おにゃのこが改造されるシーン素体10人目at SFX
おにゃのこが改造されるシーン素体10人目 - 暇つぶし2ch200:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/11 21:06:01 ldFe4k/J0
ネーミングを付けた⇒ネーミングをした^^;

201:ダイレン
08/05/11 21:14:40 rjatU1DTO
そうですか?スワンマリオン・カテゴリートランス……ってやれば簡単なんですけどね(基本形態はこれです)


形状としては元来のソルジャードールは変態、由美ちゃんは変身って解釈なものですから……

第2話で語る予定ですが、イソギンチャクマリオンは由美ちゃんの友達の男の子が実験材料として改造された姿です
いわゆる失敗作みたいな感じでしょうか。喰われた友達も無事ですね

結構ガンダムや平成ライダーに感化されて育ったせいか、伏線張ってしまいますがご了承を。
紗希の友達に関しても救える人は救いたいですが、そこら辺は大丈夫ですかね?

202:ダイレン
08/05/11 21:33:17 rjatU1DTO
連投すいません。

形状は蟻蜂フリークさんに従い、特徴は「異質な能力」のみとします

203:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/11 21:45:42 ldFe4k/J0
>>ダイレンさん
イソギンチャクさん、イメージどおりです(笑)<実験材料
流石です^^

ネーミングはせっかくの由美ちゃんの晴れ舞台なんですから、ダイレンさんの若く柔軟な頭でもっと練ってみたら
いいかと思いましたので・・・。決してケチつけてるのではないのです^^;

作風は自由でいいかと^^ ぶっちゃけ、同じ話で重なって複数の結末があってもいいかと。
読み手の方が、好きな結論を選んで妄想してくれればいいと思います。
どの結末も気に入らなきゃ、SS作って参入していらっしゃる方もいるかもしれないし^^
そんな人は歓迎したいですね。
 
紗希の友達に関しては、あくまでも私の場合、引き分け状態を続けますw
殺しちゃうのもったいないので。決着はmaledict先輩にお任せしちゃうつもりです^^



204:ダイレン
08/05/11 22:16:42 rjatU1DTO
はぁ……。僕も格好いい男用なのは考えやすいんですがね……
最初は主が白鳥なんでエンゼルマリオンのつもりでしたから……


萌えより燃えが多くなりそうな予感がしますよ……。何とか萌えもいれるよう努力いたします

205:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/11 22:32:08 MHS2HmaxO
携帯からなのでよく読めてないのですが、蟻蜂様とダイレン様のヘルマリオンものが投下されたのですね
お疲れさまです。火曜あたりに感想書きます
蟻蜂様のコメント見てひとつ気になったんですが、アシナガバチって
ホーネットの一種ということにならないんですかね
これは自分も勘違いしてたのでひょっとしたらなんですが、BeeF様が「寄生バチ」の中に「狩りバチ」を入れていたという
可能性もあるかなと思いました

火曜あたりもうちょう詳しく書きますが、
まああんまり重要な話じゃないです。
それでは…

206:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/11 22:54:04 ldFe4k/J0
>>maledictさん
レスどうもです。

深く考えず、細かい種類がかぶってなければ投入する方針でいたので、思い切って
出しちゃいました^^;アゲハも何タイプかいたりして名前が続く限り出す方針でした。
(チョイ役、ちょっとした情景描写としての改造手術シーンで利用する目的で^^;)

骸教授の昆虫図鑑の知識を役立たせてあげようかとw



207:ダイレン
08/05/11 23:23:12 rjatU1DTO
>maledictさん
どうもです。おかげさまで新たなSS書けました。色々キャラの仕様が異なっておりますが、すいません


SSで実物でないせいか、由美ちゃん含めコードギアス(CLAMP系)アニメ絵で脳内再生してるんですが(由美ちゃんは実際に役者さんいますが)
声優も脳内で勝手に決めてしまって……なんか異常ですね僕……

208:名無しより愛をこめて
08/05/11 23:33:56 H8RaLcYl0
蜂女スレ206です。
皆さん凄いペースで、圧倒されっぱなしです。
それぞれの作品も蓄積された設定が色々と使用されていて萌える上に感心しきり。

私の方はなかなか進みません。うーん。何となくストーリーの欠片というか
思い付いた台詞や情景を書き殴っている状態です。加えて家庭の事情も
ありまして(汗)、集中して妄想出来ず(^^;
このペースだと一ヶ月くらい掛かってしまいそうな勢い…の無さです。


209:名無しより愛をこめて
08/05/12 00:09:36 QA0wCj3w0
>>207
声優を脳内で決めるのはむしろ想像力を高める上で健全だと思うが。

210:ダイレン
08/05/12 00:26:39 YFbRRlRCO
>>208
初めまして。ダイレンです。蜂女スレは覗いてないんですが、ぜひこちらへも投下してくださいね

>>209
そうですかね?。紗希は桑島法子(種のフレイ)、由美ちゃんは小清水亜美(ギアスのカレン)or坂本真綾(種デスのルナマリア/マユ)とか勝手に考えちゃってますね
自分が特オタ兼ガンオタなんで、キャストはそこらから来ちゃいますね

211:名無しより愛をこめて
08/05/12 01:23:09 gXAMaAy80
サンバルカンでイナズマギンガーが機械生命体に改造されるシーンがあったが、あれ見てギンガーが女だったらなあって思ったよ。ギンガーが女だったらハアハア萌えられるのに。

212:名無しより愛をこめて
08/05/12 03:24:53 yoR7Pv1H0
>>205
>蟻蜂様のコメント見てひとつ気になったんですが、アシナガバチって
>ホーネットの一種ということにならないんですかね
>これは自分も勘違いしてたのでひょっとしたらなんですが、BeeF様が「寄生バチ」の中に「狩りバチ」を入れていたという
>可能性もあるかなと思いました

比較文化専攻の者からちょっと助言をば。
beeとwaspと言えば、日本人はそれぞれミツバチとスズメバチを指す言葉のように思っていますが、
実は英語では、蜂の仲間をbeeとwaspの2種におおまかに分けて捉えるのが普通です。
毛のモコモコしたずんぐり体形の蜂がbee、毛の目立たないスマートな体形の蜂がwaspです。
日本語のカエルが英語でfrogとtoad、ウサギがrabbitとhare、ハトがpigeonとdove、カメがturtleとtortoise
といった具合に、日本語では同じグループになるものが、英語では2グループに分かれるんですよね。
beeはですからミツバチhoney beeだけでなく、ハナバチbumble beeやクマバチcarpenter beeも含みます。
waspにはアシナガバチpaper waspやアナバチ(ジガバチ)digger waspなどが含まれます。
(つづく)

213:名無しより愛をこめて
08/05/12 03:27:17 yoR7Pv1H0
蜂女は英語の感覚ではbee womanではなくwasp womanです。beeは人間の役に立つ可愛い虫というイメージで
フランス語(la abeille。ラテン語のapisに由来)でもドイツ語(die Biene)でも女性名詞ですが、
女性的ななまめかしいイメージがあるのはwaspの方です。スタイルの良い女性をwasp waist woman、
あるいは単にwasp womanと呼ぶことがあります。蜂のように腰がキュッとくびれた娘、という意味ですね。
これは日本語でも同じで、古語で美人のことを「すがるをとめ」と言いますが、「すがる」は「巣狩る」で
狩人蜂、すなわちアシナガバチのことを指しています。

本題に戻ってwaspとhornetの違いですが、実は英語ではこの両者に明確な区別はありません。
イメージ的にはhornetと呼ぶ方が恐ろしい蜂という感じでしょうか。
waspはラテン語のvespa(スズメバチ)が語源ですが、hornetは手元の語源辞典によると古い英語のhyrnet(頭)
が語源で、horn(角)から派生した言葉だそうです。言葉のルーツが違うので、この2つの言葉は明確に
使い分けられることなく現在に至っているのですね。どちらもスズメバチを指して普通に使う言葉ですし、
人によってはスズメバチをwasp、アシナガバチをhornetと使い分け、別の人はそれを逆に使い分けます。
というより、普通の人にはスズメバチとアシナガバチの区別などどうでもいいことなのでしょうね。

BeeFさまはスズメバチをwasp、アシナガバチをhornetと使い分けておられるようですが、
あまり神経質にならずに、職人の皆さまのお好みで鷹揚に使われるのがいいと思いますよ。

214:名無しより愛をこめて
08/05/12 07:32:32 yoR7Pv1H0
補足。waspとhornetの使い分けがわかりにくいという方は、
日本語の鮫(サメ)と鱶(フカ)の違いを念頭に置いていただくとわかりやすいです。
フカが巨大な人食い鮫を指す言葉だろうというのは皆知っていても、
具体的にフカというのが何ザメを指しているのか、誰も明快に答えられませんよね。

215:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/12 08:53:56 MkP4g9Pr0
>>212-214様
情報ありがとうございます。「ハチ」(ハチ一般)を指す言葉がなくて、
別の虫というイメージだという見方もありえますか?
(例えば「蛾」と「蝶」以外に鱗翅目の虫一般を指す言葉はない、というのと似た)

wasp woman、蜂女スレでもろこういう↓のが上がっていて、なるほどと思いました(w
URLリンク(www.moviemem.com)
自分は、BeeF様がその名の通り基本的にはbeeを使っていたと思い(サイト表紙の、
中根かすみにちょっと似ている気がする蜂女画像のファイルネームなどを参照)、
それを真似していた次第です(ショッカー蜂女のSSのファイル名など)

紗希がビーマリオン、紗耶がホーネットマリオンに改造されるわけですが、
BeeF様の意図としては、正義のヒロインとなる紗希には、蜜を作るいわゆる「益虫」で、
可愛らしいイメージのあるビー、悪に回る紗耶は獰猛なイメージで「害虫」とされるホーネットを
当てたのだろう、と理解していました。同時に、スズメバチやアシナガバチの方が
攻撃的でミツバチより体も大きいので、「少し強力なライバル」にもなるのだろうと。
(つづく)

216:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/12 09:12:07 MkP4g9Pr0
で、>>205で書きかけていたことなのですが、

アシナガバチの類には幼虫を他の虫に生み付けて生きたまま餌にするという
ちょっと怖い行動をとるものがいたはずで、この属性がいかにも悪役にふさわしいので、
紗耶を「アシナガバチ(またはスズメバチ)の改造人間」ではなく、
特に「寄生バチの改造人間」にしたのだろう、とも理解していました。
(拙作で出した、「ヒーリングハニー」に対応する「ヒーリングワーム」はそれを
念頭に置いていました)

ただ、ちょっとWikipediaで調べてみたら、こんな記述がありました

>動物に寄生する寄生バチは、いわゆる狩りバチと幼虫が昆虫などを生きながら
>食べ尽くす点ではよく似ている。相違点は、典型的な狩りバチでは雌親が獲物を麻酔し、
>それを自分が作った巣に確保する点である。その点、寄生バチは獲物(宿主)を麻酔せず、
>またそれを運んで巣穴に隠すこともない。しかし中間的なものが存在し、
>おそらく寄生バチから狩りバチが進化したと考えられる。

厳密に寄生バチと呼ばれるハチは小型のハチが多いようで、先に言ったイメージには
ちょっとそぐわない感じがしました。狩りバチというのはまさにアシナガバチやスズメバチの
ような肉食のハチのことで、上の記述で言う「狩りバチ」こそ紗耶のモチーフではないかと
思った次第です(ただ「狩りバチ」というのはごく一般的な名のようで、上の記述に
当てはまらない種類も多いようです。例えばアシナガバチは肉団子を作って食べさせるそうです)

もう出かける時間なのですがもう一点だけ失礼します。
蟻蜂様、ダイレン様の新作、今夜か明日には読みます。すみません。
(つづく)

217:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/12 09:12:48 MkP4g9Pr0
上との関連で気になるのは、ビーマリオンの体色です。どこにも書いていないので
自分はあえて触れずに今まで来ました(蟻蜂様作品で描かれているかもしれませんが)
BeeF様の作品の「正統蜂女カラー」は当然青色です。
ホーネットではなくビーの方がBeeF様の「蜂女」の正式モチーフだとすると、
(厳密ではないとは思いますが…)紗希こそ青色蜂女になりそうなものです。
でも、「悪魔の…」では紗耶が蜂女カラーにされています。
紗希の改造後の姿は出てこず、BeeF様の目的は正義のヒロインを描くこと
ではなく、「おにゃのこがあの蜂女を思わせる姿に改造されること」にこそあるので、
これはまあ当然なのですが、しかし、では紗希が何色なのか、というのは
やっぱり謎になるのです。紗耶と同じ青か、よりハチらしいオレンジか、
紗耶の「濃いブルー」に対して、よりショッカー蜂女に近い明るい青か、
あるいは赤とか緑とか、ショッカー蜂女と同じく現実の蜂とは違う色か?
実は皆様の意見を聞きながら決めようかな、などと思っていたのでした。

218:名無しより愛をこめて
08/05/12 10:04:26 WtUHmEIl0
>>217
紗希と紗耶は双子。とうぜん瓜二つ。おそらく改造後もじゃない?

