おにゃのこが改造されるシーン 素体8人目at SFX
おにゃのこが改造されるシーン 素体8人目 - 暇つぶし2ch70:名無しより愛をこめて
07/11/08 22:21:57 7wPyGfuK0
>>68
maledict氏はさりげに古参だったのか! どおりで諸事情に詳しいはずだ

蜂女だけど、確かにBeeF氏は良くも悪くも存在感があって、例えばショッカー代理人氏が
蜂女の話を書くのを避けてた、というのはあったろうと思う
(リクエストの「ナチス女看守」に、いまいち乗り切れなかったというのもあるけど)
けど東京ドーム氏のように、最初から蜂女のSSでデビューした職人さんもいるわけで
職人さんがこぞって遠慮していたなんてことはなかったと思う
maledict氏も気にせずに、自由に書いてくれるとありがたい

それから>>64の、すがやみつる版ノコギリトカゲの改造シーンだけど
復刻版で簡単に入手できるよ
「冒険王ver. 完全版 新・仮面ライダー 哀哭編 1号、2号、V3」
URLリンク(www.amazon.co.jp)

71:名無しより愛をこめて
07/11/09 08:48:07 TsYorQ0W0
>>68
BeeF氏が現役の頃はあったかもしれないが、今はないだろう。
東京ドーム氏はBeeF氏の蜂女のイメージを壊しているくらいだから。


72:名無しより愛をこめて
07/11/09 19:02:58 p7F4rG4m0
東京ドーム氏はBeeF氏の「ハ・チ・カ・ヒ・フ-蜂化皮膚-」という作品に影響を受けて
蜂女のイメージを作ったらしいので、イメージを壊そうとしているわけではないと思う

73:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/09 20:06:32 b45G0Iw80
今からSS投下予定ですがよろしいですか?
途中中断して、途中で明日まで繰り越しになるかもしれませんが・・・

今、投下予定のSSには私の実体験を元にしたシーンもありますが、
探すなら探してみればいかかでしょうか?

74:名無しより愛をこめて
07/11/09 21:14:16 ndCsn7Ch0
ぜひぜひー
お待ちしてます。

75:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/10 06:50:39 wGY6wS1r0
また変な時間にすみません

>>69-72の皆様
なんとなく感じがわかりました。ありがとうございます。

>>70
情報ありがとうございます。機会があったらこっそり買います。
いい時代になりましたね。しばらく前の、映画秘宝別冊の某岩佐氏あたりの記事を
ありがたがって読むしかなかった頃に比べると…

>>73羽生様には期待(投下がないのが心配ですが)。…実体験て(//v//)

76:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:04:15 AnaNnMN10
今から投下します。途中で止まる可能性もありますが、その時は親に見つかったのか
ぐらいに考えてください。

maledict様
実体験ってそんなすごいことではないですよ。まあ、女ならではだと思います。

77:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:06:02 AnaNnMN10
ピジョリディー

彼女は急いでいた。

「また遅刻する!」

彼女の名前は中島 沙希音(なかじま さきね)。高校2年生で
遅刻の常習魔であった。理由は一つ。彼女はスケートのオリンピック
選手で、毎朝練習が時間ぎりぎりまであるからだ。しかし、スタイル
はグラビアアイドル並であった。スケート選手には欠かせない武器、
トリプルアクセルも跳ぶ。もちろん、脚力は相当なものだ。
その脚力のせいで狙われることになるのだが・・・

「今日はぎりぎり間に合ったな~・・・明日も間に合うといいな~」
そう考えながら夜、帰り道を歩く。彼女の家はスケート場の近くに
建てられてたので周りに民家はない。そこがいささか不気味だと彼女
も思っていたが、静かで練習に集中できるから気に入っていた。

すでに家の前まで来ていた。あとは坂道を登るだけ・・・その時、暗闇
から、何かが出てきた。
「なんだ・・・黒い猫じゃん・・・家に連れて行ってあげよう。」
その黒い猫はほくそえんでいた。

78:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:07:32 AnaNnMN10
家に帰り、すぐお風呂に行く。毎日の練習でくたくたなのだ。今日は
猫と一緒に風呂に入ることにした。

あなた・・・資質があるわね・・・

「なにか聞こえた?・・・空耳だよね・・・疲れてるから。」

あなた・・・一緒にいらっしゃい・・・

「!」

今度は彼女も気付いた。

「猫が・・・しゃべった?」

その時、足元に黒い穴が開き、彼女の姿はそこに消えた。叫び声を
残して。

「ここは・・・?」

彼女が目覚めた時気付いた事は、何かに拘束されていることと、
自分が一糸纏わぬ状態でそこに寝ているということだった。
必死に大事なところを隠そうとするが、手足が押さえられてて
動かない。

「あなたはこれから我らシックスゾーンの仲間、改造人間になってもらうの。」



79:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:08:35 AnaNnMN10
さっき拾った黒猫が言った。黒猫といっても、今はアジトの中、
本来の姿、キャッディーでいるのだ。
人間の女性の体の美しいラインを残しながら、体は体毛に覆われて
おり、頭には耳が2つ生えている。

「え・・・改造人間?嘘でしょ?」

「嘘ではないわ。我らシックスゾーンの改造人間になるのよ。
あなたはスケート選手の中でもっとも脚力があるとスーパー
コンピューターが教えてくれたわ。だから、あなたのモデルは
鳩にするわ。」

この話を聞いているとき、彼女の頭の中はパンクしそうだった。
改造人間?モデルが鳩?本当なの?

「これより中島沙希音の改造を始める。」

キャッディーの冷たい声が響く。


80:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:09:29 AnaNnMN10
改造の方法は、まず、対象となる人物をX線の撮影のような機械
に頭まで入れ、中に組み込まれている生物の子孫繁栄能力によって
中に入った人物を改造する。沙希音も例外では無い。

「いやっ、やだ、改造人間になんかなりたくない!」

だが、冷酷にも彼女が固定されている台は機械へ向かって
進んでいく。そして、視界から彼女の姿は消えた。

「何・・・これ・・・」

中に入った彼女が見たものは無数の触手であった。長いのも
あれば、短いのもある。そしてそれらは彼女に向かって
伸びてきた。そしてその触手は体のいたるところに入っていった。

「え?はっ、がふっごふっ、ん~っ、ん~!」

口の中に触手が入ってきた。何か液体を体の中に流し込んでいる。
それと、全身の穴に入った細い触手からも何か流し込まれている。
もちろん、大事なところも例外ではない。

「あっ、そこ、そこだけはやめて!」

彼女は忙しかったので、まだ男を知らなかった。

「痛い!」

そこを触手は探り当てて強引に開き汚れ無き体内へずぶずぶと
入っていった。彼女の大事なところからは血が一筋流れていた。
そして、やはりなにかを流し込んでいる。


81:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:10:26 AnaNnMN10
そして、彼女の変化が始まった。
まずは体からだった。体が白く変わっていく。手の先は白い長い
手袋をしたようになった。それから乳房は白と灰色の同心円状の
模様になった。腰のあたりには灰色のラインがある。
足はやはり白く、足の先はブーツを履いたような形になり、かかと
はピンヒールみたいな形になった。顔は髪の毛の色が白くなった
こと以外は何も変わっていなかった。

機械から、変化した彼女が出てきた。

「どう?改造人間への変化は?」

「え?」

彼女は体を見て、もう元には戻れないんだと思い、絶望した。


82:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:11:02 AnaNnMN10
「さあ、シックスゾーンに忠誠を誓うのよ!」

「いや・・・イヤ!」

その瞬間、彼女の体に激痛が走った。

「シックスゾーンに忠誠を誓わないとこうなるのよ。
さあ、早く忠誠を誓いなさい。」

「わ、私は・・・忠誠を・・・誓い・・ます」

「これでいいのよ。あとは埋め込まれたチップが作動して
勝手に働いてくれるから。」

その言葉の通りだった。

「私はシックスゾーンに忠誠を誓います!」

その瞬間、背中から最初は小さく、みるみる大きく羽が生えてきた。

「では、お前に名前をつけようか。お前はピジョリディーだ。」

「私は・・・私はピジョリディー!」

83:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 15:12:12 AnaNnMN10
お粗末様でした。
ピジョリディーは正義の皮をかぶって悪の結社にいる改造人間を書きたかった
んです。だからモチーフが鳥で色が白なんです。
でもその辺だけで終わってしまいました・・・続きも今あたためているんです
けど、見たいですか?

