08/05/14 23:22:49 IRp+94HM0
井上:でも、テーマなんてのは……何度言ってもみんなわかってくれないんだけど、テーマを描いちゃいかんのよ、番組ってのは。人間を描かなきゃ、人間を! ただ 日本人にはテーマを描いたら高尚だ、とかあるんだよな。でも、やっぱり人間を描くから実ができるんだよ。
―とは言え、テーマというか、お題目があるとやっぱり人は安心するもので。そういう意味で『555』はなかなか安心させてもらえない作品でした。
白倉:だから、まずは番組をお話として観てるからいかんのであって、そこを越えたいんだけどなぁ……。
ファイズの時はまだ平成ライダーやイケメンライダーの看板でやって行けた時期だったんだな。
既に看板効果のない現状でキバみたいな子供番組の王道を外し一般ウケを外した子供番組は単なる駄作だよ。
―「お話」として受け止められたくないのだとしたら、ニュースをやるしかないのでは?
白倉:ニュースだってお話なんだよ、本当は。だって5W1Hじゃない? 誰がどこで何をして、いつどうなった、みたいな。
結局、みんな結論が出なきゃ納得しないわけで。めでたしめでたしとか何らかの結果を求めるわけだから。でも、そうじゃなくて「あなたの結論て何なのよ?」と問いたい。
―だから『555』ではそこがみごとに出なかった、というか、徹底して出さなかったという……。
白倉:だって、他人に対して結論を求め、そうやって満足していく人生って何さ、って思わない?
―自分で出せない人が多いとか。
白倉:それはそう。自分自身に結論は出せないでしょ、死ぬまでさ。死んでもたぶん出せない。じゃあ、なんでそれを他人に求めるの? と。