13/02/11 15:07:07.46
昔々、あるところに牛と農夫が暮らしていた。
農夫はいつも毎日欠かさず牛に積めるだけの藁を背負わせて、街と村を往復していたんだ。
でもその牛はとても強い牛だったから、背中に載せたものが大量の重い藁でも歯を食いしばって運んでいた。
農夫はそんな牛をみて、これはまだまだ藁を積めるだろうなと思っていた。
だから、毎日積む藁の量を徐々に増やしていったんだ。
それでも毎日その牛は農夫のために頑張っていたんだよ。
ある朝、農夫は前の日と同じだけの藁を積んだ後、さらにひと掴みの藁を牛の背に乗せたんだ。
牛はいつものように歩き出そうとして、そして異音と共にへたり込んでしまったんだ。
なんと、牛は背中に載せた大量の藁の重さに耐えられずに自分の脚が折れてしまったのだ。
農夫は慌てて、牛に怒鳴りながらこう言った。
「なんでひとつかみ程度の藁で折れるんだ?!」
だけど、その後、牛は一切そこから動く事はなかった。