219:名無しより愛をこめて
08/05/12 14:09:24 cz3lsU3GO
>>217
改造後の姿もうりふたつ、ということにしておけば、そこから新たなストーリーを作れると思うよ
まだ双子ならでは、というストーリーが出ていない気がするんだけど

220:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/12 15:57:55 j9HpYlsDO
>>218-219様
なるほど…。ただ、モチーフがハチはハチでもかなり違う虫であるので、
改造後も瓜二つというのはかえって無理がある気がします。

また改造前の髪型が、サキはウェーブのかかった長い髪、サヤはショートカットと、
見かけの違いも強調する書き方だったというのもあって、
(ただ、二卵生ではなく一卵生ではあるんですよね)
「双子」という設定は姉妹で、かつクラスメートという
設定から来たものではないかなどと思っていました。

よしこちゃんに双子といいう設定をふまえたセリフを言わせてみましたが、
それ以上の展開は考えてませんでした。
「なりすます」だけでなく本来の姿も瓜二つというのは、
面白い話も作れそうな反面、縛りも増えそうな気がするのです。
(たとえば目の前のディソルバー・サキがホーネットでないことがなぜわかるか、
あるいはその逆、という説明をいちいち入れなくてはいけなくなりかねない)

…定番ながら「よく見ると一カ所違う」くらいだと、間違う人は間違うし、
わかる人はわかるという感じで、いいでしょうか


221:名無しより愛をこめて
08/05/12 16:03:50 l3WgX8Ae0
バカだな。
手袋が黄色いんだよ。

222:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/12 16:13:07 Tyw0Ikp80
>>maledictさん
定番に1票w
シンプル イズ ザ ベストってことでw

私は敢えて触れずにいこうかとw
「ヘルマリオン祭り」に参加させてもらってますが、私の場合、脇役ソルジャードールや
自家製ソルジャードールの製造にばかり目がいってしまいます^^;

マリオンラーヴァのメンテもそろそろしないとw

223:名無しより愛をこめて
08/05/12 16:15:11 FyXSQ8xF0
>>220
>また改造前の髪型が、サキはウェーブのかかった長い髪、サヤはショートカットと、
>見かけの違いも強調する書き方だったというのもあって、

BeeF氏の設定資料に、脱走後の紗希は「髪をショートにし眼鏡をかけて」とあるので
たぶん紗希と紗耶の現在の髪形は一緒ですよ
BeeF氏もおそらく、人間体だと二人の区別がつかないようにしたかったんじゃないですか?

224:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/12 16:19:09 Tyw0Ikp80
どうせならBeeFさん本人の降臨を願いたいですよね。

きっと、執筆は中断されても、覗いていらっしゃるような気がするのですが・・・
コメント欲しいところですねw

225:ダイレン
08/05/12 17:29:14 YFbRRlRCO
>>219
一応双子設定を生かした入れ替わり話を考えたりもしてます


設定……というか、由美ちゃん詳細は第2話冒頭で物語の一部として出させていただきますね
B69、W53、H72って小学5年にしたらどうなんでしょ?


>蟻蜂フリークさん
邪念獣の定義なんでしたっけ?自分勝手にソルジャードールのおこぼれだったと誤認している気がしてしまって……

226:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/12 17:41:10 Tyw0Ikp80
>>ダイレンさん
邪念獣は確か邪念が実体化したものだったかな^^; 
詳しくは生みの親でいらっしゃるmaledictさんに聞いてください。

と、いいつつ私はヘルマリオン製の怪物的なものと解釈して使ってますが・・・・^^;



227:名無しより愛をこめて
08/05/12 20:22:38 j6XMFlfh0
>>225
> B69、W53、H72って小学5年にしたらどうなんでしょ?
胸が平均よりややでかく、ウェストが平均よりかなり細いという感じ
(この頃の女児は全体的に太ってくるのでウェストの数値は成人並み)
別に不自然な数値ではないと思う

228:ダイレン
08/05/13 00:13:44 vTKWqvo5O
>>227
そうですか。良かった………あまり知識ないもんですから


第2話順調に進行してます。これからの展開構想で、ちょっと蟻蜂フリークさんやmaledictさんには申し訳ないのですが、あるヒーローを出す予定です

229:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 00:29:37 E9yOh4oE0
>>ダイレンさん
maledictさんや私に申し訳ないと思う前に、ちょっと確認したいんだけど
もしかして仮面ライダーとか実際のヒーローをど派手に活躍させる気では? 
もしそのつもりなら、やり過ぎだと思います^^;

BeeFさんもそれは望まないんじゃないか?^^;

せめて出すならオリジナルに留めておくべきかと。。。。


230:ダイレン
08/05/13 00:50:22 vTKWqvo5O
>蟻蜂フリークさん
ほぼ正解なんですが、ちょい役程度です。最○決○の助っ人ですよ。想定する幹部との戦闘が多すぎるので……
いわゆる「ここは俺に任せて先へ行け」な役割です
基本的にユミとサキ、助け出した中で自ら戦うことを選んだ者達のみです。誤解を招いて申し訳ないありません

小5初期だと身長も144cmくらいですかね?僕はそれくらいだと150cmはありましたが

231:ダイレン
08/05/13 00:56:50 vTKWqvo5O
慌ててたので途中送信を……

改めて誤解を招いたことと、不快感を与えてしまったことをお詫びいたします

232:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 01:24:47 E9yOh4oE0
>>ダイレンさん
ホッとしましたが、あくまでも「お遊び」にとどめておくに限りますよ^^;

私がよく使う手法ですが、出来れば名前を伏せて、でも、
読んだ誰もがあのOOだとわかるような表現方法がベター
な気がします^^

BeeFさんの考えた設定を借りてる立場を忘れずにSSを作りましょう。
まあ、私もなんですけどね。。。。

私以上にムカデさんを使いこなした見事な手法。。。。。。
SSマジで楽しみにしてます^^

私もヘルマリオンで更に作っているのがあるのですが、完成するかどうか^^;




233:ダイレン
08/05/13 02:57:10 vTKWqvo5O
「決意の翼」


藤宮 由美

年齢:10歳(小学5年生)
身長:144cm 体重:33kg
スリーサイズ:B69・W53・H:72
家族構成:父(35)、母(30)、祖父(62)、祖母(58)


明るい性格で、誰にでも笑顔を振りまく。成績はまあまあ上、運動能力は並より少し上程度。
遠足の帰路、ヘラクレスマリオンの襲撃でヘルマリオンに拉致される。
担任の木下智恵美がソルジャードール・センチピードマリオンに改造され、"恐怖の選別"において容姿の良さから合格組へ。
ビーマリオン・サキがヘルマリオン基地を襲撃した最中にイソギンチャクマリオンに襲われるも、改造装置の暴走によって改造される。
洗脳はされておらず、他のソルジャードールと違って自我を保持している。
また、唯一ソルジャードールの遺伝子を人間のに還元するRHR(リバース・ヒューマン・リカバリー)能力を有する(なぜかは原因不明)。

複数の遺伝子が流れ込んでおり、単数以上の変身形態を有している可能性を有している。
戦闘能力も未知数であり、データ不足により測定不能。引き続き、調査を続行………


「……というわけなんじゃ。皆の者は意見を述べてほしい」
本部に避難した骸教授は由美のデータを幹部達に報告していた。そこには12人にも及ぶヘルマリオン幹部が座っていた。
「Dr.骸。このRHR能力とやらは何故この娘にある?このような能力は付加されるはずがない」
長身の男が質問をぶつける。とは言っても、それは全員の疑問でもあるのだ。いずれ聞かれることとなる。
「じゃから、不明じゃ。イレギュラーな事態なのか、はたまた誰かの意図か………」
「意図?だとしたら……その誰かは我々ヘルマリオンを潰す気でいるやもしれませぬな」
妖しげな微笑みを浮かべている和服の女性。まるでこの事態を楽しんでいるようである。

234:ダイレン
08/05/13 02:58:32 vTKWqvo5O
「この子……おもすろいねー」
飴を舐めながら由美の戦闘シーンを観賞しているマリオンヘイル。先日はフランスを単独で攻め落とした骸教授の最高傑作であり、大幹部の1人である。
「あたしよりつおいの?」
「まさか……お前のが強いよ」
頭を撫でられて微笑む。彼女は再び由美の戦闘シーンをリピートして見直す。
「ビーマリオンよりも邪魔な存在だな……。ソルジャードールを人間に戻すなど……あってはならないことだ」
幹部たちは話し合い、由美についての方針を決定した。
「イレギュラーコード02をウイングマリオンとする。危険度AA、排除対象とする。これはDr.骸、あなたに任せます」
「ワシが?」
「あなたの指揮下で出たんですよ?ツケは取っていただけますよね?」
「………相手が適齢期でないのは、我慢するとするかのう……」


12日ぶりに家へ帰った由美は、家族達の号泣で迎えられた。疲れ切った体にはたっぷりの睡眠を貰い、心身共に安らぎを得た。
次に起きた時、由美は最初に思ったのはクラスメート達の安否であった。
警察に保護されて解放されたのは自分を含めて不合格組の14人。32人の内の半分も満たしていない。
健一や綾達合格組が18人。由美は集合写真を見て、懐かしい日々を思い出す。
そして、何より自分が発動した異端な力。それをしかも、自身が理解して使っていたのだ。
「あの時……どうして……」
改造されたという認識。それによって生じる能力が、脳髄の底まで流れ、さらには行使した。
気がつけば鳥肌が立っていた。どうして自分が?。これから自分はどうなるのか?
震える体を抑えようと、両手で対照となる二の腕を掴むが一向に止まる様子はない。

235:ダイレン
08/05/13 03:00:02 vTKWqvo5O
゙ピンポーン゙

誰か来たようだ。学校の先生か、はたまた警察の関係者か。いずれにせよ自分にも要はあるのだろう。
窓から見下ろすと、高校生くらいの女性が家の前に立っていた。女としての視点からでも、かなり可愛い部類に入ると思ってしまう程だ。
その女性は母と少し話したようだが、自分の体調を考えて帰ってもらったようだ。
由美はその女性の横顔を見てハッとした。あの顔はヘルマリオンの基地を襲撃した蜂のような姿をしていた女性。
簡単に着替えると、由美は家を出て追いかけた。女性はゆっくり歩いていたようなので、すぐに追いついた。
「あの……待って!」
「……君……君が藤宮由美ちゃん?」
振り返った女性は由美からしたらとても大人な顔つきをしている。その目は優しそうでありながら、どこか寂しげで冷たい視線のような気もした。

公園で2人は話し合っていた。平日の午前中なので誰もいないし、゙もしも゙の時は戦いやすい。
「じゃあ……」
「ええ。私は姉と友達をね………。そして、改造された友達を手に掛けてきたわ」
寂しい目をしていたのはその所為なのだろう。それを仕方がないことと思い……
「奴らは……ヘルマリオンは恐ろしい組織よ。人の事を人として見ない……卑劣な悪鬼ども……」
ギュッと力をいれた指が鉄砲をぐにゃっと曲げる。由美はそれを見て恐怖した。
(あたしも……同じなの……?)
「それで……あたしの……あたしの友達は、みんなはどうなっちゃってるんですか?」
「ソルジャードールを生み出してる骸教授のポリシーとして改造素体の適齢期は男は全般、女で16歳から25歳……とはいえ、彼の部下の実験対象になる可能性は否定できないわ」
先日は北條勝がイソギンチャクマリオンにされていた。あれは厳密には失敗作であり、邪念獣に近いと見られる。
「ソルジャードールを人間に戻せる君の能力は彼らにしたら邪魔な力。私も含め、殺すための戦力増強のために改造される確率は低くないでしょうね」

236:ダイレン
08/05/13 03:01:38 vTKWqvo5O
自分の大切な友達が……あんな痛みを味わって、異形な化け物に変わってしまう。それは、由美にとって耐えられるようなものではない。
「どうしたら……みんなを助ける事が出来ますか?」
「君には何故かはわからないけど、ソルジャードールを人間に戻す力があるから、改造されても治せるわ」
「君には?」
一瞬、目を伏せた紗希はキリッと鋭くした目で由美に言葉をかける。
「それは私や他のソルジャードールにはなくて、君にだけある特別な能力なの……」
だから、改造された友達を手に掛けてきたのだろう。由美は目の前にいる女性の奥に潜む闇を見てしまったような気がした。
「何かあったら、ここに連絡してね。あ、帆村みさきってのは偽名ね。野々村紗希が、本当の名前よ」
名刺を渡す紗希。獅子堂 探偵事務所と書かれた所には、確かに帆村みさきと書かれていた。


その頃、研究所を六本木ヒルズの地下に移した骸教授は早速檻に捕らえられている子供達を見ている。
「あまり気乗りせんが……せっかくの作品が失われていくのは嫌じゃからのう……」
合格組18人の中で女子は10人。割合としては多いし、美人の原石達ばかりなので多少は気が許せる。
「……プペロイドよ、朝倉 真央を連れてこい」
命じられたプペロイドは檻の中から、長い髪を団子状に束ねている少女を連れ出してきた。
口がガタガタと震え、目は骸教授への嫌悪感をはっきりと剥き出しにしていた。
「……あたし……どうなるの?」
「これから改造手術を受けてもらう……お前らの担任のようにな……」
「!!?」
目の前で見ていた。フラッシュバックした光景は真央を錯乱させるのに申し分ない内容である。
「いや!!あたし……あんなの……いや、お願い、助けて、助けて!!」
泣き喚く真央を見て、骸教授は余計に高揚した。これだから改造はやめられない。
「ガキ共……良く見ておけ!。貴様等も、この小娘と同じ運命を辿るのだ!」

237:ダイレン
08/05/13 03:03:18 vTKWqvo5O
画面越しに真央が機械の触手に絡まれて、マリオンラーヴァに収容されていく姿を見せられる。
骸教授がスイッチを押すと、バイブレーションを始めて真央の体に衝撃が走る。
小さいながらも膨らんでいる胸は弾み、性感を刺激されて汗と生臭い液を垂らしながら、真央の体内へ選別された遺伝子を注入されていく。
「真央ちゃ……あ……」
それを観させられていた千秋はあまりの衝撃に気絶してしまった。渚は千秋を受け止めると、画面に向かって吠えた。
「おい、やめろジジイ!!やめてくれ!真央を……助けてくれよ!」
そんな願いも虚しく、マリオンラーヴァの触手が離れていった。改造が終了したのだ。子供達は友達の変わり果てた姿を見せられて驚愕した。

タコに酷似している容姿。赤紫色の体。腕が8本もある。あれが本当に真央なのだろうか?、と疑いたくなる。
「おはようございます」
「うむ。お前はオクトパスマリオンじゃ。では藤宮由美を、ウイングマリオンを消しに行くのじゃ」
「はい。必ずや果たして見せます」
残された子供達には恐怖と絶望しかなかった。渚は震える拳を壁にぶつけた。
「由美……あんたは、絶対に……逃げ切れよ……」


