仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.6at SFX
仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.6 - 暇つぶし2ch500:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:02:27 VafjvlZS0
>>480

もう死んでるw

501:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:13:26 e80U2ksO0
主役ならやっぱ城戸だな。
あいつこそ元祖仮面ライダーバトルロワイヤルの主人公みたいなもんやし。

502:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:15:53 yd9DOzVmO
将軍ムカつくわー

503:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:19:37 XAszW9Cc0
ナイトになってパワーアップしたハナさんも、忘れないで下さい

504:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:21:31 eX1UnR160
>あいつこそ元祖仮面ライダーバトルロワイヤルの主人公みたいなもんやし

つーか龍騎自体がライダーバトルありが前提の話で、ライダー同士の戦いがウケたから後輩の555やカブトでもあったんだろうな。
「ライダー同士の戦いが前提」という設定を数年も前に考えた脚本女史は凄いと思う。名前忘れたけど。

505:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:22:43 yd9DOzVmO
将軍ゆるせん

506:名無しより愛をこめて
08/06/21 00:51:35 FKxFE1C/O
>>503
腹ぺこ虎姐さんの事も忘れないで下さい。

507:名無しより愛をこめて
08/06/21 01:11:48 lwHxxhh4O
加賀見・・・

508:名無しより愛をこめて
08/06/21 04:54:44 tLGvkF1kO
加賀美

509:名無しより愛をこめて
08/06/21 05:47:46 yAnXfb9K0
URLリンク(www.sanspo.com)
ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」の3代目セーラームーンとして活躍し、映画「バトル・ロワイアルII」などにも出演した女優
神戸みゆきさんが18日午前4時8分、心不全のため川崎市内の病院で急死していたことが20日、分かった。24歳だった
昨年2月、舞台「レ・ミゼラブル」を体調不良で降板してから入退院を繰り返していた神戸さん
女優のみならず、ファッション関係の仕事を夢見て回復を信じていたが、それもかなわなかった。
バラエティーから舞台、映画と幅広く活躍していたアイドルが24歳の若さでこの世を去った。
所属事務所「ルージュ」の本田正樹社長(45)は、サンケイスポーツの取材に「親族に見守られて亡くなりました。(遺体は)安らかな表情でした」と事実を認め、
「繊細な子で自分をギリギリまで追い込んで、持っている力以上のものを演技に出せる子だった…」と突然の訃報に肩を落とした。
神戸さんは昨年2月、同6月公演の舞台「レ・ミゼラブル」を体調不良を理由に降板。川崎市内の病院に検査入院して以降、入退院を繰り返していた。
ただ、今月9日に東京・渋谷区の事務所で社長と会った時には元気な姿を見せていた。
以前から古着をアレンジして洋服を作るなどファッションへの関心が高く、9日も「自分のやりたいことは演技だけじゃなく、
ファッションを写真で表現するような仕事もしてみたい」と意欲を燃やしていたという。
だが、今週に入って体調が急変し緊急入院。親族が見守る中、静かに息を引き取った。
神戸さんは平成12年上演のミュージカル「美少女戦士セーラームーン」のオーディションで約500人の中から主役の月野うさぎ役に選ばれ、芸能界入り。
一躍人気となった。その後も映画「バトル・ロワイアルII」、ドラマ「仮面ライダー響鬼」など話題作に出演。
体を張った演技は定評があり、「レ・ミゼラブル」降板後も製作の東宝から「体調が良くなったら来てほしい」とオファーを受けていたという。
また、ある関係者によると、神戸さんは人を喜ばしたり驚かせるのが好きで、エープリルフールには「事務所辞めた」などとビックリメールを送ってきたことも。
明るいキャラクターで誰からも親しまれる存在だった。
葬儀は21日、川崎市内の斎場で近親者のみで執り行われる

510: ◆kMr1QQsLJM
08/06/21 08:49:22 cbnXnSKf0
書くたびに破棄させられてたらたまったもんじゃないですよ。
前回は出落ちにしたこちらが悪いですが今回は破棄要求の理由自体がおかしいでしょ。
破棄要求は受け入れません。

511:名無しより愛をこめて
08/06/21 08:57:05 wQeAr4j80
もっともな意見です。

512:名無しより愛をこめて
08/06/21 09:06:31 RJkDmMihO
了解しました。
次からは投下前と投下後に宣言をお願いします

513:名無しより愛をこめて
08/06/21 11:13:29 zF0ItZpmO
流れ切っちゃって悪いんだけど、ちょっと質問
クウガの封印エネルギーって正確にはどういう効果だったっけ?
ジョーカーはあれで苦しんでたけど、人間以外を苦しめる効果なんだったかな?
封印エネルギーのおかげでグロンギの奴らは破片まで残らず爆発してたんだっけ?

514:名無しより愛をこめて
08/06/21 11:34:29 yd9DOzVmO
避難所で聞けクズ

515:名無しより愛をこめて
08/06/21 11:42:25 MAcFVh4z0
>>514
てめえがクズだろwたびたびageて、普通はsageるだろw
それくらい分かれよ、屑がw

516:名無しより愛をこめて
08/06/21 11:45:34 TtlrAqmC0
>>513
封印の刻印がグロンギのバックルに到達してから爆発している。
まあ、ライジングとかになったら爆発の規模も変わっているし、そういうキックだと思うが。

517:ネタバレ
08/06/21 12:34:41 e80U2ksO0
最終的には4人のてつをと4人の良太郎が戦いに介入してラスボスをフルボッコにします。

518:名無しより愛をこめて
08/06/21 12:34:48 oE300YLxO
続きマダー?
早く書けよ糞が

519:名無しより愛をこめて
08/06/21 18:15:32 k3xWdzfrO
ネタバレやめろよ…まぁ光太郎ならしょうがないが

520:名無しより愛をこめて
08/06/21 18:22:57 MAcFVh4z0
どう見ても出鱈目だろ。
今回ブラックもRXも出てないんだしw
外部介入は余程の事がないと無理だ。

521:名無しより愛をこめて
08/06/21 18:29:53 Evrco2Ma0
前回のRXの雑魚ッぷりには泣けた、制限なしのバイオなのにあの弱さ、首輪解除係に
まで落とされた

522:名無しより愛をこめて
08/06/21 22:26:50 k3xWdzfrO
まぁ実際のRXなら奇跡でなんでも解決しちゃうから弱体化させないと扱いにくいよな

523: ◆yFvLIBbl9I
08/06/22 15:30:55 /qbFcpHv0
五代雄介、城光 予約します。

524:名無しより愛をこめて
08/06/22 16:16:10 xIaxiBqc0
>>523
がんばって下さい!

525:名無しより愛をこめて
08/06/22 21:00:16 L36J3pJz0
>>523
お待ちしています!

526: ◆cW9wr8uD4A
08/06/22 21:28:14 IGkeXKEK0
牙王、一文字隼人(R)、ハナ、ゾル大佐、橘朔也を予約します。


527:名無しより愛をこめて
08/06/22 21:31:17 L36J3pJz0
>>526
了解、お待ちしていますが、風間は予約忘れでしょうか?

528:名無しより愛をこめて
08/06/22 21:51:50 1kd6QzqRO
風間は予約入ってますね

529:名無しより愛をこめて
08/06/22 21:53:25 L36J3pJz0
>>528
ああ、なるほど。

>>526
すいませんでした。

530: ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:51:06 D7SfkrSA0
牙王、一文字隼人(R)、ハナ、ゾル大佐、橘朔也を投下します。

531:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:51:41 D7SfkrSA0
 清々しいはずの朝の空気も今の彼らにとっては重苦しく感じられた。血腥い戦場にそのような安らぎなどは存在しないのだろうか。
 ひたすらに歩み続ける一組の男女。"一文字隼人"、"ハナ"。バトルロワイヤルからの脱出を試みる彼らは共に闘う仲間を求め、進路を南に探索を続けていた。
 長い道中、彼らはこれまでのことを少しずつだが語り合った。
「…本郷に注意しろだと? 馬鹿な…」
「でも確かにあすかさんはそう言って…」
「彼女がそんなことを…?」
一文字には理解出来なかった。彼女が何故そのような発言をしたのか。
「…一文字さん?」
困惑した表情を気にしたハナは一文字に優しく問い掛ける。
「…本郷のことは気にするな。さっきバイクで走っていった男が…といってもお前はそのとき寝ていたか。とにかく、本郷は敵じゃない。俺が保証する」
いつになく真剣に語る一文字の姿からはとてもその話が嘘だとは思えない。かといって、あすかさんが嘘をついていたとも思えなかった。
 常日頃、時の列車に巣くう青い嘘つきなイマジンの話を聞かされているハナは人よりも嘘を見破るのが得意なはずだった。だからこそあすかも、一文字もどちらも嘘をついているとは思えなかった。

532:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:52:27 D7SfkrSA0

「橘! ぼやぼやするな!」
軍服に身を包んだ男"ゾル大佐"は激を飛ばす。その後ろに続くのはスーツ姿の男"橘朔也"。
「何をしている! 急がんか!」
変身制限がかけられた今、敵に襲われる危険は計り知れない。落ち着ける場所を見つけるまでは歩みを止めるわけにはいかない。痛みをこらえて歩き続けるゾル大佐は苛立ちを隠せなかった。
 一方、橘も考えていた。先程の戦闘の疲労は相当なもの。それにも関わらず平然と振る舞い続ける目の前の男に確信を深めた。ゾル大佐はやはり主催者との内通者であり、自分の監視役であると。

「…待て」
どこからともなく聞こえてきた声に2人はとっさに身を潜めた。
「隠れても無駄だ…全部まとめて…喰ってやる!」
男の手から零れ落ちたマスターパスは宙を舞い、腰に巻かれたベルトにセタッチする。
「変身!」
「Gaoh form」
鳴り響く荘厳な音楽と共に男"牙王"はベルトから放出される粒子によって闘いの鎧をその身に纏った。


533:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:54:25 D7SfkrSA0

 ゾル大佐は木陰に身を潜めながら様子を窺っていた。恐れていた最悪の事態。だから急げと言ったのに。だがいまさらそんなことを言っても始まらない。この危機を乗り越えるには……
 橘も近くの木を盾にし、考えを巡らせた。目の前の男は現実の存在か、はたまた内通者が呼び寄せた作為的なマーダーか。どちらにせよ変身出来ぬ今、選択肢は一つ。如何にしてこの危機から逃れるか。
「…いつまで隠れてるつもりだ!?」
「Full charge」
ガオウは光り輝く剣を大きく振るった。

「…もうだいぶ歩いてきたみたいね」
そう言いながらハナは時計と地図を確認する。響鬼達と別れてからまもなく一時間が経過しようとしていた。
「もうこんな時間か…お前と一緒にいると時間の経つのが早い……」
さり気なく肩へ回してきた一文字の腕をハナは華麗に避け、何事もなかったかのように会話を続ける。
「往復のことを考えたら、そろそろ引き返しましょうか」
「そうだな……伏せろ!」
一文字がハナを庇うように倒れ込むと彼らの頭上をドリル状の光の刃が駆け巡り、辺りの木々を薙ぎ倒した。
「……4人か」
ガオウは隠れる場所を失った獲物をじっくりと見定める。どうせ喰らうならなるべく強い方がいい。


534:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:56:03 D7SfkrSA0
 先程も会った男にデンライナーに乗っていた女。この2人はどちらも大したことはない。1人は闘いから逃げ、もう1人は変身出来ないただの女。だが、残りの2人も逃げ場を失って尚変身しないところを見ればたかが知れている。
「さあ…誰から俺に喰われたい? それともみんなまとめて喰ってやろうか?」
一文字はそっとハナの前に立つ。
「下がってろ…俺がやる」
「そんな! 私も…」
いきり立つハナの口を手袋に覆われた一文字の手が優しく塞ぐ。
「本郷との約束なんでね…」
"彼らを頼む。"あまり認めたくはないが唯一の"親友"の頼み。無碍に断るわけにはいかない。一文字はマスクを持ち、ベルトに手をかける。
「そこの大喰らい…俺が相手になってやる」
ベルトの起動と共に緑の戦士、ホッパー2号が飛び上がった。
「何!? 何故仮面ライダーが…」
ゾル大佐は驚きを隠せない。一号や二号に酷使した戦士の姿に。本郷と一文字以外にもショッカーの手によって作られたライダーがいたというのか?
 少し考えてすぐに結論が出た。他にライダーがいても不思議ではない。参加者は別々の時間軸からつれて来られている。ならばあれはきっと自分が知っているよりも未来のショッカーが作った新たなライダー。
「…橘。今のうちにいくぞ」
ショッカーのライダーならば援軍に等しい。彼が戦闘しているうちに逃げて体制を立て直す。ゾル大佐はそう判断した。
「分かった…」
一方、橘も考える。突如現れた男は恐らく先程自分達と闘った敵と同じ存在。そしてそばにいる2人組のうち、どちらかが現実の人間。またどちらかが奴を呼び寄せた主催者との内通者だろう。そしてゾル大佐の反応からすれば…
(緑色の仮面ライダーとやらに監視されている女性が現実世界からつれて来られた人間か。今は無理だが…いつか必ず助ける。だから…許してくれ)
 橘とゾル大佐は急いでその場を後にした。


535:ネタバレ
08/06/23 16:58:46 sH0sasgz0
一文字が死にます

536:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:59:05 azLx652v0
【橘朔也@仮面ライダー剣】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-4エリア北部から移動中】
【時間軸】:Missing Ace世界(スパイダーUD封印直後)
【状態】:全身に疲労。 ギャレンに2時間変身不能。
【装備】:ギャレンバックル
【道具】:基本支給品一式、ラウズカード(スペードJ、ダイヤ1~6、9)、レトルトカレー、特殊支給品×?
【思考・状況】
基本行動方針:仮想現実から本当の現実に帰還し、主催者を打倒する為、勝ち残る。
1:とりあえず市街地からは離れる。
2:ゾル大佐と行動を共にし、利用する。
3:仮想現実とは言え本当に非情になり切れるか不安。
備考
※今の自分は仮想現実の中に居ると確信しています。
※自分以外にも現実世界から連れて来られた人物はいると考えてはいます。
※ゾル大佐は主催者との内通者であり、自分の監視役と確信しています。
※例え脱出の手がかり等があったとしてもそれらは全て仮想現実上の物であり、真に脱出する事は不可能と確信しています。
※ハナを現実世界から連れて来られた人物、一文字を主催者との内通者であり、ハナの監視役、牙王を一文字が呼び寄せた作為的なマーダーと判断しました。


