12/04/25 23:00:37.30 tDDGWVrQ
【キャッチキャッチスンスン！！】
次の瞬間、「それ俺が先に触った！！」とコワモテ兄ちゃんが叫んだ。
前の席に座っていたコワモテ兄ちゃん(以降表記：コワ兄)が意味の分からないことを言い出した。
まだ曲の途中なので私は全力で応援していたが、コワ兄も全力で「俺が先に触っただろーが！」と私を罵倒してきた。
意味不明。完全に意味不明。
ボールに触ったのはスンスンと私だけなのに。
その後カラちゃん！アンコール！騒動等あり、何だかサッパリしないままエンディングに突入したが、その間コワ兄は何度もこちらを振り返り、
「早く返せ！」「ふざけんな！」と罵倒。
場内アナウンスが終演を告げると、いよいよコワ兄は攻撃態勢に入った。
私がサインボールを大切に入れたソイカラの袋に、コワ兄は手を伸ばし、
「先に触った俺に権利があるだろ！」と意味不明な持論を展開しながら袋からボールを取ろうとした。
あまりの理不尽さに、さすがに私も「は？何言ってんの？」と言い返した、そもそもこのコワ兄はボールに触ってもいない。
そこからはもう「触った」「触ってない」の平行線、今思えばそもそも触ったから何だって話だが、
コワ兄は一歩も引かず、ボールを持った私の左手の手首をずっと掴んで放さなかった。
怒りが最大級になってきて、怒りMAXでコワ兄にボールキャッチの瞬間をコマ送りで再現してやった。
そして、コワ兄が触ってないことを何度も言ってやた。。。。が、コワ兄一歩も引かず。
むしろ前に出てきて私の大切なスンスン-Ｔシャツをグイグイと掴んできた。
この時点で恐喝が成立すると思ったので、コワ兄に「とりあえず外に出て話し合いだ」と言って警察を呼ぶ作戦に切り替えた。
コワ兄はまんまと作戦に引っかかり、荷物を持って、並んで歩き始めた。
ホールの外に向かって歩いていく途中、ふとステージを見て、我に返った。
この作戦はダメだと気づいた。もし警察を呼べば、KARASIA開場で事件発生になる。
そうなると、サインボールの企画が今後中止になるかもしれない、KARAもKAMILIAも楽しめなくなると気付いた。
外に出るまでの間、いろいろなことが頭を巡って、自分個人ではなくKAMILIAとして何が正解か必死に考えた。
結果、開場を出て、相変わらず態度を変えないコワ兄に無言でボールを渡した。
コワ兄は無言で去って行った。
あのたくさん人がいる会場で、私を見つけて、私に向かってボールを投げてくれた、そして、キャッチできなかった私のために、もう一度ボールを取りにいって、また投げてくれた。
スンスンが私に届けてくれた優しさは誰にも奪えない最高の宝物なんだと。
あの会場で私は一番の幸せ者だった気付いた。
その後、モヤモヤしながらの帰り道、車内で「今贈」流れ出した。
そして涙あふれ出した。
ガイシ向かいのコンビニ駐車場で私はスンスンに最高の宝物をもらったと気付いた。
人生であんなに泣いた日はなかった。
嬉しくて、嬉しくて、ただただ泣き続けた。
一生忘れない夜、一生応援し続けるよ、ありがとうKARA ありがとうスンスン。
(完)