あ、あと、ちょっぴり実体験が入ってます。最初の坂道のシーンで、家に近い
坂で誘拐の下準備されてるんですけど、実際、自分の家の近くにも坂があって
、そこで小3の時に誘拐されそうになったんですよ!それを思い出して書いて
みました。

それと、歴代SS職人さんの手法(っていうかパクリ?)を真似ている部分
がありますが、それは私の経験不足です。先に言っておけばよかったな・・


ちなみに、ピジョリディーの名前の由来は鳩の英単語にレディーを足したら
こうなりましたwセンスないです・・・

84:名無しより愛をこめて
07/11/10 16:42:04 JmZUZ24I0
>>77-82
羽生様、GJです!
余分な話をせず、必要最小限の萌え内容のみで構成されているのが
すごいと思いました。↓このへんのあっさりさ加減が個人的にツボ

>「あっ、そこ、そこだけはやめて!」
>
>彼女は忙しかったので、まだ男を知らなかった。
>
>「痛い!」

85:84
07/11/10 16:48:18 JmZUZ24I0
追記。>>83誘拐未遂って((((((;゚Д゚))))))
無事で本当によかったですね。
あと、続編もぜひ。

86:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 17:15:35 AnaNnMN10
>>84
いや、あっさりしか書けないんです。ここから進化しなければ・・・

87:名無しより愛をこめて
07/11/10 19:37:06 LQQdWBxX0
文体とかまって臭で正体バレバレな件


88:名無しより愛をこめて
07/11/10 19:41:27 6RyLX7VS0
いや、俺はちゃんとここにいるが?

89:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/10 19:54:47 AnaNnMN10
えっと・・・あなたは誰ですか?

90:名無しより愛をこめて
07/11/10 20:44:52 A7BXEh+J0
ヒント:かまってチャン

91:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/10 22:33:23 JmZUZ24I0
よくわからないけど、俺のことかな?

ええと、固定は窮屈だから
SSの時以外は使わないようにしようかなと思ったんですが
あとで固定でレスつけるとしたらIDで分かるしなあと思って
半端なことをしてしまいました

かまって臭が出ていたならすみません。
レスがつかなくとも泣かないようにします

*なんか違ってたらこのレス無視して下さい

92:名無しより愛をこめて
07/11/10 22:50:52 BzieG+Ca0
>>91
あんたのことじゃないよ
>>87は以前からSS職人さんたちを煽っていた、かまってちゃん
特技は自演成り済ましの決めつけ
どんなSSでも同じ文体に見えるという、ある意味選ばれた凄い才能の持ち主
九条蘭子氏とちゃんぷるう氏を同一人物認定してた時はワラタ

93:名無しより愛をこめて
07/11/10 23:38:59 LID0z0hn0
まあ、こういった嗜好って狭い界隈だから趣味が近い人が多いと思うし
影響を受ける作品の絶対数が少ないから文体が似るケースなんてザラだとは思うけどね

なにはともあれ羽生さんGJ

94:名無しより愛をこめて
07/11/11 01:07:47 yjkzdTK80
かまってちゃんだろうがなんだろうが、SSを投下してくれる方はただ文句を言っている方よりもよほどいい。
羽生さん、面白い作品でした。
これからも期待しています。

95:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/11 03:04:13 D78t8FSg0
このスレに書いたホヤスズメバチの「外伝」三作目をアダルトの方に投下したので
こちらにも告知しておきます。エロシーンの分量は多くない
(代わりに、設定部分がくだくだしい)のですが、18禁板じゃないと
やばいかな、という描写(6歳の少女の×××)が入りました。予めご了承下さい。
スレリンク(eroparo板:35番)-55

こちらに次に投下するとしたら「OL」さんのその後の活躍の予定です

96:携帯から失礼
07/11/11 15:49:15 vK2D3MDGO
質問があるんですが、私が今考えてるSSは改造と言うよりも魔力によってモンスター化みたいな感じなんですけど、そちらもここの対象になるのでしょうか?
例をあげるなら舞方雅人氏のクリスタルローズみたいな感じです。

97:名無しより愛をこめて
07/11/11 16:45:55 EeD3QKJO0
いちおう広い意味での改造になるから、いいんじゃない?
だいたい今主流のナノマシン(ナノロボット)による改造だって
昔の外科手術による改造からすると魔法みたいなもんだからね

98:名無しより愛をこめて
07/11/11 18:42:43 I2OJsarv0
魔力でのモンスター化というのも充分ありだと思う
むかしの特撮では、光線を浴びせたり薬を注入したりでの改造が多かった
その前後で容姿が変わる演出も、そういうのとセットだったな
いい時代だった

99:名無しより愛をこめて
07/11/11 21:54:57 UB1S0Nms0
来月からファミリー劇場で「超人ビュビューン」放送

でもこれは催眠・洗脳系はあっても改造は無いんだよなぁ

100:名無しより愛をこめて
07/11/11 23:57:52 OigqMiGm0
>>48
ぜんぜん改造っぽくなかった…申し訳ない

101:名無しより愛をこめて
07/11/12 01:09:29 E7VzaAdcO
>>96
ゲテモノ化大好きな俺にとってはマジwktk

102:名無しより愛をこめて
07/11/12 08:04:41 tSxBDkyR0
>>96のPCです。ネット環境ようやく直りました。

>>97->>98
そうですか、ありがとうございます。

>>101
ゲテモノと言うよりかは人と何かの美しき融合って感じです。
執筆には時間かかると思いますし、かなり影響を受けている作品がいくつかあるので、パクリと思われるかもしれないです。
文章もかなり未熟なので期待はせずに待っててください。


103:名無しより愛をこめて
07/11/12 11:00:03 NpyZ2IER0
鋼の錬金術師のキメラ錬成みたいなやつかな?幼女が改造されてたね

アークザラッド2の主人公の初恋の人みたいに、モンスターを生み続ける母体に改造されるのも好き

104:名無しより愛をこめて
07/11/12 13:54:40 RpP4gGtc0
>>103
「モンスターを生み続ける母体に改造される」
凄いいい!!詳細お願いします。

昨日の、ゲキのメレの台詞。
「ああ、気持ち悪いのに気持ちいい!!」
胸を抑え悶えてる姿は、近年なかった女幹部洗脳・改造を連想させてくれた。
新たな姿になる時に、喘ぎ声とかあったら尚よかった・・・・。

105:名無しより愛をこめて
07/11/12 15:27:24 XL6vFxpM0
>>104
えーと、アークザラッドというのはプレイステーションのゲームで、2まで出ていて
コミックやアニメにもなっていて、どれも少しずつストーリーが違ってるの

2の主人公のエルクは、故郷を滅ぼされて「白い家」っていう特殊能力研究機関(特殊能力者の
子供を改造してキメラを作るところ)に捕われている少年なんだけど、同じ様に捕らえられて
いたミリルという幼馴染みの少女と一緒に脱走をはかるんだけど、ミリルだけが脱走に失敗して
キメラとして改造されてしまうわけ
ゲームでは人間だった時の記憶を少しだけ残していて、エルクに自分を殺してくれるよう訴えるの

ミリルがキメラを生み出す聖母に改造されてしまうのはアニメ版の方で、こっちで見れるよ
URLリンク(www.showtime.jp) の13話「微笑みの聖母」
URLリンク(www.videx.jp)
改造されたミリルの姿は、素っ裸で巨大試験管の中に入れられてて(乳首あり)
腰から下がチューブまみれのグログロ
精神は故郷が滅ぼされる前の幼少時に退行していて、エルクが来てくれるのをずっと待ってるの

106:名無しより愛をこめて
07/11/12 21:14:23 7I8kyOp/0
魔力によってモンスター化というと、スカイライダーのウニデーモンの話を思い出す。
あれは攫われた女性たちに特殊な光線をあびせて鬼にするというものだった。
一種の改造と言っていいのでは。

107:名無しより愛をこめて
07/11/12 21:54:28 skOBQolC0
>>103
それなんて俺屍?

108:名無しより愛をこめて
07/11/13 15:10:04 RoUgbpKF0
>>103-105
その手のモノで覚えているのは、巨匠松本零士の作品(題名は失念、おそらく999の一つ)

開拓地の生活が嫌で出て行った美しい妻と娘がいつか戻ってくれると信じて独りで住んでいる男
農場を襲った昆虫人間の巣に乗り込んだ男が見たのは、昆虫人間の孵卵器に改造され無数の
卵を抱いて巨大な腹に膨らませている妻と娘の姿だった…





109:名無しより愛をこめて
07/11/13 20:28:29 K1G296sNO
このスレによく出てくるゴシキダブラーの話も、若い娘をモンスター(ダブルマン)の母体にしようとする計画だったな。

110:名無しより愛をこめて
07/11/14 00:37:58 jAYK+D1G0
>>109
ゴシキダブラーは、リアルによく出てくる話。

111:名無しより愛をこめて
07/11/14 22:29:07 QHbmeHtK0
「沙弥香の脳内妄想」がやっと復活した模様。自作自演だけどww

112:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/15 02:08:34 dzG2/gNh0
>>111神様降臨、乙です!

