06/11/12 18:32:31 pSmP1kP+
>>899
パンフレット等にもあるが、8mmフィルムのコダクローム40は、今年の2月で製造販売が
終了になったんだ。8mmで撮影された場面が劇場公開作の中に使われているケースは
他にも無くはないのだが、より本格的な映画撮影用の35mmネガから加工したフィルムを
使っている事が多い。少なくともコダクローム40というのは、せいぜい家庭内や自主上映会
にて小型の映写機で小さなスクリーンに映して終り、という使い方をされる前提のフィルム
で、大画面の劇場映画本編に使われること自体が相当珍しいんだよ。
しかも、ダイジェスト的に見せるだけかと思いきや、劇中劇のような形で登場人物が撮った
という設定の自主映画作品を本編の中で丸ごと紹介してしまうなんて構成の映画は、それ
自体ごく希だと思う。まさかシネコンの大画面で、8mmフィルムしかもコダクローム40で
撮影された映像を観る機会を得るなんて夢にも思わなかった。
こういう訳で、今後も8mmフィルム撮影の映像を使う劇映画は出て来る可能性はあるが、
コダクローム40を使う映画というものは、単純に材料のフィルム供給が終わっているという
点から、限りなく「世界で最後」の蓋然性が高いんだ。(前のレスでは言い切りみたいな形で
書いたのが気に食わなかったのか?)
別に8mmについてグダグダ細かい事情を知っていなければ楽しめない訳じゃなく、そんな
事とは関係なく心に沁みる良い映画だと俺は思っているが、上に書いたように技術的な面
からも大変興味深い作品と言え、それを映画館のスクリーンで観られる体験には値打ちが
あると思うよ。(>898は一応の技術背景的な裏付けがあって書いてるんだよ)
書いてて自分でもマニアックだなと感じるし、そういう要素も興行的にパッとしない結果に
結びついてしまっているのかも知れないが、色々な意味で劇場で観てこその醍醐味がある
作品と思う。
だいいち、俺は前の人のレスを全否定した訳じゃ無いし、「観たい」と書いただけで万人に
強く推奨している訳でも無いのに、どうしてキモ信者呼ばわりされるほど反応されたのか
不思議に感じるよ。そりゃいきなりこのレスみたくフィルムについてのマニアックな事を書き
連ねたら「信者乙」と言われても仕方ないと思うけどw