537:ネタバレ
08/06/23 16:59:10 sH0sasgz0
ハナが死にます

538:名無しより愛をこめて
08/06/23 16:59:54 sH0sasgz0
cW9wr8uD4Aが心臓発作で

539:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 16:59:57 azLx652v0
【ゾル大佐@仮面ライダー(初代)】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-4エリア北部から移動中】
【時間軸】:三十九話開始直後
【状態】:全身に疲労。胸に砲撃によるダメージ。黄金狼男に2時間変身不能。
【装備】:なし
【道具】:基本支給品一式、特殊支給品×?
【思考・状況】
基本行動方針:生き残ってショッカーを再興させる
1:とりあえず市街地から離れる。
2:橘の態度に不信感。
2:後ほど一文字と本郷を倒しに行く。
備考
※基本支給品の携帯電話の使用方法を知りました。
※参加者が別々の時間軸からつれて来られている事に気付きました。
※変身制限に気付きました。
※剣世界について大まかな知識を得ました。
※死亡した一文字は同姓同名の別人と考えています。
※一文字(R)のことを未来のショッカーが新たに作ったライダーだと思っています。


540:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:00:43 azLx652v0
 その頃、ガオウとホッパーの闘いは激しさを増していた。
 力だけでいけばガオウの方が明らかに優勢だった。ガオウガッシャーの一太刀一太刀が重く、力強く、辺りに空気を切り裂く鈍い音が響いていた。
 しかしホッパーはその剣筋を見定め、どんなに体制が崩れようと一つ一つ確実に回避していく。そしてどのような体制からでもまるで舞うように軽やかに振る舞い、正確に蹴り込んでいく。その華麗な足技はまさに技の2号の名に相応しいものだった。
 蹴りの一撃一撃の威力は微々たるものだが度重なることで確実にガオウにはダメージが蓄積されていく。
「こざかしい!」
ガオウが袈裟掛けに振り下ろしたガオウガッシャーをホッパーは一歩下がって避けようとする―が、何度も同じ手を喰らう相手ではなかった。ガオウは斬り込みながらも強引に前進し、ホッパーの胸を力ずくで切り裂いた。
 まともに一撃を浴び、ホッパーが多少怯んだ隙をつき、ガオウはがむしゃらに切りかかる。何度も振り下ろされる刀に合わせ、火花が周囲に飛び散る。
「この程度か…」
「Full charge」
再び鳴り響く電子音声。ガオウガッシャーの刃先に光が宿っていく。
「一文字さん!」
思わず駆け寄ろうとするハナをホッパーは手を広げて制した。
「女に心配してもらうほど…俺は柔じゃない…」
そしてホッパーは勢いをつけ、空高く飛び上がった。

541:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:01:42 5cX0zSZd0
 

542:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:02:49 sH0sasgz0
            _  -──-   _
            ,  '´           `ヽ
          /                 \
        /                    ヽ
      / __, ィ_,-ァ__,, ,,、  , 、,,__ -ァ-=彡ヘ  ヽ
       ' 「      ´ {ハi′          }  l
      |  |                    |  |
       |  !                        |  |
      | │                   〈   !
      | |/ノ二__‐─ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
     /⌒!|  =彳o。ト ̄ヽ     '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !    ウホッ! いい男・・・
     ! ハ!|  ー─ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l |
    | | /ヽ!        |            |ヽ i !
    ヽ {  |           !           |ノ  /
     ヽ  |        _   ,、            ! , ′
      \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'
        `!                    /
        ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |
            |\      ー ─‐       , ′ !
           |  \             /   |
      _ -‐┤ ゙、 \           /  ! l  |`ーr─-  _
 _ -‐ '"   / |  ゙、   ヽ ____  '´   '│  !  |     ゙''‐-

543:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:03:05 azLx652v0
 ホッパーはガオウに強烈な一撃を叩き込むために右足を向ける。
 だがガオウも黙っていない。光迸るガオウガッシャーを振り上げる。
 回転しながら宙を舞うドリル状のオーラソードの軌道にホッパーのキックが重なる。
 力比べで分が悪いことを一文字は重々承知していた。それでも止まらずに迎え撃つ。光の刃と逞しき脚が空中でぶつかり合う。
 信頼する友のためか、惚れた女のためか。何にせよ一文字はまだこんなところで死ぬわけにはいかなかった。
「…何!」
ガオウは驚きを隠せない。力比べで自分が負けるとは考えられなかった。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
ひたすらに突き進む緑の矢が光の刃を跳ね飛ばし、ガオウの体を捉えた。
 轟音と共に激しい土煙が舞い上がる。たなびく煙の中から現れたのは―マスクを外した緑の戦士。
「一文字さん!」
思わず喜びの声を上げるハナ。
「…さて、そろそろあいつらが待ってる頃だろ…帰るか」
フラフラと歩き、ハナに近づく一文字。
「STRIKE VENT」
土煙を掻き分けやって来た炎の竜が一文字の背中に激突すると、一文字はそのまま力無く吹き飛んだ。

544:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:03:21 sH0sasgz0
ハッ

僕、本郷猛がそう思ってると
突然一文字は僕の見ている目の前で
ツナギのホックを
はずしはじめたのだ・・・!

            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ 
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|
  | |  -  ̄   /   |     _ | ̄ ̄ ̄ ̄ /       \  ̄|
___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , /     ヽi___.|
 ̄ ̄ ̄    |    _ 二 =〒  ̄  } ̄ /     l |      ! ̄ ̄|
_______l       -ヾ ̄  l/         l|       |___|

545:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:03:28 azLx652v0
「前菜は終わった…メインディッシュの始まりだ!」
ようやく消え行く土煙の中から現れたのは竜の牙を持つ王"仮面ライダーリュウガ"。
「…しぶとい…やろうだ…」
リジェクションによる負荷と激戦の痛みが全身を襲い、一文字は気を失ってしまった。
「一文字さん!」
「眠るにはまだ早いんだがな…」
じりじりと近寄るリュウガの姿にハナは決断し、デッキを構える。
「ほお…少しは楽しませてくれそうだな…」
「変身!」
花の騎士と竜の牙を持つ王。漆黒の鎧を纏った戦士同士が対峙した。
「NASTY VENT」
不可思議な超音波がリュウガを不意に襲った。
「…く!」
「ADVENT」
たじろいだ一瞬の隙をつき、ナイトは即座に次のカードを読み込む。ペットボトルから飛び出してきたコウモリがリュウガの視界を覆い、気がついたときには既にナイトと一文字の姿はなかった。
「逃がしたか…」
後には変身を解除したガオウが1人残った。

 一文字を抱え、コウモリに捕まりながら空を飛ぶハナ。気絶した一文字を庇いながらの闘いを不利と考えての判断だった。
 気絶した一文字を気遣いながらハナは目的地へと急ぐ。響鬼達との合流を信じて。

546:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:03:58 5cX0zSZd0
 

547:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:04:01 sH0sasgz0
 、        ヽ
 |ヽ ト、  ト、 ト、 、.`、
/|l. l. | |l l | | l |l.| |l. l
/' j/ ノ|ル'/レ〃j/l |
-‐7" ヾー---┐|_.j
 ̄   ./゙ニ,ニF、'' l _ヽ
::   ,.,. |ヽ 」9L.` K }.|
    l'  """  l ) /
  h、,.ヘ.      レ'/
          レ′
 r.二二.)     /  
  ≡≡    ,イ
.       / !
\   /  ├、
::::::` ̄´   /  !ハ.

548:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:04:43 azLx652v0
【牙王@仮面ライダー電王】
【1日目 現時刻: 朝】
【現在地:F-4エリア北部】
【時間軸】:最終決戦前。
【状態】:全身にキックによるダメージ、ガオウに2時間変身不可。 リュウガに2時間変身不可。
【装備】:ガオウベルト
【道具】:マスターパス、基本支給品一式、ランダム支給品1~3(未確認)、リュウガのデッキ、コンビニから持ってきた大量の飲食料
【思考・状況】
基本行動方針:全て喰らい尽くした上で優勝
1:適当に歩き回り、参加者を喰らう。最終的にゴルゴス、死神、影山も喰う。
2:一文字、ハナ、加賀美新、風間大介、天道総司を倒したと思われる参加者を喰らう
3:機会があれば煩わしい首輪を外す。
4:ガオウライナーを取り戻して村上も喰う。
※会場のどこかに時の列車(予想ではガオウライナー)が隠されていると推測しています。
※何処へ向かうかは次の人にお任せします。
※木場の生存には未だ気づいていません


549:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:05:09 azLx652v0
【一文字隼人@仮面ライダーTHE FIRST】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-4エリア北部から移動中】
[時間軸]:FIRST終了後。
[状態]:全身に強い衝撃、リジェクションによる負荷と苦しみ、気絶中、ホッパーに2時間変身不可
[装備]:特殊マスク
[道具]:基本支給品
【思考・状況】
基本行動方針:バトルロワイアルからの脱出
1:頑張れよ、本郷。
2:出来る限り、戦闘は避け状況を把握する。
3:後ほど本郷、及びあすかとの合流。
4:俺や本郷と同じ名前……偽者か、それとも?
5:余裕があれば首輪を回収に行く。
6:ハナに興味。風間、ハナと行動する。後ほどヒビキたちと合流。
[備考]
※死神博士の事を自分を改造した老紳士だと思っています。
※FIRST終了後の参戦のため、風見志郎の存在を知りません。
※変身解除の原因が、自身のリジェクション(改造手術による後遺症)によるものだと考えています。
※首輪について:
 金属製のフレームに吸音用の穴と紅いダイオードが一つ。詳細不明。
 さほど重くなく、表面にはスマートブレインのロゴがプリントされている。 
 無理に外そうとしたり禁止エリアに入ると起動、装着者は灰になる。
※自分が戦った高笑いの男(志村)は戦いに乗っている、また策謀を巡らせている可能性を考えています。

550:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:05:12 sH0sasgz0
   ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_,  そういえばこのショッカー基地は
 ,、,、,ミッン、,._        _,、-'゙_,、-'゙.   ハッテン場の基地があることで
 、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙  __,  有名なところだった
 }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_| 
 ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''" .|_   いい男に弱い僕は誘われるまま
 ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴  ''"_|_|  ホイホイと改造手術に
  └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴  ''"_|_   ついて行っちゃったのだ
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴  __.|_|_
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
    |エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__
    |エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__|
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__
  -,-=''┷━|┬ニエ ┬--  .|__|__| _|_|_
   ''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__
  二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_
  二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_       |⊥ |__

551:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:05:43 sH0sasgz0
人. 食 か .俺 |  / つ ホ よ
間 っ ま は |  l い イ か
な ち わ ノ  !  〉 て ホ っ
ん ま な ン |  | き イ た
だ う い ケ |  | て    の
ぜ   で だ |  ヽ       か
ヽ        っ !   l \    /
ノ!\__   て /   |  〃''7´
  {  l ̄`ヽ(  ヽ ! / ,;〈
     j| /     `ヽ;;,,   ヽ
  / / l!        ',;    ',
  / /         |
  /   l          !    l
,.イl!    l!         /,    l!
ゞ{l       , , ,;;;ノ、,,,
r''l      ' ' ' ' ''l;;;''''''
、 |           |;;
.ヽ!   !         |;
__」   l        |ヽ
<!  ヽ      | ヽ



552:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:06:08 sH0sasgz0
こんなこと初めてだけどいいんです…
僕…一文字みたいな人 好きですから…

うれしいこと言ってくれるじゃないの
それじゃあ
とことんよろこばせてやるからな


言葉どおりに
彼はすばらしいテクニシャンだった
僕はというと
性器に与えられる快感の波に
身をふるわせてもだえていた




553:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:06:26 azLx652v0
【ハナ@仮面ライダー電王】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-4エリア北部から移動中】
[時間軸]:劇場版・千姫と入れ替わっている時
[状態]:疲労ある程度回復、悲しみと強い決意、ナイトに2時間変身不可
[装備]:冥府の斧@仮面ライダーアギト、カードデッキ(ナイト)
[道具]:支給品一式、洗濯ばさみ、紙でっぽう、戦国時代の衣装、ミニカー7台
【思考・状況】
基本行動方針:脱出する
1:一文字と行動。後ほどヒビキたちと合流。
2:仲間を探して一緒に脱出する
3:イマジンに対する自分の感情が理解出来ない
4:牙王、影山瞬、死神博士、ゴルゴス、仮面ライダーグレイブ(志村の名前は知りません)に気をつける
5:モモタロスの分まで戦う
6:本郷猛は敵? 味方?