ところで、以前から投下している「課長」シリーズの、「OL」嬢のその後の活躍です。
タイトルは、「贋物の青―非公式司令官「OL」のファイル・その1」です。
また20000字超の長い話になってしまいました。しかも肝心の改造シーンに
なかなか行き着かない、バランスの悪い話です。ご容赦下さい。
また悪が主人公の、悪が勝つ話なので、あまり爽快ではありません。ご了承下さい。
それで、沙弥香様のまねではないのですが、当スレ最初ですし、
色々ややこしい設定が増えているので、最初に人物紹介を入れておきます。
----
「主」:地球侵略を狙う宇宙民族。地球人を奴隷資源として搾取しようとしている。
奴隷生物に改造された地球人は一切の感情を消去された上で「主」への崇拝心と
反逆への恐怖心を植え付けられ、命令遂行のための最も合理的な手段を計算し
行動するようになる。なお「主」の通常の指揮は汎用コンピュータに一任されている。

「OL」:元OLの改造人間。改造素体時のコードは100008号。感情消去時に半ば自発的に
<地球人類への憎悪>の感情を身につけることで完全な感情消去を免れ、地球侵略
計画(暗号名・地球救済計画)の非公式司令官となる。感情エミュレータによる
人間の顔と、無感情エミュレータによる奴隷生物の顔の下に、半端な感情消去による
いびつな自我を隠し持つ。公式名は奴隷生物99808号。

「風俗嬢」:元風俗嬢の改造人間。改造素体時のコードは98705号、奴隷生物
としてのコードは98506号。過去のトラウマによる不感症のため、感情消去と
洗脳を免れていたが、「OL」の策略にはまり再洗脳されてしまう。

「課長」:元「OL」の上司にして恋人の改造人間。現在は「OL」直属の奴隷生物。

113:贋物の青(1/23)
07/11/15 02:11:36 dzG2/gNh0
 風俗嬢は「至上の恍惚感」に「ほのかな悔しさと悲しみ」を漂わせたという
微妙な表情で果て、次の瞬間には表情筋が凍り付いたように無表情になった。
「『復唱』は省略。あなたの『完成』は誰よりもわたしがわかる。気分はどう?」
「質問ノ意味ガよクワカらナイ」
「うふふ。ようやく奴隷生物らしくなったわね。あのね、心身の状態が良好かどうか
ということ。起動が適切になされているか、そしてそれに関するあなた自身の
モニタ機能は適切に動作しているか、チェックしてるの」
「良好ダ」
「よろしい。あなたには色々やってもらわないとね」
「不合理デ曖昧ナ表現ノ混入率ガ高イ。感情えみゅれーたノ解除ヲ勧告スる」
「あ、そうね。…えみゅれーたノ影響ニヨル失策ダ。オマエノ勧告ハ適切デアッタ」
 無感情エミュレータの使用も不便だなと思いつつも、わたしはほっとしていた。
この女の感情はようやく完全に消去され、女はようやく「主」への服従のみを動因
として行動する奴隷生物として完成した。改造人間の肉体に人間のままの心、という
危険な存在が一つ、永久に消滅したのだ。いずれレコーダを解析し、この女も
感情エミュレータを装備する。外面的にはこの女が感情をとり戻したように見える
だろう。だがその外見はこの女の中枢神経とはまったく関わりのない、末梢レベルでの
機械的調整に過ぎず、くしゃみやまばたきほどにもこの女の中枢に影響しない。
もちろんその感情は感情レコードに基づく以上、過去のこの女に由来するものだ。
だが、感情豊かな人物を撮影したセルロイドのフィルムに感情が宿っているはずが
ないのと同様、感情エミュレータそのものに感情は宿っていない。そしてこの
奴隷生物が本当の意味で感情を「感じる」可能性は永久に失われた。
脳と心の仕組みがそのように不可逆的に変質しているのだ。

114:贋物の青(2/23)
07/11/15 02:13:36 dzG2/gNh0
 数日後、女の感情レコードの解析が終わり、感情エミュレータが完成した。彼女には
エミュレータを応用した「感情の徹底消去」が改めて施された上、エミュレータが実装
された。わたしは彼女にも専従服従プログラムを組み込み、「課長」に続く第二の直属の
部下にした。そして、自分のエミュレータを起動させ、記憶している「不良品」の
心当たりはないかと尋ねた。だが正直、この件で彼女にあまり期待はしていなかった。
「そうねえ、女のカンってやつに過ぎないレベルだけど、二、三人心当たりがあるわ」
 わたしは予想外の答えが返ってきたことに軽く驚いた。この女性のざっくばらんな
性格からして、「鉄の規律で結びついた地下組織」なるものとは無縁だろうし、
他の「不良品」の存在などにも無頓着だと思っていたからだ。
「誰と誰が怪しいの?」
「一人はあなたも知ってる子よ。わたしの反対隣にいた、わたしの可愛い恋人。ふふ。
違ったら大変だから確かめたことはなかったけど、だいぶ怪しい。それから、
C12ブロックの機械室にいた、ええと、たしか81753号。感情もちょっと怪しいし、
それにあのおじさん、誰とも交尾したがらないのよね。調べる価値はあるわ。
三人目は、以前拉致ロボットの射出を一緒に担当した高校生くらいの若い娘。
番号は96669号。やっぱり違ったら大変だから確かめてはいないけど、射出のとき、
辛そうな顔をしていたわ。…そうだ!拉致ロボットの射出と、反逆者の射殺。
あの辺の部署に全員をまんべんなく回して、エミュレータで監視すると
いいんじゃない?網を張るには絶好の場所よ」
 見込んだとおり、いやそれ以上に優秀な参謀になってくれそうだ、と思えた。
最後の提案もさることながら、彼女の観察眼が鋭かったからだ。三体とも別ルートから
嫌疑がかかっていた個体だったのである。二体目の「機械室のおじさん」は、実際に
三日前、脱走者用のトラップにかかり焼死している。後の二人もかなり怪しいと
見てよさそうだ。
「ありがとう。有力な情報よ」

115:贋物の青(3/23)
07/11/15 02:17:40 dzG2/gNh0
 「風俗嬢」の「恋人」は彼女に任せることにして、わたしは96669号に接触すること
にした。そのために「風俗嬢」のアイデアを採用し、少女が反逆者射殺の部署に回る
ように手配し、同時にわたし自身を同じ部署に配置させた。
 現場に到着したとき、少女はすでに配置につき、待機中だった。欲求不満による
雑居房での「暴発」はめっきり数が減り、処刑される捕虜の数はかなり減っていたのだ。
 そもそも、処刑そのものが本来は無ければ無い方がいい作業なのだ。結局それは
貴重な改造素体の損失だからである。いずれエミュレータを応用した改良型の
感情消去技術が普及すれば、「反逆指数による選別」など無用になり、どんな改造素体も
一律に洗脳し改造できるようになる。その意味では、今ここに連れてこられる捕虜は、
現在の技術水準からすれば、奴隷資源の無駄遣いなのである。
 「主」と呼ばれる宇宙人から「管理者権限」を付与されたわたしならば、次に来る
死刑囚を解放し、感情徹底消去の被験者にすることも可能だ。だがそれはあまり
意味のない選択肢だった。処刑場は他にもたくさんあり、数は減っていると言っても
処刑者は出続けている。洗脳設備も整わないまま大量の反逆者を生かしておくのは、
かえって予測不能なリスクを増やすだけだ。それに何より、現在のわたしの目的は
この少女に人間の感情が残っているかどうかを確かめるため、少女に人間を殺させる
ことにあるのだ。
 とりあえずわたしは少女の横に座り、それとなく様子を観察した。たしかに高校一年か
二年くらいの蜂女で、同心円模様のその乳房は、もしそのまま人間として時を
重ねれば、もう一回りか二回り成長したであろうと思われる固さを残していた。
 少女は何の表情も出さずにじっと座っている。慎重な性格だということだ。わたしは
とりあえず「感情エミュレータを起動させた上で感情を奪われたふりをする」という
ややこしい作戦で彼女の反応を探ろうと決めた。彼女が発するかもしれない感情反応を
識別し、効率的に感情的反応を引き出すためにも、感情エミュレータの起動は必要である。
しかしこちらがあの「風俗嬢」のような無防備な「不良品」だと思われてしまえば、
彼女は警戒して自分の感情を隠してしまう。

116:贋物の青(4/23)
07/11/15 02:20:03 dzG2/gNh0
つまりわたしはエミュレータを起動しつつ、エミュレータの産み出す感情反応を
意図的に隠し、その上で彼女に人間の心があることの証拠を首尾よく引き出す、
という厄介な課題をこなさねばならないのだ。
 いざ試みてみると、これが本当に難しい作業であることを痛感させられた。人間ならば
世間話でもふってそれとなくカマをかけることができるが、奴隷生物は世間話など
しない。情報交換の必要がなければ何時間でも会話なしで過ごす。わたしは少々
焦りを感じてきた。このままではこの持ち場での勤務時間が終わってしまう。
 焦りが極限に達した頃、救いの手がさしのべられた。死刑囚が連行されてきたのだ。
しかも運よく、わたしの目的に最適な人選だった。三十歳手前くらいの女性と、その娘
と思われる、六~七歳の幼女だったのである。見知らぬ所に連れられてきた娘が
泣きわめいたか、目の前で母親が強姦されて泣き叫んだか、幼女自身が強姦されかけて
狂乱したか、そのようなところだろう。
 銃殺の担当は少女、わたしは待機だ。わたしはすぐにはっきりした結果が出ることを
疑わなかった。色々と人間的な感情を失ってしまったわたしだが、一般常識として、
人間の基準で何の罪もないと思われる母子を射殺することなど、感情を乱さずに簡単に
できることではないことくらい、ちゃんと覚えている。
 だがわたしの予想は裏切られた。少女は機械的に、眉一つ動かさずに「有毒光線」の
引き金を引いたのだ。たちまち泣きわめく母子の全身に紫色の斑点が拡がり、二人は
緑色の泡を吹き、白目をむいて動かなくなった。エミュレータは何も検知しなかった。
 いくらなんでもこれはないだろう。この少女が再洗脳されたという記録がない以上、
彼女は最初から完全に感情消去されていたのではないか。「課長」の情報も「風俗嬢」の
「女のカン」も当てにならなかったか。わたしは軽く困惑した。
 本当に困ったことが生じたのはその後だ。わたしの感情エミュレータに問題が
生じたのだ。不調ではない。むしろ正常すぎるほど正常に働いた。わたしの心臓の
鼓動がとてつもなく速まり、涙腺が緩み始めた。人間の頃のわたしの亡霊が
暴れ始めたのだ。

