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プロ野球日程を瞬時に計算 数学者がソフトを開発
1カ月以上かかるプロ野球の日程づくりが、あっという間にできるソフトウエアを数学者が開発した。
日程を工夫するだけで、球団の移動距離を2割以上減らすこともできるという。シーズン開幕を控え、
彼らの計算式と現実とのギャップはいかに。
開発したのは、国立情報学研究所の河原林健一教授と星野リチャード・前外来研究員。
2人は効率の良い鉄道網や電気回路の設計などにも応用できる「グラフ理論」と呼ばれる分野の研究者だ。
ソフト開発は、3年前の3月、カナダからリチャードさんが来日し、たまたま千葉ロッテの本拠地の近くに
住んだことがきっかけ。鉄道網のような「グラフ」を球団の移動に置き換え、最適な日程をはじき出せないかを考えた。
これは、セールスマンが、いくつかの都市を一筆書きのように回って売り込みをするとき、例えば移動距離が
最短になる経路を求める「巡回セールスマン問題」に似た問題で、都市の数が増えると計算が急に難しくなる。
リチャードさんらは「5カードごとに全球団と対戦」「主催試合は連続3カードまで」などの条件を加えても
計算が速くできるよう工夫した。
そして40カード(3連戦×40=120試合)の最短距離を出し、交流戦24試合も同様に計算して
2010年の日程と比較したところ、総移動距離の24・3%に当たる6万9186キロが削減できることを示した。
「日本プロ野球組織(NPB)は6週間かけて日程を組むそうだが、このソフトなら30秒もあれば十分」とリチャードさんはいう。
昨秋、このソフトをNPBに持ち込み、13年の日程に反映できないか提案した。だが、導入は見送られた。
大柿和則・セ・リーグ運営部長は「計算スピードの速さに驚いた。ただ、球団それぞれに要望があり、
必ずしも移動距離や移動経費の削減が大前提ではない日程になった」と話す。
「大リーグは条件が公表され、数学者が公平な日程作成に関わっている。日本は人気球団の影響が強いようで、
難しい」とリチャードさん。それでも2人はあきらめず、パ・リーグに働きかけていくつもりだという。
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