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福井で原子力学会 除染、課題など報告 初日は第一原発事故シンポ
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日本原子力学会大会は19日、福井市で始まった。初日は東京電力福島第一原発事故の特別シンポジウムが開かれ、
日本原子力研究開発機構や東電などが除染の課題、原発事故の対応などを報告した。除染について、
日本原子力研究開発機構は的確な情報発信の必要性を指摘。
東電は津波の規模が「想定外」で深刻な事故に陥ったと強調した。大会は21日まで開かれる。
■的確な情報伝達 必要【除染活動報告】
日本原子力研究開発機構の専門家らが除染モデル事業や技術開発の現状を報告した。
本県の除染について「汚染された全ての部分の除染はできない」と指摘。
一定の除染を行った段階で、住民が安全性やリスクを理解できるよう的確に情報を伝える必要性を語った。
森林の除染は樹木の伐採に伴い、生態系や保水性に影響する可能性があるため「長期にわたる計画策定が必要」との見方を示した。
また、固形化による農地の表土除去は気温に影響されることや、舗装面を薄く削る作業は放射線量管理が必要となることなど、モデル事業を通して把握した課題を示した。
■津波「想定外」を強調【原発事故対応】
東京電力の担当者が事故対応の概要などを報告した。東日本大震で外部電源を喪失したが、津波到達までの間はプラントの安全性が維持できていたと説明。
津波について「国の防災関係の研究機関でも想定していなかった」と強調した。
福島第一原発1号機の燃料は、大部分が圧力容器外に漏れ出た可能性が高いとの見方を報告した。東電は今後、本県でも県民に同様の報告を行うことを検討する。
■技術的報告書データ集約へ【原発事故の分析】
日本原子力学会の沢田隆副会長は、学会として原発事故に対する技術的な報告書をまとめる考えを示した。
事故に伴うデータを集約し、専門家としての判断を加える見通し。
発表では各団体による原発事故報告書に盛り込まれた項目を比較し「漏れのない提言のため、改善を続ける必要がある」と指摘した。
ただ、学会としての具体的な研究内容などは報告せず、「科学者として分析を示すべき」と不満の声が上がった。
■天野事務局長が冒頭メッセージ 国際原子力機関
特別シンポジウムの冒頭、国際原子力機関の天野之弥事務局長がビデオメッセージを寄せ「第一原発の廃炉作業には世界的な英知・技術を結集する必要がある」と述べ、
機関として日本に協力する考えを示した。
また、「重要なのは言葉より行動。規制機関を真に独立させることも必要」などと訴えた。