117:贋物の青(5/23)
07/11/15 02:22:07 dzG2/gNh0
 感情エミュレータはあくまで人間をあざむくための道具だ。「不良品」に対して感情を
隠しつつ相手の感情反応を引き出す…などというややこしい用途は想定されていない。
かといってここでエミュレータを切ることだけは絶対できない。エミュレータの存在は
現段階での最重要機密である。その存在をほのめかすような行為は厳禁だ。
 やがて涙があふれ、あきらかに取り乱した態度が表に出た。わたしは少女をうかがった。
少女はこちらをあまり興味なさそうに眺め、それから無表情に遺骸を搬送用のコンテナに
詰め始めた。
 もうやけくそだ。わたしは彼女に近づき、作業を手伝いながら強攻策に出た。
「ねえ、見たでしょ?お願い。誰にも内緒にしてね!」
 わたしは、あのアバウトな風俗嬢以上に無防備な洗脳未遂者を装い、強引に彼女から
反応を引き出すことにした。「主」に通報されても、わたしの場合は問題ない。
「理解不能。不合理ナ発話ノタめ、応答ヲ拒否すル」
 とりあえず「主」に通報する気はないらしい。わたしはコンピュータ経由でこの一帯に
改造人間が近寄らないよう指示を出し、強引なアプローチを続けた。
「ね、わたし知ってるんだ。あなた、拉致ロボット射出のときに辛そうな顔を
してたんだって?わたしと同じで、あなたも人間の心が残ってるんでしょ?
そうなんでしょ?」
「…」
「わたしは知っちゃったんだし、あなたもわたしの秘密を知っちゃった。これで二人は
運命共同体だよ。秘密の約束だよ」
「…そこまで分かっているなら、もう少し自重して。もしわたしが再洗脳されていたら
どうする気だったの?」
 やった!ようやくボロを出してくれた。これさえ確認できればいいのだ。あとは
この少女を改造手術室に連行して、「不良箇所」をちゃんと調べて、再洗脳するだけだ。

118:贋物の青(6/23)
07/11/15 02:24:53 dzG2/gNh0
 コンピュータへの指令を出そうとしたとき、彼女は気になるセリフを続けた。
「…いいわ。ついてきて。いいもの見せてあげる」
 ―後から思えば、「いいもの」など、彼女の洗脳が終わってからゆっくり
聞き出してもよかったのだ。だがそのときのわたしは、平然と母子を殺したこの少女の
素性への好奇心が先立ち、二時間以上もかかる洗脳完了を待っていられなかった。
いざとなればコンピュータに連絡して奴隷生物の軍団を手配してもらえばいい、
という甘えもわたしの好奇心を後押ししていた。
「いいものって?何?何?行くわ!」
 ほとんど地のままの好奇心をむき出しにして、わたしは彼女についていった。

 彼女はコンテナの遺骸を014番有機物用廃棄物処理口に投入した。さすがに奴隷生物が
やるように無造作にではなく、きちんと手を組んでやり、一人ずつ足を下にして
そっと投入した。なだらかな坂を二体の遺骸がすっと滑り落ちていった。
 それから彼女は、多分奴隷生物にはインプットされていない奇妙なルートをたどり、
捕虜管理ブロックの倉庫から食料か何かをそっと抜き取り、コンテナに詰めた。次に
機械部品の置き場に寄り、同じように巧みに何かをくすねてコンテナに詰めた。
それから下のフロアの人気のない倉庫が並ぶ通路に移動し、倉庫の扉を半分ほど
開けると、扉のノブではなく、反対のちょうつがいの部分を真横に引いた。
 ちょっと信じがたい光景が広がった。部屋と部屋の間の二十センチほどの部分に、
そんなスペースには入るはずのない広い部屋の「入り口」が開いたのだ。
 中からは女性の声が聞こえた。
「帰ったね。今日はどうだった?」
「捕虜は見ての通り一人半。だから反物質弾薬の残量はだいぶあるわ。それと、
キューロクさんの同類を一人連れて来ちゃった」
「…そう。ちょうどよかったわ。じゃあ、いつもの『確認』をさせとくれ」

119:贋物の青(7/<23より多い>)
07/11/15 02:27:08 dzG2/gNh0
 彼女の背中で、声の主も、何を「確認」しているのかも見えなかったが、この
奇妙な空間が反逆者のアジトらしいことだけは間違いない。わたしの胸は高鳴った。
 ―このときもわたしは、素直にこの事実をさっさとコンピュータに報告しておけば
よかったのだ。だがわたしは、コンピュータが指令するだろう無粋な強攻策が趣味では
なかった。エミュレータがあれば「不良品」たちを欺き、連中の仲間になりすますのは
容易だ。そうやって「潜入捜査」をして反逆者の組織の全貌を掴む方がいい。だがそれを
いちいちあの石頭のコンピュータに説得するのは面倒だ。全部自分で済ませてから、
結果だけ報告すればそれでいい。そんな頭があったのだ。
 何やら「確認」が済んだらしい少女が中に入り、わたしも後に続いて入った。
 部屋は十五畳くらいの広い部屋で、廃棄された備品の類が散乱しており、それをどうにか
片づけて、居住用のスペースを確保している。見慣れない装置も多いが、取り立てて
驚くべきものは存在しない。しかしその住人たちを目にしたとき、わたしは我が目を
疑わざるを得なかった。少女以外の四人の人物はみな、未改造の人間だったのである。
 中の人物は、先ほどの声の主と思われる初老の女性、二十代くらいのスポーツマン風の
男性、それに、ついさっき処刑されたはずの母子だった。二人とも全身を覆っていた
紫の斑点はすでに薄れかけており、揃って少し不安そうな顔をしながらこちらを見ている。
また全員、樹脂製のシートを加工した簡単なものだが、衣類を着用している。
わたしは全裸で歩き回っている自分に、久々の羞恥心をほんの少し覚えた。
 少女に目を向けると、さらに信じられないものが目に入った。同じように着衣を
始めている少女は、右胸から同心円模様を描いたシールをはがし、その下の、
どう見ても人間のままの乳房を覗かせていた。彼女もまた未改造の人間だったのである。
「色々と話さないといけないわね。まずはそこにでも座って」
 エミュレータなしで心底呆然としているわたしに、少女が声をかけた。わたしは
少しふらつきながら、壁際に据えられた立派な「来客用」という感じの椅子に腰掛けた。

120:贋物の青(8/)
07/11/15 02:28:27 dzG2/gNh0
 座ったとたん、ビーンという耳慣れた音が響いた。エネルギーバリアの音だ。わたしは
慌てて立ち上がり、椅子から離れようとした。だがバリアは改造人間を遮断する
モードに設定されており、わたしは見えない壁に阻まれ、それ以上前に進めなかった。
「どういうこと?わたしは洗脳未遂者よ!ちょっと話せば分かるはずでしょ?
なんでこんなことするの?外に出して!出してよ!!」
「残念だけどお嬢さん、わたしらはね、人間以外信じないことに決めているの。
窮屈だろうけどそこで我慢してもらうわ」
 老女が冷たく返事をした。
 ―もう遊びはやめよう。さっさとコンピュータに報告してこの場違いな連中を
改造手術室に送り込もう。もっと危険な「不良品」がうろうろしている基地の中で、
未改造の人間ごときにこれ以上煩わされるわけにはいかない。
―そう考えたわたしは、コンピュータへの脳内通信を行おうとした。
 …だが、通信は失敗した。どうやら、エネルギーバリア内には脳内通信を遮断する
シールドも張られているようだった。わたしは完全に孤立し、ひ弱な人間どもの捕虜に
されてしまったのだ。失策だ。宇宙人にあんな大口をたたきながら、二度目の作戦に
してもうこんな間抜けな目に遭ってしまった…。
 
