12/06/16 10:01:39.23 atJF8i/L
ドラマではミシルは悪役の頭だけど、いかにも悪代官風のミセンのような
単純な悪役の設定ではなかった。
ソルォンのほうが最初はミシル以上に悪役っぽく冷血なキャラに描かれていた。
しかしそのソルォンもドラマの末期のころには、老いたせいなのだろうか、
すっかり温厚な老兵になってしまっていた。
ドラマでは、ミシルはチヌン大帝の妻としてつかえながらも大帝の命で
暗殺されることになるはずだった人だったのであり、その意味では悲劇の人で、
同情と哀れみを感じさせられる存在としても描かれていた。
チヌン大帝がミシルの本性を見抜いていたためとも解釈できるけれども、
ミシル側にしてみれば、チヌン大帝こそ冷酷な男であり、
彼女が権力欲をますます燃やしていくのも無理からぬことだったかもしれない。
彼女にとってはそれが野望というよりはむしろ「復讐」だったのか。
悪女でありながらも、ときどき見せる悲哀をにじませた表情が印象的だった。
出世と権力欲のためにますます悪の道に染まっていくミシルだけれども、
どこか悲哀を感じさせる表情も常に垣間見せ、しばしば苦悩する姿も演出されている。
終盤ではまるで北斗の拳のラオウのよう。
宿敵トンマンさえも敵ながらあっぱれ(とまでは言っていないか?)と認める存在だった。