13/01/16 16:53:24.35 nzjojiif
●ミュンヘンで美術出版社を経営するエルンスト・ハンフシュテングルは、
後にヒトラーと親交を結ぶことになる人物であるが、
そのハンフシュテングルの“初ヒトラー体験”はヒトラーという男の“魔力”を見事に描写している。
「……夢からさめたような気分で周囲を見まわすと、驚いたことに聴衆の態度は一変していた。
……つい1時間前までは……ありとあらゆる罵詈雑言を投げつけた大衆の抑えられた苛立ちが、
深く感動した連帯感に変わっていた。
人々は息をひそめて耳をそばだて、ヒトラーの一語一語を飲みこんでいた……。
近くの一人の女性は……ある種の献身の陶酔に浸っているかのようにヒトラーの顔を凝視し
もはや忘我の境にあって、
ドイツの偉大な未来に対するヒトラーの盲目的な信仰の魔力に完全にとりこにされていた……
演説はやがて『言葉のオーガズム』ともいうべきクライマックスに達した。
……聴衆は熱狂的な拍手を送り、テーブルを叩いた。」