大学生の集団が酔った勢いで河原で群がっている。缶ビールや菓子のゴミをそのまま川へと流している。
「行けないなぁ……川にゴミを棄てちゃいけないんだよ」
響いてくる声に驚き、辺りを見回す。途中、1人の青年が姿を消した。
「おい、大沼はどこへ行った……うわっ!」
「おい……がっ……」
次々と消えていく青年達。そして、溺死した彼らが浮いてくる。一緒にいた女性達も、目の前で死んでいる彼らを見て逃げ出そうと足を進める。
「ふふっ……あんたらみたいに顔も心もブスなのはここで死んどきな」
首に巻きついてグリグリと締め付け、意識を失いかける瞬間に川へと引き込む。
やがて彼女達もプカプカと浮き上がってくる。

238:ダイレン
08/05/13 08:39:45 vTKWqvo5O
由美は許せなかった。あの優しかった真央をこんな風に変えるヘルマリオンを。
優しかった真央が、人に手をかけてしまうなんてあってはならない。
「あたしが……」
「何だ!?この力は……」
触手が震えだし、強い力で弾かれる。空へと白い翼を生やした者が飛び上がり、月と重なって美しく空に君臨する。
「ウイングマリオン………さあ、来い!」
触手がユミに襲いかかる。スワンサーベルを取り出し、迫り来る触手を切り裂いていく。
「何だと……4本の触手を瞬時に……」
「動きを止めるとは余裕ね」
気がついた時には遅い。片方の4本も、ビースラッシャーで細切れにしていく。
「ちくしょう……」
墨を吐いて煙幕に隠れて逃げようとするが、ビースタナーを繰り出ししたサキによって動きを止めた。
「そんな……」
「ビースラッシャー!!」
ズバッと吹き出す血。オクトパスマリオンはその場に倒れ、目を瞑る。次に開いた時、それはあの優しい真央の目だった。
「……いや……死にたくないよ……お母さん……」
「残念ね。ソルジャードールに改造されたら、死ぬしかないわ」
サキ槍状に伸びたビースティンガーを手にして、オクトパスマリオンの首を狙う。
「………!!。ダメぇぇぇ!!」
羽から鳩の形をした銃・ピジョンバレットを精製し、ビーマリオンの背中を狙った。
「な………」
避けきれず、サキは直撃を受ける。離れていった隙に、ユミはオクトパスマリオンに近づいていく。
「ゆ……由美ちゃ……」
「真央ちゃん。もう大丈夫……戻してあげるから……」
羽毛に包まれていくオクトパスマリオン。すると、邪悪な容姿は消え去り、可愛らしい真央へと戻った。

239:ダイレン
08/05/13 08:41:37 vTKWqvo5O
「ありがとう……由……」
そこで言葉は途切れた。ユミの手にはべっとりと血が垂れていて、真央は口を閉ざしている。
すぐに病院へ搬送し、輸血と手術を行ったので命は助かった。しかし、後少しで危なかったのだ。


由美は真央の母親に頬を叩かれた。何故かはわかる。自分はあまりにも無事で、真央は傷ついているから。
病院から出ると紗希が待っていた。由美は厳しい視線で睨みつける。
「あなたの友達を殺しかけたのは悪いと思うけど、私は間違った事はしてないわ。少なくとも、私にはその力がないから」
「手段がないからって、そうやって人を簡単に殺せるなんてひどいわ!」
「簡単じゃないわよ。でもね、私は殺す以外の方法しか知らないのよ。ソルジャードールを倒す、ディソルバーなのよ」
去っていく紗希。由美は拳を握って息を大きく吸う。そして、紗希の方を向いた。
「あたしは……」
振り返った紗希は強い意思を持って立っている由美に目を持って行かれた。
「あたしは、友達を助ける!クラス全員助けて、またみんなで笑いたい!。だから戦う!守るために、戦う!!」
はぁはぁと息を乱している由美。紗希は自分自身に宣戦布告をされた気分だった。
「………救世者……゙ ディセイバー゙ってとこかしら?」
「ディセイバー?」
「ディセイバー・ユミ。ね……羨ましいわ、あなたが」
寂しげに帰る紗希。そして、それを見送る由美。2人は今、互いに道を歩み始める。

つづく

240:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/13 10:46:28 e/uMT7uW0
蟻蜂フリーク様
>>174-188
異色作という感じですね。マリオンヘイル、萌え要素はないけど、
骸教授同様、おちゃらけながら人を殺す、という独特の恐怖があると思いました

ダイレン様
>>190-195
>>233-239
一気読みしました。いいですねえ!手に汗握りました。
すさんだ話ばかり考えているので、こういうまっとうでけなげなヒロインの話は胸にぐっと来ます。
由美ちゃんシリーズとしても、本人が変身して戦うというのは画期的なんではないでしょうか?
ラブラブシーンもダイレン様の持ち味なので是非入れて下さい。
特に>>192のあたり、「ビービービー」の後、乳房を隠すシーン、
き、きみたち一体何を?って感じでウけました

「邪念獣」というのは、「甦る友情」での設定と扱い方を見れば分かると思いますが、
「元文芸部で重度のミステリマニアだった過去を活かし、ヘルマリオンによる
怪事件が起こると調査に乗り出しては…」という設定を肉付けするための苦肉の策です。
つまり「ミステリマニアの知識を活かして怪事件に挑む」、といううまい展開が
思いつかず、また今後別のエピソードを書くとしていちいちそれに気をもむのは
大変そうだなあと思い、じゃあ過去のミステリにちなんだ怪物を出現させて
紗希に原作を当てさせればいいか、と、ものすごく短絡的に考えたのでした(爆
なので、具体的なデザインとか能力などはまるで考えていません。
(まだらのひも怪物とかオリエント急行怪物とかがいるんでしょうかね。)
一応、「砕かれた思い出」の方で、邪念獣の親玉をミステリマニア
(または推理作家)ばかりにしたことで、なぜ邪念の元ネタが
推理小説に偏るか、という理屈づけのようなものもついてはいますが、
既存の作品が邪念のベースという作品内のルールはなくて、
自由にやっていいのではないかと思います。

241:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/13 10:53:14 e/uMT7uW0
>>221様 そ、それは気づかなかった!
>>223様 あれは紗希であることを隠すための変装だと思っていたんですが、
たしかに、実在の姉と同じ髪型だと変装にならない気もしますね。
よくわからないけど、「変身前は眼鏡以外同じ」にしておくのがいいのでしょう
双子ネタも作れた方が幅が広がるのは間違いがないので、>>221様案か
それに近い、「似てるけどよく見ると違う」パターンがよさそうですね

>>222
降臨は期待したいですね。2ちゃんは見なくなると全然見なくなるものなので
(経験上、ジャンプなど一緒で、1-2週見ずにいると見なくてすむようになります)
まったく見ていない可能性も半々くらいはあると思いますが、
ただ、自分が「ドールファクトリーで書く」と書いた直後にサイトが閉鎖になったのは
ひょっとしたら…という気もするんですよね。(BeeF様の中の人としては
ひょっとして「触れたくない過去」だったりするのかな、と、なんとなく
申し訳ない気もするんですが、でも名作群の価値は不滅だと思うのです)

242:名無しより愛をこめて
08/05/13 14:20:30 MGlWYZci0
>>213
そういやスパイダーマンでおなじみMarvel Comicsの“Avengers”には、そのものズバリ
「ワスプ」という名前のスーパーヒロインが出てくるね
URLリンク(upload.wikimedia.org)
URLリンク(bp3.blogger.com)
URLリンク(www.marvel.com)
本名ジャネット・ヴァン・ダイン。身長3cmほどに身体を縮小する能力を持ち
遺伝子操作で作られた背中の2枚の羽根で飛行。体内の生体電気を集中した
「スティンガー・ブラスト(ワスプ・スティンガー)」を両手から放って攻撃する

243:ダイレン
08/05/13 16:36:37 vTKWqvo5O
>>237>>238の間です。抜けてしまった事をお詫びいたします

川から上がったオクトパスマリオンは大学生達の死体を見て、満足したように笑う。
「社会のゴミを………川に流すのもあまり良くないかな?」


゙キーンキーン……゙

「!!?。ソルジャードール?」
脳内に響く音。紗希は書類の整理を止めて屋上へと上る。今宵は月も出ているせいか、さらに美しさが引き立つ。
背中から羽が生えては広がり、体中に模様が広がっていく。
冷たい眼をしたサキは完全にビーマリオンの姿として変身していた。飛翔した彼女は、そのまま気配のする方向を目指す。

「何?この音……?」
恐らくソルジャードールが出現したであろうことは本能で理解した。由美はそっと家を抜け出して、気配のする河原へと向かった。
そして、着いた時には既にサキとオクトパスマリオンは拳を交えていた。
「…………真央ちゃん?」
8本の触手を自在に操り、河原の小石と草木を払いのけ、滑空するサキを狙ってうねる。
「待って……真央ちゃん!あたし、あたし……由美だよ!」
オクトパスマリオンに近づいて呼び掛ける。それに気づいたオクトパスマリオンは1本触手を由美に向けて伸ばした。
「……え?」
胸を叩かれ、後方へと弾き飛ばされる。サキへの攻撃を止めたオクトパスマリオンは4本の触手で由美を絡めて引き寄せる。
「ククク……ビーマリオン、これで手が出せまい」
「卑怯な……」
ギリギリと絞まっていき、次第に痛みが込み上げる。
「ま……真央…ちゃ………ん……あたし……由……」
「ハッ!お前の友達だった朝倉 真央はもういない……あたしはオクトパスマリオン……ヘルマリオンの忠実な尖兵だ!」

244:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/13 17:52:00 e/uMT7uW0
>>208 蜂女スレ206様
流れ早くてレスしそびれていましたが、実はあちらで何度か名無しでお誘いしていました
こちらでも投下してくれるとのこと、楽しみです。どうか無理せず焦らずごゆるりと
それと、よろしければハンドルをつけて頂くとお呼びしやすいです
SS投下時のみで構いませんので。

>>242 微妙にかぶりますね。
なんとなく眼力が強いのでマスクとかして欲しいかも、とちょっと思いました

>>243ダイレン様 ああ、なるほど。スッキリしました

245:名無しより愛をこめて
08/05/13 19:43:04 ikK5NfNf0
ダイレン様、maledict様

蜂女スレ206です。レスありがとうございます。しかし皆さん凄い勢いですねぇ。
感心しきりです。蟻蜂フリーク様の「3時間で書き上げ」というのには驚きです。

私の方は相変わらずのノロノロ進行です。ようやく設定が固まって来た所でして。
結末まで書き上げられるか正直自信が無いので、一区切り付いたら投下しようと
思っています。
レスの雰囲気からすると皆さんお若いのでしょうか。私はおさーんなんですが、
色々な事情があってうまく時間が取れません(^^; 今日は少し時間が取れそうなので
頑張ろうかと。

ハンドルの件、承知いたしました。


246:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 19:51:04 E9yOh4oE0
>>ダイレンさん
乙です。ヘイルちゃんまで出してもらっちゃってどうもですw
話が飛んだのでびっくりしちゃいました^^;

細かくてすいませんがフランス政府はまだ降伏してませんw
ストラスブールが見せしめのため破壊されただけの状況で決して
攻め落とされていませんw 
フランス1国に限らずNATO全体として報復を検討中ですw

今、書いているSSではあの都が・・・・・(TT)
次は君の住む町に、あの「笑い声」が聞こえるかもしれない・・・・・・・

>>maledictさん
ヘイルちゃんはご指摘の通り、萌えより無邪気に笑いながら人を殺す恐ろしさを
前面に出しております。祖父の教授同様に・・・・

ヘルマリオン新作予定はありますか?密かに楽しみにしてるのですが^^




247:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 20:07:24 E9yOh4oE0
連続カキコ、すいません^^;

>>蜂女スレ206さん
私は妄想に火がつくと一気に書き上げちゃう性分なので・・・・^^;
今現在、フォックスプロジェクト第二作やmaledictさんの名作「奴隷生物」
シリーズの設定をお借りした話で90%完成したまま半年以上も放置状態の
ものもあります・・・・^^;

時間は気にせず、納得いくまで推敲して仕上げればいいと思います。
楽しみにしてますので、がんばって最後まで仕上げてみてください^^

ちなみに私も30半ばのおっさんです・・・・・



248:ダイレン
08/05/13 20:24:29 vTKWqvo5O
>>245
あまりご無理なさらないよう体に気をつけてください


>maledictさん
どうもです。今回は萌え要素よりも燃え要素追求してます。由美ちゃんと健一君は一応交わってない……ってつもりなんすよ(特撮板ですし)
微睡みの中へ入り゙かける゙……って書いたつもりなんですが……
サキさえ来なけりゃ……って感じですかね。まだ2人は両想いってだけで、完全な恋人ではないんですよね(由美ちゃんは勢いでキスしちゃった感じすかね)


>蟻蜂フリークさん
フランスまだ全部制圧したわけじゃないんすね……了解です
ヘイルの容姿が脳内で今ひとつ固まらないんですが、どんなのを想像すればいいですかね?
あと、ヘイルは位こそ幹部だけど自覚無し特攻隊長って感じに解釈させていただきました。すいません

18人(残り17人)全員が改造されるわけじゃないかな……と思ってますが、ある程度はいきたいですね

249:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 20:41:27 E9yOh4oE0
>>ダイレンさん
ちょうどよいところに^^

おそらくダイレンさんの作中には出てこないとは思うけど、米、露、中、英仏独などEU構成国や日本の
の都市を大破壊することをお考えでしたら、自粛願います。私の楽しみがなくなるのでw


250:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 20:53:16 E9yOh4oE0
再度、連続カキコ、すいません・・・・

ヘイルちゃんの詳細忘れてましたね・・・・^^;
マリオンヘイルはアOレちゃんとフランス人形を合成した小学校4,5年生ぐらいの
少女。そんなイメージで書いてます。

幹部といえば幹部・・・・最終兵器といえば最終兵器・・・・
無邪気に組織内で身分など気にせず振舞っています。






251:ダイレン
08/05/13 20:56:37 vTKWqvo5O
>蟻蜂フリークさん
僕は蟻蜂フリークさんの劇中に出てきた都市以外は破壊されてないですよ
一応蟻蜂フリークさんの作品の未来なわけですし(逆に言えば、蟻蜂フリークさんが都市破壊をするほどディセイバー・ユミの世界も滅茶滅茶に)
ノートにクラス全員の名前を考えて起きました。僕もノリで書く方ですから……(講義の間もこればかり考えてました)

蟻蜂フリークさんの時間軸は由美ちゃんはウイングマリオンになってるんですか?それとも、まだ収容所ですか?

252:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/13 21:04:00 E9yOh4oE0
>ダイレンさん
ええとですね~ 今のSSはダイレンさんの救出シーンにつながるしくみに
してるんですよね。実は(笑)

講義はしっかり聴いてね(笑)
私のようなアホな大人になりますので・・・・・

253:ダイレン
08/05/13 23:02:22 vTKWqvo5O
>>蟻蜂フリークさん
ヘイルの詳細ありがとうございます。SSも繋げてくれるなんて嬉しいです
「あの日」を紗希視点で見た感じですかね



第3話過ぎたら多分急ぎ展開になるやもしれません

254:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/14 01:54:35 LINvr1Lc0
>蟻蜂様
>>241>>222>>224の間違いでした。同じ蟻蜂様ですが。
>>246
ヘルマリオンの話、すぐに書く予定はなさそうなんですが、書くならば
ローズマリオンが出てくる「第二話」と、あとは、これはずっと後でしょうが、
やっぱり「最終回」ですかね。あとは、単発もののアイデアとして、
かなり凶悪なワンシーンものを思いついたんですが、そっちはどうなるか…。

そういえば蟻蜂様、文章の「勢い」から、きっと二十代だと思ってました。わからないものですね。
ちなみに自分もオサーンですが(>>245蜂女スレ206様)、まあ、トシの話は言わぬが花ということで…

>ダイレン様
>>248 いやいや、自分も「最後までいった」とは思ってません。
ただ、胸が出ていた以上、途中までは行ったのかなと。
(「微睡む」がそういう婉曲表現だということ自体、実は認識してませんでした。
なんか恍惚として抱き合い、とろんとしているだけの状態を思い浮かべてました)

紗希のキャラが、自分のイメージにかなり近いのがちょっと驚きました
多分自分はここまできつくは書かないにしても、由美ちゃんみたいなキャラが
出たらこんな感じだろうなというのは納得です。
自分も書いておいてなんなんですが、紗希ちゃんはヒロインの筈なのに、
脇役か、(ヘルマリオン視点の話の)敵役か、ダイレン様の話のように「憎まれ役」か、
あるいはたまに主役になってもひどい目にばかり遭うなど(拙作「砕かれた思い出」)、
なんだか気の毒です………が、なぜか紗希ちゃんがひどい目に遭う話は考えやすいです。
ヘルマリオンとの長い戦いが終わり、由美ちゃんがRHRの力を自分自身に使った後で
「あ、うっかり紗希さんを人間に戻すのを忘れていた!」とか(涙

255:名無しより愛をこめて
08/05/14 23:17:23 f1zq8UBa0
別に宣伝する気はないんだが、面白いのを見つけたので貼っておく
GIGAやギャロップなどのレーベルで陵辱系ヒロピン特撮AVを撮ってる坂田徹監督のブログだが、
昨年秋に「ただ今改造手術をテーマにAVを撮ってる」とカキコがあったとたん、次のようなコメントが
書き込まれていてワロタ。この中にゼッタイ、このスレの住人おるやろ!

URLリンク(blog.livedoor.jp)
> 改造人間というテーマであれば当然、改造手術が行われますよね? でも、開腹手術は色気がなさすぎます。
> 今回のギャロップの作風に合うかどうかはしれませんが、
> 「月室」にカテーテルやマニピュレーターを挿入して改造手術を行うなんてどうですか?
> そして、キャラはスーパージャスティオンを希望。
> 戦闘シーンやピンチシーンもふんだんに入れて欲しいとお願いします。
> Posted by ヘン隊員. at 2007年09月15日 23:43
>
> やはり改造手術シーンの充実を望みます。
> ほとんどの時間をこれに費やしていただきたいくらいです。
> 以前リリースの「改造人間」では股間に布をかけて
> いましたが、そうではなく股間の改造シーンこそをよりエロティックに見せていただきたいです。
>
> 抵抗するヒロインをパンティ1枚にして手術台に大股開きで固定。白いパンティに穴を開け(大きすぎない程度に)
> そこに改造用のノズルを無理矢理挿入。
> オペの苦痛と快楽にもがくヒロイン…
> 白いパンティは注入された液体と愛液とでシミが出来ていく…(液体は透明なローション系で)
> ”穴パン”状態ならモザイクの必要なく楽しめるかと思います。
>
> そして改造手術後は股間が妖しく発光し、淫乱モードになったヒロインはたまらずパンティの穴越しに自分の指や
> バイブを突っ込みオナニーを始める…
> そしてアクメに達すると警報音が鳴るようになってしまうなんてどうでしょう?
> Posted by でへでへ at 2007年09月16日 05:00

256:名無しより愛をこめて
08/05/14 23:17:59 f1zq8UBa0
URLリンク(blog.livedoor.jp)
> ギャロップの改造人間同様、ギガでの改造ヒロイン楽しみにしています。
> 改造やサイボーグというのは、特撮の中でこれから一番発展見込み(改造シーンなど)のある確立されたジャンル
> だと思います。これからも色んな形での改造シーンを期待します。
> 一つ提案です。改造シーンは、布をかけず大の字でCGを駆使して改造するのはいかがでしょうか?
> 嫌がるヒロインを、手術台に固定するシーンも見てみたいです。
> Posted by 海田 at 2007年09月18日 12:27
>
> いいですね。嫌がるヒロインを手術台に固定するシーン。
> 改造と言ってもメカ改造だけじゃない卑猥なのも同人には多いし、ネットを検索したら一杯出てくるので
> 参考になるシチュエーションは多いと思います。
> Posted by もこらー at 2007年09月20日 11:06

257:名無しより愛をこめて
08/05/14 23:44:56 bYvrZjfV0
>>256
>改造と言ってもメカ改造だけじゃない卑猥なのも同人には多いし

わかります。BeeFさんのことですねw

258:ダイレン
08/05/15 00:02:35 kNzvwtFXO
第3話95%出来上がってます。近い内に投下できると思うんですが……

すっかりダイレンジャーでの2人を無視しだダイレン流由美ちゃん&健一゙ですね……
脳内では先述の通り、漫画やアニメで再生されちゃってます……(ここ一応特撮板なんですけどね)
声優に詳しい方がいたら聞きだいんですけど、これではどんな人が合いますかね?
イベント行くような追っかけではないんですが、オタっていうか声フェチなもんですかね……僕は

259:名無しより愛をこめて
08/05/15 00:36:08 SJ2olYK60
>>255-257
一連のおにゃのこ改造スレからは多くのSS職人さんが生まれたけれど、
BeeFさんの改造ノズルのような、セックスまがいの改造法を採用してる職人さんは
関連スレを入れても実はそんなに多くないんだよね。後はわりかし正統派が多い。

はっきり「改造ノズル」と銘打って書かれてるのは、BeeFさん、ちゃんぷるうさん、
あと蜂女スレの230さんと295さんくらいだし、
(アダルト板の東京ドームさんと大阪ドームさん、あと舞方雅人さんとこのブログで
 ショッカーゆうさんという方も「改造ノズル」と名指しで書かれてるかど)
セックスイコール改造のかたちになっているのも、九条蘭子さんと、舞方雅人さんの作品を
自サイトで改変された沙弥香さんくらいだと思う。
女性器の改造をメインに据え、性的な快感を伴う改造シーンを描写されているのも、
maledictさんと蟻蜂フリークさん、アンヌ改造しまくり計画さんくらいじゃないのかな?

って、あれ? こうやって見るとやっぱりけっこう多いのか?www

260:名無しより愛をこめて
08/05/15 00:48:58 2k7xEsx70
改造手段よりも、改造されていく変質していく身心の描写をこだわって欲しい。
シチュにこだわる人は多いけど、創造力をかき立てる記述が弱い。

261:ダイレン
08/05/15 02:04:57 OIlA8RsNO
「道の行き先」


赤いランドセルに由美は教科書を入れていく。久々の登校である。臨時学級と言うべきか、義務教育である以上登校は避けれない。
「由美、もっと休んでていいのよ?」
「大丈夫。あたし、もう2週間以上学校行ってないから、楽しみだし」
「でも……」
愛情ゆえに母は自分を止めているのだろう。しかし、電話したら真紀や美由紀も来るらしいので行くことに決めたのだ。
「せめてお母さんも……」
一緒に行くと言おうとしたら、父親である猛(タケル)が部屋に入ってきた。
「猛さん……」
「翔子、俺が途中まで一緒に行くから」
警視庁に勤めていて、柔道をしている父にはその言葉に自信を持っているようだった。


翔子は心配そうに2人を見つめて送り出す。由美は父と2人でこうして歩くのが久々なので、少し緊張してしまっている。
いつもなら車で出勤するのに、今日は近くに部下を呼んでそのまま出勤するらしい。
「……由美……」
「え?」
「お前が帰ってきた夜……俺は立ち会ってやれなかった……ごめんな」
「いいよ……お父さん、忙かったんでしょ?」
きっと自分達の事件の事についてだろうし、現在対応に追われてるのは間違いないだろう。
「俺は今、この事件の捜査に関わってる」
「!!?」
同じ関与であっても、捜査本部の一員だったとは思わなかった。由美は父に秘密している事の重大さを急に感じ始めた。
もし、父がヘルマリオンに近づきすぎたら?捜査の段階で襲われたら?
「………お父さん、あの……あのね……」
「心配するな」
頭をポンと叩かれ、久々にその大きい手の平で撫でられる。
「お前の友達はきっと、お父さんが助け出すから。……あとは1人で行けるな」
由美はそう言って歩いていく猛を心配そうに見つめていた。無事を祈りながら、学校へと足を進める。

262:ダイレン
08/05/15 02:06:12 OIlA8RsNO
猛はそのまま部下の迎えで警視庁へと向かう。車の中で、部下の持ってきた資料を目を凝らして見る。
「娘さんはどうですか?」
「今のところ問題ない。だが、相当怖い思いをしたのは間違いないんだ」
彼の見ている資料には骸教授の3年前の写真やわかっている部分のヘルマリオンについての最新情報について記されている。
「俺には信じられません………ソルジャードールなどという改造人間が人を襲うなんて……」
「38年前のショッカーから始まり、クライシス帝国というのが日本に襲来した事がある……いずれも仮面ライダーが解決したがな」
かつて世界を震撼させ、人知れず戦った仮面ライダーに壊滅させられた組織。その脅威を沸騰させるヘルマリオンという組織。
「これは感なんだが………とんでもない事が起きる気がする。俺達は、それに立ち向かわざるを得なくなるだろう」
「はぁ………」
「(……由美……)。公安の長田さんに連絡を取れ。あの人ならもっと情報を持ってるはずだからな」



学校の校門には少数ながらマスコミが押し寄せてきた。その中心には真紀と修一がいて、先生達が必死に校内にいれようとしている。
由美は足を止めたが、すぐ2人に会いたいと思って戸惑ってしまう。すると、由美に気づいたマスコミが押し掛けてきた。
「君、5年3組の子だよね?」
「いったい何があったのかな?」
四方から質問が飛び交う。由美は突破口をどうにか見つけて校門に辿り着く。
そこには由美より少し短いショートカットの髪型の真紀と、学級委員の修一が待っていた。
「おはよう」
「由美ちゃん……おはよう」

263:規制入ったらすいません
08/05/15 02:07:25 OIlA8RsNO
美由紀は電話で来るとは言っていたが、やはり家から出る勇気がなかったらしい。
教室には既に涼太など数人がいたが、美由紀も含めて5人は
「それにしても、何だったのかな?」
不合格組になったのは胸がないからだろうか。真紀は結構可愛い部類に入り、男子からの人気もあるほうなのだが。
「僕らを何かの実験に使おうとしてたんだろ。しかも、勝は化け物にされちまったし」
「そうそう。あたしと涼太君は食べられちゃったのよね」
一見明るく振る舞っているが、ここにいる全員が思っている。゙何かが足りない゙と。
それが何なのかはわかっている。全員が揃っていないからである。クラスの集合写真を見て、愛美がボソッと吐く。
「他のみんな……無事……かな……」
一同に暗くなる。修一が手放さなかったカメラから、色々な写真が出来上がっている。
そこには仲良いクラスだとわかる笑顔が収められていた。由美も行きのバス、パーキング、動物公園、襲われる直前の帰りのバスと写っているのが多い。
「みんな無事だよ………きっとまた……」
由美は渚によって無理矢理密着させられて撮った健一とのツーショット写真を見つめた。
2人とも恥ずかしがっている様子がわかる。でも、自分はこの時点では健一への気持ちに気づいているわけじゃなかった。
(健一君……)


そこには中途半端に溶解しているスーツが数枚落ちていた。小便のように液体をかけ、触れたものを溶かすヒグラシマリオン。
由美達の遠足のバスガイドである女が改造された姿である。ヒグラシマリオンは肩を押さえながら人気の無い裏道を逃げていく。
彼女の羽は既に破かれていて、体中の至る所には針が刺さっている。
「………ハッ!」
上空からはサキが針を最大限に伸ばして、槍状にしている。これをしたら邪魔ばかり入っていたが、今回はないだろう。

264:ダイレン
08/05/15 02:08:50 OIlA8RsNO
「待っ……」
「今日は逃がさないわよ。ビースティンガー……゙ポーションズジャベリン゙!!」
針先は紫色に変色し、サキの手から放れていく。ヒグラシマリオン伸ばして胸を貫き、動きを静止させた。
毒が全身に回り、カタカタと震えるヒグラシマリオンは身をそのまま溶かしてしまった。
元の姿に戻り、路地裏から紗希は出てくる。しかし、自問自答を繰り返しているせいか苦い表情をしていた。

