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鯨と海の科学館の隣に集められた被災がれき。震災前は花が咲き乱れていた=岩手県山田町船越地区の仮置き場で
岩手・山田町の憩いの場、今は仮置き場
島田市が被災がれきの受け入れを検討する岩手県山田町。
がれきの仮置き場は震災前、キャンプ場や科学館などが集まる観光拠点だった。
住民たちは高く積み上がるがれきに心を痛め、一刻も早い観光シンボルの復活を願っている。
カキやワカメの養殖いかだが浮かぶ雄大な海から陸に目をやると、18ヘクタールの敷地に集まった
約36万トンのがれきが目に入る。空っ風が吹くたびに、粉じんが高く舞い上がる。
「この場所は震災前、みんなの憩いの場所だったんだよ」。同町の主婦鈴木愛子さん(61)が思い返す。
震災前は船越家族旅行村と呼ばれるキャンプやバーベキューを楽しむ施設で、
サクラやスイセン、アヤメなど四季折々の花が咲き乱れていた。
隣には町と海との深い関わりを伝える鯨と海の科学館がある。
しかし今は花の面影はなく、津波で破壊された科学館は廃虚と化している。
鈴木さんは震災前、ウニの水産加工業者だった。震災の日は津波警報を知り慌てて従業員を帰宅させ、
夫と祖母、愛犬を連れて高台に避難した。命は取り留めたが、工場と家は跡形もなく流された。
その後4日間、川の水でのどを潤しながら、凍える車中で助けを待ち続けた。
「津波を思い出すから、がれき置き場にはいまだに近寄れない」という鈴木さん。
「なりたくてこうなったわけじゃない。島田市を起点に全国での受け入れが進んでほしい。
次の世代の子どもたちにも、きれいに咲く花を見せたい」と思っている。 (福田大展)
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