 とりあえずわたしは、冷静に状況を分析しなければと思った。
 まずこの奇妙な部屋については心当たりがある。
 奴隷生物の脳内にはこの円盤内の地図が入っている。だがその地図は実際には精確な
ものではない。この円盤内の空間は宇宙人の超科学によって部分的に圧縮されたり
引き延ばされたりして、通常のユークリッド空間とは異なる構造をしている。しかし
作戦遂行の合理性第一の観点から、奴隷生物の脳内地図はユークリッド空間として
描かれている。必然的に辻褄の合わない空間が何箇所かできる。その一つがこの部屋だ。

121:贋物の青(9/)
07/11/15 02:33:36 dzG2/gNh0
 さらにこの空間は単に幾何学的な「辻褄あわせ」の役に立っているだけではない。
奴隷生物を律する、昆虫的で硬直した「合理性」に支配された組織は、通常は円滑に
機能するものの、時折、複雑怪奇な現実に直面しておかしな結果をもたらすことがある。
それらの矛盾をとりあえず隠蔽し組織運営を円滑にするための「ゴミ捨て場」の一つが
この部屋なのだ。具体的には、行き先不明の無機廃棄物、ジャンクパーツの類を、
最終的に処分するまでの間、とりあえず表から隠すための待避所ということである。
 あの母子の死刑囚、それに多分他の住人も、あの014番有機廃棄物処理口から伸びる
レールを分岐させてこの部屋に直送されたのだろう。何者かがこの部屋の
コントロールパネルをいじり、巧妙にプログラムを改変して、廃棄物の到着先をこの部屋に
設定したのである。その何者かは宇宙人の技術にある程度通じた者であるはずだ。
この檻や、その他の危険そうな武器らしきものを作ったのもその人物だろう。

 多少の状況分析はできたが、まだ疑問は多い。わたしはそれを少女に向けてみた。
「ねえ、説明してくれてもいいでしょ。この部屋は何?あの親子はどうして無事だったの?
あなたはどうやって改造人間に変装できたの?わたしを捕まえてどうする気なの?
あなたたち、宇宙人と戦うつもりなんでしょ?だったら手伝うわ!」
 本来の用途を果たし始めたエミュレータの力で、わたしの口調には真摯で切迫した
感情がこもっているように聞こえたはずだ。だが、少女も他の人物も、わたしに対する
不信感、距離感といったものを弱める気配はなかった。困ったわたしは、入り口の会話を
思い出し、それを持ち出してみた。
「ねえ、さっき『キューロクさん』って言ってたわね。あれって96669号さんのこと
でしょ?きっとあなたの他に、本物の改造人間96669号さんがいるのね。そうでしょ?」
 三人は目を合わせ、互いにうなずきあった。そして老女が話し始めた。

122:贋物の青(10/26)
07/11/15 03:04:25 dzG2/gNh0
「あんたが黙る気配はなさそうだし、こっちもあんたをすぐに殺す気はないから、
一通りのことは話しとくわ。どっちみち、あんたがここを出る可能性はもうないんだから」
 何やら物騒な前置きをしながら、老女、青年、少女は自分たちがこの空間に行き着いた
経緯と自分たちの計画について、かいつまんで話してくれた。
 まず、一部の死刑囚を救出する仕組みを整え、この牢獄や武器や装置をジャンクパーツ
から組み立てた人物は、やはり本物の96669号だった。洗脳未遂者である96669号は
円盤内を偵察する内に偶然この部屋の存在を知った。一種の天才である彼女は自らに
インストールされた知識を応用的に発展させ、この空間を拠点に反乱の準備を始めたのだ。
 彼女の反乱計画のかなめは、自家製の反物質爆弾だ。この部屋で中規模の反物質爆発を
引き起こし、部屋の真下にあるエネルギー貯蔵室を直撃する。誘爆が生じ、
円盤は全壊、あるいは少なくとも半壊する。
 しかしこの作戦はこのままでは、敵ばかりでなく多くの捕虜及び洗脳未遂者を犠牲に
してしまう。彼女はせめて捕虜だけでも助け出せる仕組みを構築したいと考えた。
その仕組みの一環が死刑囚の救出作戦だ。「有毒光線銃」すなわち標的の体内に毒素を
生成する銃を、発射直後に解毒剤を生成する「仮死化銃」に改造し、廃棄物移送の
システムに手を加えたのだ。間もなく、まず今はいない中年男性、次に老女、青年、
少女の順で救出され、96669号が調達する食料で命をつなぎ、この部屋で暮らし始めた。
 彼女が最終的に立てた計画は二段構えのものだった。まず、最初の爆発の衝撃を利用し、
一人乗りの脱出カプセルを亜空間航行で地球表面まで送り出す。誘爆が始まってから
母船の最終崩壊まで、一時間程度の余裕がある。その間に残りの有志が武装して捕虜を
解放し、中型円盤に捕虜を送り込み、脱出する。恐らく多くの改造人間も脱出するが、
準備万端の侵略者の尖兵が地上に降り注ぐよりずっと被害は小さい。

123:贋物の青(11/26)
07/11/15 03:06:15 dzG2/gNh0
「どうしても一人は確実に生き残り、メッセンジャーとして、偉い人に目前の危機を
知らせねばならない。わたしたちは一番弱い者にその権利と使命を委ねるつもり
だった。もともとは一番年下のわたしがその役だったけど、今はそこの親子に
脱出してもらうことになると思うわ。『一人半』ならなんとか乗れるから」
 少女が説明した。わたしは少し呆れて言った。
「脱出カプセルの方は何とかなるかもしれない。でも、未改造の人間三人と改造人間
一人で、捕虜全員の救出なんて本当にできると思ってるの?脱出カプセルをもう四人分
作る方がまだしもじゃない?」
「そいつは改造人間の考え方よ。あたしら人間は決してそういう考え方をしない」
 老女が強い口調で言った。
「メッセンジャーは別として、人間が、他の人間を犠牲にしてまで自分が助かろうと
してはならないの。人間とはそういうものでなくてはならないのよ」 
 少女が言った。
「実は最近、未洗脳者の反乱組織のリーダーと称する、ちょうどあんたくらいの歳の
女性とコンタクトを取ったことがある。お互い完全に覆面の状態で、こちらは相手の顔も
名前もコードナンバーも一切知らない。先方にも、多分こちらが未改造だという
ことすら気づかれなかったはずだ」
 スポーツマンが言った。老女が後を続けた。
「洗脳未遂者の組織にも反乱計画はあるらしい。あたしらには選択肢があった。
一つは、彼らの組織と連携し、計画の詳細を教え合って、一緒に反乱を起こす道。
もう一つはあくまであたしらだけで計画を進める道。誰が見ても、一つ目の選択肢の
方が有効。だけどあたしらはそれをする気になれなかった」

124:贋物の青(12/26)
07/11/15 03:07:35 dzG2/gNh0
 少女がその先を続けた。
「第一に、洗脳未遂者というのは仲間としてとても不安定な存在なの。昨日の仲間が
明日には再洗脳されてしまっているかもしれない。どんな鉄の規律があっても、
その不安は消せない。第二に、キューロクさんも含めて、洗脳未遂者ってやっぱり
もうもとの人間ではないのよ。もちろん多少の個人差はあるけれど、みんな何か大事な
感情を失って、冷酷な昆虫人間になりかけてる。『同盟』のリーダーの女性が典型
だったわ。彼女の作戦はとても合理的で、水も漏らさぬ計算に裏付けられていた。
だけどその作戦からは、人間的な思いやりや良心がまるで感じられなかった。目的のために
ひどい犠牲を捕虜や仲間に強いる、恐ろしい作戦だったの。…もちろん、こんな非常事態の
中で、甘っちょろい感傷に流されるのは『不合理』よ。でも、わたしたちはその不合理さを
捨てるべきではない、という結論に達したの。不合理でも人間らしくいようと決めたのよ」
「俺たちはあんな半分虫けらの女とは違う。『一蓮托生』が俺たちのモットーだ。
捕虜のみんなを助けるためにやれるところまでやる。駄目だったらみんなでやられる。
生き延びるのも、死ぬのも一緒だ。あんたにはわかるか?もうわからないか?」
「この子の乳房の『点検』も、決して安全のための確認じゃない。あれはこの子が無事に
人間として帰ってきたことを祝福する儀式。この子の運命はあたしら全員の運命、
いつもそう思ってこの子を送り出しているのよ」
 ―正直、この連中は意固地で妙なこだわりにとらわれた、一種の集団ヒステリーに
近い状態にあるようにしかわたしには思えなかった。同時に、こんな不合理な思いで
突っ走れてしまう、人間という生き物の強さと恐ろしさを再認識した。だがそれとは別に
わたしは、聞けば聞くほどふくれあがる疑問をぶつけずにはいられなくなっていた。
「ねえ、今96669号さんはどこにいるの?彼女に何かあったの?なぜ人間のあなたが
彼女になりすますの?」