゙手段がないからって……簡単に人を殺せるなんてひどいわ゙

゙あたしは、友達を……゙

胸が痛む。自分が手に掛けてきたリン、結。その他、既にソルジャードールを30体は倒しているのだ。
倒す?いや、違う。殺したんだ。確かに自分に人に戻す力はない。だが、何か別の方法があったのではないだろうか?
この手で奪ったのは彼女達の未来だけじゃない。自分自身の未来も……。紗希は由美に対して抱いているのは嫉妬なのだ。
「私は……………間違ってないわ………」
そうでもしなければ自分が保てない。それしか出来ないんだと。そうすることが彼女達のためと。
「先日の女の子も殺しておけば……」


真央の見舞いに来た由美はクラスとクラス外の友達からの手紙を渡しに来た。
他の子はこの際過保護とは言わないくらいに親と登下校なのでこれない。
「ありがとね……あたし、さっき目を覚ましたばかりだから何も用意できないけど」
3日経ってやっと目が覚めた真央。それだけダメージが多かったのだろう。
「大丈夫だよ。テレビでも観ようか……」
リモコンの電源を入れる由美。ちょうどニュース番組がやっており、大学生の大量殺人事件についてやっていた。
それ事態はすぐに報道されていたが、これは謎の事件の総集編といった内容だった。
急いでテレビを消した由美。恐る恐る後ろを向くと、真央がガタガタ震えていた。

265:ダイレン
08/05/15 02:11:39 OIlA8RsNO
彼女の脳裏には思い出したあの夜がフラッシュバックしているのだろう。
「……あたしがやったんだよね?。あたしが………殺し……」
「違うよ……真央ちゃんは悪くないよ!」
消えない記憶。確かに洗脳されていたとはいえ、彼女がやったに変わりはない、
「あたしが、あたしがヘルマリオンを倒すから……みんなを助けるから……だから、心配しないで」
多くは聞かないし、言わない。由美も真央も互いにわかっているからだ。それぞれの成すべき事も、すべきことも。


ヘルマリオンのアジトでは次なるソルジャードールを生み出すために素体が選ばれていた。
「高月 渚………ずいぶんと熟した体をしとるのう」
スポーツ万能で11歳にしてB77の巨乳の渚。男勝りで喧嘩っ早く、敵意を剥き出しにしている。
「ジジイ……真央は、真央はどうなったんだよ!」
「さあ?自分の目で確かめるんじゃのう……」
ボーイッシュな髪型にプペロイドの手がギシギシと入り込んでくる。ヘリオンラーヴァに収容される直前、渚は骸の顔をギリッと睨んだ。
「待ってろよ……絶対にお前らをボコボコにしてやるからな……」
閉じられると渚の体が触手に巻かれて振動しはじめた。思ったよりも痛みを生じ、自分に流れ込んでくる熱いものを感じざるをえない。
「あ……あああああアアアアア……」
今回はより戦闘用にするため、動物の遺伝子の他に炎や水などの特性をさらに引き出すために促進剤を投与している。
しばらくすると、マリオンラーヴァが開封され、赤毛の猿らしい姿をした少女が現れる。
「モンキー………いや、エイプマリオンといったところかの?」
「はい。あたしはエイプマリオン………骸様に頂いたこの力でウイングマリオンを血祭りにして差し上げます」
「うむ」
あの威勢の良かった渚はここにはいなかった。エイプマリオンはすぐさま地上へ向かい、由美を探す。

266:ダイレン
08/05/15 02:16:50 OIlA8RsNO
「さて……どうやって見つけるか……。そんな必要ないか……」
既に目の前には由美が立っていた。人間状態でないまま地上に現れたため、すぐに見つかったのである。
「渚ちゃんなのね……」
猿を擬人化したような彼女は、西遊記の孫悟空の女版と言えるような容姿だった。
また、猿という人間に近い動物のせいか面影が色濃く出ている。
由美は静かに翼を広げ、白き羽毛に包まれる。スワンサーベルを構えると、エイプマリオンも
「ウイングマリオン……さあ、このエイプマリオンと殺り合おう!」
炎が現れたかと思えば、それは長い棒状の武器に変わる。それはまるでユミと同じように。
恐らく前回の戦いを監視させて、データを収集したのだろう。ユミが羽という形に具現化しだ光゙とは別に、゙炎゙を具現化させる能力。
「ワクワクするなぁ~!!」
野球の時も、サッカーの時も、体を動かすことが好きな渚は決して男子に劣らなかった。
そして、それを純粋に楽しんでいた。この口癖は渚に相違ないのだ。
「あたしが……助ける……」
最初に動いたのはユミだった。スワンサーベルの切っ先がエイプロッド……もとい如意棒とぶつかって音を響かせる。
力で勝るエイプマリオンは押し返し、機動力で勝るユミは滑空して上空から斬りかかる。
バチィィィンという激しい音が鳴り、両者はお互いに距離を取る。
「流石……だけど!!」
炎の玉を左手作り出し、まるで野球のように如意棒で打つ。ユミもピジョンバレットで相殺しようと撃ち返すが、エネルギーの密度の差が大きいために消しきれない。
やがて玉はユミに当たり、物凄い高熱と痛みが体中を走る。
「きゃあ!!。……熱い…… 」
今までは自分の力が大きかったから無傷でいられたが、実力が拮抗した戦いは初めてである。
その痛みは感じたことがない。ユミは改めて戦いの厳しさを痛感する。

267:ダイレン
08/05/15 02:19:22 OIlA8RsNO
「どう?あたしの豪炎球は」
敵に打撃を与えて嬉しいのだろう。勝負とは頭で理解しているが、ユミもやはり渚が相手と思うと力が出し切れなかった。
「でも……」
力を出さなければ勝てない。勝たなければ元には戻せない。もし勝てなければ渚は紗希に殺されてしまうのだ。
「後で謝るから……今はごめんね!」
翼を羽ばたかせ、羽を放出する。腕で目を隠したエイプマリオンが視界を開いた時にはユミの姿はなかった。
「目眩ましか……姑息な真似を!」
如意棒を振り回して羽を払いのけようとしても、無数の羽は中々消えない。イライラしてきたエイプマリオンは炎を巻き起こし、火柱を上げる。
午後の日差しの中でビルの上では火柱が上がっていることを不思議に思う人は大勢いるだろう。
「ええーい!どこだ!?」
「ここよ!」
「!!?」
火柱の中心を通って真上からピジョンバレットを撃っていく。それはまるで台風の目を狙うが如く。
「う!……う!……猪口才な!!」
あれだけ燃え上がっていた炎を左の掌に集中させ、ユミに向ける。
「くらいな!!あたしの……紅蓮一式・烈火掌!! 」
集約された炎は高温のあまり発光現象を起こし、まるでビームのようにユミに向かっていく。
避けはしたが、その紅い光がユミの手にあるピジョンバレットをドロドロに溶かした。
「………なんて威力……」
「もういっちょ!」
如意棒を持ち替え、右手の烈火掌もユミに向けて放つ。
ユミもスワンサーベルに光を集中させ、迫り来る熱線を狙う。
「シャイニングハーケン!!」
光の斬撃が熱線とぶつかり、しばらくの鍔迫り合いの後に烈火掌が裂けていく。
「ク………なら………紅蓮二式・重焔(かさねほむら)!!」
両手でかめはめ波のように構え、烈火掌を重ね合う。熱線は太くなり、シャイニングハーケンも動きを止めた。

268:ダイレン
08/05/15 02:23:07 OIlA8RsNO
互いに譲らぬまま技は相殺され、衝撃波が2人を襲った。
「キャアア!!」
「うわああぁ!!」
エイプマリオンは地上に落とされ、勢い良く激突する。ユミも隣のビルに激突して落下していく。
「……このままじゃ……」
翼は痛めてしまい、しばらくは飛べない。だが、ユミの脳裏には伝わってくるものがある。
゙絶対に落ちない゙。そんな思いを理解していた。すると、ユミの体はウイングマリオンとは異なる形態へと変化した。
上手い具合に着地したユミの姿は猫のような姿をしていた。確かに猫なら着地の仕方をその身で知っている。
「渚ちゃん……大丈夫?」
心配して近づいていく。声をかけられたエイプマリオンは情けをかけられ、バカにされているような気がして腹が立った。
コンクリートの破片をどかし、如意棒を構える。
「今度はキャットマリオン……ってこと?こんな風に変化するなんて便利じゃない」
突き出した如意棒を左に弾き、拳でど突く。人を殴った事などないユミに取って慣れないが、初めてとは思えない高速パンチを連続で出している。
「くそ!」
如意棒を地面に突き立て、エイプマリオンはそれで回転する。遠心力で威力増した蹴りは、防御したユミをガードの上から弾く。
すかさず如意棒を振るが、宙返りをして難を避ける。
「やるな……でも、そろそろ決着を着けようじゃない!」
如意棒で円を描き、その弧の軌道に豪炎球が停滞し、紅蓮を構成する超熱球に変化していく。1周するまでには8個もの超熱球が生まれている。
「待って!ここで使ったら、たくさんの人が!!」
「知るか!紅蓮八式・滅閃光!!」
超熱球が光り出し、それぞれがその熱を放出して爆発波を生み出す。それが起きたら大惨事だ。

269:ダイレン
08/05/15 02:24:48 OIlA8RsNO
゙あたしが……やったんだよね?゙

真央の苦しみを渚にも味あわすわけには行かない。ユミはエイプマリオンのように掌にエネルギーを凝縮させ、肉球のように現れる。
「ラピッドジャンプ!」
猫でありながらウサギの瞬発力を用いて超熱球を飛び越えてエイプマリオンの懐に入る。
「グラムボール!」
零距離で手に集めた高エネルギーを打ち込む。避けようがない技をくらい、エイプマリオンは後方へと吹き飛ばされた。
「うわああああ!!」
ドサッと倒れたエイプマリオン。ユミも息を切らしているが、何かされる前に渚を元に戻すために気を強く持たなくてはならない。
ウイングマリオンに形態を変え、ペイアマリオンに近づいていく。
「………ユミ……待って……」
「渚ちゃん?正気に戻れたんだね。今、元に戻すから」
「違う!元に戻すな!!」
起き上がったペイアマリオンの目は左目だけ渚の目に戻っていた。恐らく、洗脳が完全に解けていないのだろう。
「ユミ……あんたはあたしを元に戻せるの?」
「う、うん」
「だったら……その半分くらいにして……」
「え!?」
如意棒を使ってキチンと立てるくらいまでダメージを負わせてしまった。ユミの中ではすぐにでも手当てをしてあげたい。
「あたしも……戦いたいんだ………。あいつらを全部倒したいんだよ……」
「でも……」
「ユミだって、仲間がいれば楽だろ?。あたしに は…………みんなを戻す力がないかもしれないけど、あんたの力には……なれるんだよ」
ユミは少し迷ったが言葉を聞き入れ、一本の大きい羽をペイアマリオンの胸に触れさせる。
するとそれが体内に入っていき、ナギサの洗脳を解く。両目もしっかりとナギサのものとなっている。
「へへ……これであたしも一緒に戦える」
「……渚ちゃんが一緒なら心強いよ」
2人は久しぶりに人間として、友達としての会話をしている。そして、強い絆はより一層深まったのだ。

つづく

270:名無しより愛をこめて
08/05/15 05:48:46 lcHYdK9W0
>>260
改造萌えの人には、肉体変容萌えの人と、洗脳を含めた精神変容萌えの人がいるからね
前者の人は脳改造なしでも、改造された身体に嘆くだけのシチュでも萌えられるし
後者の人は洗脳さえあれば、肉体変容まったく無しでも「改造された」という表現だけで十分みたい
そして、両者ともかなり濃いので、要求する水準も高い
両者を十分に満足させるだけの力量が職人さんにあればいいけれど、なかなか難しいよな

271:ダイレン
08/05/15 16:49:17 OIlA8RsNO
途中からエイプマリオンがペイアマリオンになってました。誤字が多くてすいません
エイプとは小猿や類人猿って意味ですね。一文字間違うと危ないのでヒヤッとしました

272:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/15 19:57:09 mOKZuYga0
>>ダイレンさん
乙です。ヒーローモノまっしぐらですな・・・・すげえ

>公安の長田さんに連絡を取れ。あの人ならもっと情報を持ってるはずだからな

書いてもらって申し訳ないのですが、長田は情報を絶対渡さないと思います(笑)
公安部は刑事部門には、そう簡単に情報を渡しません。「踊る大捜査線」等を見ていただいたら
分かるかと思います。実際、公安にとって刑事部門(この場合、公安以外のすべての警察官)の
警官さえ場合によっては監視対象となります。
この部下さんはおそらく門前払いされるでしょう・・・・・(涙)

偉そうなことは言えた立場ではないのですが、SSを書くに当たって、一見無関係と思える様々な
分野の知識を深めてみてはいかがかと思ったりします。


>>270
そんな力量あったら、2ちゃんでSS職人やってないです(笑)
表現技術向上はは心がけますけどね

まあ、特定の個人に合せててもキリがないので、結局、書きたいものを
投下している次第です。でも、>>260みたいな方の発言も参考意見として
目安にはなりますけどね^^


273:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/15 20:32:44 u7EC8orS0
>>261-269ダイレン様
燃え路線まっしぐらですね。いつもとは別の部分が興奮しました。
欲を言うと強気の渚ちゃんが抵抗しつつも洗脳に負ける様子を
ちょっとだけでも見たかった気もします。

>>272蟻蜂様
左翼活動家がアパートで爆弾作ってる、とかとは規模が違うので
ひょっとすると例外的な協力体制ができている可能性もあるかも。
…まあ、自分もよくは知らないですが(汗

>>255-256様
住人、いそうですね(w
>>259
やはりBeeF様のアイデアが偉大な先駆けだったのだと思います。
自分はまんま借りちゃうのはちょっと気が引けて、「充電器」にしたりとか
微妙に変えますが、基本となるアイデアはやっぱりBeeF様の「改造ノズル」です
>>260様 >>270様への直接のレスになるかどうかはわかりませんが
自分は「自分が脳改造される」ことへの激しい恐怖心と萌えとが結びついているので
(去勢愛好と似ているのだと思います。シリーズ前半、本郷が何度も脳改造されかける
シーンがトラウマのようです)、「性的快感を感じると洗脳が完了してしまう」という設定を
よく使います。肉体の改変も必須なんだけど細部はこだわらない方で、比較的おざなりです。

274:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/15 21:03:12 u7EC8orS0
そういえば>ダイレン様、「ディセイバー」ってどういう言葉なんでしょう。
「セイバー」=「救う者」、というのでオーケーですか?