554:全てを喰らう牙 ◆cW9wr8uD4A
08/06/23 17:06:53 azLx652v0
以上で投下を終わりにします

555:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:06:55 sH0sasgz0
       ______       |
    ,,..-‐";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;` 、   i       あ
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、  ヽ  つ   あ
  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|  〉  ぎ   :
  |;;;;i "'`~  "`~ `i||i" '' ゙` " |;;;;;;|  /  は   :
  |;;;;|       ヽ`     u  |;;;;;| |    シ
  .|;;| ,-;;;;;;;;;;"フノ  ヾ`;;;;;;;;;;;;;;;ヽ |;;;;| |    ョ
 ,,ト;| ',,_==-、く    >゙-==、  |/ i |   ン
 |i 、|   ' ̄"彡|         || | |    べ
 |'. (|       彡|          |)) | .|    ン
  ! 、|      i,"(_ ,, 、,      |" i  |   だ
  ヽ_|        `         .|_/  ノ_
   .|゙      、,.--‐ 、,,     |     ヽ、_,,,、_ノ
   .i ゙、    '  ̄ニ ̄     /|
   |   、      ̄ ̄    , ' |
   |  i ` 、    (    , "   |
    |      ` ー---― "|    |
   |  |          i     |

556:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:07:28 sH0sasgz0
  ,. '" _,,. -…;   ヽ
  (i'"((´  __ 〈    }
  |__ r=_ニニ`ヽfハ  }
  ヾ|!   ┴’  }|トi  }  このぶんだと
    |! ,,_      {'  }  そうとうがまんしていた
   「´r__ァ   ./ 彡ハ、   みたいだな
    ヽ ‐'  /   "'ヽ
     ヽ__,.. ' /     ヽ
     /⌒`  ̄ `    ヽ\_
    /           i ヽ \   腹ン中がパンパンだぜ
   ,'              }  i  ヽ
    {             j   l    }
   i   ヽ    j   ノ   |   } l
   ト、    }   /  /   l  | .|
   ! ヽ      |  ノ    j  ' |
   { |     } |      l    |
   ヽ |     i  | \    l    /|
    { |     l   |     |   / |
    l !        |       l  / |

557:名無しより愛をこめて
08/06/23 17:11:10 sH0sasgz0
              |ヽ
             ,ヘノ:::::ヽ
           /:::::::::::::::::ヽ
        /| /::::::::::::::::::::::::::ゝ
       /::::|/:::::::::::::::::::::::::::::::::::〉/!
       |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://|
       |::::::::::::::;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
      |\:::::::::/  `、::::::::/ ヽ:::::::::::::::|/  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ヽ:::::::::/    !::::/   !:::::::::::/   | 
      \::::::::>    V __<,,=-、/  |
         ヽ「`|〒=。,_;' 。=〒|#l)   | >>554
        ‐ゝ、!  ̄",└≡=ナ-┘  <
         `∧  i=`==、 ∧´     \_貴様、なかなかやるな。だが、次の一撃で終わりだ________
―┬─┬―i⌒/  \ー='/ ヽ⌒i―┬─┬─┬―
  !   !  |  | |.  ハ`ー'´ハ  | |  |  !   !   !

558:名無しより愛をこめて
08/06/23 18:20:43 jlUx7tTO0
乙です

橘さん、その調子で勘違いを続けて話を複雑にしていってくださいm(..)m

559:名無しより愛をこめて
08/06/23 18:59:33 DpdPDOQo0
感想よりAA荒らしのほうが多くて吹いた

560:名無しより愛をこめて
08/06/23 19:02:25 zvWYgrjNO
まぁあんま盛り上がらない話やからね
死人もでとらへんやろ

561:名無しより愛をこめて
08/06/23 19:22:02 xyHjesgy0
盛り上がらない話っていうか、明らかに他の書き手との技量が・・・

562:名無しより愛をこめて
08/06/23 19:24:43 DpdPDOQo0
技量が劣っていたら感想も書かないというとこですね、わかります。

563:名無しより愛をこめて
08/06/23 19:36:41 vCiexPZJO
投下乙です。
ハナさんを守って闘う一文字が格好良かったです。
ハナさんもただ守られるだけの女性ではありませんね。
無事に響鬼さん達と合流できれば良いのですが、
相変わらず斜め上の考察を繰り広げる橘さんに、ゾル大佐の苦労がしのばれました。
GJです。

564:名無しより愛をこめて
08/06/23 19:48:07 fHlNpxnZ0
投下乙!
橘さん……貴方は相変わらずwゾル大佐とのコンビはやっぱりいい。
一文字もカッコいいですね。牙王との闘いは絵になります。
ハナさんがもうすっかりナイトを使いこなしてて凄い……今後が気になります。



565:名無しより愛をこめて
08/06/23 20:07:37 vxRnw0d+O
乙。

橘さんがウザくなってきたなw

566:名無しより愛をこめて
08/06/23 20:09:28 2IE/ZtUFO
投下乙です

牙王相手に奮闘する一文字が印象的でした。
ヒビキさん達の動向と合わせて今後が気になります!
それと相変わらずの橘さんは……w

567:名無しより愛をこめて
08/06/23 21:02:56 F7kB251o0
>>554
投下乙です。
一文字の男っぷりが良かったです。
ゾル大佐のショッカーライダーという判断はらしいですねw
ああ、橘さん……
今後も荒らしに負けず、頑張ってください。応援しています。
最後にGJ!

568:名無しより愛をこめて
08/06/23 21:08:20 nZaU4bHn0
相変わらずの速筆乙です。
止まらない橘さんの妄想が若干ガオウや一文字を喰ってるw

569:名無しより愛をこめて
08/06/23 21:28:53 1Q2xRn2f0
投下乙です。

た、橘さん、いつになったら颯爽とヒーローしてくれるのか……
牙王相手に、残り2人がどうなるのかと思いましたが、
ハナの冷静な判断で、逃げる事にしましたが、この先どうなるのやら。
しかしハナって、電王で4種類のライダーの戦い方を間近で見ているから、
引き際も心得ているのでしょうか。

570:名無しより愛をこめて
08/06/23 21:59:13 DpdPDOQo0
お前らよくやった! これでお前らは戦力外住人卒業だ!!!!!

571:名無しより愛をこめて
08/06/23 22:23:59 HhNprONlO
愚図が喚くな

572:名無しより愛をこめて
08/06/24 16:25:09 cblaKmA8O
ライダー住人の得意技
意見を言う住人を荒らし扱い

573: ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:10:09 +xhDDLGn0
投下します。

574:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:11:06 +xhDDLGn0
 夜が明けて間もない時間帯が生み出す肌寒さと、昇った太陽が本領を発揮する寸前という時間帯の呼び込む微量の陽気。
 それら二つの反発が作り出す春先独特の気候は、三角形を形成しながら歩む三人の男性にとっても心地が良いものだ。
 全身に風格を漂わせながら先頭を切って進む男の名は、ヒビキ。
 一目でその実力が分かる鍛え上げられた肉体と、確固たる意思を宿した瞳。「漢」と呼ぶのが相応しいだろうか。
 ヒビキの後ろから追従する二人の男は、対称的な様子で道を踏みしめている。
 その一人、城戸真司は正面を真っ直ぐに見据えている。心の奥底に秘めた悲しみを牢から解放はせず、明るく振舞うことに徹している。

 一方、風間大介は視線をあちらこちらへ滑らせ続けている。風向を次々と変える気まぐれな風の様に。
 内心後悔していた。ハナを一文字任せにしてしまったことを。彼女に殴られた鼻の痛みが増した気がした。
 現在は殺し合いの真っ只中であり、いくらハナが戦闘手段を持ち同行者付きと言っても安心は出来なかった。
 また、大介をもう一つ悩ませる要素が存在した。緑川あすかのことである。
 真司に支給されたデルタギアを強奪し去った彼女は、大介からすればハナの次、二番目に出会った参加者にあたる。
 あの場にいた他の参加者よりも同行時間が長かったにも関わらず、彼女を止められなかったのも自分の力不足が大きい、と大介は思い込んでしまう。
 だが過ぎたことはどうしようも無い。風らしく、大介は次の目標を定める。

(女は花……ならば、全ての花は私が救ってみせましょう)

 そうと決めてから歩みが速まるまでに時間はそう掛からなかった。三角形の並びから先頭のヒビキを抜き去り、列を崩す。
 早急に仲間を集めて、再びハナと合流した上で、更にあすかも連れ戻す。
 その意思を汲み取ったのか、三人の辺りを吹く疾風は追い風となり、彼らを後押しせんとしている。

「よし……じゃあ少しペースを上げるか」

 たちまち大介に追い付いたヒビキが少しばかり笑みを含む。
 それに真司も合わせる様にして大介に並び、三角形はその内の一角の奮起から直線へ変化した。

575:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:11:07 lFZ0ZZiv0


576:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:11:46 +xhDDLGn0


 エリアE-5の中央で三人は、ほんの一時的に歩みの速度を緩めながら平淡に繰り返される景色を眺めながら進む。
 その過程で真司は、自身に妙な感覚を覚えていた。
 リゾートと呼ばれる地であると言うのに、視界に入るそれらはどれも見覚えがある様な構図で、懐かしさすら感じてしまうのだ。
 ジャーナリストの端くれとして各地を取材して回ってきたことで、一般人より多くの景色を記憶してきた真司の脳がそう思わせているのかも知れない。
 辺りを見渡せば見渡す程、この場で行われているゲームと自身を取り巻く周囲の雰囲気とのギャップには悪い印象しか浮かばない。
 彼がこのゲームに参加する前に投じていた戦い「ライダーバトル」。それはほんの一握りを除いて関係者以外に知られることは無かった。
 普通通りの進行を見せる現実の抱える静寂中で、戦いは行われていたのだから。
 ライダーバトル同様、外部の者に知られることなく進み、幾多の命が絶たれていくこのゲーム。
 真司にとって、このゲームの開催はそれが再び繰り返されたことに等しいものだった。

 今度こそ止めなくてはならない。ライダーバトルの時は試行錯誤を繰り返してきたが、今回のゲームではハッキリと方針を固める動機がある。
 戦いを止めることができず、尚且つそれが長期化した際に起こる悪夢―,一般人への被害拡大。
 ライダーバトルの最終局面におけるミラーモンスター―レイドラグーンの大量発生。それと似た現象が起こるのを真司は恐れていた。
 方針は則ち、ゲームとの無関係者をも巻き込んだ惨劇への発展を阻止すること。
 集団との一時的な合流、三人になってからの行動中に経た思考から、主催者であるスマートブレインがその惨劇を起こせるだけの力を持っていると真司は確信していた。
 真司からすれば、死者蘇生を可能にするという村上の発言に嘘は無いと考えるのが普通だ。
 実際に彼の知る命を落とした筈のライダーが複数人ゲームに参加しているのだから。
 たちまち人間を灰化させた首輪といい、彼の危惧している事態を起こせるだけの力を必ず持っている筈―そう考えるのもおかしくないだろう。
 だからこそ放っては置けない。必ず仲間を集めて、スマートブレインを討つ。
 その信念は何処へ向かうのか、その結末は、不透明のままだ。

577:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:12:10 lDUH0lpX0



578:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:12:19 95c9BiXT0
ハッ

僕、本郷猛がそう思ってると
突然一文字は僕の見ている目の前で
ツナギのホックを
はずしはじめたのだ・・・!

            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ 
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|
  | |  -  ̄   /   |     _ | ̄ ̄ ̄ ̄ /       \  ̄|
___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , /     ヽi___.|
 ̄ ̄ ̄    |    _ 二 =〒  ̄  } ̄ /     l |      ! ̄ ̄|
_______l       -ヾ ̄  l/         l|       |___|


579:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:12:42 lFZ0ZZiv0


580:支援
08/06/24 18:13:12 jLyYhLbZ0
    /  .な  い  あ  も   ヽ
     |  い  い  い  う    | 、
     |  か  ん  つ      ! ヽ      /
     ヽ  な  じ  一  全   /  ,.>‐r=t‐/
       \   ゃ  人  部  /  /、_ソニi'_>、
   ヽ    ヽ/    で   /  |::::::.ヽ・/:::::::::l    ,,.-‐
    \,.--、/`ー-----‐‐ ゝ   |ト;;;;:::::! !:::::;;;;ノ!  ,.-'"
    ,<`゛ . "ヽ           ヽイv'=`vソ!レt=ニ二 _,,.-‐
   rt'⌒i.__!⌒i )         ,..rrヽヽニニイ/ノ!ttrr,,.、=ニ-‐
   └!-イニヽヲ'       ,.rr'T! !.:::::i. ヽ!ニニイ' ,,/,.-i::''//`rrr
-‐t::i"ヾ、!三!ソ,ト、,、   /ッr-‐´:::.、ヽー--..:::/ /.:/ ̄ ̄!::::
ヽ. U  `゛==="ノ::/ !フ  ,!=/:!_  `"  ヽ::/ ̄  `´   .!::::
 l     l ノ:::/ /.リ. /ニメ:::t==     l        ノ.::::
メ   ,...、 l (;;;;ノ /.:::::リ/‐/.:::::::!_      |      ='"-;::::
ヽヽノ::ノ .l   ノ ヽ::::/=ノ.:::::::rヽ==    !    _,,..-‐'".:::::



581:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:13:21 lDUH0lpX0



582:支援その2
08/06/24 18:13:40 jLyYhLbZ0

        N'~           〃  ミミ:、 ヾ,)z
        i       川川川/  '´彡ミミ  Y',
       /  ミミヽ、ミ州州州,.=-=-、  ミミ 災ヾ、 ハ
       フ   ,;彡=-'"~´      `ヾ:ミ   ミミ彡'
      、j;   {"´:.:.:.            ゞミ ミ=-' ';"
      ゙i;   ;i:.:.:.:.    :.  .:   _,,.、 `ヾ:、 ;彡'
      ツ   j:.:.:.:..   、ヾ:.、 ,  /〆´   ゙{:ミ、{ iY
      ゙=-、  }:. {`ー--、 j ハ -'"r雅ア    川'j /
        ぐ;ハ:.. `<草;` ゙.::  :.、~´ ' .:    ハ_ノ
         ゙j;ヽ:.    ,:' .::.          fミ{、
          ナjヽ:.      .:::.  `i、;:..     /χ彡
          ゙j"ヽ:.    、r-、.ノ~` ヾ:,  :  ル彡'
          〃 ゙ヽ:.    ,. -yー,ィェェゝ :  イミ:、 ,.
           `xナヽ:. ,ィ-'、ェエエ'"´ ``    |'  ゙"
            、,;メヽ:.   ー-:         | ̄ハ
              / `ト:、:.  ' ゙  /    i;;;/ ヽ
        __,.:-:一'"フ~  ヽ:.:`.:.-:─:.´     」:/  ヽ.、_
    /" ̄   ;'  |     \:.:.:.:,;  ;,.   /;:;/   \  ` ̄`
,..-‐'"      ;,   |      ヾ:\     /;:;:;:;/     i  ;,
          ;,  |      ヽ;:;:\ /;:;:;:;:;:;/      |   ;,


