ』と同じイミじゃないか」
瀬戸鬱放送の決定に対し、ちろりん村は「民放連は放送基準で『意見が対立しているものは、でき
るだけ多くの角度から論じなければならない』としている」と主張し、放映再開を求める訴訟を起こした。
だが、最高裁は97年10月、「放送事業者の判断が尊重される」として上告を棄却した。
約20年後の2011年。カタログハウス「通販生活」のCMで似たことが起きた。
「原発、いつ、やめるのか、それともいつ、再開するのか。それを決めるのは、私たち国民一人一人。
通販生活秋冬号の巻頭特集は、『原発国民投票』」
黒い画面に白文字の文章を読むのは俳優の大滝秀治。だが、放映を求められたテレビ朝日は断った。
社長の早河洋(68)は会見で、「意見が対立しているものは多くの角度から論じる」とした民放連の放送
基準に抵触する恐れがあるなどと説明。CMは別の内容に替えられたが、「原発国民投票」と書かれた
表紙は映された。元のCMもインターネットで流れて話題を呼んだ。
天野は昨年11月、CM天気図でテレビ局が断った理由を推測した。「たぶんこうだろうね。そんな大きな
政治的問題を一雑誌がCMで言っちゃいけん」。電力業界以外が発する「原発」の2文字に対しては、テレ
ビCMの世界は今も神経をとがらせている。
(編集委員・小森敦司)
キャプション CMが差し替えられた「通販生活」2011年秋冬号。表紙には「一日も早く原発国民投票を」
と書かれている
-----------------------------------------------------------------------------------
うむ。小森さんはタイムリーなネタも拾ってくるな。
『Journalism』7月号での敏腕w奥山俊宏さんの逆切れ検証記事を載せたんだから
他者の瑕疵はノリノリになって取材してきて、仮借無く鉄槌を下す小森さんwwにも是非とも書いて頂きたい。
「その時、科学医療部の愉快な御用記者の皆さんは・・・」みたいな方向でよろしく!w