「ディソルバー」の方は、BeeF様が「解き放つ者」と言い換えていたので
そういうものなんだろうと思い、特に調べていなかったのですが、
改めて辞書を引いて読んでみたら、変なことに気づいた…というか変な妄想が湧きました。
多分dissolve(r)と綴ると思うのですが(desorb(er)という単語も見つけましたが多分
そっちではないでしょう。またsは濁るのが普通らしいですが濁らない発音もあるようです)、
この語にはたしかに「解き放つ」(「(呪いを)解く」のような)という意味もあり、
「人類の洗脳による支配を企む秘密結社ヘルマリオン」から人類を解放するという
ことなのだろうと思うのですが(実際、設定を見るとヘルマリオンの作戦には洗脳ものが多い)、
他に、事件等を「解決する」という意味と、硫酸などがものを「溶かす」という意味がありました。

で、それを読んでから設定資料を読み返すと、ひょっとすると「デイソルバー」には
「元文芸部で重度のミステリマニアだった過去を活かし、ヘルマリオンによる
怪事件が起こると調査に乗り出し…」
という部分と、
「サキに倒されたソルジャードールたちは一瞬、過去の自我を取り戻すが、
証拠を残さぬよう身体が溶けて消滅する」
という部分も入っているのではないか…という妄想が浮かびました。つまり、
1)「(ヘルマリオンの操りの糸から人類を)解き放つ者」という以外に、
2)「(怪事件を)解決する者」と、3)「(友人を)溶かす者」という
トリプルミーニングなのではないかと。
1)2)まではともかく、3)はかなりイヤな含意です。でもBeeF様ならやりかねないな、
という気もします(だとしても、作中で紗希自身は3)の意味には気づいていない、
という設定になるのだろうと思いますが)。
…勘ぐりすぎの可能性もありますが、改めて設定資料を読み直すとそんな気もするのです。

275:ダイレン
08/05/15 21:20:01 OIlA8RsNO
>>260
そこまでの文才と技量ないです……すいません

>蟻蜂フリークさん
法律学科でありながら、考えないで書いてしまいました………。授業のも兼ねて勉強いたします
maledictさんの言うように非常事態なんで警察全体が協力して動くのかな……って
一応長田さんと猛は先輩後輩の関係です。顔出し程度なので、少しだけ拝借をお許しいただきたいです


>maledictさん
ディセイバーは確かに救済者って意味でつけました。単にディソルバーもじっただけですけど
ご指摘の通り、最初に書いたときは洗脳への抵抗を考えたんですが「絶対服従」と思い直し、終始支配下に置かせてもらいました
洗脳への抵抗は別の人物に任せましたのでご心配なさらず

中心となるキャラ紹介も含めて短めな第0話(動物公園へ行く前日)も考えてるんですが蛇足ですかね?

276:名無しより愛をこめて
08/05/15 21:20:44 1hWQVxUq0
>>221
亀だが、いったいどっちの手袋が黄色いんだ?
紗希と紗耶では紗耶の方が先に改造されたんだから、紗希が紗耶を元にしたニセモノになるんだよな。
だったら紗希の手袋が黄色で、紗耶は・・・黒い手袋でもしてるのかな?

>>274
関係ないかも知れないが、ウルトラマンGの必殺技にそんなのがあったな。
原子破壊光線ディソルバー!

277:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/15 21:43:24 mOKZuYga0
>>maledictさん ダイレンさん
自分も異例の協力体制を考えましたが、矛先は防衛省に向いてしまいました。
でも元々、協力体制があるみたいですね(笑)

まあ、長田も相手が相手だけに組織のセクショナリズムの壁を越えなきゃいかん
という思いもあるようなので、非公式に情報を流してくれるかもね(笑)
それも自分にトバッチリが来ないようにかなり遠回しなやり方とかでw

SS仕上がって、微調整中です。24:00ぐらいに投下できそうです。
15,000字弱ぐらいでしょうか?






278:maledict ◆sOlCVh8kZw
08/05/15 21:59:39 u7EC8orS0
>>276
考え出すと悩みます。一応、紗耶の手袋に関しては下記の描写があります:

「手首と足先だけが、ロングブーツと長手袋をはめたかのような白い色で、
青い部分との境界には、黄色と黒の細い縞模様があった。」

この白い部分が黄色くなるとして、黄色い部分が…うーん
…映像ではなく文章なわけですから、「最後まで一切言及なし」ってのもありかも…

>>277蟻蜂様
精力的ですね!

279:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/15 23:34:45 lyaGL9MX0
Beef様のまいた種が大きく目を出してきたというところでしょうか。
私も楽しませていただいているヘルマリオンマツリが華々しい中ですが、
私は相も変らぬショッカー怪人ものを書いておりますです。
数日中には形になると思いますので、よかったらお待ちくださいませ。

280:名無しより愛をこめて
08/05/15 23:45:55 eFhvAJwO0
おお! ショッカー代理人さんだ
ショカ代さんは名前の通り、ショッカー怪人もので貫き通して下さい
新作楽しみにしています。でもよかったら、何の怪人なのかだけ先に教えて下さい

281:ショッカー代理人 ◆cVfFrJRnOU
08/05/16 00:01:41 SObA84lr0
>>280
それを知ったら楽しみがーってことで秘密です。(笑)
まあ死神博士が単独で指揮した怪人のひとつと言うことで。

282:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:16:50 KLVD3aCR0
>>ショッカー代理人さん
お久しぶりでございます。新作楽しみにしてます^^

一足先に投下いたします。ダイレンさんの影響か、燃えが多いですw

283:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:17:34 KLVD3aCR0
「謀略教授 SSヘルマリオンⅡ」
【アジト 訓練場】
「さあ、お前たち! あいつを捕まえるまで餌抜きよ。餌が欲しけりゃ、とっとと捕まえなさい。フフフ」
センチピードマリオンが『地獄の選別』の合格者達に教育を施していた。
少年少女たちはどこかの特撮番組の戦闘員のような黒づくめの格好をしている。男子は全身タイツ、女子はレオタードに網タイツ。腰に赤い
サッシュを巻いていた。
「おい、フンコロガシマリオン、ガキどもに捕まったら、パンチとキック10発ずつだからね」
「ヒ、ヒィ・・・・・パンチ、キックいやです~・・・・・・」
かつて、いじめっ子人生を歩んできた元T大生の男は、自分がいじめ続けてきた相手であったスタグビートルマリオンに拉致・改造され、
ここでは改造前とは全く逆の生活を送らされていた。まさに因果応報である。
「嫌なら、捕まらないことね。さあ、お逃げなさい!」
センチピードマリオンに蹴られて、フンコロガシマリオンが汚物を転がしながら猛スピードで走り出す。
当然ではあるが改造されていない子供たちには追いつけるわけがない。わざと子供たちをしごいて楽しんでいた。
センチピードマリオンは改造前とは180度性格が変わってしまった。
息が上がっている子供には容赦なく彼女のムチが飛んだ。
「遅い!佐竹!勉強できても、ドン臭いわね。開栄中学は合格確実でも、ソルジャーマリオンへの道のりは遠いわね!アハハハハ」
邪悪な笑顔が浮かぶ。


284:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:18:30 KLVD3aCR0
「きゃははは でね~ 兵隊さんがいっぱい来たけど、ドカーンって吹っ飛ばしてやったんだよ~  この前のフランスは楽しかったなぁ。」
「左様でございましたか。骸教授様も喜んでおられたことでしょうね。」
「うん!」
マリオンヘイルとホーネットマリオンが話しながら訓練場へ入ってきた。
「センチピードマリオン、どきなさい。マリオンヘイル様がフンコロガシで遊びたがっていらっしゃるわ。」
ホーネットマリオンが命令口調で言う。
「骸教授様により、私はガキどもの教育を命令されてます。その際、施設内の設備やフンコロガシマリオンの利用は私の裁量でいつでも
使っていいことになってるんですけれどもねぇ。」
ホーネットマリオンの横柄な態度が少し気に障ったらしい。
「あなた、新入りでしょう。少しは気を使いなさいよ。」
「あら、そんなの関係あるの?ソルジャードールはみな平等なはずよ。骸教授もおっしゃっていらしたわ。」
ホーネットマリオンは言い返されてムッとしていた。


285:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:19:19 KLVD3aCR0
「ねぇねぇ、ムカデちゃん、だめぇ?」
マリオンヘイルが悲しげな表情でセンチピードマリオンを見つめる。
「いいえ。そんなことございませんわ。マリオンヘイル様。どうぞ、遊んでください。ガキどもには訓練用小型プペロイドと格闘訓練をさせます
ので。」
にっこりとマリオンヘイルに優しい笑顔を見せて言った。その笑顔は彼女が改造前に子供たちに見せてた優しいものだった。
「おまえたち、さっさと移動しなさい!マリオンヘイル様の邪魔になるでしょうが!」
そして彼女は振り向き鬼の形相でムチを振るって、子供たちを追い立てた。
センチピードマリオンは場所を移動する際、すれ違いざまに耳元でささやいた。
「あんな身内がいるくせに、よく組織の中で、堂々と振舞えるわね。恥ずかしくないの?あなたの身内おかげでどれだけみんな迷惑してるか
知ってるの」
ホーネットマリオンはセンチピードマリオンの後姿を憎悪に近い感情で睨みつけていた。



286:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:21:19 KLVD3aCR0
【東京近郊 閑静な住宅街】
「・・・・・・・さ、仕事です!」
警視庁公安部の田中が紗希の背中をポンと軽く叩いて、ワゴン車から部下をつれて飛び出していった。
紗希も空中に舞い上がりながらビーマリオン、ディソルバー・サキに変身する。
そして、「山口」と表札のかかっている大きな家の2階のある部屋の窓ところまで飛んでいく。
玄関や庭から田中たちやそれ以外にもヘルメットに黒っぽい出で立ちの男たちがこの家の中に侵入していく。
彼らの手にはピストルやサブマシンガンが握られていた。



287:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:22:41 KLVD3aCR0
【東京近郊 山口家】
「どうだ?恵美、体のほうは大丈夫か?」
内閣総理大臣・山口忠一が愛しい孫娘の見舞いに長男宅を訪れていた。解放直後に会いたかったのだが、
総理大臣という多忙な立場であるためそれは叶わず、国家公安委員長より報告を受けただけにとどまっていた。
「うん。おじいちゃん、ごめんなさい。心配かけて・・・・。」
「謝ることなんか何にもありゃせんよ。とにかくよかった・・・お前が無事に戻ってきて。」
「ほかのみんなが今、どうなってるのか心配・・・・・。」
「友達のことか?任せておきなさい。おじいちゃんが自衛隊を使って助け出してあげるから。心配しなくても大丈夫だよ。」
「おじいちゃん・・・・・なんで私だけ助けたの!みんなといっしょがよかったのに!」
「仕方なかったんだ・・・・・いろいろな事情があってね・・・・でも近いうちにみんな助け出すから・・・・・」
「近いうち?・・・・それはいつなの?・・・・・・」
「みんなで話し合って決めてるところなんだ。」
「まだじゃあ、決まってないんだ・・・・・」
「そ、そうだけど・・・・・すぐ決まるよ。そんなものは」
「・・・・いよ・・もう・・・フフフフ」
恵美がうつむいて、ブツブツしゃべりだした。


288:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:24:53 KLVD3aCR0
「恵美、どうしたんだい?・・・恵美?」
孫娘がいつもと違う様子であるのに気づいた。
「遅いよ・・・・もう手遅れだわ。アハハハハ」
バリバリ・・・恵美の着ていた服が敗れ、孫娘はタマムシのような化け物に変わった。
「う、うわぁ・・・・・・・か、か、怪物~~うわぁ~~~」
慌てて孫娘の部屋を飛び出そうとするが、腰が抜けてしまい、立てない。
「怪物とはあんまりだわ。今の私にはジュウェルビートルマリオンって立派な名前があるのよ。おじいちゃん。いや、内閣総理大臣、山口忠一。
お前たちが馬鹿面さらして私達を探し回ってる間に、お友達はみんな、とっくに生まれ変わっちゃったわ。」
「め、恵美・・・・・・そんな・・・・」
「恵美だなんて汚らわしい。下等動物のときの名で呼ばないでよ!私はお前が来るのを待ってたんだ・・・・・お前を操り人形として
使うためにね・・・そういうわけだからヘルマリオンに協力してね。おじいちゃん♪私の体がきらめくのをじっと眺めなさい!ホラ・・・」
「よ、よしなさい!恵美!」
「その名を二度と口に出すな!ジジイ!」
ジュウェルビートルマリオンの体が幻想的な光を放ち始める。2、3分ほど凝視してしまえばその煌きの催眠効果により、人間は「操り人形」と
化してしまう。


289:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:30:26 KLVD3aCR0
バターン! 
大きな音とともに部屋のドアが開いた。そして拳銃やサブマシンガンを構えた男たちがなだれ込んできた。
「総理、ご無事ですか?警視庁です!」
SPと田中の部下が、総理の身体を確保し、安全な場所へと立ち去る。
拳銃を構えたスーツ姿の田中の背後にはSATの隊員がサブマシンガンを構えていた。ヘルマリオン内部の協力者『F』に疑念を抱いた警視
庁公安部は裏取引で解放された山口恵美の行動を24時間体制で監視しており、山口家には盗聴器が仕掛けられていた。今日の山口総理
にはSP以外に公安部外事3課の長田の配下の監視実行部隊「田中班」のメンバーと警視庁のSAT2チームが総理に悟られることなく極秘に
「もしもの事態」に備えて同行していた。そして、その「もしもの事態」は発生し、当局の悪い予感は的中してしまった。
また、解放直後、帰宅した恵美に「操り人形」にされていた母親は突入開始と同時に拘束され、同じ目にあっていた経産省の幹部職員であ
る父親は役所に出勤するため玄関を出た直後、送迎の公用車の中に乗っていた公安部の人間に拘束されていた。
「くそ・・・・あと少しのところで・・・・・・お前ら、私の邪魔をした代償は高くつくよ・・・・・・」
ジュウェルビートルマリオンが公安部の警察官やSATを血祭りに上げようとしたそのとき、
「それまでよ!ソルジャードール!無駄な抵抗はやめるのね!」
窓の外から声がした。そこにはディソルバー・サキが浮かんでいた。
「お前が、ビーマリオンか・・・・・・フン、裏切り者の未完成体が!」
口から溶解液を吐き出したが、ディソルバー・サキはひらりとかわす。


290:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:31:36 KLVD3aCR0
「ビースティンガー!」
乳房を刺激し、発射する。
ジュウェルビートルマリオンの素早く避ける。
2体は空中で激しく火花を散らす。
お互いパンチやキックを繰り出すが、なかなか相手に致命的な打撃を与えられない。
「なかなかやるじゃない・・・・・でも、あなたはまだ動きに隙がある!」
ディソルバー・サキは大技を繰り出す。
「ビースラッシャー!」
「!!!」
ジュウェルビートルマリオンの右脇腹が裂け、緑色の血が吹き出す・・・
「ぐぅ・・・・・・」
ジュウェルビートルマリオンの顔が苦痛で歪む。
「ごめん・・・・・あなたを殺したくはないけど、こうするしかないの・・・・・・」
とどめを刺すため2発目のビースラッシャーを食らわそうとしたそのとき・・・・・
「スワローテイルストーム!」
右の方から聞こえた声とともにディソルバー・サキの視界が黄色くなり、標的のジュウェルビートルマリオンの姿が歪んで見えはじめた。
「助けに来たわ!ジュウェルビートルマリオン」
アゲハマリオンが現れた。


291:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:32:16 KLVD3aCR0
「さすが親友ね・・・アゲハマリオン、恩に着るわ・・・・」
苦境に立たされていた状態のジュエルビートルマリオンの口元が笑っていた。
「久しぶりね。ビーマリオン。あなた、ホーネットマリオンの妹なんだってね。出来損ないの身内がいるのって苦労させられるのよね・・・・・・・
まあ、私の兄、フンコロガシマリオンは組織を裏切ったりはしてない分、マシだけど。フフ。」
「うう・・・・・目がくらむ・・・どうしたの私・・・・・・」
頭を抱えて苦しむディソルバー・サキ
「本当はあなたを殺すなり捕虜にするなりできるんだけど、あるお方の命令だから今日はこの辺にしておいてあげるわ。フフフ」
余裕を見せるアゲハマリオン
「ビーマリオン!今度、会うときはタダじゃすまさないわよ・・・・・・・この傷のお返しキッチリさせてもらうわ・・・・・」
アゲハマリオンに抱えられたジュウェルビートルマリオンがリベンジを誓う。
「ジュウェルフラッシュ!」
ジュウェルビートルマリオンが叫ぶとともに2体は強烈な閃光に包まれた。
「き、消えた・・・・・・でも、なぜ私にとどめを刺さなかったの・・・・・・・」
スワローテイルストームをまともに喰らったダメージの影響でなぜなのか考える余裕など全くなかった。ふらふらと公園の林の中に舞い降り、
仰向けに倒れた。
約3時間後、ディソルバー・サキは当局に無事発見され救助された。



292:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:37:15 KLVD3aCR0
【警察病院】
人間態になった紗希はベッドで、新聞を読んでいた。新聞の社会面には総理大臣の長男の経産省官僚宅に空き巣が入ったという記事が
隅っこに載ってた。ちなみに事件の目撃者は全員、公安部によって口止めされていた。
「もう、新聞が読めるようになったんですか。すごい回復能力ですね。」
ベッドの横に見知らぬ男が立っていた。
「警察の人・・・ですか?」
「いいえ。私は陸上自衛隊中央情報隊の者です。根岸と申します。」
「自衛隊・・・・ですか?」
陸上自衛隊中央情報隊は防衛大臣直轄の部隊である。おそらく、根岸はその中でも「現地情報隊」といわれるヒューミント(対人情報収集)
を行う部隊に所属するのだろう。本来の活躍の場は自衛隊がPKOで派遣される地域であり、そこで情報収集や対人工作活動を行うことを任
務としているが、今回は事態の重大さにより、ヘルマリオン対策に投入されたのであろう。全国の警察の公安部門、公安調査庁、自衛隊・・
さまざまな組織が動いていると思われる。
「はい。あなたに是非、協力していただきたいと思いましてね。野々村紗希さん。
我々はヘルマリオンの拠点を発見しました。N県の山中にね。現在、政府上層部では攻撃作戦を立案中です。今回の作戦は米軍も積極的
に参加するようです。ご存知でしょう?先日、ボルチモアが攻撃されて、太平洋上に展開中の第7艦隊が襲撃されて、壊滅したのを。」
「はい・・・・テレビのニュースで見ました。私も出来るならアメリカに飛んで行って助けてあげたかったです・・・・」
紗希が唇を噛みしめながら言った。


293:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:38:00 KLVD3aCR0
「そのアメリカでは9・11のときなど比較にならないぐらい大統領をはじめ国民がみな怒りに燃えています。極東地域の投入可能な戦力は
すべて使われるでしょうし、本土からも精鋭部隊が派遣されるようです。」
「そんなすごいことに・・・・・・・・」
紗希は驚く。
「あなたは明日、退院の予定です。警察とは話がついています。明日から朝霞駐屯地など我々の施設で共同訓練していただくとともに
隊員達にヘルマリオンのソルジャードールやプペロイドについての紙の上の情報では分からない点などについてにレクチャーをお願いした
いのです。」
「わかりました。こんな私でよろしければ・・・・・・ただ、私、探偵の仕事が・・・・・・」
「それなら心配無用です。そちらは私達がなんとかしておきますので。」
「そうですか・・・・どうも・・・・」

「臨時ニュースです。カリフォルニア州ロサンゼルスが正体不明の敵に攻撃を受けました。ロサンゼルスは在留邦人も多く、その安否が
心配されています。繰り返します。日本時間午前・・・」
何気なくついていたテレビの画面に流れていた主婦向け情報番組が中断され、男性アナウンサーが深刻な表情でニュース速報の原稿を
読み上げていた。紗希と根岸はテレビの画面に釘付けとなった。



294:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:41:07 KLVD3aCR0
【ロサンゼルス】
中心部のダウンタウンが焼き払われていく・・・シティー・ホールが跡形もなく崩壊し、チャイニーズ・シアターも炎に包まれ、サンセット通りに
沿うようにハリウッド方面へ破壊の嵐が吹き進み、世界一の映画の発信地は地球上から消滅した。ビバリーヒルズも焼き尽くされた。
「およ?遊園地見っけ!ガッぢゃん、あそぼ。きゃはははははは」
破壊の最中に見つけたユニバーサルスタジオで遊び始めた。
「ターゲット『D』及び『E』、ユニーバーサルスタジオ内に確認・・・・・」
無人偵察機RQ-1プレデターがアトラクションで遊ぶ、少女のような姿の『D』と邪悪な天使のような姿をした生物『E』を捉えた。
「ボルチモアのときのようにはいかんぞ。怪物め。」
討伐部隊の総司令官、陸軍大将リンゼイは作戦指揮所でモニターを見てつぶやいた。
奇襲で混乱したアメリカ軍だったが、態勢を立て直し、ユニバーサルスタジオを付近に進撃した。
M1A2エイブラムス戦車、MLRS(多連装ロケットシステム)M270、M109自走榴弾砲などを装備した機甲部隊がユニバーサルスタジオを
有効射程に収める範囲で包囲するようにいくつかの陣地を展開する。
機甲部隊が包囲網を作り上げたころ、上空にヘリのローターの重低音が重々しく響いてきた。
米軍の反撃の先陣としてAH-64Dアパッチ・ロングボウ攻撃ヘリの編隊がユニバーサルスタジオ上空にさしかかる。
攻撃ヘリ部隊は遊園地の敷地内を走り回る2体の姿を確認し、そのうちの1機が30㎜機関砲を浴びせる。
土埃りが舞い上がり、2体は土煙の中に消えた。


295:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:42:22 KLVD3aCR0
(殺ったか?)
ヘリのパイロットがそう思った瞬間・・・・
「きゃははははは 戦争ゴッコだ、うわ~い!」
埃まみれになりながらも大笑いしている少女の姿が確認されるとともに、後続の友軍機が分裂した無数のガッジーラに取り付かれているの
が分かった。
「う、うわ~~~~!」
コクピットの正面に少女が無邪気な笑みを浮かべ張り付いていた。
「ほい、お返し!」
パンチがコクピットの防弾ガラスを貫き、前席の副パイロット兼射撃手を直撃し、後部席のパイロットにはガッジーラの1匹が牙を向いて左側
から襲いかかってきた。乗員が即死し、コントロールを失った攻撃ヘリはキリモミしながら地上に落下し、爆発した。
「やっつけたぞ~! ガッぢゃん、やったね!きゃはははははは」
一方、機甲部隊の各陣地はガッジーラの群れに襲われ、阿鼻叫喚の地獄絵図になっていた。ガッジーラの襲来に対し、勇猛果敢に反撃す
る兵士の自動小銃の射撃音が陣地のいたるところで聞こえたが、やがてそれはすべて沈黙した。
「ガッぢゃん、この町の近くのアナハイムってところに遊園地がもう1つあるんだって。遊びに行ってこよ。きゃははははは」
分裂したガッジーラは次々と集合し、再び一つなろうと合体し始めていた。その様子はまるで分身の術を解く忍者であるかのように見えた。
どこかもう1箇所で「遊ぶ」ように祖父から言われていた気がしたが、アナハイムの大きな遊園地で遊んでいるうちに忘れてしまっていた。



296:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:44:04 KLVD3aCR0
【ワシントンDC ホワイトハウス 国家安全保障会議】
「現地の司令部からの連絡が途絶えました。あらゆる方法で連絡を試させましたが、駄目です。総司令官のリンゼイ大将の消息は不明。
 おそらく戦死したものと・・・・・」
国防長官のマクファーソンが蒼ざめた顔をして合衆国大統領、フォレストに報告した。
モニターを通じて現地司令部と連絡を取っていたが、背中に羽の生えた幼児のような姿の生物が無数に飛来したかと思うと、そこで映像は
途絶えた。
フォレストは苦虫を潰したような表情で押し黙っていた。
「大統領・・・・日本での作戦ですが、大丈夫なのでしょうか・・・・再検討なさってみては・・・・・・・」
国務長官のグラントが実行の日が刻々と迫るヘルマリオン拠点攻撃作戦に不安をいだき、提案する。
「マクファーソン、例の武器の開発情況はどうなんだね?」
フォレストは重い口を開いた。
「はい、誠に残念ながら今回のロスの襲撃には間に合いませんでしたが、作戦開始日には何とかなりそうだと報告をうけております。」
「そうか・・・・」
フォレストの表情が少し明るくなった。
「グラント、作戦プランはあのままで行くよ。やつらに目にものを見せてやる。それに『極東の友達』も強力な切り札を持ってるしね。」
「なるほど・・・・・日本には『彼女』がいるのでしたね。そういえば・・・・」
グラントも納得したかの表情に変わった。



297:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:45:28 KLVD3aCR0
【日本国内某所 自衛隊施設】
自衛隊の特殊作戦群の隊員とデルタフォースヤグリーンベレーといった米軍の特殊部隊の隊員が共同訓練を行っていた。
そして彼女も・・・・・・
「ビースティンガー!」
プペロイドを模した標的を正確に打ち抜いていく。
その後に続いて、特殊部隊員たちが、仮想ヘルマリオン拠点に突入する。
そして、マリオンラーヴァに強力な特殊爆弾をセットする。
ディソルバー・サキが制圧したところを特殊部隊員が囚われの身になっている人々を救出していく。
彼らは毎日、このような実戦訓練を繰り返していた。

実戦形式の訓練終了後、人間態になった紗希が自衛隊から支給された迷彩服姿で、特殊部隊員たちに講義する。
そして夕食の時間となり、紗希は他の隊員達とともに食堂へと向かうことがいつもの日課となっていた。
「紗希ちゃん、いよいよね・・・・・・」
「あ、福井二曹・・・・・・」
紗希は訓練生活の中で、婦人自衛官で特殊部隊員の福井真菜と仲良くなった。
ごつい男性ばかりの中で女同士。必然的に仲良くなった。年も22歳で、17歳の紗希と近く、紗希は姉のように慕っていた。
顔はモデルのように綺麗で、自衛隊員にはとても見えなかった。



298:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:47:24 KLVD3aCR0
「そう・・・・・お姉さんも改造されて・・・・・・」
「はい。私をかばって、ホーネットマリオンに改造されました・・・・・・」
紗希は自分が改造された経緯について話していた。
「なんて卑劣な奴らなの。ますます倒し甲斐のあるわね。」
真菜はヘルマリオンに強い憎しみを感じた。
「福井二曹はなんで特殊部隊を希望したんですか?」
「もう、訓練時間外は真菜さんでいいって言ってるのに。あはははは」
「あ、なかなかクセが抜けなくて・・・・・」
「あははは。そうねぇ・・・ヒーローに憧れたからかな・・・・・私、3人兄妹の末っ子で兄が2人いるの。その環境のせいかなぁ・・・・・男勝りな
性格になっちゃって、お人形遊びよりも外で駆け回って男子とヒーローごっことかして遊ぶのが好きだったのよねぇ・・・・・」
「へぇ・・・そうなんですか・・・・」
「うん。身近な人や好きな人を守りたいって言うのかな・・・・それで自衛隊に入っちゃった。で、やるからには最強になりたいじゃない?
レンジャー資格も取って、念願かなって、今じゃ、特殊作戦群の隊員!」
このような彼女のキャラクターはそのモデルのような外見からは全く想像できなかった。



299:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:48:41 KLVD3aCR0
【作戦当日 アジト 研究室】
「ほっほっほ。ついに攻めてきおったか。待ちわびたぞい。早く新しいアジトに引っ越したかったしのぉ。」
モニターに突入してくる米軍や自衛隊の特殊部隊の姿が映る。
「いろいろと組織の内情も掴まれたようじゃし、いったんリセットじゃ。奴らにやられたフリをしてやるわい。ほっほっほ。
ワシもたまにはバカンスとやらを楽しみたいしのぉ。その為に新アジトとは別に六本木ヒルズの地下にも研究所を極秘に作っておいたのじゃ。
私的な研究をさせてもらうわい。そうそう、カナブンマリオン、資金調達ごくろうじゃったの。マネーゲームの腕前は相変わらずじゃな。ホホ」
カナブンマリオンは骸教授に一礼した。そしてプペロイドたちが重要書類を搬出するのを指示していた。
彼は世間を騒がせた元IT企業社長・江森文隆の成れの果てで、今はヘルマリオンの金庫番をしている。
彼は自分を時代の寵児とさんざん持ち上げておきながら、社会の慣習に少しでも合わないことをした途端に手のひら返したようにバッシング
し、挙句の果てに犯罪者にまで貶めた世の中に大きな恨みを持っていた。そんな折、六本木ヒルズで骸教授と知り合い、自らヘルマリオン
入りを志願したのである。そして改造後は、スタグビートルマリオンやヘラクレスマリオンと同様、骸教授の腹心となっていた。

骸教授は次に参謀格のスタグビートルマリオンを呼び出し、指示を与える。
「おい、スタグビートルマリオン、出来の悪いプペロイドの処分をよろしくたのむ。あと、『不良品の蜂』の処分もな。ククク・・・・・・」
「はい。かしこまりました。それで骸教授様、お願いなのですが・・・スパイダーマリオンとマンティスマリオンをここに残してください。」
「うむ、いいじゃろ。正規のプペロイドも30体ほど付けてやろう。」
「ありがとうございます」



300:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:52:04 KLVD3aCR0
【アジト】
「ビースティンガー!」
『バス遠足児童大量拉致事件』の被害者と思われる子供たちを救出した後も順調にプペロイドを倒していく。
「プペロイドたち・・・・妙に弱すぎる気が・・・・・・」
サキが不審に思ったのも束の間、
緑色の鎌のようなモノが不意に左胸を掠った。
「・・!!」
「フフフフ、うまくかわしたわね・・・・ビーマリオン」
カマキリの姿をしたソルジャードールが行く手に立ちふさがった。
「私の名はマンティスマリオン!あなたをバラバラに切り刻んであげるわ・・・・・・・」
「やれるものならやってごらんなさい!行くわよ、マンティスマリオン!  ビースラッシャー!」
「こしゃくな!マンティスブレイド!」
刃が二つ交差した・・・



301:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:52:59 KLVD3aCR0
【アジト  通路】
ダダダダダダ・・・!
対プペロイド用の特殊な弾丸が自動小銃M4A1から発射されプペロイドが吹っ飛ぶ。
「ヘイ、ロバート。こいつは予想以上に効くなぁ。」
デルタフォースの隊員の1人が同僚に言った。
日本の警視庁公安部がヘルマリオン内部に獲得した協力者『F』によってもたらされたプペロイドの情報は在日米軍やCIAによりアメリカ本国
にも渡っていた。また、CIAも独自の『協力者』をヘルマリオン内部に獲得しており、完全体のプペロイドを何体か入手し、エリア51と呼ばれる
施設内でさまざまなテストを行っていた。
その結果、作られた武器の一つが対プペロイド制圧用の弾丸だった。ソルジャードールに対してもある程度効果があるとされている。
それはヘルマリオンの拠点へ突入した日米の特殊部隊員たち全員に支給されていた。そして爆薬をセットする他の特殊部隊員の邪魔にな
る対象すべての排除を任務として割り当てられたデルタフォース所属のノリス少佐以下3名のチームはすでに何体ものプペロイドを撃破して
いた。
「ギギ!」
プペロイドが物陰からまた姿を現す。
「ファック!お前らなんかどれだけいても相手にならねえんだよ!ロスとボルチモアのお返しだ!クソッタレ!」
フルオート射撃でプペロイドを粉砕する。
「フゥ~。絶好調だな。どんどんスクラップにして地獄に送ってやるぜ!」
「それなら、私が相手してあげましょうか?」
ノリスたちの目の前に、蜂のような姿をしたソルジャードールが現れた。
「出やがったな、ソルジャードール!俺たちデルタが相手だ、覚悟しやがれ!」
デルタフォースの隊員達はフルオートで弾丸をこの『蜂女』にぶち込んだ。



302:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:56:05 KLVD3aCR0
【マリオンラーヴァ】
「こちら、キクスイ01、セット完了しました。これより撤収します!」
真菜が指揮所に時限爆弾の設置に成功したことを報告する。
「あら、女の人もいるのね・・・・自衛隊の特殊部隊って・・・フフフ」
天井から声がした。上を見ると張りの部分にクモのような姿をしたソルジャードールが腰掛けていた。
「ようこそ。ヘルマリオンヘ。私はスパイダーマリオン。自衛隊のみなさん歓迎するわ。フフフ」
「こちらキクスイ01、敵ソルジャードールと遭遇!交戦する!」
自動小銃を撃ち、同僚が報告する。
真菜もスパイダーマリオンを銃撃するが、効果がないようだ。
「バカね。そんなもの効かないわ。死になさい!」
スパイダーマリオンが両手を自分たちのほうに向けて広げると、傍にいた同僚たちの様子がおかしくなった。
そして、こともあろうか同士討ちを始めた。
「丹羽二尉!岸本一曹!風間!」
おかしくなった3人はお互いに撃ち合って死んでしまった。
「あら、意外にもろいのね・・・・・」
クスクスと笑いながら言った。


303:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:56:45 KLVD3aCR0
「私ねえ、下等動物を指先から出る見えない糸で操ることができるの。あなたの仲間を操ったんだけど、弱いわね・・・・・」
「くそ・・・・!」
再びスパイダーマリオンに自動小銃M4A1カービンの銃口を向け撃とうとしたが・・・・
(くっ・・・・・・・・・・弾切れ)
「アハハ、弾がなくなっちゃったみたいね。」
「殺せるなら、殺してみろ!化け物!」
真菜はアーミーナイフで格闘戦を試みようとした。
「殺すわけないじゃない。あなたみたいな素敵な素体。フフフ」
今度は口から糸を吐き、真菜をグルグル巻きにしてしまった。
「ヘルマリオンヘようこそ。心から歓迎するわ。フフ」
「私をどうする気だ!」
「仲間になってもらうだけ・・・・」
ただそう答えて、福井を連れ去った。



304:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:58:23 KLVD3aCR0
【アジト 通路】
「お、おのれ・・・・・ビーマリオン・・・・・」
マンティスマリオンが黄色い血を噴出しながら倒れる・・・・・
「ヘルマリオン!万歳・・・・・・・」
マンティスマリオンは、そういい残すと体が溶解して消えた。
(マンティスマリオンか・・・・なかなか手強かったわね・・・・)
ゴン!ゴロゴロゴロ・・・・・
西洋人と思われる男の生首が4つ、サキの目の前に転がってきた。
「久しぶりね・・・・紗希、いや、ビーマリオン・・・・・」
ホーネットマリオンが目の前に現れた。
「紗耶・・・・・・」
「あなたもそいつらみたいにしてやろうかしら・・・デルタフォースだっけ?大したことなかったわね。弱すぎるわ。」
「もう、ヘルマリオンは終わりよ!目を覚まして!もとの紗耶に戻って・・・・おねがい!」
「あなたもおめでたいわね。下等動物ごときにこのヘルマリオンがやられると思ってるわけ?」
「!!・・・・どういうこと!」


305:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 00:58:55 KLVD3aCR0
「姉妹のよしみで教えてあげるわ。私達は、アジトを別のところに移すことにしたの。いろいろ知られすぎちゃったしね。
下等動物の情報機関とかに。で、あなたたちにやられたフリして、引っ越すの。引越しついでに欠陥品のプペロイドとか邪念獣とか
引越しゴミも始末してもらって、最後はあなたたちがこのアジトを爆破して、お掃除完了。」
「なんですって!」
「ちなみに、あなたは私に倒されて組織に復帰する。いやならこの場で殺しちゃうけど?あはははは」
「紗耶!やはり私はあなたを倒なければならないようね!人類の為に!」
「あら?そんなことできるの?相変わらず、しょうがない妹ね・・・・じゃあ覚悟はいいかしら?喰らえ!ホーネットスティンガー!」
ホーネットマリオンは乳房を刺激し、針を発射した。
「なんの!ビースラッシャー!」
さっと身をかわし、サキは反撃する。
姉妹の骨肉の争いが始まった!



306:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 01:00:25 KLVD3aCR0
【新アジト】
「う~ん、今度の場所は海が見えて気持ちいいのぉ・・・・・・・」
新アジトの立地に骸教授は満足しているようである。
「さて、マリオンラーヴァの配置も無事に終わったことじゃし、早速、始めるとするかの。」
迷彩服に身を包んだ福井真菜がプペロイドに引きずられている。
「ほほう、女の自衛隊員か。なかなかいい素材じゃ。楽しみじゃわい!」
「やめろ!離せ!このクソロボット!」
抵抗し続けるが、真菜は全裸にされてしまった。
「それはクソロボットではなくプペロイドというのじゃよ、お嬢さん。ホッホッホ。さあ、改造開始じゃ!」
手術台に全裸で拘束された真菜はマリオンラーヴァに飲み込まれていった。



307:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 01:01:10 KLVD3aCR0
【マリオンラーヴァ内部】
「な、なに・・・・・水?の中なのに苦しくない・・・・・・」
ウネウネと触手が体に絡みつき、体中の穴をふさぐ・・・・
「いや・・・・やめて・・・・・・・・」
触手の先端が吸盤状に変わり体にペタペタと張り付く
そして体内に何かが流れ込んできた。
その『何か』には催眠物質が含まれているのであろうか・・・・
今まで感じたことのない暖かさに包まれ、夢を見ているような状態になった。



308:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 01:04:35 KLVD3aCR0
背中に虫のような羽が生えて空を自由に飛びまわる自分・・・・・・
(・・・・・なんて気分がいいんだろう)
『巣』に戻ってくる。多くの仲間?がいる。人?蜂?
(・・・・・怪物!)
(そうだ、こいつらを制圧しに来たんだ・・・私・・・M4A1カービンがない・・・・あれ・・・)
プペロイドが突如現れ、群れを成して私に迫る・・・・
(くそ・・・ヘルマリオンめ・・・・・・・)
現れたばかりのプペロイドがすぐに目の前でバラバラになる・・・・・
(・・・!)
プペロイドが消えたかと思うと不快な羽音とともにスズメバチの群れが現れ体に張り付く・・・・
(うわ・・・ちょっと・・・・何これ・・・)
振り払おうとするが次々と沸いてきては体に張り付く
そして耳元のスズメバチが囁く。
「オマエハ何者ダ?オマエハ何者ダ?」
「福井真菜だ・・・・陸上自衛隊、特殊作戦群・・・・所属・・・・お前らこそなんだ・・・」
「オマエハ何者ダ?オマエハ何者ダ?」
「うるさい!」
ハチまみれの右手で耳元のハチを振り払う・・・・
二の腕のハチが一瞬、離れる。そして、黒く変色した腕・・・・黒の長手袋をしてるような腕・・・・
(・・・・!!)


309:蟻蜂フリーク ◆/sIh2XqTo2
08/05/16 01:05:08 KLVD3aCR0
再びハチの群れで埋る・・・・・
体中のハチを振り払おうとする・・・・
胸が黒と黄色の・・・・ハチの腹のような模様になっていた・・・乳首は異様に赤かった・・・・
「オマエハ何者ダ?」
「またか!うるさい・・わたしは・・・・・・あれ?・・・わたしは福井・・・・・・真菜?・・・・」
(・・・しつこい!・・・・・!!!な、何これ・・・・)
ハチの群れを払いよけながら逃げてるうちに鏡張りの空間に迷い込んでいた・・・そこの鏡に映った自分の姿をみて驚いた・・・
黄色い体に黒いブーツと長手袋をした腕と足・・・・ハチの腹部のような胸・・・・・背中の羽・・・・・・側頭部の複眼に額の触角
顔は人のままだが悪役レスラーのようなメイクしたみたいになっている・・・・・
(・・・これが・・・・私?・・・・・)
「我々ト一体化スルノダ。我々ト一体化スルノダ。」
耳元のハチの囁きが不思議と心地よく思えてきた。
(そう・・・・ハチにならなきゃ・・・ハッ・・・・なに考えてるの私・・・・私は人間・・・・人間よ!)
葛藤し始める。
「我々ハへるまりおんトトモニ歩ム!我々ハへるまりおんトトモニ歩ム!・・・・・・」
(そう、ヘルマリオンこそ、私のすべて・・・・・ちがう!ヘルマリオンは敵!・・敵・・・・敵?・・敵なの?・・・・なんで?・・・)
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~」
真菜は耳を塞いでうずくまる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
意識を失う真菜
「オマエ何者ダ?」
体に張り付いていた無数のハチが消え、いつの間にか、うつ伏せに倒れていた真菜の耳元に1匹のスズメバチが止まって囁いた。
「私はヘルマリオンのソルジャードール。なにを分かりきったことを聞いてるの?」
「オマエハ福井真菜トイウ人間デハナカッタノカ?」
グシャ!
耳元のハチを潰す。
「今はそんな名前の下等動物じゃないわ・・・・・私は選ばれたの!」




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