583:支援その3
08/06/24 18:14:05 jLyYhLbZ0
    |
    |        /|  |ヽ
    |       / |  |:::ヽ
    |      / / /⌒ ヽヽヽ
    |     /  < | ο | >::::ヽ
    |     ヽヽ:⌒:: | /⌒:: /
    |     ヽヽ:::ノ ¥::::ノ/
    |      \∧ M ∧/
    |     // _ヽ::W::/ \
    |  __/_::ヽ__彡ミヽヘ
    |\:::::::\/━─┐彡::::::::
    |ヽ\:::::::ヽ ::::::::::::::::::》《  ::::
    | \ \::| ::::::::::::: /::::\:::::::
    |/>/::ノ: :::::::::::::::/::::: :::\::
    |/::\:::::::>::::::::::/ :::::::::::::>::
    |ゝゝゝゝ\:::::\:::\::::::::::/::
    ||::::::::/ \::\::::::\::\/::ヽ:


584:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:14:08 +xhDDLGn0



 それにしても、何とむさ苦しいことか。決して外観のことではない。むしろ、真逆。
 足元で断続的に咲き乱れる花達はそのままでも美しいし、空を青く染めている太陽はその美を可能な限り高みへと引き上げている。
 リゾートを名乗るだけあって環境にも気を配っているらしい。空気は澄んでいるし、定期的に耳へ飛び込む動物や鳥類の鳴き声も心地良い。
 環境の腐敗した都市を思わせる大規模な建物も、喧騒もこのエリアの周囲には存在していない。美しいものを愛する自分にとっては決して悪くない環境。


 それをむさ苦しいものへと墜としているのは、間違いなくこの二人だと断言できた。
 ヒビキ、城戸真司。面構えだけ見れば決して悪い男では無く、むしろ上の部類。
 ヒビキの肉体は相当鍛えていることを思わせたし、城戸も先程から雰囲気が変わっている。
 おそらくは自分と同様、この戦いにおける目標を固めたのだろう。確かに二人共一線の外から見れば、外面的にも内面的にも優れているという第一印象を持つ。
 しかし実際に一歩踏み込んでみるとどうだろうか。ヒビキはいつ女に見られるか分からない状況で変身後全裸になっても平然としている呆れた神経の持ち主。
 城戸は城戸で発言の節々から、上辺だけで何も考えて無い、馬鹿の臭いがする。
 それはそれで言い換えれば「愛すべき馬鹿」とか「良い意味での馬鹿」に族するということなのだろうが。
 とにかく、馬が合うタイプではない。勿論協力者としては信頼に足る存在であるのは間違いないと理解しているが。
 早朝のヒビキの戦いぶりや、手段はどうあれライダーバトルという殺し合いにおいて最後の二人にまで残ったという城戸の話を聞く限り、戦闘力は素人の自分よりは上。
 実力者である以上、守るべき対象である花さえ咲いていればこれ以上無い用心棒と捉えることができる。
 ……のだが、肝心な探し求めている花がどこにも咲いていない。
 
 初めに名簿を見た時点で女性らしい名前が少ないのは把握済みだった。
 それでも二人の女性にいきなり同行することができたことから、楽観視していたのかも知れない。

585:僅かばかりの不信
08/06/24 18:14:09 95c9BiXT0
地面に膝を下ろすハナを見て、軟派そうな男が1人近付く。
先ほどのヒビキとは違い、ハナの肩を抱くようにして顔を近づけてみせる。
「どうした?哀しいなら、俺の胸で……泣けばいい。さぁ、遠慮はいらないぜ?」
軟派男の名は、一文字隼人。先ほどの放送で呼ばれた男と同じ名前を持つ者。
そんな一文字の姿を見て、対抗心を燃やしながらハナに近付く風間。
一文字の手を払うと、ハナを自分の手に抱き寄せゆっくりと微笑む。
「貴方はまるで女性の扱いがなってませんねぇ……もっと花を扱うように。
そう、ゆっくりと優しく……!?」
―「あんた達 い い 加 減 に!!」―
全てを言い終える間もなく、風間の顔面をストレートの一撃が襲った。
吹っ飛ばされた風間は、鼻血を垂らしながら気絶してしまった。
「……あ、やり過ぎちゃった。ごめんなさい!!」
その様子を見ていた一文字が、ハナを見てニヤリと笑う。
こういう女性も悪くないと。
(殴られた風間は災難だが、俺はこういう攻撃的な女も好きだぜ……)
新たな「獲物」を見定めた男は、この戦いでもう少し生きてみようと心に決めた。



3人のやり取りに気付き、ヒビキと城戸もその輪に加わる。
まず、ここでやるべき事はお互いの持つ情報の交換。
「まずは……お互いが知ってることの整理だな。
一文字っていうんだろ?さっきの放送と同じ名前だろ?」
「あぁ、俺は一文字隼人だ。だが、さっきの奴とは名前だけが同じなだけで

586:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:15:52 lFZ0ZZiv0


587:支援その4
08/06/24 18:16:08 jLyYhLbZ0
       イf{_,.ィ__ャ、__}jハ
         | lハ} | | {/V |
         l ヽ\Y// l
      「l  /l  `ヽl /´  li
      | L. ヽv _,、」|L,、_ vリ
     」V⌒ヽヽ〈ハ  ハ〉 /_ __
     | 》 -、ノ刀V`T´Vイ´ ̄\〉
      _」《__」 辷ミ三三ソ ーr―l辷ァー-、
  , イタ{{三三} ー― \l/ー‐ _l| 「└ュ._ l\
 /l タ /   l /⌒ \ l  /   l|ノ  / l] 八
 | タ ∨    l{    ノ 人ゝ   ノlk/ ̄「タソ
 }ター/  /  l 〉 T≦  _j_  ≧T Yl〈 ノl|┘
   /  /k  |」\!l  Y´ l `ヽ ノ}∧l| | `l
   しイ⌒ヽ.ノ⌒//Y´ >l<  〈⌒ハ l\ l
    ゝ{__ノ | // l\人 j 人/V| V \ハ
       〈./  \  ` ´   /リ   }_.ノーヘ
      rf77フl  , ィヒイ辷ヒテLト《  〈  / ),
      」_」_」_」! |〈爻《_X__》爻〉l丁l V   ハ
       |`|`|`|] 人_T ト こ イT__ノ」! | V   〉
         ̄厂 /     \| |/ \| ̄  }  ム}
          |  /             ∧   厂广弌



588:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:16:31 +xhDDLGn0
 しかし、最初から二人と合流できた時点で気付くべきだった―残りの女性はほんの僅かだということを。
 もし気付けていれば、こんな決意は生まれなかっただろうに。
 しかし今更方針を変える訳にはいかない。そんなことをすれば、疼きながらも心情に共鳴し、躍動を続けてくれている両足にも申し訳が立たない。
 だから進み続ける。悲願達成の為に、脱出の為に。
 ふと城戸に目をやると、地図を取り出しながら口を開きだした。


「俺達、どこに行けば良いのかな?」
 そう、未だ行き先は決まっていない。D-5とE-5エリアをうろつきながら形式的な捜索をしているだけ。
 その言葉を聞いてふと、グループの問題点を垣間見た気がした。自分も含め、優れた統率者足る人物がいないのだ。
 確認したところ、ハナさん達との再合流時間は別れてから二時間後だという。さすがに短すぎる。
 気絶していて提案できなかった自身にも非があるのだが、せめてその位はうまく調整して欲しかったと思う。

「まあ南下していますし、人影のありそうな都市部の主要施設をいくつか確認するのが妥当ですね」
 どうせだから自分の意思を伝えておく。といってもこのルートでは、他にできそうなことは無いが。

「都市部って……合流時間まで後三十分しか無いのに……」
「だからといって収穫無しで戻る訳にはいかないでしょう。これだけ時間を掛けて短距離を捜索しても、辺りに気配は無いですし」
 この程度の距離を探索するならば、グループを分断する必要も無かった筈だ。危険を冒した以上、結果が無ければ気に入らない。
「でも俺達だけで勝手に行動したら、二人が戻った時心配を掛けちゃうし……」
 当然の反応を返す城戸。ヒビキか城戸が提案していたら自分もそうしただろう。
「一人だけ戻って、ハナさん達と合流。その後どこかの施設で落ち合う、でどうでしょうか。私達は皆変身できますし、最低限の襲撃は防げます」

589:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:17:02 lFZ0ZZiv0


590:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:17:53 +xhDDLGn0
「もし一人じゃ対応できない相手に襲われたらどうする? 真司やハナが戦った白い奴みたいに」
 今度はヒビキが返してきた。やはりこれも妥当な問い掛けと言える。
「そのレベルにまでなれば何人でも同じです。……そんなに心配なら私が行きましょう。ハナさんのことも気になりますしね……」
 彼女に殴られた鼻を右手でそっと押さえてやると、辺りを旋回していたドレイクゼクターが左肩に舞い降りた。
 クロックアップのことを考えれば、この中で一番その役目に相応しいのは確かに自分ではあるのだが。この二人はその能力を知らない。
 悪いがこちらもこの状況下で無駄足を踏むつもりは無い。自分が戦闘の素人だとしか話していない以上、どちらかが、名乗り出る。


「怏々としているな……分かった。それは俺に任せてくれ」
「ヒビキさん!?」



 ―この様に。


「いや、あの場でまとめちゃったのは俺だから。計画変更なら俺が伝えなきゃ駄目かな、って思ってさ。……それで、合流地点はどうする?」
「病院辺りでどうでしょうか。治療具やらも調達できるでしょうし。時間は指定せず、先着組は待機しましょう」
 ヒビキが頷いたのを認めた後、城戸に視線を動かす。ヒビキに全幅の信頼を寄せているからか、それなりに納得した表情だった。
「じゃあ急ぎましょうか。場所が場所ですしね」
 現在地は三十分も経てば禁止エリアと化すE-5。長居は無用だ。城戸に合図しながら歩き出すと、三歩終えて再び呼び止められた。
 向き直ると、ヒビキが何かを投げてくる。片手で掴みとり、瞬間的に握った拳を解く。

 簡易的だがカブトムシを連想させる一本角が目立つゼクター。天道総司の物とは違い、銀が基調になっており、「ZECT」の刻印。
「その蜻蛉を見てたら、お前に預けとくのが一番良さそうに思えたからな」
 既に見慣れた感のあるポーズを見送り、進行路に向き直る。ヒビキが走りながら来た道を戻っているのが足音から推察できる。
 少々早めのペースで歩き出したことで、ヒビキと自分の距離は広まっている。
 しかしこの謎のゼクターは無反応……実におかしい話だ。

591:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:18:09 lDUH0lpX0



592:支援
08/06/24 18:18:18 jLyYhLbZ0


         f^゙l            /゙l
         |_.リ|           ト、_l
         ゙^|~、__          ,l |
    __     リ__〉 l__,=、_=、_,=、  ||__,|
    || ヽ   ノ:..:..:..::.|:::| |::| |:::| | ト-|.:.:..::.l    /|
    |l |   /:..:..:..::..::.l :| |::| |:::| |:|::::|..::..:..:.ヽ   | ||
    |l l  //:..:..:..:..:..:.::l:| |::l_j:::l_j:|::::l.:.:..:..:..:..:゙、  | |;|
    |;l l f/:..:..:..::.:.:.:...:..:lj |::〔二〕:|::l..::..:..:..:..:..:..゙、 | |;;|
    |;;l ∨:..:..:..:.:.:.:.:.:.:..:.l |::<>:|:l..::..:..:.:.:.:...:..:..jノ. |;;;|
  f、 |;;;;l l.:.:::..:..:::.:.:.:...:..:..:l::::f=7::::|..:.:.:::::..:::::::..:..::| l;;;;リノ|
  |\,j;;;;;;| l.:.:.::::..:::::.::::......:.|:::∨::::l..::..::::...::::::...::..:ノ/;;;i|,ノ| 「ぎぃやぁああああ皮が剥けたぁあ」
l  | |;;;;;;;;;| |:::::..:::::..::::::::::::..:}::::::::l..:..:::::::::::::::::::::.:l l;;;;;;;レ .l
.|  l l;;;;;;;;;;l l:::::::::::::::::::::::::..:..|:::::|..:.:.:::::::::::::::::::://;;;;;;;ノ ノ_.
::||  l t;;;;;;;;;;;l |:::::::::::::::::::::::..:|:::::::|..:.::..:::::::::::::::f/;;;;;;;;/ f^゙||
::::||  \\;;r-l. |::::::::..........::::::ノ:V:::l..:::::::::::::::::....|ト、__/__|-、||
::::::|:|  |  | | |ヽ...:..:..:..:..:..イ、.._,,....ヽ_::::::...../|| | l´ | | | |
:::::::::|:|  \   |\ ̄ ̄ .||二二二|| ̄ ̄ ./||  | | _,.j_
|::::::_,-l.   \_||  ヽ l. _.||二二二||_   ./ /|_/|  | ̄''''|
.|-'~;;;;;|    / /\ \l .||二二二.||  ../ /、___|_/|   |
..|;;;;;;;;;;;|レリ_j |;;;;;;;;\ 丶.____/./ | f;;;;;;;;|  |   |__
,.-ヽ;;;;;;;f=、|  l;;;;;;;;;;;;;ヽ._____/__./ {;;;;;;;;|  |   _j ̄
   \;;;;;;;_j| \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/  ./;;;;;;;;;|  |  /






593:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:18:29 +xhDDLGn0
 何故ゼクターが単体で存在しているのか。ライダーへの変身はゼクターにツールを組み合わせることで完了する。
 天道のベルト、影山のブレス、そして自分が何故か所有しているグリップ―ゼクターならばそれらを持つ者に追従している筈なのに、こいつは動く気配が無い。
 対応ツールが無いのか。だとすれば何故支給されているのか。用途は何なのか。
 マニュアルがあれば話は別だが、ヒビキなら持っていた場合は渡してくる筈。
 ……謎だらけではあるが、意味のある存在であることは間違いないだろう。
 この場からの脱出、戦場に咲く花たる女性達の保護に加え、こいつの調査。これらの目的をいかに効率的に消化するか。最短ルートは――




【日高仁志(響鬼)@仮面ライダー響鬼】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:E-5エリアからD-5エリアに向けて移動中】
[時間軸]:最終回前
[状態]:疲労回復、顔面に傷
[装備]:変身音叉・音角、音撃棒・烈火
[道具]:基本支給品一式(着替え2着と元の服を含む)、野点篭(きびだんご1箱つき)、釘数本、不明支給品×1(確認済)、猛士の刀
【思考・状況】
基本行動方針:出来るだけ多くの仲間を守って脱出
1:一文字達と合流後、迂回して病院を目指す。
2:何で鬼になれない?
3:もっと仲間を捜す。金色のライダーに変身する男(志村)に気を付ける。
4:あすか、どうしたのかな。
5:この刀(猛士の剣)に付いているのは自分の名前だが……?
※猛士の剣は現在切れ味の悪いただの剣ですが、ある条件を満たすと……?
※一文字の話から、茶髪の男―仮面ライダーグレイブが戦いに乗っていることを知りました。

594:僅かばかりの不信
08/06/24 18:18:51 95c9BiXT0
【日高仁志(響鬼)@仮面ライダー響鬼】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:D-5エリア】
[時間軸]:最終回前
[状態]:疲労回復、顔面に傷
[装備]:変身音叉・音角、音撃棒・烈火
[道具]:基本支給品一式(着替え2着と元の服を含む)、野点篭(きびだんご1箱つき)、釘数本、ハイパーゼクター、不明支給品x1、猛士の刀
【思考・状況】
基本行動方針:出来るだけ多くの仲間を守って脱出
1:この刀(猛士の剣)に付いているのは自分の名前だが……?
2:何で鬼になれない?
3:もっと仲間を捜す。金色のライダーに変身する男(志村)に気を付ける。
4:あすか、どうしたのかな。
5:2チームに分かれて仲間を探す。後ほど一文字たちと合流。
※猛士の剣は現在切れ味の悪いただの剣ですが、ある条件を満たすと……?
※一文字の話から、茶髪の男―仮面ライダーグレイブが戦いに乗っていることを知りました。
知りました。


595:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:19:07 +xhDDLGn0
【風間大介@仮面ライダーカブト】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:E-5エリアからF-5エリアに向けて移動中】
[時間軸]:ゴンと別れた後
[状態]:鼻痛(鼻血は止まっています)
[装備]:ドレイクグリップ、ドレイクゼクター
[道具]:支給品一式、オロナミンC2本(ぬるめ)、ハイパーゼクター
【思考・状況】
基本行動方針:戦いはなるべく回避し、できるだけ早く脱出する。
1:城戸と共に都市部を探索した後、病院へ向かう。
2:協力者を集める(女性優先)
3:謎のゼクターについて調べる。
4:何故変身出来ない?
5:移動車両を探す。
6:影山瞬に気をつける
※気絶していた為、一文字からの情報をまだ知りません
※ハイパーゼクターはジョウント移動及び飛行が不可能になっています。マニュアルはありません。

596:僅かばかりの不信
08/06/24 18:19:43 95c9BiXT0
【城戸真司@仮面ライダー龍騎】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:D-5エリア】
[時間軸]:劇場版、レイドラグーンへの特攻直前
[状態]:全身に激しい痛み、芝浦の死に悲しみ
[装備]:カードデッキ(龍騎)
[道具]:支給品一式
【思考・状況】
1:戦いを止める。絶対に。
2:スマートブレインに対する強い怒り。
3:大介たちとの情報交換、ヒビキ、風間と行動する。
4:志村の後を追い、長田結花との合流を目指すついでに話を紐解く。
5:手塚に似てるなぁー。
6:金色の仮面ライダー(グレイブ)に注意する。茶髪の男?まさか…?
[備考]
※志村を信用しています。彼から『白い怪物と剣崎一真は共に殺し合いに乗り、尚且つ組んでいる』『桜井侑斗は危険人物』という話を聞きました。
 白い怪物はダグバのことだと思っています。
※名簿に手塚、芝浦、東條、香川の名前がある事、連続変身出来なかった事に疑問を感じています。
(チーム:ヒビキ、風間、城戸)
次にどこへ行くかは書き手さんにお任せします。



597:僅かばかりの不信 ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:19:44 +xhDDLGn0
【城戸真司@仮面ライダー龍騎】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:E-5エリアからF-5エリアにむけて移動中】
[時間軸]:劇場版、レイドラグーンへの特攻直前
[状態]:全身に軽度の痛み、芝浦の死に悲しみ
[装備]:カードデッキ(龍騎)
[道具]:支給品一式
【思考・状況】
基本行動方針:早期に殺し合いを止めた上でのスマートブレイン打倒
1:市街地へ向かう。風間に同行。
2:金色の仮面ライダー(グレイブ)に注意する。茶髪の男?まさか…?
3:本郷ともできれば再度合流したい。
4:志村の後を追い、長田結花との合流を目指すついでに話を紐解く。
5:手塚に似てるなぁー。
[備考]
※不信感を多少持ちましたが、志村をまだ信用しています。
※名簿に手塚、芝浦、東條、香川の名前がある事から、スマートブレインが死者蘇生の技術を持っていると考えています。
※連続変身出来なかった事に疑問を感じています。
※志村について話していません。


※道中での情報交換により、危険人物及び友好的人物、要注意人物に対してのある程度の共通認識を持ちました。
敵対的:白い怪物(ダグバ)、金色のライダー(グレイブ)
友好的:本郷猛(R)、一文字隼人(R)、ハナ、手塚海之、桐矢京介、和泉伊織(イブキ)、加賀美新
要注意:香川英行、東條悟、桜井侑斗、影山瞬

※都市部の探索ルートは次の書き手さんにお任せします。

598: ◆N4mOHcAfck
08/06/24 18:20:23 +xhDDLGn0
投下終了です。
この様な短文にまで支援をしてくださり、ありがとうございました。

599:支援
08/06/24 18:21:08 jLyYhLbZ0
                  ', ヽ、
                  ヾ ヽ、___
                   入ノ:.:.>-ニヽ
                 ,イ:.:::::::.:/ ̄ ̄ニヽ、
                 ト、_,ィ‐==-:.:.:.::\
                 iト、___/::∧:.:.:.:.:.:.:.:|    埋めるでぇ
                 Lr---t-'-tテ-、:.::|
                 | i/ニヽ,j| / { ヽj
              ∧∧} リ〃 `-'__ヽ,:.∧∧イィィミ
            ≦    ヾー-‐'´:.:.∠         ≧
           ≦      ≧:.:.:.:.:.:.:.:.:Z           ≧      __
    , ヘ、 _ <        ≧ー―≦   入      _ ≦、  ,イ ヽ、
   // /  ≦_ ____Z ンww>wwwwミww∠     ヽイ  ヽ、 \
  // , '    <ニ) /ヽ==il o i|/            ミ     r=ヽ、 ヽ,  ',
 // iイi _ ,/<二) {//:.:.:::||   l|              ミニニヽ、|l   i|  i  |
 | l |l //し/ / L_」:.:.:.ノ|l o l|              ミ |:.:.:.ヾ、  l|--|_!
  ̄ |iリ:.:.:.:.:しし'⌒   ̄ ̄`ー-‐'l             ミ  |:.:.:.:.:.:}}  リ
    i|:.:.:.:.ミ            リゝwwwwwwwwwwwwヾ ノ:.:.:.:.:.:.:i| /


600:支援
08/06/24 18:21:48 jLyYhLbZ0

          ┌、      「'、
            \ヽ、    ! '、  
            ヽ \  __! Y  ̄{
             \ゞ´  ト_}  ヾ:、
                /, , '  __ノ /、::ヽ     お前の支援をwwwww
             {、 {-‐'~)  (:::::::::`:::i     ちょ・・・荒らし扱いしないでwww
              ト' ` ̄´   `ヽ::_::::!
                  V-'∨¨「T一_`::::::Y
             l∨ー'l_,ノノ /_::/]-─-、
        , -‐'アヽ、`L/」.-‐<_´  /´( ひノ
       / /::ノ>'7''¨て ̄´,-、ヽ_ゝ、 `
, -─‐-=='ノ;::::::{ /⌒! ,.、_〉 /、_::::::`::::、 ̄ ::::
| て二ノチ=ー-≧、__   /:;;;:::::::`:::::-::::::::::::::::
.!、    ´二ヽ   /:::::::::`ー-)ー-、_ ::::::::::::::::::
 ゝ、_   `ト  !:::::::::::;/´〃_〃 \:::::::::::::
     ` ̄`"ー-、>{´ヽ | /'´ /´::::::::::::::
             ド、 |' /::::::::::::::::::
            ヽ::ゝノ´:::::::::::::::::
             |::::::::::::::::::::::::



601:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:26:07 lFZ0ZZiv0
投下乙
風間のチェックの速さに笑いましたw
ヒビキさんが一人になりましたが、これが吉と出るか凶とでるか。
信司は愛すべき馬鹿ですw はい
GJ!

602:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:28:07 3goK8tpa0
投下乙です!
風間がハイパーゼクターを…まぁ使えないけどどうするのかなぁ?

いや、今一番心配なのは響鬼さん!変身した後ポロリをフォローしてくれる奴がいないぞ!やばいぞ!

603:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:30:42 lDUH0lpX0
投下乙です。
むさ苦しさに不満を抱いてる風間に笑いました。それどころじゃないだろうw
響鬼さんは相変わらず飄々としていていいですね。
GJです


604:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:45:59 4kzcuNRDO
投下乙です!
三者三様の思惑や心情の描写が良かったです!
風間、真司の事馬鹿ってw
ヒビキさんはやっぱり何だか頼れる感じがしますね。
さらに分割された集団がこれからどうなるのか、先が楽しみです!
GJ!!


605:名無しより愛をこめて
08/06/24 18:47:49 95c9BiXT0
58 :名無しさん@THE NEXT:2008/05/26(月) 01:25:22 ID:/ocLlSJ+0
通常の期限を一週間にしているから、延長した人も何とか10日以内に書き上げられるのかも知れませんね
取りあえず、次のテンプレに「飽くまで緊急措置なので可能な限り延長は避けるようにしてください」
とか、「延長が慢性化している書き手には注意が行く事もあります」
とかを付け足してみたらどうでしょう
流石に、「延長する」と言う行為をあんまり軽く見て欲しくないので


59 :名無しさん@THE NEXT:2008/05/26(月) 01:30:06 ID:/ocLlSJ+0
>>57
一応、「次は出来るだけ気を付けよう」位は考えるようにして欲しいです・・・


60 :名無しさん@THE NEXT:2008/05/26(月) 01:30:09 ID:YdUkBTJw0
とりあえず、半年ROMってくださいね。

流石に、「執筆する」「スレを運営する」と言う行為をあんまり軽く見て欲しくないので。


606: ◆N4mOHcAfck
08/06/24 19:06:58 +xhDDLGn0
感想の数々、ありがとうございます。

状態表の時刻が朝になっていますが、文中で触れた時刻と矛盾するので
午前に修正します。

607: ◆deggScNisI
08/06/24 19:51:36 3goK8tpa0
山本大介、歌舞鬼、桐矢京介、三田村晴彦 延長願い…ます

今日中には…今日中には…!

608:名無しより愛をこめて
08/06/24 19:55:25 lFZ0ZZiv0
>>607
了解しました、お待ちしています。

>>606
修正乙です

609: ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:14:56 7/+cv2v80
>>606
投下&修正乙です!
それぞれの考えや行動がらしくてGJです!
ヒビキさん単独行動ですが、吉と出るか凶と出るか…

>>607
了解いたしました、楽しみにお待ちしております!

