11/01/13 12:45:22
一般隊員の話だと……
横須賀・舞鶴・呉・佐世保と四カ所に「教育隊」って部隊がありまして、入隊者の全員がそこで基礎教育を受けます。
基本的にどこの教育隊でも教育内容は同じで体育・水泳や陸警(陸自の戦闘訓練みたいなもの)などの体力錬成から座学と呼ばれる教室での授業を受けます。
これは音楽隊や写真員、給養(調理)員や経理などの職種へ行くひとも同じです。
部隊勤務は水上艦艇要員(護衛艦・掃海艇・補給艦・輸送艦など)と航空基地要員(パイロットじゃないですよ、基地内で警備や消防など基地業務を行うひと)及び航空整備要員(地上勤務の整備員のちにフライトエンジニアの航空士になれるかも?)に分かれます。
これ以外に少数(特に女性)が通信隊や補給所などのいわゆる陸上部隊に勤務。なお潜水艦要員は潜水艦の学校へ行って別に教育を受けなければいけません。
ちなみに航空機パイロットになるひとはご存じかと思いますが、初めから入り口が違います。海自航空学生として入隊して別プログラムで養成され、6年で幹部階級のパイロットになります。
以下、水上艦艇に絞って話をします。
護衛艦や輸送艦などの大型艦艇は最大で半年単位の航海があります。
しかし毎年半年間も海の上にいるのではありません。そういう任務は複数の艦艇がローテーションで担当しますし、また乗員も人事異動で交代します。
ひとりの隊員が40歳まで洋上にいる、なんて非人道的なことはさせられないし、いくら自衛隊でもそれを強要すれば犯罪です。
もっともそういう勤務を本人が希望しても、年齢・階級があがるにつけて艦内でのポストが減っていくので、本人が希望しない陸上勤務へ移動させられるケースが殆どです。
40代、50代で最前線バリバリの艦隊勤務をしているのは、とても優秀な下士官のみということになります。
だから海自では経験豊富な下士官の最上級の隊員を「先任伍長」と呼んで、かねてより艦長に次ぐ尊敬の対象として扱ってきました。
一般的な護衛艦の航海日数は二週間前後というところでしょうか。もっと長いものもあれば、もっと短いのもあります。長くても途中で各地に寄航しながらというケースもあります。
逆に3週間完全に洋上で待機。某国の情勢不安に備えて、あるいは国籍不明潜水艦の追尾でという任務もあります。海を守る防人ですから当然ですけどね。