おにゃのこが改造されるシーン素体10人目at SFX
おにゃのこが改造されるシーン素体10人目 - 暇つぶし2ch350:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:03:20 v5lXsla50
「目が覚めたようだな」
広くなった奥のほう、円形のテーブルの向こうから一人の男が近づいてくる。
すらっとした長身に黒いマントを羽織り、やせこけた顔には不気味な笑みを浮かべていた。
「な、何だお前は」
「私たちをどうするつもりですか? 純子と摩子はどこへやったんですか?」
二人は鉄格子を握り締め、目の前の男をにらみつける。
「私はショッカーの死神博士。子供たちならここにいる」
死神博士がマントのすそを広げると、黒いレオタード姿の二人の少女が姿を現した。
「純子、摩子」
「貴様、娘に何をした!」
「クックックックック・・・」
「何が可笑しい!」
信弘は鉄格子をがしゃがしゃと揺らして、何とか脱出しようと試みる。
「この娘たちにはわが催眠術でショッカーの思考を受け付けた。今のこの娘たちはショッカーの忠実なしもべなのだ。そうだな?」
「何だって?」
「純子、摩子」
郁子が鉄格子の間から手を伸ばす。
「はい。私たちはショッカーの忠実なしもべです」
「ショッカーの命令を聞きます」
無表情で立ち尽くす二人の少女。
郁子が手を伸ばしてもまったく反応がない。
「ひどい・・・二人を元に戻して」
郁子はキッと死神博士をにらみつけた。


351:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:04:38 v5lXsla50
「ククククク・・・気を失っている間にお前たちの躰を調べさせてもらった。男のほうは戦闘員にもなれぬくずだが、女、お前は改造人間の適正が充分にある」
郁美に杖を向ける死神博士。
「改造人間? 何だそれは!」
「くずだなんてひどい。信弘さんはくずなんかじゃないわ!」
「黙るのだ。これよりお前はわがショッカーの改造手術を受け、カビの改造人間となってカビ作戦を指揮するのだ」
「カビ? 妻には手を出すな! 俺が許さん!」
信弘が郁子をかばうように背に隠す。
「その女を引きずり出せ」
「イーッ!」
「イーッ!」
いつの間にか現れた戦闘員たちが鉄格子をあけて入り込む。
「くそっ」
必死に郁子を守ろうとする信弘だったが、やはり戦闘員には敵わない。
両腕をねじり上げられ、信弘はあっという間に押さえつけられる。
「いやぁっ」
「郁子ぉっ」
信弘が取り押さえられている間に郁子は連れ出されてしまうのだった。

「いやぁ、いやぁっ」
テーブルと思われていた台に載せられる郁子。
着ている服はすべて剥ぎ取られ、下着すら取り去られてしまっている。
「郁子ぉ! 畜生、お前ら、郁子に手を出すなぁ!!」
牢獄に取り残された信弘が必死に叫ぶ。
「うるさい。そこでお前の妻が生まれ変わる様をたっぷりと見るがいい」
両手両足を拘束された郁子の白い肌を死神博士の杖がなぞる。
「いやぁっ! 助けてぇっ! いやよぉっ!」
手足をばたつかせて逃れようとする郁子だったが、拘束された手足はまったく自由にならなかった。
「怖がることはないわ、ママ」
「ママはこれから改造手術を受けるのよ」
二人の少女が笑みを浮かべる。


352:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:06:14 v5lXsla50
ショッカーの思考を刷り込まれてしまった少女たちは、自分たちの母親が改造されることを喜んでしまうのだ。
「ああ・・・純子、摩子、お願い見ないでぇ」
娘たちに自分が裸を見せてしまっていることに言いようのない恥ずかしさを感じる一方、二人の娘たちのあまりの変わりように絶望感も募ってくる。
「郁子、郁子ぉ」
「あなたぁ」
お互いに絆を確かめ合うかのように手を伸ばしあう二人。
だが、そんなことにはお構い無しに死神博士が命じる。
「改造手術を始める」
「イーッ」
白マスクと白衣の科学班員たちが機器類をセットする。
「いやぁっ!」
郁子に対する改造手術が始まった。

ショッカーの改造手術は基本的には遺伝子変化による動植物との融合と各種薬剤による組織や骨格の強化、それに付随しての機械埋め込みというものである。
つまり、あくまでも生命体としての融合強化が主であり、機械埋め込みはあくまでも補助強化に過ぎないのだ。
郁子の体にはさまざまな色の光が当てられ、体内の遺伝子を変化しやすくさせて行く。
毒々しい色の液体が注射器から流し込まれ、構造の変化を受け入れるべく体内の準備をする。
麻酔をかけられて意識を失った郁子の体に殺人カビの遺伝子を取り込んだ緑色の液体が流し込まれ、彼女の赤い血が排出されていく。
「い、郁子ぉー!」
信弘の目の前で郁子は徐々に人間ではない存在に変化していくのだった。


353:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:08:54 v5lXsla50
抜けるような郁子の白い肌。
それは信弘にとっても郁子にとっても自慢の肌だったが、血液の交換によって青緑色に染まっていく。
それどころか青緑を越えてどす黒く変化していくのだ。
体表に生えていた毛はすべて抜け落ち、黒く染まった皮膚はやがてなめし皮のように強靭な皮膚へと変わっていく。
両手の指先は爪が伸びて鋭くなり、両脚のつま先は指が癒合して無くなると同時に固く鋭いつま先へと変化する。
かかとも細く伸びてまるでハイヒールのブーツでも履いているかのような変化を見せ、人間の素足とは思えないものとなる。
郁美の全身はどす黒い皮膚に覆われ、黒く染まった頭部からは頭髪もすべて抜け落ちていたが、やがて彼女の上半身の皮膚がぼこぼこと膨らんでくる。
それは見る間に青緑色のカビへと変化していき、形のよい胸や首、肩、そして頭部全体が青緑色のカビで覆い尽くされた。

遺伝子の変化による肉体の変化が終わると、死神博士はおもむろにメスを持つ。
ここから先は彼の一番充実した楽しい時間となるのだ。
白衣の科学班員が用意した補助器官を変化した郁子に埋め込んで行く。
その手さばきはまさに神業。
メスが光り異形の肉体が切り開かれたかと思うと、次の瞬間にはもう補助器官が埋め込まれ、表皮が接着されているのだ。
わずかな時間で郁子の体にはいくつもの補助器官が埋め込まれ、新たな体を強化する。
「これでよい。後は脳改造を行うのみだ」
額の汗をぬぐう死神博士。
その表情は晴れやかだった。

354:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:10:12 v5lXsla50
「ああ・・・郁子・・・郁子ぉ・・・」
目の前で異形の存在になってしまった自分の妻に愕然とする信弘。
あの自慢の美しかった妻が、今は上半身にカビを生やした化け物になってしまったのだ。
深い絶望と悲しみが信弘を襲っていた。

「う・・・う・・・ん・・・」
ゆっくりと目を開ける郁子。
頭部全体を青緑色のカビに覆われてしまった郁子だが、それでも整った目鼻立ちはフォルムとしては残っており、奇妙な美しささえ感じさせる。
「目が覚めたようだな、カビビンガよ」
死神博士の声がうっすらと目を覚ました郁子の意識を覚醒させる。
「えっ? ええっ?」
両手両足の拘束はいまだはずされておらず、郁子は首を曲げてあたりを確認するしかない。
なに・・・これ?
目に入ってきたのは円形の台に載せられた自分の体・・・のはずだったが、そこには青緑色の奇妙なカビに覆われた二つの胸のふくらみがあるだけだった。
「クククク・・・生まれ変わったお前の姿を見るがいい」
死神博士の顔にサディスティックな笑みが浮かぶ。
わざわざ天井の無影灯の脇に用意した鏡を使い、カビビンガと化した郁子の体を見せ付ける。
この瞬間の絶望と、脳改造後の誇りに満ちた表情とのギャップこそ、彼が人間を改造する最大の楽しみの一つなのだ。


355:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:11:56 v5lXsla50
郁子は最初何がなんだかわからなかった。
天井に自分と同じように台に拘束された化け物がぶら下がっている。
そう思えたのだ。
だが、自分が首を動かしたりすると、まったく同じように首を動かしたりするその姿に、郁子はあれが鏡なんだと気が付かされる。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
あまりのことに悲鳴を上げる郁子。
その化け物は黒いなめし皮のような皮膚の下半身と、青緑色のカビを全体に生やした上半身を持つまさにカビの化け物であり、その姿こそが現在の自分の姿であると思い知らされたのだ。
「郁子・・・郁子ぉ・・・」
その声にふと郁子はそちらを見る。
そこには牢獄にとらわれた夫が、愕然とした表情で彼女を見ていたのだ。
「いやぁっ、見ないで、見ないでぇっ!!」
思わず顔をそらす郁子。
「ママ、おめでとう」
「えっ?」
夫と逆のほうを向いた郁子の前には二人の少女が笑みを浮かべて立っていた。
「これでママはショッカーの改造人間よ。とても素敵だわ」
「これからはママじゃなくカビビンガ様ね」
「ああ・・・あああ・・・いや・・・いやぁっ!!」
いっそのこと気が狂いたかった。
狂えればどんなに楽なことか・・・
郁子は泣きたかった。
だが、涙は流れてはくれなかった。


356:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:13:09 v5lXsla50
「嘆き悲しむことはない。これよりお前の脳を改造し、ショッカーの改造人間にふさわしい思考をするように変えてやる。そうなればお前は改造されたことを喜び、誇りに思うようになるだろう」
死神博士の手にメスが光る。
「ああ・・・いや、いやです。もう私の体をいじらないで。お願いだからやめてぇ」
首を振っていやいやをする郁子。
そのつど頭部のカビから胞子がこぼれ落ちていく。
「やめよ。このアジトを殺人カビでいっぱいにする気か?」
すぐにエアクリーナーが働き、郁子が散らした胞子をすべて吸い込んでいった。
「お願いです。やめてください」
「やめろぉっ! 郁子ぉっ!!」
「これより脳改造を始める」
二人の願いもむなしく、郁子への脳改造が始められた。

ショッカーの脳改造は洗脳と機械的コントロールチップ埋め込みの混合である。
死神博士は科学班員に埋め込み用のチップを持ってこさせ、その間にリング状の装置を郁子の頭の周囲に設置する。
郁子は麻酔をかけられることもなく頭部をメスで切り開かれ、むき出しになった脳にコントロールチップが埋め込まれた。
そして表皮が接着されると、死神博士は洗脳装置のスイッチを入れる。
リング状の装置からパルスが照射され、郁子の脳に埋め込まれたチップと共同で郁子にショッカーの思考を入力し始める。
頭蓋を切り裂かれた激痛に耐えていた郁子だったが、激痛はすぐに治まり、代わりに温かい心地よさが広がってくるのを感じていた。


357:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:14:06 v5lXsla50
なに・・・これ?
郁子は心が落ち着いていくことに戸惑いを感じる。
改造などと言う恐ろしい目にあったのだが、そのことが恐ろしく感じなくなっていた。
むしろ改造されたことはすばらしいことだと感じ、新たな肉体になったことが少しうれしくなっていく。
ああ・・・どうしちゃったの、私?
改造なんてされたのに・・・いいえ、改造していただいたのに・・・
ああ・・・変よ・・・変だわ・・・
人間を超えた存在・・・
私は人間を越えたんだわ・・・
ショッカーは世界を支配する・・・
ショッカーによって世界は管理されるのよ。
そうだわ、世界はショッカーのものなのよ。
ああ・・・なんて素敵なのかしら・・・
私はショッカーに選ばれたのよ。
改造人間になったのよ。
なんてすばらしいことなのかしら。
郁子の思考は瞬く間にショッカーの改造人間としての思考に書き換えられてしまうのだった。

「脳改造は終了した。起きるのだ。カビビンガよ」
死神博士がカビビンガの手足の拘束を解く。
ゆっくりと起き上がるカビビンガ。
上半身に青緑色のカビが密生したその姿はまさに異形だが、流れるようなラインは女性らしさを保っており、胸のふくらみやお尻のラインなど妙に美しさも感じさせるものだった。
「自分が何者か言ってみるがいい」
ショッカーのワシのレリーフが刻まれたベルトを手渡してやる死神博士。
そのベルトを腰に巻きつけながら、郁子はきっぱりと宣言した。
「はい、死神博士。私は偉大なるショッカーによって改造された改造人間カビビンガです。これよりは永遠にショッカーに忠誠を誓いますわ」
口元に笑みが浮かぶカビビンガ。
その様子に死神博士は満足した。


358:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:20:36 v5lXsla50
「郁子、郁子っ!」
がしゃがしゃと鉄格子を鳴らす信弘。
目の前で起こったことが信じられないのだ。
妻が化け物にされてしまったなど信じられるはずもない。
「郁子っ! 畜生、郁子を元に戻せ!」
「うるさい男ね」
カビビンガが信弘を一括する。
「元に戻せ? 冗談じゃないわ。私は改造されたことを感謝しているのよ。私はショッカーのおかげでこうして改造人間カビビンガになれたのですもの」
「郁子・・・お前・・・」
信弘の力が抜ける。
もうあの優しい妻の郁子はそこにはいなかったのだ。
「くすっ。やはり戦闘員にもなれぬくずはものわかりが悪いようね。私を郁子などと言う名前で呼ぶのはやめて欲しいわ。私はカビビンガよ。カビビンガ様とお呼びなさい」
口元に手を当てて笑うカビビンガ。
その仕草がかつての郁子を思わせて、信弘はつらかった。

「カビビンガよ。あの男は使い物にならぬ男だ。お前の力を試す実験材料にするがいい」
「ありがとうございます、死神博士。早速そうさせていただきますわ」
笑みを浮かべたまま牢獄に近づくカビビンガ。
「ふふふ・・・お前のような男と一度でも夫婦だったなんてぞっとするわ。くずはくずらしく、私の殺人カビでくたばりなさい」
すっと右手で自分の胸の辺りに生えているカビをちぎり取るカビビンガ。
そしてそのままそれを信弘に投げつける。
「ぐ、ぐわぁぁぁぁぁぁ」
断末魔の悲鳴を上げて信弘は床に倒れこむ。
その体にはみるみるうちに殺人カビが繁殖し、信弘の体を溶かしてしまう。
あとには彼が身につけていたものだけが残されるのだった。


359:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:22:28 v5lXsla50
「おほほほほ・・・お前のようなくずでも私の可愛い殺人カビの養分ぐらいにはなれて幸せね。感謝しなさい」
高笑いするカビビンガ。
「すばらしいです、カビビンガ様」
「カビビンガ様、どうか私たちを自由にお使いくださいませ」
純子と摩子の二人も眼を輝かせている。
「うふふふふ・・・二人とも今日からは私の手足となって働くのよ。そうだわ、死神博士、お願いがございます」
「何を考えているのだ、カビビンガよ」
お願いなどと意外なことを言い出すカビビンガに死神博士は一瞬戸惑った。
「はい。この二人を私専用のカビ少女に改造してはいただけませんでしょうか?」
「カビ少女だと?」
「はい。少女の姿はそのままに私の殺人カビをそのまま扱える能力を与えるのです。そうすればいちいち私の可愛い殺人カビをケースに入れて持ち運ぶ必要がなくなりますわ」
手の甲を口元に当ててくすりと笑うカビビンガ。
自らの娘を改造して欲しいと願い出るまでに思考が変化したことに、死神博士は大いに満足を覚えていた。
「なるほど、それはいい。よかろう。この娘たちをカビ少女に改造する」
すぐに改造の準備を指示する死神博士。
「うふふふ・・・よかったわねぇお前たち。これでお前たちもショッカーの改造人間の仲間入りよ」
「ありがとうございます、カビビンガ様」
「光栄です、カビビンガ様」
二人の少女はうれしそうに微笑んで、カビビンガを見上げていた。

やがて、都内各所に殺人カビが猛威を振るうようになり、そこにはカビの改造人間カビビンガと、それに付き従う青緑色のアイシャドウと口紅をつけ青緑色のレオタードに身を包んだ二人の少女の姿が目撃されるようになる。
ショッカーの「カビ作戦」が始まったのだった。

360:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/17 03:24:20 v5lXsla50
以上です。
タイトルは「カビビンガ」です。
お目汚し失礼いたしました。

何らかの感想など聞かせていただけるとうれしいです。
それではまたしばらくROMに戻りますね。
ではでは

361:名無しより愛をこめて
08/05/17 03:43:21 p8IgnbmI0
改造シーンの自作絵とかここに貼ってもいいんだろうか

半角二次元板とかのほうが適確な気もするけど・・・

362:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/17 04:48:53 VOAzaOp00
>>ショッカー代理人さん
乙です!カビの季節を先取りしたネタ、いいですね~
カビ少女に萌えさせていただきました^^

それにしても「仮面ライダー」っていいですよね~
「バッタの改造人間に滅ぼされた無念、ワシが晴らして差し上げましょうw」
という骸教授のセリフが浮かびました・・・・

約40年後に出現した「悪の組織の後輩」の活躍を描くため、またROMに戻りますw


363:名無しより愛をこめて
08/05/17 05:59:41 cMpV7Dsr0
>>360
超乙。ふたりの娘の改造シーンを詳細に読みたかったぞ
というかそちらをメインに次回はぜひw

>>361
maledictさんのサイトの画像掲示板に貼った上で
そのURLをここで晒すのが、いちばん喜ばれると思うよ
URLリンク(maledict.4.bbs.fc2.com)

364:名無しより愛をこめて
08/05/17 06:20:43 BGKlRryC0
スゴい画像を見つけてしまった
とってもキュートな子が手術台の上に大の字に寝かされ
両手両脚を縛られて改造手術を受けている写真だ
一糸まとわぬ全裸だよ。股間おっぴろげだよ。意識があるよ、こっち見てるよ
URLリンク(skmwin.net)

365:名無しより愛をこめて
08/05/17 08:14:42 C/4m74ao0
>>364
なんつーエロさだ!

366:名無しより愛をこめて
08/05/17 08:34:42 6aejslkyO
>>364
ハァハァ(´Д`;)思わずチンコ勃った

367:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/17 15:53:50 ZllEgY5Q0
なんか急に用事がたて込んで、火曜あたりまでちゃんと見られないかもしれません。
ダイレン様の短いやつだけ見させて頂きました。2レスだし、こういうのもいいのかも
蟻蜂様とショッカー代理人様のSSはちゃんと読んでから感想書かせて頂きます。
うっかりショッカー代理人様のネタバレを読んでしまってちょっと寂しいです

>>364
こ、これはマジでやばいですね。完全無修正だし…


368:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/17 17:17:43 VOAzaOp00
>>maledictさん
相変わらずお粗末な文章で申し訳ございませんが、
隠れテーマ「要素下等動物の意地見せてやりましょう」(『踊る・・・』の青島刑事調でw)
を堪能してください(笑)

369:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/17 17:19:03 VOAzaOp00
「要素」は入力ミスです^^;すいません^^;

370:ダイレン
08/05/18 01:37:15 vvYAkJMXO
>ショッカー代理人さん
乙です。なんか久々にヘルマリオンワールドじゃないのも不思議な感じですね
やっぱり定番のショッカーものは読んでると安心感を抱きます。

>蟻蜂フリークさん
羽生さんを12大幹部にするのは構想しましたが、由美ちゃんのお母さん「翔子」なんですよね……(3話1ページ参照)


特撮・エロパロも含め、どの世界でも由美ちゃんの親友ポジはら綾ちゃんや渚ちゃんで決定になってますね
第0話では新キャラ・純が登場してますが、彼は今までの作品にあった健一の○○の独占地位を揺るがすつもりで出しました

371:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/18 02:06:56 n7GfL8yA0
>ダイレンさん
羽生さんは君ではなく私が改造するのだが・・・・^^;
しかも改造人間で・・・・なぜに自律機械に?^^;

張り切るのはいいけど、最低限のルールは守ろうぜ!(笑)

372:ダイレン
08/05/18 08:14:31 vvYAkJMXO
いえ……名前が被るのでどうしよ……って事です。誤解をさせてしまってすいません
コードネームが羽生ってだけなら大丈夫ですかね?それともお母さんの名前を変更すればいいんでしょうか?

そういや自律機械人形でしたね。英語にするとアンドロイドでしたっけ?

373:名無しより愛をこめて
08/05/18 08:32:24 xvibErV/O
自律機械人形:オートマトン

アンドロイドは人造人間

374:名無しより愛をこめて
08/05/18 12:54:11 +LYFlT440
蟻蜂フリークさん、羽生さんを何の改造人間にするのかもう決まった?

イメージ的に、蛾の系統の改造人間がいいな

375:名無しより愛をこめて
08/05/18 14:49:19 V/v69cif0
お目汚し失礼。改造シーンの自作絵描いてみた
自分が仮面ライダーZOの改造シーンが好きなもんでそれに近い画になってるけど・・・
URLリンク(bbs4.fc2.com)

376:名無しより愛をこめて
08/05/18 18:09:34 xvibErV/O
>>374
むしろ鳥系でよろ

>>375
ハァハァ(´Д`;)けしからん!もっと頼む

377:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/18 18:17:24 n7GfL8yA0
>>374
不発弾処理で避難命令が出たので、綺麗な海の見えるヘルマリオン拠点に行ったら
骸教授が紀伊国屋で買ったという昆虫図鑑を眺めてました。
蛾を希望している人がいるってことを伝えたら、頭抱えてしまいました(笑)

まあ、お楽しみということで。どうなるかはわかりませんが、蛾は出しましょうw
蛾になるのは羽生さんじゃないかも知れないけど、ご了承ください^^;



378:名無しより愛をこめて
08/05/18 18:46:48 3UJlZq8x0
>>375
け、けけけ、けしからーん。ので、もっとお願いしますm(_ _)m
このおねえさんが生まれ変わった所も是非。

379:名無しより愛をこめて
08/05/18 23:53:55 VOEg1MAu0
URLリンク(monfac.sakura.ne.jp)
URLリンク(monfac.sakura.ne.jp)
URLリンク(monfac.sakura.ne.jp)

URLリンク(monfac.sakura.ne.jp)

380:名無しより愛をこめて
08/05/19 00:37:26 9LUDJf1b0
ショッカー代理人さん
乙です。個人的には双子(でいいですよね?)の少女のレオタード姿にハアハアしました。
黒レオタードと青緑レオタード姿の二人のイラストでもあればなあと思ってしまいます。
自分も>>363さん同様、双子の少女の改造シーンが見たいです。番外編で書いていただけたら嬉しいのですが。

381:ダイレン
08/05/19 01:29:31 tBxd6j7ZO
エピソード4:「愛を伝えに」


廃工場で轟音が鳴り響く。一般的知識を持つ者ならば、機材が倒れたか不良が何かしているのだと認知するだろう。
それは今回の件は通じない。そこでは異形の者達が、常識では考えられない戦闘を繰り広げているからだ。
「環!あんた、いい加減にしなよ!」
俊敏な動きにナギサは翻弄されていた。元は運動音痴だった環が、鹿のDNAが混ざったガゼルマリオンと化している。
飛びかかって蹴りを繰り出し、再び距離を取って蹴りを繰り出す。ヒットアンドアウェイによって決定的ダメージを与えられていない。
「裏切り者のエイプマリオン、貴様もここで死ね!」
角を象った槍を取り出し、ナギサへ向ける。勢いに任せて突き出してくる。
矛先がナギサの体を貫いた。しかし、ナギサが炎へと変わって槍を伝ってガゼルマリオンに燃え移っていく。
「嘘………何なのこれ……」
炎がガゼルマリオンを飲み込み、やがて戦闘不能になるまで燃えていた。
ガゼルマリオンが倒れたのを確認すると、ナギサは天井から降りてきた。もちろん、刺された形跡などはない。
「炎の幻、これが紅蓮三式・空蝉よ」
高熱で蜃気楼を生み出し、あたかもそこにいるかのように見せかける技。
威力こそ一式にも劣るが、戦略性・応用性に長けている技と言えるだろう。
「さて、ユミじゃないと戻せないから、あたしはここまでね」

廃工場から少し離れてる河原。ここでは蟹型のシザースマリオンに改造された秀斗がユミに襲いかかっていた。
「このハサミで貴様の翼を切り刻んでやる!」
ここで起きた釣り人の切断死体事件はこいつの仕業なのだ。自我が封じられてるとはいえ、友達を殺人者となっているのはユミの胸を痛ませる。

382:ダイレン
08/05/19 01:30:57 tBxd6j7ZO
スワンサーベルと腕となる鋏の生体武器・シザースパンツァーが刃を擦り合わせる。
火花が散り、両者はその切り結びを何度も繰り返す。位置を変えている内に川の中へと戦地を変える。
シザースマリオンは川に潜り、姿を消した。ユミは周辺を見渡すが本体は愚か気配がない。
「………どこに………!!?」
後ろから水しぶきが上がり、慌ててスワンサーベルで斬る。しかし、手応えは感じられない。
急に気配を感じたが、その時には遅かった。シザースマリオンはその直後に後ろからユミを川へと引きずり込んだ。
「いや……翼が……がばば……」
翼は濡れ、水を飲んでしまってユミは窮地に追い込まれた。シザースパンツァーで胴体わ鋏まれ、キリキリと食い込んでいく。
改造人間としての肉体の強靱さは人間の武器に対しては強力だが、同じ改造人間としては少し硬い皮膚程度。
(このままじゃ真っ二つだわ………)
ユミば泳ぐ゙イメージをして、その形状を変えていく。イルカのような姿に変わり、尾でシザースマリオンを叩いて抜け出した。
「……形態を変えた?そんなのありかよ………」
溶解液を泡に変換したをシザースバブルを吐いてユミを狙うが、イルカの泳ぎを会得した彼女は難なく避ける。
それは超音波によって相手の位置と行動を察知、次いでは予見することで触れられずに泳げるからだ。
「秀斗君、少し痛いけど……」
腕を前に固定し、超音波を一点に凝縮する。それをシザースマリオンに向け、誘導するための光を同時に作り出した。
「オーシャンズパルス!」
放たれた光線はシザースバブルを突き破ってシザースマリオンを川から地上まで運んだ。
「うわあああああ!!」
地面に叩きつけられたシザースマリオンは行動を停止し、ウイングモードへと変わったユミによって秀斗へと戻された。

383:ダイレン
08/05/19 01:32:29 tBxd6j7ZO
直に環も光の羽毛に包まれて元の姿へと戻る。由美と渚も人間の姿へ戻り、2人の救助のために通報した。
数十分後に2人は警察に保護され、その様子を陰から確認した由美達はこっそりと帰路に就いた。
ソルジャードールだった時の記憶は継承されるが、口止めをしといたので大丈夫だとは思えるが。
「しっかし、2人同時なんて……よっぽどあたし達を倒したいんだね」
「そうだね。環ちゃんも秀斗君も無事で何よりだったけど……」
渚から六本木ヒルズに新しい研究所があるのを聞いたが、戦力的にまだまだ不足しているので強行突入は出来ない。
改造された友達を治していくか、仲間にして纏めて救出するか。どちらも難しいことに変わりはないのだが。
「じゃあ、あたし帰るね。また明日」
それぞれが家の方向へ歩み出し、戦士は少女へと変わる。時間は20時36分。前なら風呂に入っていた時間だっただろう。


「ただいま………」
「由美!!。こんなに遅くまでどこ行ってたの!?」
家に入った途端、翔子は入り口まで駆けつけてきた。由美は驚きはしたが、相談していたパターン1を使うこととした。
「連絡網来てないかな?友達がまた2人見つかったんだよ!。警察署に入れないのはわかってたけど、渚ちゃんと話しがはずんちゃって……」
苦し紛れとはいえ、正直に話して母親を気絶させるよりはマシだろう。由美は靴を脱いで上がろうとする。
すると、翔子は由美を抱擁して頭を撫でてくる。とても優しく、温かい手で。
「由美………友達が心配なのはわかるわ……。でも、あなたがまたどこかへ行ってしまうと思ったら……辛いのよ」
うっすらと涙を浮かべている母親を見て、とても申し訳ない気持ちになった。
「ごめんなさい………」

384:ダイレン
08/05/19 01:33:49 tBxd6j7ZO
「由美、疲れたでしょ?お風呂に早く入りなさい。5月はまだ冷えるから、湯冷めしないようにね」
祖母がリビングから出てきて、優しい口調で入浴を勧める。由美も同意して手洗いとうがいをしたらすぐに向かう。