ただ今から五代雄介、城光 投下いたします。

610:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:15:50 lFZ0ZZiv0
 

611:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:17:25 7/+cv2v80
引き戸に嵌められた磨り硝子から漏れるぼんやりとした陽光が、旧式の家屋の一室を照らしている。
そこに座り込み、何事かを思案するように黙ったままの男女。
美しい顔立ちにどこか獰猛な雰囲気を纏った女――城光は疎ましげに腹部の包帯を見つめる。
研究所で出会った男に付けられた傷。不死生物である彼女にとって致命傷にはなり得ないが、じくりとした痛みが体を苛む。
幸いなるかな、民家にあった救急箱で出来る限りの手当てはしたものの、完治には時間が掛かるだろう。
驚異的な生命力を持つアンデッドも、首輪の制限の元では人間の治癒能力と大した差はない。
光は赤い唇を噛み締めた。つくづく、あの男に北條の身柄を取られたのが悔やまれる。
圧倒的な堅さに目視出来ないほどの素早さを兼ね備え、自分と息吹鬼、そして傍らの男を相手にしてあしらって見せた。
現状唯一とも言える、忌々しい首輪を外す方法を断たれた事に苛立ちを覚えながら、同じくありもので手当てを施している男を見やる。
男は手際よく包帯を巻き終えると、まっすぐに光の目を見つめ返して口を開いた。

「……それで、貴方はこれからどうするんですか?」
「聞いてどうする。お前こそ何か目的はあるのか」
「俺は、研究所にいたあいつを倒します。 俺たちの代わりに捕まったあの人を助けないと」

黒い重たげな前髪から覗く双眸は、先ほどあれだけ痛めつけられたにも関わらず強い決意を宿している。
その事が、僅かに光にこの男へ興味を抱かせた。

「言っただろう、無茶は止せ。今の私たちが向かっても勝てるとは思えん」

この事実を口に出す事は光の矜持を少なからず傷つけた。
だが、放送に聞くブレイドの死、北條の言葉、そして何よりも対峙した研究所の男の強さに認めざるを得ない。

612:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:18:08 7/+cv2v80
「ありがとうございます……それでも、行かなくちゃいけないんです。もう、誰の笑顔も失いたくないから…」

微笑んでみせる男。――その笑みは、全身に負った怪我の痛みに少々歪んでいた。
光は嘆息する。そんな状態で、一体どうやって戦えるというのか。
自分の強さを過信するのは愚かな事だ。その力に引き摺られて自らを失うのならなおさら。
ふと、光の脳裏に少年の姿が浮かぶ。闇の力と本来の自分の持つ甘さに惑わされる弱い存在。
だが、自分の弱さを自覚してなお、向かっていくのはもっと愚かだ。

「……なら、少なくとももう少し休んでいく事だ。あの様子なら、すぐに殺されるということもあるまい」

そんな光の言葉に、男は優しさを感じて笑みをいっそう深くした。

「そういえば、自己紹介がまだでしたね。俺は五代雄介。いつもは名刺があるんですけど……」
「名刺? そんなものはどうでもいい。 ……城光だ」

ひとなつっこく告げる五代に対して、ぶっきらぼうに返した光はおもむろに自分のデイパックを引き寄せて中身をあさり始めた。
つかみ出した乾パンを少し日に焼けた畳の上に放り出し、溜息をつく光を見て五代が尋ねる。

「いらないんですか?」
「こんなものでは腹の足しにもならん。お前にやる。私は他の餌を探す」

そう言って立ち上がろうとした光の目に、デイパックから覗く白地に金の浮き彫りが施されたカードデッキ――ファムのデッキが映った。
儚げな佇まいの少女、長田結花の顔が思い出される。イブキと共に脱出はしたが、彼女の変身手段はここにある。
――最も、あのようにかよわいただの人間が、変身した所で戦えるとは思えないが。

613:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:18:49 7/+cv2v80
「お前、私にどうするつもりかと尋ねたな」
「え? はい」
「私は研究所に居た他の人間を探しに行く」

唐突な光の言葉に五代が目をしばたたく。光は目線をデッキに注いだまま言った。
単独行動は危険だと知った光は、おそらくまだ研究所周辺にいるだろう二人を捜索する事を選んだ。
結花はともかく、イブキは多少なりとも戦力になる。
それだけが理由ではない。光は縋るような結花の態度に我知らず庇護欲を抱いていた。

「じゃあ、俺も一緒に探しますよ。二人一緒の方が危険が少ないでしょう?」

申し出る五代に、勝手にしろと言わんばかりに立ち上がる光。

「あ、食べ物探すんですか?俺も……」
「お前は休んでいろ」

ぴしゃりとそう言い捨てて、光は部屋を出て行った。


※※※


光の背中が見えなくなって、五代は部屋に一人残された。
研究所で行われていた戦闘に思わず加勢したが、少女を庇い戦う光はやはり優しい心の持ち主だった。
虎に似た異形の姿に変化した事には少し驚いたものの、こうして出会ったばかりの自分にも口は悪いが労わりの言葉を掛けてくれる。
自分を助けてくれた彼女の力になりたい。五代はそう思っていた。

614:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:19:25 lFZ0ZZiv0
  

615:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:19:26 V+IGehtPP
 

616:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:19:57 7/+cv2v80
ふと、投げ出されたままの光のデイパックに目が止まる。口が開いたままのそれ。中身が僅かに見える。
五代ははっと目を見開き、デイパックにいざり寄った。
見えたものは、少し大ぶりのカード。
繊細な縁取りの中に、意匠化された様々な生き物が描かれたもの。剣崎が持っていたカードと同じ種類の物だ。
思わず手に取り眺める。二枚あるうちの一枚には、青と金に輝く甲虫様のものが描かれており、嫌が応にも剣崎を思い出させた。

「これは……」
「何をしている?」

頭上から降ってきた声に五代が弾かれたように顔を上げる。
ビーフジャーキーの袋を抱えた光の鋭い眼差しが五代を見下ろしていた。
手に持っているカードに気が付いた光が、目を細めて尋ねる。

「お前、それを知っているのか?」
「……はい、俺と……一緒にいた、剣崎さんが持っていたものと同じ類のカードです……」
「剣崎……ブレイドか」
「!? 剣崎さんと知り合いなんですか!?」

今度は五代が勢い込んで光に尋ね返す。光が僅かに頷くと、五代は俯き、カードを握り締めて呟く。

「剣崎さんは……俺と、殺し合いを止めるために戦っていたんです。笑顔を守るために……それが『仮面ライダー』なんだって。
 でも、俺が……あの人を殺してしまった……俺の力が足りないせいで……!!」

617:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:20:41 7/+cv2v80
切れ切れに、低く呟く五代の言葉に光は眉をひそめる。
五代はそれを、剣崎を守れなかった自分への憤りだと解釈した。自分のしてしまった事を悔やむのは簡単だ。それでも。

「それでも、俺はあの人の思いを無駄にしたくない! だから、辛くても、戦い抜くって決めたんです」

再び顔を上げ、強い決意を込めてそう告げる五代。悲しみと痛みの果てに導き出した自分の道。
不屈の精神が瞳に輝く。

「――どういう事だ?」

だが、その瞳をまっすぐ見つめたままの光の声は、あくまで冷ややかだった。

「ブレイドは『白い怪物』と共にこの殺し合いに乗っている、と私は聞いた」

光の言葉が耳を打った瞬間、自分の心が凍りつく音がしたような気がした。
こめかみがズキリと痛み、見開いた目が乾く。どくん、どくん、という胸の鼓動がやけに大きく聞こえる。
剣崎さんが、殺し合いに乗っているだって?

「……一体、誰がそんな事を」

自分でも驚く程硬い、冷たい声だった。光はそんな五代の様子を訝しみながらも答えを返す。

「研究所に来る時に私に着いて来た、結花という人間だ。そいつも、誰か他の者から話を聞いたと言っていた」
「そう……ですか」

618:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:21:17 lFZ0ZZiv0
   

619:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:21:18 7/+cv2v80
五代は拳を握り締める。動揺を治めようと目をきつく閉じるが、瞼の裏の闇の中に、『白い怪物』――ダグバが浮かぶ。
ダグバと対峙した時に流れ込んできたイメージを続けざまに思い出し、五代は戦慄する。
黒い姿のクウガ。それが一体何を意味するのかは、今の彼にはわからない。
ただ、その闇の色が自分の心を侵食していくような感覚がひたすらに恐ろしかった。
夜空の元、ダグバの蹂躙と剣崎の死を前に感じた絶望と憎悪が五代の胸に蘇る。
『仮面ライダー』として人を守るために戦い果てた剣崎が、『白い怪物』と組んで殺し合いに乗っている。
何者かが故意に、そんな情報を流したのだとしたら。
その『誰か』に対して湧き上がる、様々な負の感情を歯を食いしばる事で押さえつけ、不信がる光に無理に笑顔を作ってみせる。

「……剣崎さんは、そんな事はしていない。剣崎さんと俺は、その『白い怪物』と戦っていたんです。どこかで、何か誤解があったに違いありません」

目を伏せたまま、それでもきっぱりと断言する五代。光は何も言わずに座り、持っていた袋を開ける。
ばりっ、という乾いた音が部屋に響いた。


※※※


五代はそれきり黙ったまま、背を向けて手元のカードを見つめている。

無論、光は額面通りに五代が剣崎を殺したなどとは思っていない。
彼女が不信に思ったのは、こちらで手に入れた剣崎の情報と、五代の語る話が全く異なっているという点だった。
光はアンデッドである。BOARDの仮面ライダーとは敵対関係にある。
そのため、ブレイドである剣崎の事を特に知っている訳ではなく、多少の違和感を感じつつも光は結花からの情報を受け入れていた。
先の発言も、五代を頭から疑ってのことではない。

620:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:21:24 V+IGehtPP
 

621:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:22:22 +xhDDLGn0
 

622:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:22:23 7/+cv2v80
結花は動揺していたし、彼女に剣崎の事を伝えたその人物も、こういう状況なら偽りの情報を流し漁夫の利を得んとする事も充分ありえる。
だからこそ、実際に剣崎と行動を共にしていたという五代へと純粋な疑問を投げかけただけの事だった。
対する五代の反応。力及ばず剣崎を守れなかった自分と、殺した相手への怒りにも見える。
だが、それだけではない。光は、五代がそれを不自然な形で心に閉じ込めている事を察していた。

(何かに怯えている……?)

怯えているとしたら、剣崎を殺したという『白い怪物』に?
――違う。先ほど見せた強い決意は嘘ではない。ならば、一体何に?
しばし五代の背中を見ていた光だったが、考えても仕方がないと目線を外した。
五代の言う『白い怪物』。ブレイドを下したというその強さは気がかりではあったが、現在の問題ではない。
今なすべき事は、出来うる限り早くイブキと結花と合流し、戦力を増強する事。
そして、研究所にいる男を倒して北條を奪還する。首輪を外して、このゲームから脱出するために。

「光さん、そろそろ行きましょう――俺はもう大丈夫です」

光の思惑が伝わったのか、五代が口を開く。その顔にはまた何時ものように、頼もしげな笑顔が浮かんでいた。

笑顔の下で自分を殺し、望まぬ戦いに身を投じる男と、戦うために存在する誇り高い獣の化身。
二人の交わりが何をもたらすのかは、まだ誰にも解らない。


623:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:22:41 lFZ0ZZiv0
    

624:コントラスト  ◆yFvLIBbl9I
08/06/24 20:22:53 7/+cv2v80
【城光@仮面ライダー剣】
【1日目 午前】
【現在地:B-7 研究所西の民家】
[時間軸]:40話、トライアルについて知った後
[状態]:膝などに軽い擦り傷。腹部に裂傷(中程度:応急手当済み)。
[装備]:カードデッキ(ファム)
[道具]:基本支給品・トランシーバー・ラウズカード(スペードQ/K)
[思考・状況]
基本行動方針:このゲームから脱出し、金居とは正統なバトルファイトで決着をつける。
1:長田結花・イブキとの合流を目指す。
2:首輪解除にもっとも近い道を選ぶ。五代と共に、北條の奪還。
3:他の参加者とは必要以上に関わる気はない。邪魔ならば排除するが基本的に放置。
4:剣崎の死、北條の言葉、乃木との戦闘から首輪制限下における単独行動の危険性を認識。
5:五代の態度に僅かに興味。

625:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:23:10 V+IGehtPP
 

626:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:23:53 +xhDDLGn0
 

627:コントラスト  ◇yFvLIBbl9I 代理
08/06/24 20:26:08 lFZ0ZZiv0
【五代雄介@仮面ライダークウガ】
【1日目 午前】
【現在地:B-7 研究所西の民家】
[時間軸]:33話「連携」終了後
[状態]:全身打撲、負傷度大(応急手当済み)、疲労中程度。小程度の動揺。
[装備]:警棒@現実、コルトパイソン、ホンダ・XR250(バイク@現実)
[道具]:警察手帳(一条薫)
[思考・状況]
基本行動方針:絶対殺し合いを止め、みんなの笑顔を守る
1:北條(名前は知らない)を救出。
2:城光に協力。そのため、共に長田結花・イブキと合流する。
3:白い未確認生命体(アルビノジョーカー)を倒す。
4:金のクウガになれなかったことに疑問。
5:ダグバを倒す。
6:長田結花の剣崎への誤解を解きたい。
※第四回放送まで、ライジングフォームには変身不能
※ペガサスフォームの超感覚の効果エリアは1マス以内のみです。また、射撃範囲は数百メートル以内に限られます。
※ドラゴン、ペガサス、タイタンフォームには変身可能。ただし物質変換できるものは鉄の棒、拳銃など「現実に即したもの」のみで、サソードヤイバーやドレイクグリップなどは変換不能。
※葦原涼の「未確認生命体事件」の終結を聞き、時間軸のずれに疑問を持ちました。


628:コントラスト  ◇yFvLIBbl9I 代理
08/06/24 20:27:25 lFZ0ZZiv0
以上です。
お手数ですが、どなたか本スレへの転載をお願いいたします。



以上で代理投下、終了します。

629:コントラスト  ◇yFvLIBbl9I 氏代理
08/06/24 20:27:34 V+IGehtPP
猿さん規制のため、こちらに投下させていただきます。

【五代雄介@仮面ライダークウガ】
【1日目 午前】
【現在地:B-7 研究所西の民家】
[時間軸]:33話「連携」終了後
[状態]:全身打撲、負傷度大(応急手当済み)、疲労中程度。小程度の動揺。
[装備]:警棒@現実、コルトパイソン、ホンダ・XR250(バイク@現実)
[道具]:警察手帳(一条薫)
[思考・状況]
基本行動方針:絶対殺し合いを止め、みんなの笑顔を守る
1:北條(名前は知らない)を救出。
2:城光に協力。そのため、共に長田結花・イブキと合流する。
3:白い未確認生命体(アルビノジョーカー)を倒す。
4:金のクウガになれなかったことに疑問。
5:ダグバを倒す。
6:長田結花の剣崎への誤解を解きたい。
※第四回放送まで、ライジングフォームには変身不能
※ペガサスフォームの超感覚の効果エリアは1マス以内のみです。また、射撃範囲は数百メートル以内に限られます。
※ドラゴン、ペガサス、タイタンフォームには変身可能。ただし物質変換できるものは鉄の棒、拳銃など「現実に即したもの」のみで、サソードヤイバーやドレイクグリップなどは変換不能。
※葦原涼の「未確認生命体事件」の終結を聞き、時間軸のずれに疑問を持ちました。



630:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:31:13 lFZ0ZZiv0
読了

投下乙です。
城光と五代の心理描写お見事。
長田さんを何気に心配する城光がなんともまあw
GJ!

631:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:35:30 V+IGehtPP
代理投下かぶったーw すみません。
投下&代理乙です。

剣崎はまたしても死んでから他人に影響を与えるか……。
剣のライダー勢が脱落&頼りにならないしな現状、虎姐には奮起を期待したい所です。
グロンギの活躍で影の薄い五代も頑張れ。超頑張れ。

632:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:41:43 4zSXqWgpO
投下乙です。
相変わらず前話の流れをいかした繋ぎ、GJです!
無事に二人はイブキさん達と合流できるのか……
暗躍しているのが志村だと五代は気付くのか、非常に気になるところです

633:名無しより愛をこめて
08/06/24 20:48:03 pcbDM1EK0
投下&代理乙です。

不安定さが残る五代が、城光相手にどうするのかと思いましたが、
協力体制を組む事にして、再度戦いへ。
五代を待つのは、光か闇か。
続きが楽しみです。GJでした。




634: ◆deggScNisI
08/06/24 21:22:22 3goK8tpa0
投下&代理投下乙です!

五代どうなるかなぁ…堕ちちゃうかぁ?堕ちちゃうのかな!
城光姉さんのかっこよさが剣勢の救いな気がします、本当
研究所組と合流できるかどうか、これからが楽しみです!

山本大介、歌舞鬼、桐矢京介、三田村晴彦 投下します

635:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:23:24 3goK8tpa0
―俺の名前は歌舞鬼。人の為に鬼となり…人に絶望し、仲間を裏切り外道となった男。
まぁ結局は響鬼との対決に敗れて、挙句の果てには最後の最後で甘さを捨てられずに、ヒトツミにバリバリグシャグシャバキバキゴクン。
と、なるはずだったのが生きながらえ、こうして殺し合いに参加させられている。その割には多少の騒動があるとはいえ平和な物なのだが。
仮に神様がいるとしたら、一体俺に何させようってのかねぇ?―


アマゾンと合流した俺は今現在の周囲を確認してみる。辺りにはまるで俺達がいるこの場所を、木々達が守るかのようにそびえ立っている。
本来は動物達の休息場所?とでも言うのだろうか。この場所なら休むのも悪くない。
とりあえずの安全を確認すると俺はアマゾンのデイパックを漁る事にした。
持ち主であるアマゾンは横たわっている二人の少年に付き添ったままで、こちらを気にする様子はない。
支給品の確認を改めて行なう。いくらなんでも変てこな紙芝居だけって事はない筈。何かしら使える物があるはずだ、俺の烈節のように。
中に入っていたのは透明の…あーいや、これは水だな確か。俺に支給されたものと同じやつだ。
それに地図やらなんやら…要するに俺のと内容は同じだったわけだ。ただ一つの物を除けば。

黒い持ち手に、朝日に照らされキラリと光る銀の刃。この短刀がアマゾンに支給された武器なのだろう。
だが…この短刀の刃はあまりにも、短い。辛うじて先端が見えているという程度だ。
デイパックから取り出し、軽く振るってみる。使い勝手は悪くないが、使い道が見えてこない。
だが何度か振るっているうちに今まで短かった刃が突然伸び、俺は驚いて思わず声を上げてしまった。
何かごそごそと作業していたアマゾンは、その声に何事かと思いこちらを見ていた。
俺は何でもない、と手で伝えるとアマゾンは再び何かの作業に没頭する。

どうやら振るっているうちに、持ち手についている引き金のような物を押し込んでしまったらしい。
引き金を引くと刃が飛び出し、使用できるという仕組みか。なかなかよくできていると感心する。
俺は刃を元に戻し、少し考えて懐にしまいこんだ。あまり必要とも思えないが、いざという時には使えるかもしれない。


636:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:24:25 3goK8tpa0

デイパックの中身を元に戻し、再びアマゾンを見やる。アマゾンは未だに何かをゴリゴリと…擂っているのか?あれは。

「おいアマゾン。何作ってるんだ?」

興味本位で訊ねてみる。アマゾンは振り向き、何か伝えようとしていたが、少し苦い顔をして再び擂りはじめた。
どうやら言葉が思い当たらないらしい。まぁアマゾンに思い当たる言葉と言えば「アマゾン」か「カブキ」か「ケケー」程度の物だろうが…
つまり少なくともアマゾンや俺に関する物では無いらしい。さて何だろうか?まぁ大体の見当はついてるんだけどな。
俺の予想通り、アマゾンは完成した『それ』を、未だ目覚めぬ少年の身体へと塗りつけていく。

「『クスリ』、か?」
「…!アウ!ク、『クスリ』!」

何かピンとくる物があったらしい。アマゾンは何度も頷くように首を振り、『クスリ』を少年に塗りつける。
しかしあの少年は確か…アマゾンとつい先ほどまで戦っていたはずだ。
少年の側に置かれた仮面がそれを証明するかのように不気味に光っている。

「なぁ、アマゾン。おめぇ何で自分で傷つけた相手を治療してやってるんだ?」

アマゾンは手を止め、悩みだす。直後に俺は(まずい事を言ったな…)と思った。
俺はアマゾンの側に近づき、頭をクシャクシャと撫でる。

「わりぃわりぃ。難しい理由なんてわかんねーし、いらねーよな。おめぇが治したいから治す。それでいい」

ニッと笑うとアマゾンもそれに連られて笑顔になる。いい笑顔だ。
アマゾンは再び少年を治療し始める。これでいい。下手に考え込んで、暗い顔になってほしくない。
俺の我侭なのかもしれないが、アマゾンには笑っていて欲しい。子供のように。


637:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:25:30 3goK8tpa0
子供といえば、だ。並んで横たわっている二人の少年を見比べる。どちらも歳はそれほど離れてないような気がする。
仮面をつけ、アマゾンと戦った少年と…途中で気絶していた少年。この二人には何か接点があったのだろうか?
今まで一緒にいたのかもしれないし、或いは…仮面の少年が気絶していた少年を襲った犯人なのかもしれない。

(嫌な考えだ…大体、子供を戦わせようって考えが気に食わねぇ)

確かに、そういう考えや育て方もあるのだろうが…少なくとも俺は嫌いだ。
腰をドッガと下ろし座り込む。とりあえずはこの二人の少年が目覚めるのを待つために―

          *   *   *

アマゾンの治療が終わってしばらくして、気絶していた少年がゆっくりを身を起こす。どうやら気がついたようだ。

「よう、気がついたか?」
「…あれ…俺…う、うわあ!?」

気がついた少年は隣に横たわっていた仮面の少年に気がつくと、物凄い勢いで飛びのいた。
反応から察するにどうやら先ほどの嫌な考え通りらしい。まったく気に食わない話だ…

「殺されて…!?いや、俺は生きて…あ、こいつケガを!?いや、治されて…?」
「おいおい、落ち着けよ。おめぇが気絶してて、俺が助けた。おめぇの隣に寝てるのは、アマゾンと…あ、そこの半裸の男の名前な。
 アマゾンと戦ってた少年だよ。何か知ってるのか?その仮面の少年の事。まぁまずはおめぇの名前が知りたい所だがな」

錯乱している少年をなだめてやる。まずは情報が必要だ。例えどんな些細な情報であろうと―

「なんでこいつを治したりしたんですか!こいつは化け物…いや、確か魔化魍?そうだよ!魔化魍なんだこいつは!」

…こいつは驚いた。起きてそうそう何を言い出すかと思えばまさか魔化魍発言とは。
だが俺の知る限りわざわざ仮面を被る魔化魍なんて聞いた事がねぇ。何か勘違いしているみたいだな。


638:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:25:31 lFZ0ZZiv0
  

639:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:26:31 3goK8tpa0

「まぁ、そいつが魔化魍かどうかは置いておこうぜ。それよりおめぇの名前だよ名前。名前が呼べないと不便だろ、色々と」
「え…お、俺の名前は、きりや、桐矢京介」
「そうか、京介ってのか。俺の名前は歌舞鬼。人を護る事が仕事の『鬼』、だ」

魔化魍という言葉を知っているなら、まず間違いなく『鬼』という言葉には反応するだろう。問題はどう反応するか、なんだが―

「え、鬼!?もしかしてあの緑と赤の鬼が、あん…じゃない、貴方なんですか!よ、よかった。これで助かった…」

京介は安堵からか、へなへなと座り込む。うーん、鬼に嫌悪の感情はないようだ。ないようだが…
なんとなーくだが、気に食わない。まるで護ってもらうのが当然であるかのような、その言い草が。
まるで俺が大嫌いな大人の連中のようだ。第一印象は悪いぜ。

「…え、なんで!なんで貴方は鬼なのに魔化魍を放置するんですか!今のうちに倒すなり、最低でも縛るなりしないと!」

京介の言いたい事はわかるし、まぁ正論なんだろう。
だが俺はどうにも仮面の少年を拘束する気にはなれなかった。
無差別に襲い掛かる魔化魍のような人物なら京介が生きているはずがないのだから。
理由があるのならば、聞いてみたいものだ。こんな少年が殺し合いに乗ってしまうほどの、理由を。
まるで動こうとしない俺に京介は見切りをつけたのか今度はアマゾンに話しかけはじめた。

「貴方…アマゾンさんでしたっけ?アマゾンさんもそう思うでしょう!こんな危ない奴は放置しちゃ駄目なんです!」
「ガウ?」
「アマゾンにそんな難しい事聞くなよ…アマゾンは言葉が不自由なんだぜ?」


640:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:27:10 lFZ0ZZiv0
   

641:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:27:33 3goK8tpa0

京介は拳をわなわなと震わせ…涙を流し始めた。随分と感情の起伏が激しいな、こいつは…

「俺…まさか本当に三田村さんが人を殺す人だなんて…思ってなくて…それに…魔化魍だなんて考えもつかなくて…
 こいつは、人を騙して、人を殺す!そんな奴なんですよ!だから…っ!」

突然の涙にアマゾンはオロオロしている。なるほど、仮面の少年の名前は三田村。
三田村と京介は短い間とはいえ一緒に行動し、三田村が裏切ったといったところか。
俺は腰を上げるとポロポロと涙をこぼす京介に近づき、先ほどのアマゾンにしてやったように乱暴に頭を撫でた。

「そんな簡単に泣くんじゃねぇよ…三田村だって何か訳があったんだろうし、それを聞いてから判断しても遅くないだろう?
 それに本当に殺し合いに乗ってるなら、お前を生かしたりはしないさ。大体こんな種族の魔化魍いねぇし」
「…でも…俺…」
「デモもストライキもないだろ。まぁ会ったばかりの俺を信じろってのも難しいだろうがよ…ちょっとは頼ってくれよ、な?」

俺はまだ涙目の京介の頭をさらに乱暴に撫でる。一皮剥けば中身は歳相応の少年、か。
難しいお年頃って奴なんだろうなぁ、素直になったほうが楽なのによ…

「まぁ、今は待とうや。この三田村が目覚めるのをよ」

          *   *   *


642:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:28:17 lFZ0ZZiv0
    

643:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:28:34 3goK8tpa0

まるで腰を掛けてくださいと言わんばかりの切り株に俺は座り込んでいる。
左側には未だに目覚めぬ三田村少年。アマゾンの治療の効果がどれほどのものかはわからないが、そろそろ目覚めそうな気がする。
右側には京介がアマゾンに対して意思疎通を図ろうと四苦八苦している。うーん、目と目で通じ合うとか、無理なもんだろうか?

「やっぱりこういう人と話すときはまずは言語能力を確認するべきだよな…よし!」
「ガウ?」
「…トウキョウ」
「(ピク)!」
「歌舞鬼さん見ました!?東京に反応しましたよ!アマゾンはやっぱり言葉がわかるんだ!」

…俺はどういう反応をしてあげればいいのだろうか。ただ一つ分かる事はこのやり取りが限りなくアホらしいという事だけだ。

「な、なんですかその疑いの眼差しは!」
「いや、アマゾンが言葉わかるのは俺知ってるしな。ところでトウキョウってなんだ?」
「え?歌舞鬼さん、またまたご冗談を…」

京介がニヤニヤしながら再びアマゾンと触れ合っている。まぁ、いいか。笑う余裕ができただけ、めでたいめでたい。
なんとなく、俺は三田村の仮面を手に取ってみる。蛇の頭を模した、お世辞にもいい趣味してるとは言えない仮面だ。
こんな仮面があっちゃ笑顔にはなれねぇだろうなぁ…三田村は。

「…あ…、か、歌舞鬼さん…」
「ん?どうした?」

その声に首を右に向けると京介が口をポカンと開けて俺の後ろを指差している。
その隣ではアマゾンが今にも飛び掛らんとばかりに両手を向けている。

「おいおい、どうした。熊でも出たかぁ?」

だが俺が後ろを振り向く前に、今まで手の中にあった蛇の仮面が無くなった。
ふんふんと頷きながら俺はゆっくりと身体を回す。


644:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:29:18 lFZ0ZZiv0
    

645:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:29:36 3goK8tpa0

予想通り、三田村が蛇の仮面を抱え、こちらを睨んでいた。

「お目覚めか…三田村よ。まずは自己紹介といこうか?俺は人を護る事が仕事の…」

俺の言葉を無視し、三田村は仮面をゆっくりと被る。その仕草はなんとなくだが、親の言葉に耳を塞ぐ子供のように見えた。

「人の名前くらいは聞いてくれよ、寂しいなぁ」

蛇の仮面を装着した三田村…蛇小僧ってとこか?三田村は右手を振り上げ、俺の顔面一直線に振り下ろす。
俺は咄嗟に左手でその拳を受け止める。…あれ?受け止められたぞ?
もう少し衝撃がくると思っていたのだが、これでは本当にただの少年の攻撃だ。
三田村の(まぁ蛇の仮面だが)白い目が驚きで丸くなったような気がした。
今度は左手の正拳が俺に襲い掛かる。俺は首だけを動かしその拳を避ける。
俺は空いている右腕を三田村の腰に回し、正拳の勢いを利用して後ろに放り投げる。