125:贋物の青(13/26)
07/11/15 03:08:39 dzG2/gNh0
「彼女は死んだよ。だからこの子が代わりを務めている」
「…そうなの。でもわからないわ。『キューロクさん』はあなた方の命の恩人でしょ?
彼女は洗脳未遂者の改造人間。なのにどうしてそこまでわたしたちを毛嫌いするの?」
「その理由も彼女自身なんだ。彼女は俺たちのリーダーだった男性の仇でもある」
「それにね、あたしらのこの方針は、彼女自身の遺言でもあるのよ」
「…あ…」
 …なるほど。わたしはパズルのピースが揃ったような感覚を味わった。
 彼らの話はこうだ。ある日、皆が寝静まった時刻、老女がふと目を覚ますと、
いつの間にか入ってきた96669号嬢が荒い息をあげながら激しく動く気配がした。老女は、
ただならぬものを感じ、明かりをつけ皆を起こした。一同が見たのは、ある装置の
細いシャフトを股間に深々と突き刺し、激しく腰を動かしている96669号嬢だった。
「やめろ!だめだ!それはだめだ!」
 スポーツマン氏は彼女を止めようとしたが、改造人間の力にかなうはずもなく、
突き飛ばされた。しかしそれで幾分我に返ったらしい彼女は、腰の動きはやめないまま、
あえぎ声に混じって、とぎれとぎれにこう言ったのだ、
「…わ…たし…もう…だめ。終わり…。人間じゃ…なくなっちゃう…。ご…めん。
わたしを…わたしたちを…もう…決して…信じては…だ…め…」
 ―恐らく、96669号は、未だ性感が未発達だったか、あるいは「風俗嬢」のように
何かの原因による不感症で、それによって洗脳を免れていた。だがやはり「風俗嬢」同様、
改造後徐々に性感が回復した。オーガズムを感じてしまえば停止していた洗脳が再開される。
彼女はそれを、「風俗嬢」のような「自己手術」ではなく、意志の力による交尾の拒絶と
禁欲によって乗り切ろうとしていた。その禁欲が何かのはずみで破られたのがその晩の
出来事なのだ。シャフトを見ている内に欲情してしまったのかもしれない。あるいは
蟻男にレイプされかけ、必死で部屋まで逃げ帰ったものの、燃えあがった欲情を
こらえきれず、なかば本能的にシャフトに身を委ねたのかもしれない。…何であれ、
それは遅かれ早かれ生じる事故だったと言うしかない。

「何をすればいいかは明らかだったの。でも誰もそれをする勇気はなかったわ」
 少女の目には涙が浮かんでいた。

126:贋物の青(14/26)
07/11/15 03:09:44 dzG2/gNh0
「そのうち、キューロクさんはとうとうイッてしまった。昼間までの、
あの生き生きした明るい女性はどこにもいなくなっちまった。そこにはもう、
無表情な虫けらがいるだけだったんだ」
 スポーツマン氏も泣いていた。
「あの子はね…無機質な声で、あたしらを騙そうとし始めたの。『オマえタチを、
逃ガシてやル、早ク、ココカラ、出ルンダ』って。嘘に決まっているのに。
ばれないわけないのに。あの子はそんなこともわからなくなっちまっていたのよ!」
 老女も泣いていた。
「当時のリーダー、キューロクさんも含めてみんなで父のように慕っていた男性は、
なんとか正気を取り戻させようと、キューロクさんを平手でぶった。キューロクさんは
…『敵対行動ヲ確認』と一言つぶやいて、リーダーに溶解液を放射して殺したわ」
 少女が涙声で説明した。母子もまたもらい泣きをしていた。
「俺たちは覚悟を決め、キューロクさん自身から教わった必殺の急所を攻撃した。
そうしてあの子は死んだんだ」
 ―「必殺の急所」という言葉が彼らから出たとき、わたしの心に本能的な恐怖が
湧いた。たしかにそのような急所は存在する。それは絶対に人間には知られていけない
最重要機密の一つだ。ある種の薬物さえあれば、実行自体はそれほど難しくない。それを
聞きさえしなければ絶対に思いつかないありふれた道具に薬物を塗り、聞かなければ
絶対に思いつかないような仕方で、聞かなければ絶対に思いつきようのない部位に対して
それを用いるとき、我々の神経は一時的に麻痺し、皮膚が一時的に軟化する。この状態で
内臓を切り刻むなり首を落とすなりすれば、強靱な改造生物たるわたしたちでも命を
落とす。わたしは、目の前の人間がその知識を得ている、という事実に、改造後初めてと
言っていい、強い恐怖を感じた。そして、万が一でもこんな秘密を地球に持ち帰らせて
はならない、そんなことをしてこの船の乗員たちを危険な目に遭わせるわけにはいかない、
という、司令官としての強い義務感が湧きあがった。なんとしてもここを脱出して彼らを
殺さねば、あるいは、彼らを改造手術台に送り、人間の心を完全に消去してしまわねば
ならない。そんな使命感が燃えあがった。

127:贋物の青(15/26)
07/11/15 03:15:44 dzG2/gNh0
「だいたいの事情はわかったわ。それでわたしは何をすればいいの?さっきから、
何やらわたしが必要だと言っていたわね。捕虜救出作戦をキューロクさんの代わりに
手伝えばいいのかしら?」
 正直、まあそんな理由だろう、と思えた。96669号の代わりに食料と弾薬の調達を
任せる気はなさそうだが、作戦決行時の戦力は多い方がいい。いくら何でも人間三人では
当初の戦力の半分にもならない。彼らとて、そこまでして洗脳未遂者の協力を拒むほど
意固地ではなかろう。「蜂起」のときまでわたしを檻の中に確保し、再洗脳から守る。
そして誘爆が始まったら解放し捕虜救出を手伝わせる。そんなところだろう。
 だが、彼らの返事はまるで予想外のものだった。
「悪いが、俺たちに人間以外の協力者を作る気はもうないんだ。捕虜救出は俺たちだけで
やる。俺たちは人間だから、用もなくあんたを殺したりはしない。誘爆が始まるときまで
あんたが生きていたら、この母船と運命を共にしてもらうことになるがね」
「…『あんたが生きていたら』ってどういうこと?その前にわたしが死ぬことも
あるっていうの?」
「そうよ。反物質弾薬の確保にあとどのくらいかかるかわからない。長引きそうだったら、
悪いけどあんたの命を奪わなきゃならないわ」
「ちょ、ちょっと!何が何だかさっぱりわからない!ちゃんと説明して!」
「…仕方ないね。どうせ分かることだから、全部見せとくわ」
 そう言って老女は部屋の片隅のシートを持ち上げた。そこに転がっているものを
見たとき、わたしは再度、内心からの深い恐怖を覚えた。
 シートの下には96669号の遺体が横たわっていた。その頭蓋骨は目の上のあたりから
切断され、目も乳房もえぐり取られ、腹部も切り裂かれて内臓を除去されていた。
そして青黒いはずの全身の皮膚から色素がほぼ完全に抜け落ち、皮膚が
クリスタルガラスのように透明になっていた。血液がすべて抜かれているのだった。

128:贋物の青(16/26)
07/11/15 08:07:58 dzG2/gNh0
「わたしのキューロクさんへの変装はこの死体がなければできない。まるで腐敗しない
この死体の血液は、あなた方の皮膚の色とまったく同じ色の塗料になる。ペンキよりも
強力な定着力をもつ優秀な画材よ。ペンキ落としは胃液。皮下脂肪は強力な接着剤。
乳房の皮や、触角や、紫の毛髪や、爪を貼り付けるのに必要。あとはつま先をくりぬいて
作った『ハイヒール』を接着して、目に覗き窓を開けた複眼を貼り付ければ、ニセ蜂女の
できあがり。これもキューロクさんの遺したアイデア。―正直、最初はちょっと
不安だった。自分の皮膚が本当に青くなったり、触角が根付いてしまうのではないかって
―結局そんなことはなかったけどね」
 そうなのだ。わたしたちの体は腐敗を知らず、どの部位も塗料や接着剤など、
即工業用に転用できる優秀な素材でできあがっている。奴隷生物は労働力として
だけではなく、その死体を利用することまで考えて設計されているのではないか、
といういやな想像が湧く。例えば円盤の外装の青黒い塗料、あの原料は一体何なのか…
「脳内に埋め込まれていた個体識別コードの発信器は、死亡後もどうにか稼働していたわ。
キューロクさんの遺したアドバイス通り、試しに口の中に入れてみたら無事に
動作し続けた。今は…女の子の大事な部分の中に入っているわ」
「それと、キューロクさんのどえらい発明品がこれだ。ここに脳の中に埋まっていた
触角の先端をセットすると、宇宙人の命令を日本語の文字情報に変換してくれるんだ。
俺たちはこれで命令を受信し、あの子の髪の毛に隠されたイヤホンに、特殊な周波数帯の
無線で情報を伝える。命令は受信する一方で送信はまずないから、不都合はない」
 96669号は正真正銘の天才だったのだろう。そして、自分がいつまでも生きられない
ことを予期し、様々なバックアップ体制を用意していたのだ。

129:贋物の青(17/26)
07/11/15 08:09:02 dzG2/gNh0
「でも、ペンキも接着剤も段々減っていくわ。もう一体死体がないと、いつまでもは
ごまかせない。悪いけど、在庫が底をついたらあなたには死んでもらって、
新しいペンキと接着剤を補充しなければならないの」
 ―多分「キューロクさん」の一件が相当のショックだったのだ。もう人間以外
信じない、という強い同胞意識が、洗脳未遂者への共感を一切麻痺させてしまったの
だろう。わたしはそのせいで、殺されて体をばらばらにされるか、反物質爆弾で分解
されるか、どちらかしか選べないという悲惨な状況に追い込まれてしまったわけだ。

