08/04/08 03:26:11 cBdeZZJy0
その身体能力で直撃は回避したものの、ライダーキックで右脇腹にかなりのダメージ
を受けてしまった蜂女。
「うグぁ、ライダーめ。ううッ…覚えてらっしゃい」
捨て台詞を吐きつつも、戦闘員達に後を任せ、その場から逃走する蜂女。一文字
ライダーとサポートに駆けつけたFBI秘密捜査官の滝から逃れ、辛うじてアジトの
廃工場に逃げ込む蜂女。秘密実験を行っていた隠し部屋に入るや否や、苦痛にうめき
倒れ込んだのだった。
「ウウっ、この私がライダーごときに。うくッ。このままでは…」
が、程なくして、外には一旦変身を解いた一文字と滝が到着していた。
「成る程、ここをアジトにしていたのか。広いな。滝、二手に分かれよう」
滝にそう告げて足早に中に乗り込んでいく一文字。廃工場はかなりの規模であり、
二手に分かれて探索するのが得策だ。滝は工場の全景を見渡しつぶやく。
「この工場、どこかで見た記憶が…そうだ、ショッカーのあの洗脳映画に出て来た
工場だ。アジトがそのままロケ地だった訳か」
一文字とは逆方向の探索を開始する滝。中の機械やロボット類は廃工場とは思えない
状態で、つい数時間前まで稼働していたかのようだ。
「ショッカーめ、この工場で一体何を。それにしても蜂女、どこに隠れた」
怪しげな箇所をくまなく探すものの、人っ子一人いた気配すらない。
「くそっ、逃げられたか?」
その時、悔しそうに呟く滝の背後から「ガシャーン!」という大きな音が響いた。
そう、音の主は蜂女。立ち上がろうとしたものの、思うように体が動かず、薬品を
落とし割ってしまったのだ。
(あッ、しまったわ…)
「ん、あそこか!?」物音のした方向に駆け寄る滝。
「どうした蜂女、出てこい! 怖くなったのか?」蜂女を挑発する滝。