04/08/21 21:11 vISyA46k
>>681
とりあえず下記はキネ旬1934年11/1号での村上忠久氏による評。
> 之は仏教宣伝映画であり、合せて「キング・コング」式興味をねらう猟奇映画とも見られる。
> (中略)而し此のトリックの極めて拙劣な為に我々はこのトリックから受ける興味は更にない。
> 寧ろ興味は此の映画後半を占める地獄極楽の描写の方にあるとも言へるが、此の描写も安藤春蔵
> によるテクニカラーの汚さと共に児戯を出ない。録音もJOシステムであるが感心しない。
> 尤も之は一つの映画として見る事が既に誤つて居り、かうした物を好む信者達に対する一つの
> 存在であると見て批評などすべき性質の物ではないとも思はれる。が、それにしても之れは今迄に
> 作られたかうした風の映画中では良い方とは言へない。全発声である事も徒に御詠歌や和讃を聴かす
> 事に没頭して何等効果はない。枝正義郎、町井春美などに対しては言ふべき言葉はない。(後略)
もうメタメタですが、客の入りは良かったらしいから評者が辛口すぎたのだろうと思ったほうがいいかも。
フィルムはいわゆる独立プロの製作映画だから枝正義郎氏(故人)のご実家に埋もれているのではないかなーと想像。