 わたしの絶望的な囚人生活が始まった。わたしにできるのは、エミュレータを駆使した
「懐柔策」くらいだった。幸い、新参の母子は旧リーダーにも「キューロクさん」にも
面識はない。母親はだいぶ同情的になってくれたし、娘もなついてくれた。しかし
わたしがどんなに人間らしくふるまっても、他の三人の態度は変わらなかった。
 コンピュータはわたしを探し回っているはずだが、この区画を探し当ててくれる見込みは
とても低かった。わたしとしては、96669号に化けた少女に嫌疑がかかることを期待した
のであるが、彼女の巧みなアリバイ工作と、コンピュータが鈍感なのとで、一向に
その気配はなかった。彼女の嫌疑を知る「課長」と「風俗嬢」が何かアクションを
起こしてくれればいいのだが、わたしへの専従服従プログラムを発動してしてしまって
いるのが裏目に出た。わたしからの連絡がないため、動作を休止するか、わたしとの
会話など忘れて通常の任務についているかのどちらかのはずだ。
 だが、救いの神というものはいるものだ。監禁後一週間目、ちょっとした事件があって、
彼らはわたしを檻の外に出さざるをえなくなくなったのである。

130:贋物の青(18/26)
07/11/15 08:11:35 dzG2/gNh0
 事件は部屋の奥の小窓で起きた。小窓の十メートル下には五十センチ四方の足場が
あり、その下十メートルは床まで何もない。しかし空間圧縮の奇妙な作用で、足場までの
空間は数十センチ下にしか見えない。いや、ただそう見えるだけでなく、実際、こちらから
向こうに移動するためには数十センチしか要しないのである。但しいったん向こうに
着いてしまえば、十メートルの距離を移動しなければ帰って来られない。
 この奇妙な罠に、幼い娘さんが引っかかってしまった。老女ががらくたを器用に
貼り合わせて作ったお人形を、足場の上に落としてしまったのだ。少女は拾いに下りようと
何の気なしに穴をくぐり、足場に飛び移った。結果、少女は窓と床を隔てる二十メートルの
壁のちょうど中間に取り残されてしまった。十メートルを登り直すか、十メートル下に
飛び降りる以外に助かる手はないが、人間の幼女にどちらもできるはずはない。
 娘の危機に気づいた母親が他の二人に声をかけ、巡回中のニセ蜂女嬢を呼び寄せた。
 事態は急を要していた。穴を大人がくぐることはできない。多分最も確実な方法は、
十メートルのロープで幼女を引き上げることだ。だがそんな都合のいいものはなかった。
やがてうろたえた幼女が足を踏み外したため、時間の猶予はほとんどなくなった。
「わたしを外に出して!外からじゃないと娘さんを助けられない。外に出て怪しまれない
のはわたしとこの子だけ。そして娘さんを助けられるのは改造人間であるわたしだけよ!
大丈夫。約束する。娘さんを無事助けたらここに戻って来る。わたしの血でも皮下脂肪でも
提供する。ただし、一つ交換条件をちょうだい。恩を売ることになってしまうけど、
反物質爆弾で死ぬのはいや。捕虜救出作戦には参加させて。それだけよ!」
 わたしは一気にまくし立てた。人間たちはこの期に及んでまだ躊躇している。

131:贋物の青(19/26)
07/11/15 08:13:41 dzG2/gNh0
「あの子を見殺しにしたらあなたがたも改造人間と同じよ!もう一刻の猶予もないの!
お願い。わたしを信じて!たしかに洗脳未遂者にも色々いるけど、わたしの中身は人間の
まま。少なくとも、自分ではそう信じたいの。そして、あなたがたがそう信じてくれれば、
わたしも自分を信じられる。そうやって信じてくれれば、その気持ちは『真実』になる。
あなたがたの気持ちが、わたしの心を本物の人間の心に戻してくれるの」
 わたしの目には涙が浮かんでいた。エミュレータの動作だ。それを見た少女が
遂にバリアのスイッチを遮断し、わたしの手を引いた。
「…もう一度、信じてみる。あなたなら信じられそうな気がする。わたしがついていって、
あなたが再洗脳されないかどうか監視する。それで大丈夫よね」
「ありがとう!」
 エミュレータが動作し、胸がきりきりと痛んだ。しかしそれにどういう意味があるのか、
今のわたしにはよく思い出せなかった。
 わたしはニセ蜂女を横抱きにして、現場へと最高速度で走った。そして壁をよじ登り、
十メートル上の足場に飛びつき、今にも落ちそうな幼女を抱きかかえ、下に戻った。
すべてほぼ一瞬で終わった。
「よかった!よかった!」
 わたしたち抱き合い、飛び跳ねて喜び合った。隠し部屋からここまで、
巡回の改造人間は一人もいなかったのだ。
 ほぼ直後に、ニセ蜂女嬢のイヤホンに通信が入った。
「D4ブロックで不審火発生とか言っている。緊急事態だそうだ。洗脳未遂者が何かを
始めたのかもしれないな。なるべく早く急行しないとやばいかもしれない」
「そう。すぐ行かなきゃ。でも、この子はどうしよう…」
「わたしが届けてもいいけど、今わたしにも同じ指令が来たわ。すぐに行かないと
怪しまれるし、あなたとの約束も果たせなくなる。…いい考えがあるの。すぐそこの
部屋にわたしの個人用ロッカーがある。娘さんはそこでちょっとだけ待っていて
もらいましょう。不安だったら、鍵の暗証コードはあなたが設定して」
「そう。わたしがコードを決めていいなら…」

132:贋物の青(20/26)
07/11/15 08:16:46 dzG2/gNh0
 わたしたちは幼女をかばいながら部屋に運び、まずは少女が暗証コードを設定した。
それから幼女に、がらんとしているロッカーの中に入ってもらった。
「ごめんね。ちょっとだけ待っていて。すぐ迎えに来るからね」
そう言うと扉を閉めてロックをかけ、それから急いでD4ブロックに向かった。
 D4ブロックにはすでに奴隷生物が十数人集まり、消火用のホースを構えていた。
どこにも煙は立っていない。わたしたち二人はとりあえず「奴隷生物のフリ」のモードに
入り、ホースを持つ蟻男の一人に尋ねた。
「状況ハ?」
「深刻ナ火事ガ発生シカケタガ、延焼前ニ鎮火デキル見込ミ、トノコトダ」
 そう言うと「課長」はホースの口をニセ蜂女に向けた。他の改造人間たちも
それにならった。そして消火薬ではなくて塗料の溶剤を、一斉に少女に放射した。
「きゃあ!」
 思わず悲鳴を上げた少女の塗料は見る間に流れ落ち、複眼も、爪も、同心円状の
乳房の外皮もはがれ落ちた。数十秒後には、蜂女はどこにもいなくなり、無力な無改造の
人間が全裸で呆然と立ちすくんでいた。すぐに蟻男と蜂女たちが彼女を拘束した。
横でホースを抱えたままの「風俗嬢」が目を丸くしてひゅう、と口笛を吹いた。
エミュレータがONのままだったようだ。
 ―言うまでもなく、すべてわたしが仕組んだことだ。途中改造人間と出会わなかった
ことも、火災発生の通報も、溶剤の散布も。バリアがオフになってすぐに、
パーソナル回線でコンピュータに接続し、必要な人員と装備を整えさせたのだ。
 わたしは大笑いしながら少女に話しかけた。
「あはははははは、おめでとう!もうそんなニセモノの青塗りでびくびくしながら任務を
果たす必要はなくなるのよ!もうじき本物の青い皮膚をあげるわ!それに、人間の感情が
あるのにないふりを続ける、なんていう辛い仕事からも解放してあげる!人間の感情
なんていう不合理なシステム、全部徹底的に消去してあげるからね!最初から感情が
なくなれば、もう誰にだってばれる恐れはなくなるわ。あっははははははは!」