下着を脱ぎ、風呂場へと歩を進める。シャワーで体を少し温めると、ゆっくりと浴槽に浸かっていく。
湯気が立ち上る湯船の中で考えさせられる。当たり前と思っていた家族の自分への愛情の深さを思い知らされる。
(みんな……そうなんだよね。まだ捕まってるみんなだって……)
それぞれに家族がいて、それぞれの温かさがそこにはある。何より安心感が自然に持てるのだ。
(待っててね……あたしが必ず……)


゙バンッ!!゙

拳を壁に突き立てる。紗希はシャワーを浴びながら、今日殺したハリネズミマリオンを思い出していた。
彼女は菱木 雅。中学生の時に自分を慕ってくれていた後輩なのだ。彼女は純真で、ショートヘアーが似合う活発的な子だった。
そう、由美に似ている。雰囲気が似ているのだ。死ぬ間際に言い放った台詞、

゙先輩……どうし………゙

何もわからなかったんだと思う。何も知らなかったんだと思う。そんな子を自分は殺した。それは、助ける気持ちなんて全くない。
紗希は自分の中で葛藤をしている。ディソルバーとしての゙サギ、彼女らの友達としての゙紗希゙。
いくら探しても答えは出ない。紗希はバスルームから出ると窓を開けて涼んだ。
「私………間違ってないよね?」
彼女はしばらくして窓を閉めようとすると気配を感じた。それほど遠くではない。
さっきの戦いが終わってからそれほど経ってはいないが、゙ディソルバー゙として放っておけない。
「そうよ……私は目の前の敵を倒すだけ…………。変身!」
羽が生え始め、体もミツバチを形状へと変わり始める。窓から飛び立ち、住宅地から少し離れた森の中へ急行する。

385:ダイレン
08/05/19 01:35:10 tBxd6j7ZO
森を上空から見下ろしたサキは唖然とした。半径200mに雪………いや、氷が張っていたのだ。
降り立ち、見渡すとそれがわかる。プペロイドが20体程氷漬けにされていたのだ。中には身体を寸断されて凍っている奴も少なくない。
「いったい………何があったの?」
これほどの力を要しているということは戦闘特化タイプだろう。氷の溶解度から時間はそれほど経ってはいないだろう。まだ近くにいるかもしれない。

゙ガルル……゙


「!!?」
野犬か何かの鳴き声と共にサキは体を真横へ移動させた。案の定、今いた場所には白い光線が飛んできて、着弾したらその場は凍ってしまっていた。
「冷気?しかもこんな強力……ハッ!」
見上げると、月に重なって狼のような生き物が飛びかかってきていた。サキはビースティンガーを撃つが、冷気を浴びて崩壊してしまう。
さらに、鋭利な爪を剥き出しにした狼型のソルジャードールと思われる者はサキを狙った。
ソルジャードールは正確にこちらを狙ってくる。月が出てるとは言っても森の中である。光も僅かであるのに位置を捉えるとは手強い。
「………追っ手か?」
「??。何を言っているの?あなたこそ、私を狙って来たんじゃないの?」
男ではあるが、まだまだ太い声の女性に近いくらいに声質が幼い。由美のクラスメートだろうか?
それならば自分が目的ではないだろうが、積極的に攻めて来てもいいはずである。
「俺は会わなくちゃならない子がいるんだ………今、やられるわけには行かない……」
「まさか……洗脳を受けてないで……………!!?」
プペロイドが30体ほど近づいてきている。サキと狼のソルジャードールはお互いに敵意がないのを察したので素早くその場を後にした。

386:ダイレン
08/05/19 01:37:06 tBxd6j7ZO
日曜日となり、由美は渚の家を訪れていた。一刻も早く全員の救出を果たすための作戦会議をするためである。
「一番は、あいつらの基地がわかってるからアジトに殴り込みすることね」
「でも、あたし達だけじゃ勝てないし……」
「由美の言ってた、洗脳されてない蜂のソルジャードールの力を借りるとかは?」
それは考えたが、どうもそういう気にはなれない。もしかしたら、誰か殺してしまうかもしれない。
「……駄目だと思う」
真央の救出以来会ってないが、出来れば説得して協力してもらいたい。とはいえ、彼女は冷えきった心を持っている。
今は1人ずつ救うしかないが、真央や秀斗のように人を殺めてしまう可能性も決して低くない。
「てか、あいつらの目的って何なんだろ?。改造人間なんて生み出して、洗脳までして……」
「アメリカの艦隊を壊滅させたみたいだし、人類を滅ぼす気かな?」
どちらも答えが見つからない中、由美と渚は家を出た。何でも、こんな時だからこそ外でアイスでも食べたいらしい。


商店街に買いに行くと、向かってる方向からフラフラめいた歩き方をしている少年を見つける。
彼は自分達と同年代と思われた。だが、それはやがて確信へと変わった。
「じゅ……純……」
先に気がついたのは渚だった。肩を押さえながら歩いていた風間 純は先に脱出した少女達を見て急いで駆け寄った。
なぜここにいるかよりも、今こうして会えたことを喜んだ。
「純君、大丈夫?」
「由美………渚……良かった……」


純は渚にジュースを奢って貰い、一気に飲み干した。よほど喉が渇いていたのだろう。
家族への連絡は自分がなぜここにいるかの説明をしてからだと、純は頑なに言った。

387:ダイレン
08/05/19 01:38:18 tBxd6j7ZO
―16時間前―


骸はイラついていた。中々ユミとサキ、加えてナギサを倒せないことに。業を煮やした骸は戦闘特化タイプを主流にすることに決めた。
「風間 純、出ろ」
ギロッと睨んだ瞳は決意に満ちている。絶対に思い通りにはならないと。女子の檻からは鈴木 奈々が選ばれていた。
純を見て駆け寄ろうとしたようだったが、プペロイドに止められて骸の下へ連行されていく。
「貴様らをこれから改造する……」
「いや……あたし、あんな化け物になりたくない……助けて!助けて!」
誰もが同じ反応をする。奈々はショートボブの髪が揺れるほどに首を動かして抵抗する。
純はそれを見て辛かったが、我慢するしかない。少なくとも゙その時゙までは。
「やるんじゃ」
マリオンラーヴァが起動し、鋼鉄の触手が奈々の服を裂いて絡め捕る。
「いやアアアァァッッーーーーー!!」
取り込まれた奈々は内部で体を動かそうとするが、強い力に逆らえずになされるがままに体を揺らす。
小さい乳房がピクピクと震え、熱い何かが体を駆け巡り、意識を飛ばされる。
触手が解かれ、マリオンラーヴァが開封されると蔦を生やした少女が現れた。
「ふむ………蔦か……プラントマリオンと名付けよう」
「ありがとうございます。ヘルマリオンのために力を存分に働かせたいと思います」
変わり果てた友人を見て純はビクッとした。これが奈々か、と。かつて4年生の時に告白されたが、断った事がある。
とはいえ、合格組に選ばれるだけあって可愛い部類だ。
「小僧、次は貴様じゃ」
黙ってマリオンラーヴァの前に立つ純。取り込まれたらすぐに口に仕込ませていた石の欠片を吐き出した。


「それで異物があると判断したマリオンラーヴァは、俺を洗脳の前に除外したんだよ」
ということは改造はされてると言うことだろう。なんととんでもない賭けをするものだと思ってしまう。

388:ダイレン
08/05/19 01:40:58 tBxd6j7ZO
「それで……あんたは何に改造されたわけ?」
「俺は………!?。来たぞ……」
商店街の真ん中なので、由美達以外は逃げ出している。プラントマリオンは蔦を伸ばして、3人を狙い、避けると座っていたベンチが破壊された。
「奈々ちゃん?」
「かっ!そんなカスじゃないわ!あたしはプラントマリオン!」
鞭のように振り回す蔦を渚は変身して如意棒に絡ませる。すると、由美と純も力を解放し始める。
「変身!」
「………変身……」
翼を展開するユミと、毛皮を纏ったジュン。ナギサは狼という頼もしい仲間を得て嬉しい気持ちになった。
「ナギサ……そのまま抑えてろよ……ウルフクロー」
爪を引き出し、プラントマリオンを一度引っ掻く。火花が散り、冷気を口に溜める。
「フリーズモーメント!!」
瞬間凍結の名の通り、脚を全て凍らせる。そこへユミがスワンサーベルに光を宿して切りかかってきた。
「シャイニングハーケン!!」
直接斬りつけ、光る斬撃はプラントマリオンを後方まで吹き飛ばした。もちろん、殺さない程度ではある。
苦しそうな表情をしているが、ユミはすぐにRHR能力を使って奈々に戻した。
「……にしても、氷とは便利だな~」
ナギサはウルフマリオンからの変身を解いた純に羨ましいような感じで話しかけてきた。
「お前ら、早く変身を解けよ。人が来るぞ」
そう言われて慌てて元の姿へと戻る。由美と渚は離れた場所へ行き、警察へ通報した。
警察が到着すると、2人は保護された。警官の中には猛もいて、純を確認すると近づいた。
「純君、無事でよかった」
「おじさん……奈々は大丈夫ですか?」
「ああ。病院に搬送したが、身体的に問題はないようだ」
この時お互いに思っていたことは同じだった。奈々は裸体で倒れ、所々に傷を負いながらも布のような服とはいえ着ていた純。
両者の違いはどこから来たか……。一方はそれを疑い、一方はそれを誤魔化そうと模索している。

389:ダイレン
08/05/19 01:44:14 tBxd6j7ZO
「(いや………今は……)お母さんが今来るよ」
ヘルマリオンの事はすでに警察内に知れ渡っているようなので、聴取はすぐに終わったので楽だった。


翌日、詳しい検査をするという奈々は来なかったが純は言った通り登校してきた。
休み時間に彼はクラスのメンバーに今の状況を話した。ここにいるメンバーは無闇に口外はしないし、しようとする者はいない。
とにかく決して絶望的でないこと、希望があるということ、自分達が戦っていくということ。
放課後には3人で作戦会議をする。戦う時はなるべく2人以上で戦うことや、それぞれの特性の活かし方などを語った。
「純君は凄いな……何でもわかってるみたい……」
それはとても説得力に満ちていて、由美も渚も納得以外にない。渚と別れた後、由美は疑問に思っていたことを聞くことにした。
「そういえば、なんで改造を許したの?」
「あそこで脱走するには改造される必要があった。じゃなきゃ捕まるだけだしな……それに、自分の力で護りたかったんだ……」
「え?」
振り向いた純は由美と真っ直ぐに向き合った。夕陽に照らされた彼の顔は格好良く見える。
「お前を俺の力で護りたかったんだよ……」
「あたしを………どうして?」
夕陽のせいか顔が赤く見える。だが、それは本当だと知ることとなる。
「……だから……」
「え?」
「俺は……お前が好きだから……。幼稚園の頃からずっと……」


戦闘シーンを何回もリプレイして視聴しているヘイル。舐めていた飴は既に溶けてなくなっている。
落ち着かない彼女は何となく腕を振り、その風圧で近くにある機材を破壊してしまった。が、特に気にしてはいない。
「光る刀……白い翼……やっぱおもすろい……遊んでみたいなぁ」

つづく

390:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/19 02:01:17 eQpF+YsP0
>>ダイレンさん 
乙です。いや~なかなかテンポ良くて、いい感じですね~^^


>>374他「羽生さん」の改造が気になる皆様、羽生さん
おまたせしておりますSS内でオペ始まりました(笑)




391:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/19 02:53:26 eQpF+YsP0
>>374他「羽生さん」の改造が気になる皆様、羽生さん
無事手術は成功したと骸教授よりお知らせがありました(笑)

392:名無しより愛をこめて
08/05/19 07:25:05 vy6lAsps0
女性を改造する手術台にはやっぱり、この分娩台のような
開脚ギミックがついてると意味なく嬉しいと思いませんか?
URLリンク(p.pita.st)

393:名無しより愛をこめて
08/05/19 09:56:45 apmGuSb60
井口昇監督による、改造女子高生が忍者ヤクザと戦う
グロスプラッタバカ映画「片腕マシンガール」予告編
テンプラハンドとドリルブラが素敵すぐる
URLリンク(www.youtube.com)

公式サイト
URLリンク(www.spopro.net)

394:名無しより愛をこめて
08/05/19 15:24:39 WSS3ORhI0
>グロスプラッタバカ映画
すげぇジャンルだな
バタリアンみたいな感じ?

