12/06/12 20:33:13.28 o42vnSnx
もうどうにでもなーれー
以下駄文 読みたくない人はIDをNGにぶっこんでちょうだいw
「アカネ!!」
素っ頓狂なまきの声がしたと思ったら鈍い音がして、アカネにボールが直撃して吹き飛ばされるのが見えた。
「あいたた…」
「アカネ何やってるの?」
三花が呆れた様子でアカネの顔を覗き込んで聞いた。
「ご、ごめん…ちょっとボーっとてて…」
「アカネ!練習に集中しないとダメだよ」
私も下級生の手前注意しなきゃいけないし。
「ごめん、エリ…」
(最近アカネの部活での様子がおかしいんだよね。練習に集中出来てないし)
(まぁ…理由は何となく分かってはいるんだけど)
新入部員が入ってきて、私が1年生の面倒を見るようになってからだ。
1年生の中に、妙に私に懐いてる子がいて、それこそ練習中べったり引っ付いて離れない。
そしてそれをアカネが時々、すごい顔して睨んでる事がある。
(私が他の誰かとイチャイチャするのが気に入らないんだよねー。アカネすっごい焼きもち焼きだし)
(うーん、どうにかしないとダメかなぁ…)
「部長?どうしたんですか、ボーっとして」
はっと気が付いたら、1年生が私の顔を覗き込んでいた。
「え?あ、ああ…ごめん。どうしたの?」
「もう、スパイク練習見てくれるって言ってたじゃないですかー」
「ああ…ごめん。もう一回打ってみてくれる?ちょっと見てなかった」
「はーい。今度はしっかり見ててくださいね!」
1年生は元気よくコートに飛び出して行って、トスに合わせてスパイクを綺麗に決めていく。
(背は高くないけどジャンプ力があって、決定力高い子なのよね。私によく似てるタイプだし、教えやすいし飲み込みも早いし)
(それで犬みたいにコロコロ懐いて可愛いし、すごくいい後輩なんだけどねぇ…)
(…ほらほら、アカネがまたこっち見てるよー…)
「アカネ!!」
「きゃあ!!」
(ダメだこりゃ)