12/02/25 14:11:39.37 OY2KV1A60
Q.クローン病ってどんな病気?
A.炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が主な症状で、
口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも起こりえますが、
小腸の末端部が好発部位で、
非連続性の病変(病変と病変の間に正常部分が存在すること)が特徴です。
クローン病の症状は患者さんによって非常に多彩で、
侵された病変部位(小腸型、小腸・大腸型、大腸型)によっても異なります。
その中でも特徴的な症状は腹痛と下痢で、半数以上の患者さんでみられます。
さらに発熱、下血、腹部腫瘤、体重減少、全身倦怠感、貧血などの症状もしばしば現れます。
またクローン病は瘻孔、狭窄、膿瘍などの腸管の合併症や関節炎、虹彩炎、結節性紅斑、
肛門部病変などの腸管外の合併症も多く、これらの有無により様々な症状を呈します。
クローン病は、再燃・再発を繰り返し慢性の経過をとります。
完全な治癒は困難であり、症状が安定している時期(緩解)をいかに長く維持するかが重要となります。
長い経過の間で手術をしなければならない場合も多く、
手術率は発症後5年で33.3%、10年で70.8%と報告されています。
また、定期的に検査を受けることも必要となります。
Q.なんでクローン病っていうの?
A.1932年にニューヨークのマウントサイナイ病院の内科医クローン先生らによって
限局性回腸炎としてはじめて報告された病気です。
若年者に好発し、発症年齢は男性で20~24歳、女性で15~19歳が最も多くみられます。
男性と女性の比は、約2:1と男性に多くみられます。
わが国のクローン病の患者数の推移を医療受給者証交付件数でみると
近年では毎年1,500人前後の増加がみられ、
2002年度には22,010人の患者さんが登録されています。