395:ダイレン
08/05/19 22:13:37 tBxd6j7ZO
>蟻蜂フリークさん
羽生さん改造はかなり楽しみです。
次回はついにヘイル参戦になる予定なんです。圧倒的戦闘力をどう描くか試行錯誤してます

今はまだまだですが、最終的にはヘイルやヘルマリオンとの決着を描くつもりです。
ヘイルの出生の秘密など蟻蜂フリークさんの定める設定とかございましたらお申し付けください

また、大首領の正体などBeeFさんの残した設定にはないので悩んでるところです

396:名無しより愛をこめて
08/05/19 22:54:43 QjyyeVjt0
ヘルマリオンがマリオネットとギリシャ神話のピグマリオンを
かけたネーミングだというのだから
首領の正体は最強怪人、ピッグ(豚)マリオンでおk

397:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/19 23:21:04 eQpF+YsP0
>>ダイレンさん
決着はつけない方がいいと思うよ・・・・たぶん・・・・w
大首領も具体化しないほうがいいと思うよ・・・・・たぶん・・・・w

自分のオリジナルの話じゃないし、あくまでもBeeFさんの世界をお借りしてるわけなので
勝手にヘルマリオンとの決着とかは、さすがにやりすぎなんじゃないかと思います^^;

マリオンヘイルについて

ヘイルについては出生の秘密は書かないでください。
参戦については、勝敗をつけることを一切禁止します。

ヘイルはそうですね・・・・飛べます、そして手のヒラから、DBのカカロット並みに気孔波的なものを打てます。
名前は「ヘイル・レイン」としておきましょうw

口からは「ビグ・ザム」のメガ粒子砲並みの破壊力を持つ、「グリーティング・キャノン」を撃ちますw

そんなとこかな・・・・・w






398:ダイレン
08/05/19 23:35:36 tBxd6j7ZO
>>396
バックベアードみたいな目玉かと予想してました

>蟻蜂フリークさん
そうっすか?。マリオンヘイルについては了解いたしました
ディセイバーの戦いが終わる時=ヘルマリオンの壊滅の構想が初期からあったもんですから……
ヘイルの生死はあまり関係ない最終回を構想してますが、物語上の決着を描けないと辛い部分が………

399:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 00:00:13 eQpF+YsP0
>>ダイレンさん
そうっすよ(笑)

>物語上の決着を描けないと辛い部分が………

そこが腕の見せ所w 白黒はっきりしないけどスッキリする終わらせ方について
考えてみましょうw これを機会にね^^

>>396
いっしょにウンコ転がそうぜ!って、フンコロガシマリオンが言ってましたw





400:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/20 00:11:11 Lw7xI2ys0
皆様、こんばんは。
拙い作品でしたが、感想をいただけてとてもうれしかったです。
ありがとうございました。
また何か思い浮かびましたら書いていきたいと思います。
今回の双子少女改造については・・・
気が向きましたらとだけ。

>>ダイレンさん
戦いはこれからだ!!
的な終わらせ方でもいいんじゃないでしょうか。
ヒーロー(ヒロイン)を書いてしまったから決着付けたいという気持ちはわからないでもないですが、
ヘルマリオンを壊滅させてしまったら、もしかしたらあとに続く方が続けなるじゃないですか。
ダイレンさんや蟻蜂フリークさんのように、自分もヘルマリオンネタで書きたいって人がいるかもしれません。
そういう方のためにもヘルマリオンは残しておいてあげるべきだと思います。

401:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/20 00:12:48 Lw7xI2ys0
あとに続く方が続けなくなるでした。
文字抜けすみません。

402:名無しより愛をこめて
08/05/20 00:19:19 9OLUeRjJ0
ダイレンさん、蟻蜂フリークさん、maledictさん、ショッカー代理人さん
エロパロ板の大阪ドームさんが、皆さんのSSに対して感想を書かれているから
もしもまだ未チェックだったら見てあげてね

403:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 00:22:24 fOeDoDJM0
>>ショッカー代理人さん
私のダイレクトに言いたいことを言ってくれてあげて、ありがとうございます^^

これがダイレンさんの完全オリジナルならいいんですよ。あくまでも借り物ですから・・・

下宿を勝手に解体しちゃったらダメだって・・・・^^;
大家さんに怒られるよ?(笑)






404:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 00:28:05 fOeDoDJM0
>>402
そうなんですか?
わざわざ知らせてくれてありがとうございます・・・^^


405:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 03:48:41 fOeDoDJM0
SS仕上がりました。1万4000字ぐらいでしょうか・・・・

ロシアのシーンが出てくるかと思いますが、脳内BGMにロシア国歌がお勧めです(笑)
あと、読めば分かるかと思いますが、国道のシーンとかも・・・w

↓「ロシア国歌?知らねーよ!」っという方の為に^^;
URLリンク(jp.youtube.com)

>>羽生さん
新しい体の調子はどうですか?(笑) よろしければ感想をカキコしてください^^



406:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 03:49:56 fOeDoDJM0
「クモと教授  SSヘルマリオンⅢ」
【ロシア 西シベリア サモトロール油田】
「きゃははははは 真っ黒、真っ黒ぉ~~~」
マリオンヘイルにより採掘設備が破壊され、黒煙が上がる・・・・・。
パイプラインもあちこちで寸断させられ修復不可能なくらいの損傷を受けている。
ロシア軍はヘルマリオンの攻撃を事前に察知し、万全の警戒体制をとっていたが、マリオンヘイルの侵入と同時に空軍はSu27、Mig31等の
戦闘機で迎撃に当たるも易々と突破され、油田では陸軍が最新鋭の対空自走砲、2K22ツングースカなどを配備して防空陣地を作り、迎え
撃ったのだが、あっさりと撃破された。



407:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 03:50:45 fOeDoDJM0
【モスクワ クレムリン(ロシア大統領府)】
「大統領閣下、この攻撃により、我が国の経済は大打撃を受けました。ヘルマリオンに早速、報復してやりましょう。」
「当然だ。」
「アメリカと共同歩調を取りますか?」
「ヤンキーどもは信用できない。独自行動で行く。我がロシアの恐さを連中に見せてやるのだ。チェレンコフ。」
ロシア大統領、モストボイはヘルマリオンを叩き潰すことを心に誓った。
「対外情報庁(SVR)のキリバノフを呼べ。」
大統領府長官、チェレンコフに命じた。SVRはソ連崩壊後に作られた泣く子も黙るKGBの対外情報部門を受け継いだ組織である。
「それと・・・チェレンコフ。陸軍と空軍の油田現地の軍管区司令官を更迭する。すぐに辞令を出しておけ!」
「かしこまりました。閣下。」
「失礼します、閣下。キリバノフです!お呼びでしょうか。」
「よく来た、同志。早速なんだがな・・・・」
モストボイはSVR長官、キリバノフと対応について協議し始めた。



408:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 03:51:37 fOeDoDJM0
【アジト 研究室】
「ムハハハハハハ、笑いが止まらぬ。そうか、そんなに利益が出たか?カナブンマリオンよ!手柄じゃ。」
ディーリングルームのカナブンマリオンからテレビ電話で報告を受け、骸教授は大喜びしていた。
「ところで、スタグビートルマリオンよ!ロシアとやらの連中は動きそうか?」
自分の傍に控えているスタグビートルマリオンに興味深げに聞いた。
「はい。おそらくSVRが主体となって報復に出るでしょう。我々の流した情報の誘導に乗って・・・・・。」
「ホホホ。そうか。相変わらず陰湿な連中だわい。恐れ入るのぉ・・・・・・」
「スタグビートルマリオンよ、この調子で、しばらくロシアへの工作活動を継続してくれ。それにしても本当に知恵があるのぉ、お前は。」
「了解しました。骸教授様の足元には全く及ばぬ知恵ではございますが。ハハハハ」
スタグビートルマリオンは一礼して部屋を後にした。



409:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 03:53:53 fOeDoDJM0
【アジト 通路】
「お疲れ様。スタグビートルマリオン」
「やあ、スパイダーマリオン。今日も一段と残酷さがにじみ出てるよ」
「やだぁ・・・・お上手なんだから、スタグビートルマリオンは・・・・・」
スパイダーマリオンは顔を紅潮させた。
「なんだ?また赤くなって。エネルギーが欲しくなったのか?」
スパイダーマリオンはうなずいた。
俗にいう立ちバックで2体はドッキングした。
「ハァ・・ウゥゥゥゥ・・・・・・・・・」
スパイダーマリオンが喘ぎ声を漏らし始めた。
「キャハハハハ!およ?蜘蛛ちゃん、クワガタくん、合体中?」
2体は『補給中』にロシアから戻ったマリオンヘイルとバッタリ出会ってしまった。
「は・・はぁ・・・い・・・・・お疲れ様でございます・・・・・マリオン・・・・ヘイルさま・・・・・こんな体勢で・・・・ハァ・・・・申し訳ご・・・いませ・・ん」
「こ、これはマリオンヘイル様!失礼しました!このような体勢で・・・・・・」
スパイダーマリオンは悶えながら、そしてスタグビートルマリオンは慌ててモノを引き抜こうとしながら挨拶とした。
「およ?そのまんまでもいいよぉ・・・・・」
マリオンヘイルは大らかな性格のため体勢のことなど全く気にしていなかった。
「きゃはは、いつも仲良しさんだね。ちゃば~~い」
「ホホホ。本当、仲がよろしいですこと。スタグビートルマリオンさん、私もあとで補給してもらおうかしら。」
教育・世話係のセンチピードマリオンがマリオンヘイルの後に続く。
「アァァァ・・・・イクゥ~~~~」
スパイダーマリオンは口から大量の糸吐き、股間からは粘り気のある液体を漏らしながらイッた。



410:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:13:48 fOeDoDJM0
【アジト 訓練場】
「きゃはははははははははは、待て待て待てぇ!」
「ヒィ~~~~」
いつものごとく遠征からもどったマリオンヘイルはフンコロガシマリオンを追い回して体のバランスを調整する。
「フンコロガシ!今度、捕まったらムチ打ち30発よ。簡単に捕まったら、マリオンヘイル様の調整にならないでしょ!ねぇ、そういえば、
聞いたんだけど、改造前はT大の学生だったそうじゃない?同じT大でもスタグビートルマリオンさんとは大違いね・・・・・」
いかにも見下した顔でフンコロガシマリオンに言い放った。
「アヒィ~~~! ムチ打ちいやだぁ~~」
ビビって泣きながら汚物を高速で転がすフンコロガシマリオン。
「ほい、タッチ!捕まえたぁ~ きゃははははは」
「のわぁ~~~~~!お許しください、お許しください!」
フンコロガシマリオンは泣きながら許しを乞う。
「このクズが!妹は立派なのにね。どうして兄妹でこんなにも違うのかしら?」
容赦なくセンチピードマリオンはムチを浴びせた。さらに蹴りも入れる。
「マリオンヘイル様、『ドールビタンD』でございます・・・・先ほどは失礼いたしました。」
スパイダーマリオンが訓練場にやってきた。そして専用のエネルギー減が入った哺乳瓶を手渡す。
「わーい! ありがとう!クモちゃん」
「あ、センチピードマリオン、エネルギー補給に行くのなら今のうちですよ。スタグビートルマリオンはこの後、忙しくなるようですから。」
その間、マリオンヘイル様のご面倒は私が見てますので。」
「あら。よろしいの?ではお言葉に甘えて・・・・・」
センチピードマリオンはうれしそうに訓練場から出て行った。見送るスパイダーマリオンには少し嫉妬心が芽生えた。
(・・・・・できることならスタグビートルマリオンを独占したいなぁ・・・・)
「いってらっしゃーい!ムカデちゃん。きゃはは」
マリオンヘイルは無邪気な笑顔で送り出した。


411:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:15:14 fOeDoDJM0
「ねぇねぇ、クモちゃん。」
「はい、なんでしょうか?マリオンヘイル様」
「クモちゃんは下等動物のとき何してたの?」
「はい。高校生でした。手芸部にいたんですよ。」
「へぇ~。ねえねえ、高校って何?手芸部って何?」
スパイダーマリオンは質問攻めにも嫌な顔をせず、丁寧に説明した。
「ふ~ん。そっか~。で、クラゲちゃんに連れてきてもらったんだね」
「はい。その通りでございます。マリオンヘイル様。」
「80人連れてきていただいたうち、ジェリーマリオンを除くと、私が最初にソルジャードールにしていただいたんですよ。」
「へえ~ 確か、その後で逃げたミツバチちゃん、連れ戻しに行ったんだっけ?」
「はい・・・・あの時は酷い目に遭いました・・・・」
スパイダーマリオンはそのときの話を始めた。




412:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:16:28 fOeDoDJM0
【伊豆諸島M島 とある漁村】
「ビースラッシャー!」
ビーマリオンの放った刃が、腹部の左側を切り裂いた。
「・・・・うぅぅぅ」
即死は免れたが、スパイダーマリオンは行動不能となり、地面にバッタリ倒れこんだ。
裂けた腹部から大量の緑色の血が流れ出している。
「ごめんね・・・・小夜子・・・・・」
ビーマリオンは飛び去っていった。
(・・・待て・・・ビー・・・・・マリ・・・・・・・・オ・・・・・・・・・・・・・・ン・・・・・・)

「・・・!」「・・・・???」「・・・・」
スパイダーマリオンに操られていた漁村の人たちが正気に戻った。
「・・俺、なにしてたんだ?」
駐在所の警察官、山田巡査も正気に戻ると、その右手にはホルスターから抜かれたピストルが握られているのに気がついた。
「お~~い、みんなぁ~、こりゃ~なんだ!?」
砂浜で高校生ぐらいの女の子にも見える奇妙な生き物が倒れていると、島民が騒いでいた。
山田巡査は騒ぎに気づき、砂浜に駆けつけた。
「なんじゃこりゃ・・・・まるでクモ人間だ・・・」
山田巡査は驚いた。怪我をして意識を失っているようだ。血液と思われる緑色の液体が大量に裂けた左側の腹から出ている。
「こりゃぁ・・・・三宅島の本署に連絡した方が良さそうだな・・・・・・・」
島民たちに決して「蜘蛛人間」に触れないように言って、慌てて駐在所まで自転車をこいで行った。



413:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:18:01 fOeDoDJM0
翌日に本署から応援が来るまで、島民たちは簡単な見張り小屋を建てて、スパイダーマリオンを交代で見張っていた。
「しょうがないわね・・・・スパイダーマリオンってば・・・パピオ・ヒプノウシス・・・」
救出に来たパピオパリオンが羽を静かに羽ばたかせ、催眠効果のある鱗粉を巻き散らす。
「・・・なんか・・・・眠い・・・ぞ・・・・」
バタバタと見張り小屋の島民が倒れ、深い眠りに就いてしまった。
ビーマリオンを捕獲するためM島に送り込まれたスパイダーマリオンであったが、逆に返り討ちに遭い瀕死の重傷を負ってしまった。
そして、あまりにも帰還が遅かったので骸教授が心配してパピオマリオンを偵察に遣したのであった。
「ビーマリオンは取り逃したみたいね・・・・とりあえずアジトに帰りましょう。スパイダーマリオン・・・・」
パピオマリオンはスパイダーマリオンを抱え、アジトへと飛び去った。

翌日、「蜘蛛人間」が逃走したと大騒ぎになったところに、三宅島の本署から係員が来たが、事件性も見受けられなかったので引き上げて
行った。しかし、数日後、島には本土から様々な人間がやってきた。本庁の公安の人間が島民からその一件について聴取したり、自衛隊の
中央特殊武器防護隊の人間が血液がぶちまけられていたあたりの砂を採取したりしていった。島の近くでは頻繁に海上自衛隊の哨戒機や
米軍機、もしくは艦艇が目撃されるようになった。
また、島の中学生がデジタルカメラで撮影した蜘蛛人間の画像がネット上で公開され、一部の人々の間で話題となっていた。



414:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:20:17 fOeDoDJM0
【アジト】
歩けるまでに回復したスパイダーマリオンが骸教授の前で跪く。
「申し訳ございません!骸教授様!ビーマリオンを取り逃してしまいました・・・・・・・」
「ホッホッホ、スパイダーマリオンよ、無事に戻って何よりじゃ。」
骸教授はスパイダーマリオンが任務に失敗したことを咎めるつもりは全くないようであった。
「スパイダーマリオンよ、お前には新しい任務を与えよう。下等動物の素材確保じゃ。16~25歳ぐらいのメスをターゲットに捕獲しろ。
とくに容姿が優れた者をじゃ。汚名返上に励むがよかろう。ホッホッホ。」
「ありがとうございます!骸教授様・・・・」
やがてスパイダーマリオンは素材の捕獲で名を上げ、骸教授の絶大な信頼を得るようになった。




415:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:36:46 fOeDoDJM0
スパイダーマリオンは話を終えると、ふとマリオンヘイルの方を向いた。
「ふ~ん、酷い目に遭ったんだね・・・クモちゃん、かわいそう・・・・・」
マリオンヘイルが泣きそうになっていた。彼女は泣き出すと超強力破壊音波を出す。
(た、大変・・・・せっかくの新アジトが崩壊してしまう・・・・・・・)
「マ、マリオンヘイル様、昔のことですので・・・・ほら、私はピンピンしてますよ・・・ほらこの通り・・・・」
口から糸を吐いて見せた。
「あ、糸、糸ぉ~~~きゃはは」
マリオンヘイルは機嫌がなおったらしく、小さい子供が父親の吐くタバコの煙で遊ぶかのように、糸を切ったり、手繰ったりして遊び出した。
(ふぅ・・・・・危ないところだった・・・・・)
スパイダーマリオンは笑顔を見せたが、どこか引きつっていた。
「すぱいだーまりおん様!骸教授様カラ出撃命令ガ出マシタ。」
スパイダーマリオン専属のプペロイド4体がスパイダーマリオンを呼びに来た。
「わかりました。ご苦労様。あ、そうだ、04号、センチピードマリオンをここへ呼び戻しなさい。スタグビートルマリオンにエネルギー補給を
受けてるところだと思うから。それと、ちゃんと私が骸教授様の出撃命令で彼女の代役が出来なくなったという旨も必ず伝えるように。
(誰かさんみたいに関係がこじれるの嫌だから・・・・・)」
「ハイ。カシコマリマシタ。すぱいだーまりおん様!」
スパイダーマリオンは他のソルジャードールとの関係には、人一倍気を使っていた。
「マリオンヘイル様、少しの間、お一人で、御辛抱してください。」
「うん、フンコロガシと遊んでる! クモちゃん、ちゃば~~い!」
「01号、任務を言いなさい!」
「ハイ。骸教授様カラノ命令ハ・・・・・・」
スパイダーマリオン部隊は01号のレクチャーを受けながら任務へと向かった。



416:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:39:06 fOeDoDJM0
【アジト 研究室】
骸教授は研究室から午後の海辺の景色を眺めていた。
が、空は生憎の曇天模様、やがて雨がポツポツと降り出してきた。
(ううむ・・・・なにやら不快な気分じゃ・・・・読書でもするか・・・・)
しかし、読書もイマイチ気分が乗らない・・・そして、最近の幹部会議の記憶が蘇ってきた。

「イレギュラーコード02をウイングマリオンとする。危険度AA、排除対象とする。これはDr.骸、あなたに任せます」
「ワシが?」
「あなたの指揮下で出たんですよ?ツケは取っていただけますよね?」
・・・・・取っていただけますよね?・・・・・取っていただけますよね?・・・・・取っていただけますよね?・・・・・取っていただけますよね?
(ぬぅあぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~)
思い出す度に腹が立つ。骸教授は手にしていた本を思わず放り投げてしまった。
骸教授は執念深かった。(ドールメイ・・・・・こしゃくなヤツだわい。)(あの慇懃無礼な態度・・・・許さん。殺す・・・・・)
(ワシは組織のナンバー2じゃぞ!たかが12人衆の末端幹部の分際で・・・・うぬぬぬぬ・・・・・・・)
骸教授の心の中に色々な思いが駆け巡った。「思い出し怒り」は最高潮に達していた。
(・・・そうじゃ。下等動物どもにやらせよう。コイツを油田攻撃の首謀者ということにして、ロシア人とかいう輩にのぉ・・・ホッホッホ)
骸教授はまた新たな謀略を考えついた。
「スタグビートルマリオンはおるか?・・・うむ。至急、研究室まで来るように言え!」
骸教授はテレビ電話で応対したプペロイドに命じた。
「お呼びでしょうか?骸教授様。」
呼びつけてから2分ほどで、スタグビートルマリオンが研究室にやってきた。
「うむ。早速じゃがな、スタグビートルマリオンよ・・・・」
密談が始まった。



417:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:40:54 fOeDoDJM0
【在日ロシア大使館】
「ドールメイさん。本日はありがとうございました。ロシア政府はヘルマリオンにどんな協力でもいたします。首領様によろしくお伝えください。」
ロシア大使館の主要メンバーがヘルマリオンの『12人衆』と呼ばれる幹部の1人と会食していた。
「ええ、わかりましたよ。貴国は賢い選択をしましたよ。我々にはもう1国、配下となった国あるのですが、どうも信用できないのです。あの国
は(筆者自粛)で(筆者自粛)ですしね。自国の少数民族を狩り放題にすることを認めるとか条件を提示してきて、向こうから、尻尾を振って
来たのです。全く、彼らは何を考えてるのか分からないですねぇ。人口の大多数を占める(筆者自粛)はきっと(筆者自粛)なのでしょうね。
「その点、貴国は信頼が置けます。世界征服の後も貴国には、ある程度の自治権と他の地域への優越権を認めて差し上げましょう。
私に任せて下さい。」
「それはありがたいですな。ぜひお願いしますよ。我が国自慢の酒、ウォッカです。どんどん召し上がってください。」
大使館員の1人がウォッカを勧める。

【東京近郊C県 国道XX号線】
ロシア大使館から出てきた黒いリムジンは東のアジトに向かっていた。中にはドールメイが何体かの護衛のプペロイドとともに乗っている。
リムジンの中で、ドールメイは得意満面の表情を浮かべていた。
(大収穫だ。早く首領様に報告しなくては。ロシアが屈服した。首領様もお喜びになることでしょう。ふふふ)

左側に小高い丘がある地点にさしかかった時だった。
ビクン、ビクン・・・・・・カタカタカタ・・・・・・
ドールメイは突如、自分の体が震え出し、おかしくなるのを感じた。
(おや?私は・・・・・・どう・・したんで・・・・・・しょ・・・う・・・・・)
(ワタ・・・ワタ・・ワ・・・・・・・・・・・・・・・タ・・・シ・・・・・・・・・ハ・・・・・)
ドールメイは機能を停止した。



418:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:42:25 fOeDoDJM0
ロシア大使館を監視していた警視庁公安部外事1課(監視対象;ロシアなど欧州の旧共産圏諸国の大使館等)の実働部隊の1つ、「工藤班」
が長田たち3課の応援に回され、ロシア大使館で密会したヘルマリオン幹部、ドールメイとロシアの関係についての情報分析と行動監視を
行っていた。工藤班とさらに応援に駆けつけたC県警警備部外事課の実働部隊がリムジンと距離を置いて尾行中、事件は起きた。
ボォーーーーーーン!
車内のドールメイが爆発し、リムジンは片側2車線の左側車線を走行していたライトバンや後方を走っていた乗用車や巻き込み、
木っ端微塵に吹っ飛んだ。
「油田の報復か・・・・・ロシアめ・・・・・やりやがったか・・・・・・」
尾行していた工藤班の班員が呟いた。

【アジト 研究室】
「うむ。わかったぞ。死んだのじゃな。スパイダーマリオン、帰還していいぞ。ご苦労じゃったな。」
スパイダーマリオンからの報告を聞いた後、骸教授の高笑いが部屋中に響いた。
「ハハハハハハ、こんなに見事に決まるものかの?愉快、愉快じゃ・・・・見事なプランじゃ。スタグビートルマリオンよ。褒めてつかわすぞ。」
「ありがたき幸せでございます。」
「液体爆弾とはよく考えたものじゃのぉ・・・・」
「はい。特殊な超音波に反応して爆発する仕掛けにございます。こちらの工作員を使ってロシア人どもに渡しておきました。SVRは見事に
やってくれましたよ。会食でウォッカあたりに液体爆弾を混ぜたのでしょうね。ちなみに彼らには『毒薬』と言ってあります。」
「ホッホッホ、まさに情報は使いようによっては有効な武器に変わるのぉ・・・・・」



419:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:43:17 fOeDoDJM0
【東京近郊C県  国道XX号線沿い某所】
スパイダーマリオン直属のプペロイドが国道を真下に見おろす小高い丘で、そこに設置した奇妙な装置から超音波を国道に向け発信した。
そして、そこを通りがかったターゲットのリムジンが爆発した。
「ロシアと通じていたとは、幹部なのに最低ね。許せない・・・死んで当然よ。」
スパイダーマリオンは骸教授に任務完了の報告をした。『裏切り者の抹殺』を命令されていたのだった。
「さあ、撤収するわよ。」
プペロイドたちに命令した直後のことだった。
「翔子・・・・・・」
「朋恵、逃げよう!」
2人は農道を引き返して逃げようとした。
運悪く、自転車に乗った学校帰りの女子高生が2人がスパイダーマリオンたちと遭遇してしまった。
「見られたからには仕方ないわね。フフフ、殺してあげようかと思ったけど、気が変わったわ。
予定外だけど、仲間にしてあげる。フフフ」
「きゃぁ~~~~~」
2人はスパイダーマリオンの吐き出した糸に絡め取られてしまった。
「お前たち、そいつらもアジトに連れて行きなさい。」
「ハイ すぱいだーまりおんサマ!」
プペロイドが身動きができなくなった2人を抱えた。
「助けてぇ~」
2人は大声を出して、助けを求めたが、無駄だった。
野菜畑の真ん中で、逃げ込めそうな近くの民家まで300mぐらいだったが、その距離はスパイダーマリオンから逃げ切るのには遠すぎた。
仮に逃げ切れたところで犠牲者が増えるだけだったであろう。
現場には、空しく自転車と鞄が残されていた。



420:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:55:40 fOeDoDJM0
【アジト マリオンラーヴァ】
「ホッホッホ。スパイダーマリオン、任務を完璧にこなした上に土産まで持ってくるとは、本当に働き者じゃのぉ。」
「ありがとうございます。骸教授様」
スパイダーマリオンが恐縮する。
「ねぇねぇ、名前はなんていうの?てへへ」
マリオンヘイルが檻の中の女子高生2人に名前を尋ねた。
「ひっ・・・・・」
恐くて2人とも話すことができなかった。
「この下等動物ども!マリオンヘイル様がお尋ねになってるのです!しっかり答えなさい!」
センチピードマリオンがムチで床を叩いて言った。
「え、江上・・・朋恵です・・・・・」
「羽生・・・翔子です・・・・」
2人は怯えながら、恐る恐る小さな声で名前を言った。
「キャハハハハ、変な名前!」
マリオンヘイルは無邪気に笑った。
「フン!いかにも下等動物って名前ね。声が小さくて聞こえにくかったけど、もしかして恥ずかしい名前って自覚があって堂々と名乗れない
のかしら? アハハハハハハハハ」
センチピードマリオン高笑いが響く。
「どちらにしようかのぉ・・・・・・。そこのプペロイド、適当に連れて来い。」
「了解シマシタ! 骸教授サマ・・・・」
「い、いやぁ~~何するの! いやだぁ!」
江上朋恵を先に改造するようだ。2体のプペロイドが朋恵を、彼女の制服や下着を剥ぎ取りながら引きずって、手術台に載せる。
「いや~~~助けて・・・・翔子ぉ~~~~!」
泣き叫びながらマリオンラーヴァに飲み込まれていった。
「あなた、羽生翔子さんとか言ったわね?よく見てなさい。お友達が先に『仲間』になるのを。フフフ」
スパイダーマリオンが檻の外から薄ら笑いを浮かべて言った。
翔子が怯えながら見つめる中で、朋恵は触手に巻きつかれながら、得体の知れない物体の溶液の中で昆虫人間のような姿に変わって
いった。
(朋恵・・・・・・)



421:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:57:56 fOeDoDJM0
「アハハハ、翔子さん、見て見て、朋恵さんは素敵に生まれ変わったわ・・・・」
翔子は大きな不安に襲われ、顔を伏せて体育座りの状態でうずくまっていた。
(・・・・もう、見たくない)
「ホッホッホ、セミかぁ・・・・しかし、コレはなんという種類のセミなのかのぉ?」
「骸教授様、エゾセミという、この国に生息するセミです。」
スタグビートルマリオンが骸教授にそっと耳打ちする。
「エゾセミとな・・・それではお前のこれからの名前はエゾセミマリオンじゃ。任務に励むがよい!」
「ありがたき幸せです!骸教授様。ヘルマリオンに栄光あれ!」
「うむ、エゾセミマリオン!早速、お前の友達が生まれ変わるのを手伝ってやれ!」
「はい、骸教授様」
(・・・・いや・・・・どうなちゃったの、朋恵まで・・・・恐いよ・・・・)
カツカツっと足音がして、顔を伏せ、うずくまっている翔子の前で止まった。
「翔子、さあ、立って」
いつもと変わらない朋恵の優しい声がした。
(・・・?朋恵は怪物になったんじゃ・・・・・・あれ?もしかして私、気が動転してたのかな?)
「さあ、私なら何ともないよ。ねえ、翔子ってばぁ、行きましょうよ」
(そうだわ、幻覚よ・・・さっきのは。 今の科学力で人間が化け物に出来るわけないじゃない・・・・馬鹿ね、私って・・・)
(きっと、身体検査されただけだわ・・・・・検査された後は警察が助けにくるまでガマンすればいいだけ・・・・・)
翔子はそう心を落ち着かせ、安心して顔を上げた・・・・


422:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:58:38 fOeDoDJM0
「・・・・・・・!!!」
翔子は驚いた。やはり幻覚でもなんでもなく、現実であり、目の前にいたのは『セミ人間』みたいになった朋恵だった。
「きゃあ~~~~!」
翔子は悲鳴を上げたが、何事もないかのように、さっきまで「朋恵」だった生き物は翔子を引きずっていった。
「邪魔なもの取らなきゃね。手伝ってあげるね。エゾセミマリオン」
スパイダーマリオンが翔子のブレザーやスカート、スリップ、ブラ、ショーツを起用に脱がせ、彼女を全裸にした。
(・・・・・人質じゃなく、仲間にされちゃうんだ・・・・・いやだ・・・・・いやだよう・・・・・・)
「朋恵、私は怪物になりたくない!このままがいいの!お願い、離して・・・・・」
「朋恵?アハハ、さっきまではそんな変な名前だったけど、今はエゾセミマリオンっていう素敵な名を頂いたの。
翔子、怪物って言ったけど、この体は最高よ。あなたもきっと分かるわ、あの中に入って生まれ変われば・・・ふふふ」
(朋恵はおかしくなってしまった・・・・・・なんて力なの・・・動けない・・・・・神様お願い!奇跡を起こして・・・・・・)
奇跡など起こるはずもなく、翔子を載せた手術台はマリオンラーヴァへと吸い込まれていった。
(・・・・・・・・なんだろう、このぬくもり・・・・・ああ・・・なんか・・・・眠くなってきた・・・・・・・・)
翔子はグロテスクな触手に絡まれながら、先に生まれ変わった友人のように気持良さそうな表情を浮かべながら異形の者へ姿を変えてい
った。



423:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 04:59:23 fOeDoDJM0
「お、完成したようじゃな・・・・ホッホッホ。なんだ?気のせいかのぉ・・・・妙なプレッシャーを感じるぞい・・・・・」
骸教授はなぜか緊張していた。
「か、かいたことのない汗が・・・・・まあ、それはさておき、これは・・・・・・・これは、なんという種類の蛾なのじゃ・・・・?」
側頭部には蛾の複眼があり、額には蛾のような触角・・・・・・体は茶色ベースで模様が入っている。胸は蛾の腹部のような縞模様で、固く
て細かい茶色い毛のような物が覆っていた。
背中は蛾のような羽、股間は毛も無く剥き出しになっていて、茶色い股間から中の赤い秘肉が蠕動しチラチラ見え隠れしている。
ブーツのように変形した足、手袋をしたような腕・・・・・・・・まさに『蛾人間』のようである。
「骸教授様、これはどうやらエゾヨツメという種類の、先ほどのセミと同じくこの国に生息する蛾のようでございます!」
スタグビートルマリオンがさっきと同じように耳打ちする。
「うむ。そうであったか・・・・最近、マリオンラーヴァは細かいのぉ・・・・・・おい、お前、エゾヨツメマリオンと名乗るがよい!
貴様の背中の、大きな4つの目玉のような模様がある羽からは催眠効果のある鱗粉などを撒き散らせるらしいぞ。
ホッホッホ、期待しておるぞ!」
「ありがとうございます!骸教授様!ヘルマリオンのため戦います!ヘルマリオン万歳!首領様、万歳!」
羽生翔子は蛾の姿をしたエゾヨツメマリオンとして生まれ変わった。
「さあ、私がアジトの中を案内いたしますので・・・・・こちらへ。フフフ、よかったですね。生まれ変われて。」
エゾセミマリオンとともにスパイダーマリオンに連れられていった。



424:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:00:14 fOeDoDJM0
【ロシア  クレムリン(ロシア大統領府)】
「大統領閣下。我が国のサモトロール油田を攻撃したヘルマリオンの首謀者、ドールメイの抹殺に成功しました。冥土の土産に
『特製』ウォッカを浴びるほど飲ませてやりました。」
SVR長官、キリバノフがモストボイに報告する。
「我がロシアを見くびるからこうなるのだ。よし、キリバノフ、今度は我々が反撃する番だ。ソルジャードールを捕獲しろ。手段は問わない。
洗脳してヤポキンスキーどものように運用するのだ。我が偉大な祖国、ロシアの復権が貴様の肩にかかってることを肝に銘じておけ。」
「はい。大統領閣下!」
「ヤンキーどもはプペロイドを何体か保有し、その傀儡のヤポキンスキーどもは蜂のソルジャードールを保有している。奴らへの対抗上、
どうしても必要なのだ。分かっているな?」
「もちろんでございます。閣下。それに中国も直接ヘルマリオンに下ったことで、技術供与を受けている可能性が高いです。」
「うむ。かの国のしたたかさは嫌ほど知っておる。そして我が国はあのような恥知らずなことは出来ぬ。だが、軍事的に後れを取ることは
あってはならない!それこそ、我がロシアの衰退につながるのだ。」
「はい。閣下。それでは早速、ソルジャードール捕獲作戦の立案に取り掛かります。」
キリバノフはそう返答し、執務室を後にした。



425:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:25:27 fOeDoDJM0
【都内某所 喫茶店】
「あの時の記憶は戻りましたか?野々村紗希さん」
ヘルマリオン拠点攻撃作戦で負傷した紗希だったが、退院し、再び探偵事務所で探偵の仕事を続けていた。
そして、接見するときに使ういつもの喫茶店で、公安の長田から事情聴取と情報提供を受けていた。
「あの作戦で受けた外傷はもう完全に回復しましたけど、姉と戦ったあたりの記憶はまだ・・・・」
「そうですか・・・・」
長田はブラックコーヒーを飲む。
「ところで、紗希さん、この男について分かりますか?」
「さあ・・・・・知らないです・・・・スイマセン・・・・・」
ドールメイの写真を見せられたが、紗希は12人衆との面識はなかった。
「そうですか・・・・では結構です。それとヘルマリオンの動きですが、スパイダーマリオンが△○学院高校を襲撃するらしいという情報が入り
ました。対応よろしくお願いします。我々からは対プペロイド兵器で武装したSATが3チーム応援に行くと思います。」
「はい、わかりました。長田さん・・・・・・・(相手は小夜子か・・・手強いな・・・・・)」



426:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:26:33 fOeDoDJM0
【都内C区 △○学院高校】
「きゃあ~~~!」
女生徒達が悲鳴を上げて逃げ回る・・・・・
「フフフフフ、逃げて無駄よ。」
シュルルルルル~
スパイダーマリオンは逃げていた集団の最後尾の女生徒を口から吐いた糸で絡める。
「いや~~~助けて!」
彼女はグルグル巻きになっても、ジタバタと動いている女生徒を片足で転がして自分が顔を見やすい体勢にした。
「あら?失礼。間違えました。あなたのような顔が気の毒な方には用はありませんから・・・・死んでもらいますね。フフフ」
罪もない女生徒を殺そうとしたそのときだった!
「ビースラッシャー!」
「!!!」
スパイダーマリオンは寸前でよけた。
「これ以上、人を殺したりするのはやめて!小夜子・・・・」
「そんな汚らわしい名で呼ぶな!ビーマリオン!・・・・喰らえ!スパイダーネット!」
ディソルバー・サキは素早く身をかわす。


427:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:27:30 fOeDoDJM0
「行け!プペロイド・スパイダー!」
スパイダーマリオン直属の4体のプペロイドがサキを囲む。
「ビーマリオン、教えてあげましょう。そいつらは普通のプペロイドの3倍の戦闘能力があるわ。フフフ」
「く・・・なんて強力なの!」
サキは苦戦しながら、1体を粉砕する。
「あ、04号・・・・・・・」
スパイダーマリオンは驚いた顔をした。
02号、01号と倒されていく・・・・・
「隙あり!小夜子!ビースティンガー!」
サキはスパイダーマリオン目がけ発射した。
(しまった!・・・・・当たってしまう・・・・私としたことが・・・)
「ギギ・・・・・すぱいだ・・・あ・・・・サ・・・・・・マ・・・」
直撃を覚悟した瞬間、03号が自分の前に飛び出し、自らスパイダーマリオンの盾となって倒れた。
「よくも・・・かわいい部下達を・・・・・・私を怒らせましたね・・・・・・・ビーマリオン・・・・・・」
スパイダーマリオンの全身から闘気が溢れ出した・・・・
「キェェーーーー!」
鬼神のような表情になったスパイダーマリオンは信じられない速度で手刀やキックを繰り出してきた・・・・
「さ、小夜子・・・・・・」
サキは避けるので精一杯だった。
(あの優しくて内気な小夜子が・・・・・・こんなになってしまうだなんて・・・・・・)
サキは戦いながら悲しい気分になった・・・・・・

サキはスパイダーマリオンの作戦を阻止することに成功するのだが、お互い深い傷を負って勝負は引き分けとなった。



428:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:28:09 fOeDoDJM0
【アジト】
「申し訳ございません・・・・・・骸・・・・教授・・・・様」
スパイダーマリオンはアジトに戻ると、バッタリ倒れた。
倒れたところには傷口からあふれ出た大量の緑色の血で血だまりが出来た。
「な、なんてことじゃ・・・・・・しっかりするのじゃ・・・・スパイダーマリオン・・・・・」
骸教授が抱き起こして揺する。
医療用プペロイドがすぐに駆けつけ、治療室へスパイダーマリオンを運ぶ。
「なぜ、拉致作戦が公安に漏れたのじゃ・・・・・・・」
「スタグビートルマリオンよ・・・・・内通者を探すのじゃ・・・・・そして、殺せ・・・・」
骸教授は怒りに満ちた表情で命じた。
(特別仕様プペロイド4体に通常のプペロイド11体が倒された・・・・・11体はしかもSATに・・・・・・由々しき事態じゃ・・・
早急にプペロイドをバージョンアップさせねば・・・・・・・・)
「う・・う・・・じいちゃん・・・・・クモちゃんが・・・・・」
マリオンヘイルが泣きそうな顔になっている・・・・・
「おい、センチピードマリオンなんとかしろ・・・・・」
「はい!・・・」
やはり、スパイダーマリオンのようにはいかず、四苦八苦しながら、なだめていた。
(う~む・・・・やはり、スパイダーマリオンのすごさがこんなときにわかるわい・・・・・)



429:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:29:11 fOeDoDJM0
【アジト 治療室】
溶液の入ったカプセルに酸素マスクをしてスパイダーマリオンは収容されていた。
そして、スパイダーマリオンは夢を見ていた。

「小夜子ぉ~ 一緒にお昼食べよう。」
昼休みの教室・・・・・・・
「うん、紗希、ちさと。」
「あ、小夜子、今日も自分でお弁当、作ったんだ?凝ってるよね~。相変わらず手先が器用なんだからぁ~。」
「そんなことないよ、ちさと」
3人仲良く、おしゃべりをして昼休みを過ごす。
(何気ない幸せ。ずっとこんな楽しい日常が続けばいいのにな・・・・・・・)
「・・・・クモちゃ~~~~~ん」
「あ、マリオンヘイル様・・・・なぜ・・・こちらに?」
「きゃはははははは クモちゃん、人間狩りに行こうよぉ~~~!」
「人間狩り・・・・・?」
「だって・・・私は・・・・・人間・・・・????」
(手術台にマリオンラーヴァ・・・・あれ?・・ここは学校じゃ・・・・)
「ホホホ、今日からスパイダーマリオンと名乗るがよかろう・・・・・」
「私は西村小夜子です!骸教授様!」
「???熱でもあるのか?スパイダーマリオン・・・・・」
(西村・・・小夜子・・・・じゃないんだ・・・・・あれ?)


430:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:43:52 fOeDoDJM0
「小夜子ぉ~~こっちこっち!」
(やっぱり学校じゃない・・・・・・)
「あ、ちさと・・・・・・ちさと?・・・・・」
(パピオマリオンって、ちさとだっけ?・・・・・)
「ビースラッシャー!」
制服姿の紗希が、窓際から、教室の入り口に来たパピオマリオンを攻撃する。
「紗希・・・・・やめて、それはパピオマリオン・・・・・」
パピオマリオンが上半身と下半身で真っ二つに切り裂かれる・・・・
「紗希、なんで・・・・なんで、友達を・・・・・・」
「覚悟、小夜子ぉ! ビースティンガー!」
「小夜子? 私はスパイダーマリオン!そう!ソルジャードール・スパイダーマリオン!」
「くらえ!」
シュルルルルル・・・・・・・・・
小夜子は口から糸を吐き出す。
「やめて・・・・くるしいよ・・・・・小夜子・・・・・・」
制服姿の野々村紗希が苦しそうな顔をしている。
「紗希・・・・・・・ああ、どうしよう・・・」



431:名無しより愛をこめて
08/05/20 05:44:18 fOeDoDJM0
骸教授は治療カプセルの前に立ち、様子を見ていた。
「う~~む、うなされておるようじゃ・・・・・・・」
「じいちゃん、クモちゃん、助かるよね?・・・・・・」
「ああ。心配は要らぬ。だから、お前は泣くでないぞ!絶対にな・・・・・」
マリオンヘイルは黙ってうなずく。
「アト2日ハ、コノ状態ガ続クコトガ、予想サレマス・・・・」
医療用プペロイドが報告する。
「うむ・・・後は宜しく頼むぞ。メディカル・プペロイドどもよ。」
「ハイ 骸教授サマ。へるまりおん万歳・・・・!」

【アジト マリオンラーヴァ】
数多くのソルジャードールが骸教授の前に跪いている。その中の1体が名乗りをあげた。
「骸教授様!スパイダーマリオンの仇、私に取らせてください!」
「ほう。お前がか?まあ、良かろう・・・・・たまには本格的な格闘戦もよかろう。ホッホッホ。」
「ありがたき幸せです・・・・それでは!」
ソルジャードールがビーマリオンの抹殺のため、20体のプペロイドを率いて飛び出していった。

<完>


432:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 05:47:30 fOeDoDJM0
以上です。

なんか続きそうな終わり方ですが、描くかどうか分かりません^^;

>>431は本物ですw

433:ダイレン
08/05/20 16:35:31 cpvcjhE1O
>蟻蜂フリークさん
乙です。すっかり世界が滅茶苦茶ですね。再建が忙しいだろうな……


そういやヘルマリオンSSはパラレルストーリーじゃなくて、1本の時間軸をそれぞれ作者の視点で捉えた風になってるんですね(スレの流れ的に)
僕は蟻蜂フリークさんの一部SSを除いてすっかりパラレルと思ってたので完結編ダイレンverを考えてました
もし僕がヘルマリオン壊滅を書いてしまえば∀ガンダムが如く包括になっちゃうんですかね……
最終回別案は考えたんですが、いつか真最終回を書きたいのが本音ですね(赤丸ジャンプみたいに終了してから少し経ってから書いたりとか)

434:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/20 17:12:33 Lw7xI2ys0
流れをぶった切るような形ですみません。
後日の創作の参考にさせていただきたいのですが。
今後ショッカー怪人をベースにした女性改造人間の話を作る場合、
怪人名は原作に忠実(今回のカビビンガやクラゲダールのような)であるよりも
多少アレンジ(ヤモゲリアやムカデリアのような)した女性っぽいネーミングのほうがいいのでしょうか?