「歌舞鬼さん!」
「カブキッ!」
「手ぇ出すな。俺一人で相手する」

立ち上がりながら俺は加勢しようとする二人を制する。さて、三田村が立ち上がってくる前に確認しとかねぇとな。
全部が全部見てたわけじゃねぇが、三田村のこの蛇仮面を装備した状態はアマゾンの変身した姿と互角の戦いを繰り広げていたはず。
その三田村の攻撃を鬼の姿になってすらいねぇ俺がこうして捌ききれるわけがない。
それに三田村の仮面越しに感じた驚きの表情。恐らくは力を発揮できていないのだろう。だがそれはつまり…

―キィーーーッン……―

音角を手甲に当て、音波を生み出し、額にかざしてみる。本来ならば鬼の紋章が額に浮かび、体中に鬼の力が漲るのだが…感じられない。
あぶないあぶない、これで『歌舞鬼ッ!』と宣言して変身できなかったらと考えると…かっこわるくて泣けちまうぜ。


646:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:30:42 3goK8tpa0

「歌舞鬼さん!なんで鬼に変身しないんですかっ!相手は魔化魍なんですよ!」

京介の叫び声が聞こえるがとりあえずは無視。変身できない、とわざわざ言う必要はないだろう。
アマゾンが京介をこれ以上戦いの現場に近づかせないように手で遮っている。乱入の心配はしないで済みそうだ。

投げ飛ばされた三田村がようやく起き上がる。力を発揮できないだけじゃなく、どうやら体力自体ろくに回復していないようだ。

「おい三田村無理すんな。フラフラじゃねぇか…何がお前をそこまで動かすんだよ?なな、俺にだけでいいから教えてくれよ」

三田村は歩きながら…いや、本人は駆けているつもりなのだろう。
だが悲しいかなその速度は歩行するのとほとんど変わらない。
右手から繰り出される腕だけの正拳を俺は受け止めず、あえて避ける。
腰も入っていない。仮に食らったとしてもダメージ等無いに等しいだろう。

今度はえぐるような…(豆腐もえぐれねぇぜ、そんなのじゃ)…左手の拳を俺は右手で抱えるように押さえつける。
左手を三田村の首に絡ませ、ぐいっと引き寄せる。見方によっては抱擁にも見えるかもしれんね。

「三田村…三田村、なぁ頼むよ…おめぇみたいな若いのが、なんでそこまでボロボロになってまで…戦う?」

三田村は言葉に耳を貸すことはなく、唯一自由な右手を俺の腰に駄々をこねる様にぶつけてくる。
が、どうやらそれはフェイクだったらしくーっ!―

「三田村、それは犯則だっ!くぅ、この意地っ張り!蛇!蛇頭!」

俺は三田村から離れると右手で股間を押さえる。
そう、あろうことか三田村はあの組み合った体勢から膝蹴りを俺の股間にぶつけてきたのだ。
流石の俺もこれは痛いし、ちょっと怒ったぞ!

「ちっ、しょうがねぇな。京介!三田村の名前なんてんだ?」
「えっと…確か晴彦、晴彦です!」
「そうか、晴彦!晴彦くん!晴彦ちゃん!はるちゃん!晴彦さん!」

647:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:31:43 lFZ0ZZiv0
    

648:泣く少年 ◆deggScNisI
08/06/24 21:31:46 3goK8tpa0

色々と名前を呼んでみる。一瞬だが、晴彦が反応した。
俺はその隙を逃さず両足を大きく広げながら飛び込み、晴彦の胴体を挟み込む。
その勢いに任せたまま晴彦の背中を叩きつけ、馬乗りのような体制になる。
これが魔化魍との戦いなら雨のような打撃を繰り出す所だが、相手が相手だけにそうはいかねぇ。
すっ、と両手を晴彦の仮面に掛ける。意外な事に仮面は簡単に取り外す事ができた。
中から出てきたのは晴彦の素顔。疲れが溜まりに溜まっているのだろう。目の下に隈ができ、折角の端整な顔立ちが台無しだ。

「やっぱこうやって顔と顔を合わせないとちゃーんとしたコミュニケーションは取れねーぜ。この仮面は俺が没収する」

その言葉を聞いた瞬間、まるでどこにそんな力が残っていたのか、晴彦が馬乗りの不利な体勢から強引に起き上がる。
俺はというと晴彦が起き上がる寸前に転がり、ほんの少しだが距離をとっていた。蛇の仮面は勿論離さない。

「…返せ…」
「ようやく口を開いたなぁ、晴彦。この仮面がそんなに大事か?それとも、勝つために必要不可欠だからか?」

晴彦は小声で返せ…と呟くばかりで何も答えてくれない。だが後一歩で何か崩れそうな気がする…
そんな予感ともう一つ感じたもの…悪寒だ。晴彦から今までとは桁違いの気迫を感じる。
それほどまでに大事なのか、勝ち残り、得られる物が。そこまで執着できる物がある事が、ほんの少しだけ、羨ましい。

「返せっ!」

両手を広げ、晴彦が俺に襲い掛かる。その速度は今までのどの動きよりも素早い。
だが悲しいかな、俺はその攻撃を受ける事はない。俺は晴彦と衝突する寸前に素早く身を屈め、踏み込む。
晴彦はその動きに即座に反応する事ができず、俺の背中を転がるように飛び越え、地面へと投げ出される。

「晴彦…何のためだ?金か?権力か?それともただ生き残りたいがための執念か?」
「五月蝿い!」

649:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:32:02 7FQQWLFD0
『僅かばかりの不信』において指摘が。

>>584
×族するということなのだろうが
○属するということなのだろうが

650:名無しより愛をこめて
08/06/24 21:34:49 lFZ0ZZiv0
   

651:泣く少年 ◇deggScNisI代理投下
08/06/24 21:39:58 lFZ0ZZiv0
晴彦は再び立ち上がり、俺に襲い掛かる。今度はさっと横に避け、すれ違う瞬間に足を引っ掛けてやった。
またしても晴彦は地面に倒れこむ。

「違うよなぁ、おめぇみたいな若いのがそこまで一生懸命になれるとしたら、一つだよなぁ」

地面にうずくまり、それでも尚、立とうとする晴彦の側へと近寄り、しゃがみ込む。

「女か」
「!」

晴彦が顔を上げ、俺を見る。当たりだな…よかった、ここで外れたらかっこわるかった。

「俺の知り合いにも愛した女の為に鬼を一時やめた奴がいた…。愛かぁ、羨ましい限りだぜ」
「だから…どうした!」
「聞いて驚け。おめぇのその真っ直ぐな気持ちが気に入った!どうだ、俺達と一緒に行動しねぇか!」

その言葉に晴彦だけじゃなく、京介も驚きの表情を浮かべている。だが変えるつもりはねぇぜ!

「歌舞鬼さん!本気ですか!?そいつは…」
「まぁ、京介は黙ってな。晴彦…おめぇは勝ち残りたいんだろ?だったら丁度いいじゃねぇか。
 最後の最後、後は俺達だけって時まで…協力しようじゃねぇか?どうだ?」

晴彦はまだ渋っている。渋る理由はねーと思うがなぁ…

「何故、そんな提案をする…」

ようやっと口を開いたかと思えばそんなことか…

「おめぇが気に入ったからだよ。最後までおめぇの進む姿を見てみたい。それじゃ悪いか?」

652:泣く少年 ◇deggScNisI代理投下
08/06/24 21:40:35 lFZ0ZZiv0
ま、半分嘘だけどな。こんな危なっかしいの放っておけねぇって、マジで。
このまま一人で進ませたらそのうちパンクしちまう。誰かが側にいてやらねぇと…
三田村はまだ何か聞きたい事があるようで、ゆっくりと言葉をつづる。

「お前は、『正義の味方』なんだろう?そんなのが、僕を助けるなんて…」
「悪いが、鬼は別に『正義の味方』じゃねぇ…と、少なくとも俺は思っている。
 自分が護りたい物を護るために戦う、それが鬼だ」

そう、護りたい物があるからこそ、響鬼達はあれだけ強かったんだと今なら思える。
そこにあるのは…まぁ、正義もあるのは確かだろうが、それだけじゃない。
愛とか、ともすれば執念とか、或いは使命とかも…ともかく、正義だけの味方じゃねぇんだ。
だから、『正義の味方』じゃなく、『鬼』なんだと思う。

「ともかく決定事項だからな、こいつは返すぜ」

蛇の仮面を晴彦の側に置く。晴彦はその仮面を抱きかかえるようにうずくまり…泣いていた。
誰かの名前を呟いたような気がしたが、聞かなかったことにする。

「アマゾン、京介。悪いな勝手に決めちまって」
「…ガウ!」
「そうかそうか、流石アマゾンだ。よくわかってるなぁ」

まぁ本当に理解してくれたかはわからないが、アマゾンは優しい奴だし多分同意してくれてるだろう。
問題の京介は…ふてくされた顔をしている。やはり一度裏切られたというだけあって、そう簡単に迎え入れる事はできないのだろう。

「歌舞鬼さん…あいつはいつか必ず…」
「ま、安心しな。どうなろうとおめぇの身は護ってやるからよ」

そういう問題じゃ…と京介が呟くがその顔はどこか嬉しそうな気がした。

まぁ、あれだな。時間も時間だし…


653:泣く少年 ◇deggScNisI代理投下
08/06/24 21:41:02 lFZ0ZZiv0

「とりあえず飯にするか、な!」

【山本大介@仮面ライダーアマゾン】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-6エリア】
[時間軸]:アマゾン本編1話終了後
[状態]:健康、1時間変身不可(アマゾン)
[装備]:ギギの腕輪、コンドラー
[道具]:ルール説明の紙芝居、基本支給品
【思考・状況】
基本行動方針:ケケー!
1:……ガウ!
【備考】
※言葉は人と会話をしていけば自然と覚えます。
※コンドラーはナイフやロープ代わりになります。
※ギギの腕輪を奪われるとアマゾンは死にます。
※第一回放送をまるで聞いていません。



654:泣く少年 ◇deggScNisI代理投下
08/06/24 21:41:31 lFZ0ZZiv0
【桐矢京介@仮面ライダー響鬼】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-6エリア】
[時間軸]36話、あきらに声を掛けた帰り
[状態]:疲労大、軽い擦り傷、空腹。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品(食料紛失) ラウズカード(スペードの10、クラブの10)
【思考・状況】
基本行動方針:生き残る
1:歌舞鬼、アマゾン、三田村と共に行動する。
2:激しい恐怖(特にダグバ・ゾルダに対して)
3:三田村に対し少し警戒。
4:響鬼が助けてくれることへの僅かな期待。
【備考】
※自分を助けてくれた男性(水城)の生存の可能性は低いと予想
※食料は移動中に紛失しました。

【三田村晴彦@仮面ライダー THE FIRST】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-6エリア】
[時間軸]:原作での死亡直前から
[状態]:全身に強い疲労、胸に強い痛み、1時間変身不可(コブラ)
[装備]:特殊マスク、鞭
[道具]:基本支給品・不明支給品×1
【思考・状況】
基本行動方針:彼女を救いたい。
1:望みを叶える為にも、バトルロワイヤルに生き残るしかない。
2:生き残る為に歌舞鬼、アマゾン、桐矢と共に行動する。
3:いざとなれば迷わない……はず。
【備考】
※変身制限がある事をなんとなく把握しました(正確な時間等は不明)


655:泣く少年 ◇deggScNisI代理投下
08/06/24 21:42:42 lFZ0ZZiv0
飯の準備をしつつ…ふと、疑問が浮かぶ。俺は何のために…晴彦や、京介、アマゾンを護りたいと思うんだ?
そこには愛も正義も…ないなこりゃ。まさか、罪滅ぼしとでも思ってるのか?俺。
あー、くそっ、上手い言葉が思い浮かばない…ともかく護りたいから護る!それでいい!

響鬼ならこういう状況でどう動くんだろうか?考えるだけ無駄か、わかりきっている。
あいつの事だからきっと迷うことなく、誰かを護るんだろうな…
晴彦の真っ直ぐな思いも、響鬼の真っ直ぐな生き様も、俺には眩しくて、ちょいと羨ましいぜ…

俺にはあるか?そんなものが。だが、それを見つけられない限り…俺は中途半端なままに終わる気がする。
死ぬ事に恐れはないが、晴彦達を放って死ぬ事だけは、できそうにない気がした。




656:泣く少年 ◇deggScNisI代理投下
08/06/24 21:43:28 lFZ0ZZiv0
【歌舞鬼@劇場版仮面ライダー響鬼】
【1日目 現時刻:朝】
【現在地:F-6エリア】
[時間軸]:響鬼との一騎打ちに破れヒトツミに食われた後
[状態]:健康、1時間変身不可(歌舞鬼)
[装備]:変身音叉・音角、音撃棒・烈翠
[道具]:基本支給品(ペットボトル1本捨て)、歌舞鬼専用地図、音撃三角・烈節@響鬼、GK―06ユニコーン@アギト
【思考・状況】
基本行動方針:子供は護る。
1:アマゾン、三田村、桐矢と行動する。
2:俺はこの状況下で、何がしたい?
3:響鬼と決着をつけてみるのもいいが、今のままでは勝てない気がする…
4:そういやモモタロスはついて来てねぇな。
[備考]
※歌舞鬼専用地図はアルファベットの部分が歌舞鬼にもわかるよう当て字の漢字が使われているだけです
※モモタロスに同情の念は抱いていません。虚をついて水容器の毒味をさせたぐらいにしか思ってません。
 また、名前を聞いていないので死んだことも知りません。
※変身制限がある事をなんとなく把握しました(正確な時間等は不明)




次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch