07/11/10 15:06:02 AnaNnMN10
ピジョリディー
彼女は急いでいた。
「また遅刻する!」
彼女の名前は中島 沙希音(なかじま さきね)。高校2年生で
遅刻の常習魔であった。理由は一つ。彼女はスケートのオリンピック
選手で、毎朝練習が時間ぎりぎりまであるからだ。しかし、スタイル
はグラビアアイドル並であった。スケート選手には欠かせない武器、
トリプルアクセルも跳ぶ。もちろん、脚力は相当なものだ。
その脚力のせいで狙われることになるのだが・・・
「今日はぎりぎり間に合ったな~・・・明日も間に合うといいな~」
そう考えながら夜、帰り道を歩く。彼女の家はスケート場の近くに
建てられてたので周りに民家はない。そこがいささか不気味だと彼女
も思っていたが、静かで練習に集中できるから気に入っていた。
すでに家の前まで来ていた。あとは坂道を登るだけ・・・その時、暗闇
から、何かが出てきた。
「なんだ・・・黒い猫じゃん・・・家に連れて行ってあげよう。」
その黒い猫はほくそえんでいた。