実は今回私もかなり迷って、結局原作に忠実にしたという経緯があるもので、
どちらが好まれるのかがわかればそれに越したことはないと思ったものですから。

435:ダイレン
08/05/20 17:24:40 cpvcjhE1O
僕はオリジナルでも良いと思いますが、どうなんですかね

平成ライダーのような「~オルフェノク」みたいな感じでなければ、ショッカー代理人さんが考えた名前でよろしいかと

436:名無しより愛をこめて
08/05/20 17:37:03 a4PwTB/A0
東京ドームさんの「サラセニアン女」や
ちゃんぷるうさんの「女イソギンジャガー」
みたいにする手もある

437:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 18:05:09 fOeDoDJM0
>>ショッカー代理人さん
気分によって使い分けてみるぐらいで良いかと・・・・(両方OK)
どちらが良いとかは一概に言えないです^^
名前よりも話の内容が勝負では・・・と私は思います^^

>>ダイレンさん
感想どうもです。
言うほど世界はメチャクチャにはなってません(笑)
ただ、ロスなど3都市と油田が1ヶ所破壊されただけです・・・って案外、酷いか^^;

BeeFさんの他のSSでバズゥという組織が出てきましたが、こちらのようにいきなり
圧倒的な力で一気呵成に世界を制圧するのとは対照的に、ヘルマリオンは圧倒的な力が
あることを限定的な都市破壊などで誇示しつつ、裏から謀略などを駆使して政治的、
経済的に世界を支配することを目論むというスタイルにしています。

まあ、組織も操り人形にちなんでますので、世界を支配しても裏から操るってことで・・・・^^;

438:羽生 翔子 ◆mbgYXFTjj6
08/05/20 18:08:03 8FgiBARG0
>>蟻蜂フリークさん
私を改造してくださりありがとうございます!新しい体の調子は
とてもいいです!ビリーズブートキャンプとか言う下等生物の
娯楽なんか余裕でできますよ(笑)

私も余裕があったらSS書きますね~

439:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 18:34:35 fOeDoDJM0
>>羽生さん
レスありがとうございます。
ビリー隊長自体より運動能力は高いですからね(笑)
骸教授から呼び出しがかかったら、宜しくお願いしますw


羽生さんの改造につきましては、当初より昆虫で行くつもりでした。
セミ、蛾、コオロギが候補で、セミが実は本命でした。
そんな中>>374さんのリクエストで頭抱えちゃいました(笑)
ならば両方出しちゃえ、ってことでSSのような結果となりました^^










440:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/20 18:49:25 Lw7xI2ys0
蛾のほうが妖しい魅力があってよかったと思いますよ。

皆様ご意見ありがとうございました。
以後の参考にさせていただきます。

441:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 19:01:30 fOeDoDJM0
>>ショッカー代理人さん
そう言ってもらえると、ホッとします^^



442:名無しより愛をこめて
08/05/20 19:06:46 jguayxa30
エゾヨツメ♂
URLリンク(www.geocities.jp)
URLリンク(www.hpmix.com)
エゾヨツメ♀
URLリンク(www.geocities.jp)

・・・カワイイじゃん

443:ダイレン
08/05/20 19:12:55 cpvcjhE1O
「暗雲の覚醒」


ずっと一緒だった。幼稚園、小学校入学から4年生でのクラス替えを経て今も。
誰よりも付き合いが長い友達からの告白を受け、由美は驚愕と同時に頬を真っ赤に染めあがってしまう。
「……うそ………純君が……あたしを?」
コクっと頷いた純。彼は多くの女子の告白を受け、それらを全て断っていた。その理由が自分だとしたら………
「あたし、あの……どうして?……それに、幼稚園からって……」
緊張の余り途切れ途切れになる言葉を冷静に受け止めている純。真剣なのだということは伝わってくるが、真意はわからない。
幼稚園からということは7年ほども自分に好意を抱いていたということになる。そう思うと由美は頭が混乱しそうになってきていた。
「俺、未熟児だったから病気になりやすくて、幼稚園に入ったの遅かったろ?。誰も友達いない時、最初に遊ぼうって声をかけてくれたのはお前だったんだよ」
そんな事もあったか、とくらいにしか覚えていない。でも、純はずっと胸に秘めていてくれたのだろう。
「嬉しくてさ。それから俺は友達も増えて、体も強くなってったよ。全部、由美のおかげなんだ」
優しさに惹かれた。当たり前のように人が持つ感情を真っ直ぐに引き出せる由美に。純もまた、普段は出さない恥ずかしげな顔を見せる。
「でも、そんなの普通だし………それに、純君に相応しいくらいに可愛くないよ………」
「……………プッ、ははははは!!」
急に笑い出した純。由美は余計に恥ずかしい思いになり、少しだけイラッときた。
「何よ!何かおかしいこといった!?」
「ははは……いや、ごめん。俺はお前のそういうとこ好きだし、心配するなよ。充分可愛いし、学年でも人気あるぜ?」
純に言われるとからかわれているような、嬉しいような様々な感情が奮起してくる。

444:エピソード5です
08/05/20 19:14:48 cpvcjhE1O
笑いを止めると、純は由美の前髪を横に逸らす。すると顔を近づけてきて、由美の顔の目の前まで迫る。
(うそ……キス?)
徐々に迫ってくる純の唇。由美は動けずにいた。緊張と驚愕が同時に心を支配したため、体を動かせないでいたのだ。
由美もまた、純の気持ちに呑まれて目を瞑ってしまう。2人の唇は今まさに重なろうとしていた。

゙由美ちゃん゙


「………きゃっ!………」
そこで由美の意識は戻った。健一の顔と声が浮かび、気がついたら両手で純を止めていた。
息を切らしてまだまだ顔が赤い由美は純の顔を見れなかった。純は少し顔を伏せ、口を開いた。
「ごめん。……そりゃ……無理だよな……」
「ううん……違うよ……でも、急すぎて何か……」
由美は慌てて謝る。純は後ろを向いた。その顔は見えはしなかったが、雰囲気はやや悲しそうだった。
「健一となら出来たのに…………?」
「え?見てたの……」
見透かされているようだった。確かに健一としてしまった。でもあの時は……
「あれは………勢いっていうか………流れっていうか………」
「じゃあ……俺と健一、どっちが好きだ?」
「…………!!!??」
ストレートな質問に余計由美は困惑した。確かに健一には他の男子には抱かない気持ちがあるのを自覚している。
でも、こうしてはっきりと好意を伝えられ、自分の中で純が大きくなったのも事実になっている。
「……あの、まだ……わかんない………」
「そっか………」
純は振り向いてそのまま歩き出した。それにくっ付いて由美も歩を進める。
無言のまま由美の家に着いてしまう。純とは手を振って、そこで別れた。

445:ダイレン
08/05/20 19:15:56 cpvcjhE1O
翌日、由美は学校へ行っても昨日の純の言葉をずっと気にしていた。彼を目で追ってしまうと、そんな自分に気づいて目を伏せてしまう。
そんな様子を見て、渚は困惑していた。健一は由美が好きで、由美もまた………。そう思っていたのに純が好きだったら?
「やべ………」
どちらを応援すべきか?女としては由美の気持ちのが大事だが………


警察庁へ招かれた猛は待合室にて長田と顔を合わせる。彼らは大学時代からの信頼関係がある旧知の仲である。
「藤宮、ヘルマリオンの基地で由美ちゃんを見かけたよ。大きくなったよな……」
「ええ。いい子に育ってくれてます………それで、ヘルマリオンについての……」
「必要ない」
飲んでいたコーヒーをテーブルに置き、長田は窓の外を見た。その視線は聳え立つビルに向けられている。
「もう横流しする必要はない。警察組織全てが………いや、日本そのものがヘルマリオンとの戦いを決定したらしい」
「そうですか……。この間、ロシアでの結果を見せつけられたばかりなのに………」
「奴らに屈するわけにはいかんからな。最も、有効な手段は我々は持ってないわけじゃないがな」
「??」
協力体制がこれから築かれるとはいえ、まだまだ非公開である資料を提示した。その中にはビーマリオンについての記述がなされているのである。
「自衛隊から来た情報だ。彼女は帆村みさき。洗脳を免れたソルジャードールで、奴らと戦っている」
食い入るように猛は資料へと目を向かせる。彼女が多くのソルジャードールを倒してることから、きっと信頼できるだろう。
「今の世に現れた仮面ライダー………ってところか。彼女の情報から対ヘルマリオンの武器も開発が行われている」

446:ダイレン
08/05/20 19:17:25 cpvcjhE1O
そしてもう1枚、猛は気になる資料を見つけた。そこにはカテゴリーWと仮称が付いたソルジャードールについての資料だった。
「目撃情報によるとこの子もヘルマリオンと戦っているらしい。また、ソルジャードールを人間に戻す力を持っているとか……」
撮影されてるのは後ろ姿からなのだが、子供だとハッキリと断定できる。このような小さい子まで改造するようなヘルマリオンに怒りを感じざるをえない。
さらに長田は別の資料を提示してきた。それは古い新聞と同時に出され、中にはある子供の写真があった。
「これは……」
「神原 健一。そう、由美ちゃんと同じクラスでまだ行方不明の子だ。そして8年前に変死した彼の父親、神原 直樹だ」
神原 直樹は優秀な科学者だった。万能細胞の先駆けとなるような人工細胞の開発、再生医療のための技術開発に長けていたという。
逸材と言われ、彼の生み出した技術は現在の医療や技術の先進に大きく役立てられている。
「………そんな彼が原因不明の死を遂げる。背後にはヘルマリオンがいるってことですか?」
「確証はない。だが、神原 直樹は遺伝子レベルでの再生技術を開発していたらしい……その応用・発展型が改造装置だとしたら?」
空には暗雲が広がっていた。天気予報では夜には雨になるらしい。猛は嵐がこないことを、これほど望んだことはなかった。


「由美!」
全ての授業が終わると、渚は由美に駆け寄った。どうも気になってしまうからだ。
「何?」
「あんた、その………純のこと好き?」
「ふぇ!?」
上げた声は裏声になっていた。今日見ていたのがバレてしまったのだろうか?
「てっきり、あんたは健一のこと好きだと思って……」
無理に写真を取らせたりしてしまったことを悔いている。わかっていれば純と撮らせていたのだが。
「あ……あたし、まだ、よくわかんないの……」

447:ダイレン
08/05/20 19:19:51 cpvcjhE1O
「わかんないって?」
一緒にいるのが当たり前で、色々なことをしてくれる純。楽しくて、安心できる健一。
どっちも男の子の友達では一番仲が良いし、恋愛対象としても不満な点などない。
「どっちも好きっていうか、どっちか選べないっていうか………」
渚は由美に好意を持っているのを何人か知っている。それでも、こう悩ますのはこの2人以外にはいないだろう。
「由美…………!!?」
頭にソルジャードールの気配が響いてくる。由美と渚、廊下にいた純はランドセルは置いたまま外へ出て行った。
「がんばれよーー!」
修一達クラスメートは窓から手を振って3人を見送った。それが自分達に
場所は近い。しかし、反応は1つじゃなかった。
「どうしよう………」
「RHR能力は由美しかないんだ……さて、どうするか……」
純が話しを始めた瞬間、まだら模様の紐の怪人が姿を現した。こいつは邪念獸であることがわかった由美は2人に先行して変身し、邪念獸の触手を斬った。
「みんな邪念獸かもしれないから分かれよう!でも、ソルジャードールだったらあたしが来るの待ってて!」
「ああ!」
変身した3人は分かれた。ジュンは左へ、ナギサは真っ直ぐに。
身軽なナギサは華麗とも言えるステップで家々を飛び越える。すると、目の前には自分達と同じくらいの少女が見えた。
逃げ遅れたのだろうか?。だが、その割には慌てている様子も怯えている様子はない。
「君、早く逃げな!。じゃないと、化け物が来るよ!」
自分も容姿は人間離れてしているが、そこはこの際どうでもいい。
「…………あれ?ユミユミじゃないんだね」
「え?」
少女はフランス人形のように可愛らしかった。しかし、その目は人間とは異質な゙何がを放っている。

448:ダイレン
08/05/20 19:21:48 cpvcjhE1O
「あんた、ソルジャードールね!」
「そんなんじゃないよ。あたしば特別゙だから」
如意棒を取り出して棒先を少女に向ける。それでも少女は無防備どころか、まだ笑みを浮かべている。
「赤尻がコードちゃんと戦っておけば良かったのに………。ユミユミと交換してきてよ」
「赤尻?……まさか、あたしのこと?」
プルプルと震える腕と如意棒。ナギサはここまでコケにされたのは初めてだった。
「そうに決まってんでしょ。はーやーく………」
顔に如意棒が迫るのを察知して右手で受け止める。ナギサは豪炎球を出そうとするが、先に少女は手からビームを出す。
避けはしたが、距離を取るための牽制であるのはナギサは察知した。
「あ~あ………しょうがない。赤尻で我慢するよ……。ヘイルちゃんが遊んであげる」
そう言った瞬間、空気が変わった。遊びの範囲とはいえ、勝負事が好きなナギサにはそれを感じれた。
゙コイツはヤバい゙。そんな気持ちに支配された。ヘイルは助走を付け始めると、それは確信に変わる。
「よーーーい………ドンッ!!」
煙が生じるほどの勢いで跳びだしてきた。拳がナギサの腹に入り、その激痛で思わず押さえた。
続いてヘイルは蹴りを左耳の方から当て、吹き飛ばした。ナギサは避難が済んだ民家へと突っ込んでしまう。
ヘイルは大きく息を吸う。そして、追い討ちをかけるように口から巨大なビームを出した。
ナギサはすぐに抜け出したが、その民家から連なる家々は消し飛んでしまった。
「グリーティングキャノン、つおいでしょ♪」
「何がつおいでしょ……だよ………。あんたはここでくたばってもらうよ!」
ナギサは超熱球を精製し、ヘイルへ向ける。周囲の空気も少し暑くなってきても、ヘイルの笑顔は変わらない。

