02/08/20 15:43
「お、お兄さん……やっぱり僕は……その、だめです」
その言葉を、俺は敢えて無視した。
あやすようにシンジの髪を手で梳いてやり、そのままキスしてやると
潤んだ瞳で見上げてくる。憂いを込めた顔に、愛しさがこみ上げる。
角度を変えて、幾度も幾度も吸いついては離れ、吸いついては離れ……
接吻をどんどん深いものにして行く。
一旦唇を離すと、シンジが途端に息を吐き出したのに気付いて焦った。
どうやら、キスの最中息の仕方がわからなくて止めていたらしい。
「あ……っく……嫌ですっ……こんな所…で…」
こんな時でなきゃ、俺だって言う事聴いてやりたいよ。…でも今は駄目だ。
シンジの浴衣の前を掻き分け、腕を後ろに回して帯を外してやる。
彼がいつも気にしているひ弱な体躯が、暗闇に白く浮かび上がった。
酷く扇情的な光景に俺は知れず息を呑んでいた。シンジは、恥ずかしそうに
ずっと顔を俯けている。暫く見つめた後、俺は手を伸ばした。