449:ダイレン
08/05/20 19:23:20 cpvcjhE1O
「紅蓮一式・烈火掌!!」
赤色の光波がヘイルへ迫る。片手でそれを受け止め、ヘイルの手の中で膨らんでいく。
「ニ式・重焔!!」
両手に変え、光波が膨張した。ヘイルも両手に持ち替えるが、次第に押されていく。
「へぇ……意外……でも、こんなもんでしょ?」
「そいつはどうかな?………四式・爆砕!」
光波が膨らんだとこで、それは爆発した。超熱波がヘイルを飲み込んだのである。
溶けてなくなったであろうが、ナギサは念のために近づいていった。
「烈火掌を素手で受け止めるとかどんな化け物かと思ったけど、あれをくらって無事なわけ……」
その瞬間、ナギサは空を舞った。なぜ?、痛みはその後に感じた。どうして?、と感じた時には既に拳の嵐の中にいるのを知る。
「あぐ……が……うああ!!!」
特大のヘイルレインを乗せてナギサは落下した。ヘイルも降り立ち、ナギサの胸を踏みつける。
「お気に入りの服だったのに………燃やして……」
グリッと足に力を入れる。胸の厚みを貫通してナギサには激痛を感じさせるその威力は強いのがわかる。
「少し……痛かったし…………ユミユミの前に痛くなったんじゃ全力で遊べないじゃん」
さっきのような笑みではなく、本当に悪魔のような顔だ。踏みつける力も相当強くなってきた。
「あ………あ………あああああああああああああああああ!!」
グリーティングキャノンをチャージしているように大きく息を吸う。ナギサの目には光の集約しているのが見えて恐怖する。
ここで死にたくはないと本気で思う。こんなことなら………
「………大輔……あんたに………」
「死んで」


その時、ユミと戦っていたコードウィルが炎上しながら倒れ込んできた。ヘイルはグリーティングキャノンを止めてそちらを見た。
「ユミユミだぁ~」
煙の中からユミが現れた。ヘイルはナギサを蹴飛ばし、ゴミ捨て場へと飛ばした。

450:ダイレン
08/05/20 19:24:41 cpvcjhE1O
「ナギサちゃん………」
急いで駆け寄るユミ。ナギサは意識はあるもののひどい状態だった。こんなにまでするとは人のやることではない。
「ユミ……ごめん……」
「大丈夫。休んでて………」

静かに抜刀し、ユミはヘイルと対峙した。崩れた街並みは、由美は10年過ごしてきた場所なのだ。
「なんでこんなことするの?」
「楽しいからに決まってるじゃない」
「楽しいから?」
ふざけているのか。こんなに家々を破壊し、ナギサのような女の子をいたぶることが。
だが、ユミにはわかる。それは洗脳などではない彼女の意思だと。
「はじめまして。あたしはヘルマリオン12大幹部゙マリオンズ・トゥウェルヴ゙の1人、マリオンヘイルだよ。よろしくね、ユミユミ」
ぺこりと頭を下げる。そこに邪気はない。ただ、ユミに本当に挨拶してるだけなのだ。
「あ、ユミユミってのはユミだからだよ。可愛い?」
「………最低だわ」
ピクッとヘイルの眉が動いた。最低だと、ユミは言った。ヘイルにはそれが理解できなかった。
「可愛いと思うんだけどな………。早速なんだけど、遊んで」
「遊ぶ?」
「そ。ユミユミは他のソルジャードールと違う……きっとあたしを楽しませてくれる」
そう言ってナギサもやられたのだろう。戦闘力の違いがわかる。それでも、戦わなくてはいけない。
「あなたはここで倒す……」

ナギサも息を呑んだ。なぜなら、張りつめていた空気が自分にも襲いかかってきたからである。
そして、両者は飛び上がった。スワンサーベルを手首で止め、蹴りをユミの腹に入れる。
痛みをこらえてユミは第2撃として左の拳でヘイルの顔を殴った。ヘイルはそれをものともせずに、ナギサをダウンさせた拳のラッシュをユミにも浴びせた。
マシンガンのように繰り出されるヘイルの拳はユミに反撃の隙を与えない。

451:ダイレン
08/05/20 19:26:15 cpvcjhE1O
ユミは膝を入れて拳を止める。距離を取り、加速をつけてスワンサーベルで突く。
シュッと服が避け、ヘイルは右手にエネルギーを溜める。体を回転してヘイルレインを避けると右手に持ったスワンサーベルの切っ先ヘイルの顔に入り込んだ。
改めて距離を取るとダメージ総量は明らかにユミが多かった。しかしヘイルは顔に傷をつけられ、さらに興奮させられる。
「あたしの皮膚は人間の何十倍も硬くて、鉄を切るより難しいのに………やっぱり、ユミユミは遊び相手としてピッタシだね」
服を全て吹き飛ばし、携帯カプセルに入れられた戦闘服に着替えた。それはウエットスーツのように体に密着している黒い鎧だった。
ただし、これは肌の露出を防ぐだけであり、防御力は持ち主に比例する。つまり、ヘイルの防御力はそのまま最大限に発揮される。
「もう遠慮しないよ」
「……………」
ヘイルレインが黒く染まっていく。ユミは被害を出さないために上に飛び上がり、ヘイルにこちらを狙わせた。
すると、今までとは比べものにならない大きさ光線を放ってきた。ユミは避けた後にキャットマリオンへと姿を変えて着地し、肉弾戦に持ち込んだ。
「だあっ!」
だが、全てヘイルには見切られて打撃は当たらない。
「あれ?」
ユミは蹴り上げられ、さらには待ち構えられたヘイルに肘うちされた。ユミはグラムボールを作り、着地した瞬間にラピッドジャンプで飛び上がる。
「はあああッッッ!!」
突き出した掌は虚しく空を突き、代わりにヘイルの黒いビームがユミを地上まで押し戻した。
「きゃあああッッッ!!」
黒いビームの正体。それは重力で光を圧縮し、共に放づグラビティ・ヘイルレイン゙。
それを何発も追い討ちをかけて連続発射するヘイル。なるほど、これなら艦隊壊滅も可能なわけだ。

452:ダイレン
08/05/20 19:27:28 cpvcjhE1O
ナギサは僅かな戦闘シーンの間に悟った。゙絶対に勝てない゙。そんな恐怖を感じさせられる。
「ユミ……」
弱々しい声は聞こえはしない。ただ、ユミはそれでも刀を地面に突き立てて立とうとしていた。
そこにグラビティ・ヘイルレインを1発だけ撃ち込んだ。吹っ飛ばされたユミは力無くスワンサーベルを放した。
「う………あ……力が……入らない……」
腕も、足も、翼も動かない。痛みが全身を覆い、行動を全て抑えられている。
「おかしいな………もっとつおいかと思ったのに……」
彼女は高密度の重力を圧縮した球型ブラックホール、゙イレイズ・ノヴァ゙を作り出し、ユミに向けた。
もう飽きた、と言わんばかりに容赦ない攻撃。だが、あんなものを地上にぶつけたら大変なことになってしまう。
力を振り絞り、ユミは立ち上がった。光をスワンサーベルに集約させ、シャイニングハーケンを斬り出そうとしている。
「無茶だユミ……シャイニングハーケンじゃ………」
立つことすら難しいのに・ナギサは既に諦めていた。ジュンも急いで駆けつけたが、時は遅かった。
イレイズ・ノヴァはユミに向かっていく。誰にもめられない。
(死にたくない……みんなを助けてないのに………動け、あたしの腕……動け、動け……)
「うごけえええええエエェェェェッッッ!!!」

皆は目を疑った。イレイズ・ノヴァは消滅し、ユミは翼を広げて飛んでいた。
それもただの翼ではない。光によって構築されだ光の翼゙である。
「あれは……」
ヘイルが手を動かそうとすると、ユミが一振りした。それも離れた場所なのに。
だが、ヘイルの鎧は3カ所も斬られていた。超スピードで接近してきたユミにヘイルは困惑した。
さっきまでとは別人だと。そして、それは自分を生命の危機に追いやるほどだと。
そう思っていると、ユミの斬撃がヘイルを斬り、鮮血が飛び散った。
だが、痛みを超えて感じる高揚感があった。それは彼女が求めていたもの。

453:ダイレン
08/05/20 19:28:40 cpvcjhE1O
「そう……あたしが待ってたのは………」
彼女が求めていたもの、それは………拮抗した実力を持つ者。それは目の前にいる天使なのだ。
「これだ!!」
「…………」
2人の戦いは衝撃波を引き起こした。刀を弾き、拳を受け止める彼女達の戦いは常識ではもう考えられない。

「ユミ……どうなってんの?」
さっきまでフラフラだったのに、しかもより強くなって。ナギサは頭が混乱していた。
「ユミはもう意識がない……あれは、きっとあいつの自我を超えた潜在能力なんだよ……」
そう言ったジュンの推測は正しかった。シャイニングハーケンを受け止めきれずにヘイルは吹き飛ばされ、ユミはさらに光を溜める。
「勝てる……ユミなら……」

「ハイマット・スパークルハーケン」
光の翼から直接スワンサーベルが光を集める。そして刀そのものが光を帯びて、ヘイルへと向かっていく。
「最高………キャハハハ……最高ゥゥゥォォォ!!!」
両手にイレイズ・ノヴァを作り出してユミに向かう。両者は空中で衝突し、反発しあったエネルギーは大きな輝きをした。
吹き飛ばされたユミをジュンが、その場にはヘイルが残っていた。威力は若干ヘイルが上回っていたが、ダメージも゙残ってしまっだヘイルのが大きかった。
「はぁ……はぁ…」
ユミは意識を取り戻し、何が起こったか自覚はしているようで、まだ刀を手放さなかった。
「ジュン君、今のヘイルなら2人でやれば……」
「あ、ああ」
最後の力を振り絞り、ユミはジュンと共にヘイルへ向かう。
「ハアアアアッッッ!!」
「その首もらった!」
両者の武器がヘイルを貫こうとしていた。が、ヘイルではない。何者かが両者の武器を受け止めたのだ。
それはよく知る顔だった。特に2人にとっては最も関係が深い。龍を象った鎧は以前の彼からは考えられない出で立ちだ。
「健一…………君?」

つづく

454:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/20 19:55:13 90kD/eO20
>>367で書いたとおりなんだか忙しくて、未読分がだいぶ溜まってしまいました
もう429KBです。次スレの心配をしないといけない分量ですね(汗
今回は特に速いなと思い、スレの終わり頃にでも貼ろうと思って集計したんですが、
こんな感じです。やっぱりだいぶ速いです↓

1スレ目 2003/1/30-2004/10/26(804)
2スレ目 2004/10/26-2005/1/5(537)
3スレ目 2005/1/5-2005/12/17(1000)
4スレ目 2005/12/17-2006/2/2(124)
5スレ目 2006/2/6-2006/10/2(1000)
6スレ目 2006/10/2-2007/5/22(784)
7スレ目 2007/5/19-2007/11/8(694)
8スレ目 2007/11/4-2008/1/28(674)
9スレ目 2008/1/28-2008/5/6(626)
10スレ目 2008/5/6-

ときに、>>375様ってもしかしてオナマスのマンガ書いてた方ですか??

455:375
08/05/20 20:31:52 A+sa12oe0
>>454
そんなビッグネームの方じゃないですw

怪人になった姿を今考えてるんですけどなかなか難しいなぁー

456:ダイレン
08/05/20 20:32:11 cpvcjhE1O
>maledictさん
乙っす。やっぱヘルマリオン効果ですかね


BeeFさんはこのヘルマリオンの流れを見てらっしゃるのでしょうかね……
僕はヘルマリオン壊滅への経緯は構想にありますが、これはショッカー代理人さんの言う通りヒーローSSだからってのがあります
結末をある程度構想しながら書いてるので、昨日から打ち切り漫画家の気分が今わかります(泣)
出来るだけ自分の目指す結末に繋がるような終わり方は描きたいと思います

457:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 20:41:48 fOeDoDJM0
>>ダイレンさん
乙です。

長田は出さないでって言ったのに
約束守って欲しかったなぁ・・・・

ルールは守ろうよ・・頼むからさ^^;





ただそれだけ・・・



458:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/20 20:55:34 fOeDoDJM0
連続してスイマセン。

結構、多少のことは目をつぶって、大目に見てたけど、やりすぎたらダメだよ
マジで

あと、こっちの話に影響させるくらい変な動きさせないでくれるか? <政府関連
maledictさんくらい読みこなして描きこなす力があればいいけど、ちょっと
勘弁してください。お願いします。マナーは守ってください。

本当にお願いします。



459:名無しより愛をこめて
08/05/20 21:02:52 jguayxa30
ケンカするなら同一設定で話を書くのやめなよ

同一設定で書くのなら、パラレル世界になっても気にしないでいようよ

どうせ当初の設定がBeeF氏の単なる走り書きから始まってるんだから
互いに書き上げてゆく中で世界観を統一してゆくしかしようがないじゃん
端から見てると蟻蜂氏がわがまま言ってるみたいに見えるよ

460:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/20 21:09:57 90kD/eO20
>>404あたりまで読みました。あとは明日のお楽しみにします

>>283-312蟻蜂様の引っ越しの話、本領発揮という感じで、楽しんで書かれてる感じがしました。
カタストロフ中心ながら、自衛官萌えました。紗希紗耶が二人ともなにやら悲壮な孤独感を湛えてる感じもよかったです

>>338-359ショッカー代理人様
なんか、安心しつつドキドキするという、とてもいい時間を過ごせました。ありがとうございます
>この瞬間の絶望と、脳改造後の誇りに満ちた表情とのギャップこそ、
>彼が人間を改造する最大の楽しみの一つなのだ。
素直な死神博士が素敵です(w

>>381-389ダイレン様
なんかジュブナイルな感じで盛り上がっていますね。毎回楽しみです。
最終回、自分もいつか書いてみたいというようなことを書きましたが、
たしかに、あんまり早い段階で投下しない方がいいのでしょうね

>>455
似た絵なのでまさかと一瞬びっくりしました。怪人体楽しみです!


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