133:贋物の青(21/26)
07/11/15 08:23:39 dzG2/gNh0
 この笑いは擬態ではなく生の感情だった。こんな屈折した「喜び」しか
感じられなくなった自分がいやだ、という思いがちょっとだけ湧いた。だがこれで
危険な未改造者の陰謀はほぼ未然に防げた、という安堵感がそれをはるかにしのいでいた。
 少女は非難するというよりは心底当惑した表情でこちらを見て言った。
「なんで?あんなに楽しそうに笑ったり、悲しんだり…」
「あなたが見ていたのは、新兵器、感情エミュレータによる感情擬態。あなたが
人間の心だと思って話しかけていたのは単なる自動機械なの。本物のわたしにそんな
不合理なシステムはインストールされていない。今こうしてあなたに見せている感情
だって、自分ではほとんど理解できていないわ。本物のわたしは…」
 わたしはエミュレータを切り替えた。
「一切ノ行為ニオイテ、主ヘノ服従心ヲ実行スルタメノ最適ナ合理的選択ノミニ従ウ、
優秀ナ奴隷生物ダ。間ナクオマエモソウナル。ソノ不合理ナ回路ヲ永久ニ
除去シテヤル。『感謝』スルガイイ」
「いや!蜂女になんてなりたくない!感情消去なんていや!」
「本来反逆者ハ処刑サレル。ダガ『主』ハ興味深イさんぷるトシテノオマエタチノ
改造ヲ望ンデイル。オマエノ改造後最初ノ任務ハ、同室ノ人間ノ改造手術室ヘノ移送ダ」
「そんなのやだ!そんなことしたくない!したくなりたくない!やめて!お願い!!」
 わたしはスポーツマン氏の言葉を思い出し、エミュレータを切り替えて意地悪を
言ってやりたくなった。本当に、こういう感情だけしか残っていない。
「うふふ、『一蓮托生』だったかしら。あなたと同じ運命をたどることを、みんなも
喜ぶんじゃないかしら。特にあのスポーツマンの人、あの人絶対にあなたに惚れてるわ。
改造生物になったらあなたと交尾し放題だから、絶対に大喜びだと思うな」
「いやだ!いやだ!そんなこと言わないで!」
 わたしは少女の首筋に爪を突き刺して感情レコードを記録しつつ、「風俗嬢」と
二人で両側から彼女を拘束し、改造手術室へ向かった。彼女は死にものぐるいで
抵抗しているが、万力のような改造人間の腕をぴくりとも動かすことはできなかった。

134:贋物の青(22/26)
07/11/15 08:27:08 dzG2/gNh0
 改造手術室に着くとほぼ同時に、驚くべき通信がコンピュータから入った。送信した
レコーダの解析結果が手術終了時までにはエミュレータとして完成するそうなのだ。
「風俗嬢」のときの十何倍の速さだろう。この調子ならば量産も間近だ。
 わたしたちは少女を手術台の上に乗せながら少女を検分して喋り合った。
「あら、生娘ね。『雑居房』で貞操を守り抜いたの?だったらなおさら、
よく準備して、万が一にも洗脳未遂なんて起きないようにしないと」
「エネルギーバリアは使わず、二人で拘束しながら手術を進めましょう」
「現役風俗嬢と、風俗嬢が弟子入りするくらい上手なお姉さんが相手をしてあげる」
 少女は未練がましくわたしに話しかけた。
「ねえ、あの子や、あの子のお母さんや、わたしに、あんなに生き生きと話しかけていた
じゃない!わたし、ツンとした顔で聞いていたけど、内心ではあなたが大好きに
なりかけていたのよ!…あれが全部うそだったの?作り物だったの?信じられない!」
「ふふ、なんて言うんだっけ?そういうの。…そうよ。あなたがいると思っていたわたしは、
あなたの心の中にしかいないまがいもの。もうじきあなたの心が変質すれば、
どこにも存在しなくなるわ」
 少女は怯えている。ああ楽しい。
 わたしは台の上に座り、少女の首の後ろに洗脳プラグを接続した。そしてまず全身に
粘液をたっぷりとにじませると、後ろから少女を抱きかかえ、首筋をねっとり舐め回し
ながら、乳房を鷲づかみにした。前からは「風俗嬢」が性器に舌を這わせた。
 二人のいやらしい女に全身を責めまくられ、少女の股間は五分も経たずに分泌液で
べとべとになっていた。少女はずっと鋭い目つきでわたしたちをにらみ続けていたが、
今やその険しい顔つきに悔しそうな色合いが濃くなっていた。エミュレータによれば、
「感じて」しまっている自分を恥じている顔らしい。

135:贋物の青(23/26)
07/11/15 08:30:11 dzG2/gNh0
「そろそろ始めましょう」
 わたしたちは少女を台の上に押さえつけ、改造用性細胞をその股間に装着した。
細胞が成長し、前戯で敏感になった彼女の性器に本格的な刺激を送り始めるはずだ。
ほぼ同時に天井から下りてきた太い注射十数本が突き刺さり、少女の肉体に大量の
改造用薬剤を注入し始めた。緑色の光線の放射も始まった。強烈な快楽と苦痛が少女の
思考を停止させ、感情を消去し始めているはずだ。皮膚が青く染まり、粘液があふれ、
眼球が破裂して新たな目が形成されていく。それと平行して、少女の苦痛と快楽は徐々に
陰影を失い、単調で動物的な直接的快苦の表出に近づいていった。
「もうじき、人間の感情なんて無駄なシステムに永久にアクセスできなくなるわ。
もう自分で感情を感じることも、他人の感情を読み取ることも、理解することも、
絶対にできなくなる。でも大丈夫。『主』への崇拝と反逆への恐怖という、もっと
すばらしいシステムが与えられるから。あなたはもうじき、状況に最も適切な行動を
迷いなく遂行する、最高に合理的な生物に生まれ変わるの。人類と地球環境を偉大なる
『主』が最適に搾取できるための、最適な行動を行うための生物にね!」
 地球人として言葉の意味だけは理解できている少女は、幼児のようないやいやをした。
感情の退化が相当進んでいる証拠だった。今の「言葉責め」がかえって刺激になった
のか、直後にやや控えめなオーガズムに達し、一瞬眉間に深いしわが刻まれると、
後は何の表情もなくなった。肉体の改造もほぼ終了した。
「通常ならここで服従心と反逆への恐怖をインストールするんだけど、あなたには
スペシャルメニューを用意してるわ。感情エミュレータが出来上がったらしいから、
この段階で感情の『徹底消去』を行うの。あなたの心の奥底に根付いたパーソナルな
感情パターンを一つ一つ呼び出して、跡形もなく消し去ってあげる。終わればもう
あなたの心理反応のパターンにあなたらしさの痕跡は一切なくなる。インストールが
終われば完全なる規格品の誕生。新世代の奴隷生物と言っていいわ」

136:贋物の青(24/26)
07/11/15 08:34:27 dzG2/gNh0
 まだ人間の思考パターンがかさぶたのように残っている少女は、何が失われるのかも
よく理解できないまま、先と同じいやいやを始めた。わたしは「徹底消去」のスイッチを
入れ、もう多分理解できないだろうガイダンスを続けた。
「すべてが終わったらこのエミュレータを実装する。あなた自身には永久に理解
できない感情を、人間を欺くために自在に利用できるようになるわ。ガイダンス終了!」
 「徹底消去」は予想以上に早く終了し、インストールが終わり、おなじみの儀式が
始まった。
「改造素体100196号は、ただ今をもって奴隷生物99966号として完成した。起立し、『主』からの命令を復唱せよ」
 少女は起立し、まったくの機械のように、脳内に届いた命令を復唱した。
「『主』カラノ命令ニ従イ、ココニ私ハ宣誓スル。ワタシハ主ナル種族ノ生存ト繁栄ノ
タメニ、奴隷生物トシテノ全能力ヲ駆使シ永久ニ献身スルコトヲ誓ウ」
「エミュレータをすぐに起動して。それから大急ぎで外形擬態の準備。あんまり遅れると
みんな怪しむわ」
 感情エミュレータを起動した少女は返事を返した。
「ああ、それなら大丈夫ですよ。『任務』で飛び出したら丸一日部屋には戻らないことも
ざらでしたから。今みたいに二時間足らずなら、むしろ早い方です」
「それを早く言ってよ!…って言っても仕方ないわね。じゃあ、まずはあの娘さんを
迎えに行きましょうか」
「マスター、あの子には悪いけど、もう二時間ほどロッカーの中に入っていて
もらいましょう。わたしにいい考えがあるの。うふふ」
 この少女もなかなかの有望株だわ、とわたしは思った。

137:贋物の青(25/26)
07/11/15 08:35:33 dzG2/gNh0
 わたしたちは連れ立って隠し部屋に戻った。娘さんを安全に連れ帰るために、いつもの
コンテナをとりにきた、というのが口実だった。少女はいつも通り乳房のシールをはがし、
人間のままの乳房を老女に見せる。律儀にもスポーツマン氏は後ろを向いている。
わたしは約束通り、自ら檻に戻った。部屋の住人は幾分ほっとした顔になった。
 少女が衣類を着けると、ようやくスポーツマン氏は少女の方を向いて話し始めた。
「今日の『収穫』はどのくらいだい?反物質弾薬の」
「ごめんね。今日はゼロよ」
「そうか。何だか緊急事態だったもんな。結局洗脳未遂者の連中とは関係なかったのかな。
言い忘れてたけど、こっちもいよいよだ。あと少しで反物質燃料が必要値に達するんだ」
「…そう。危ないところだったわね」
 少女の奇妙なあいづちに、話に夢中になっている男は気づかない。
「多分もうそこの姉さんを殺す必要もない。色々意地を張ってしまったが、
やっぱり一緒に戦ってくれるのは心強いかな、なんてな」
「もちろんよ。このお方を殺すなんてこと、あってはならないわ」
 そう言うと彼女は、改造されたてとは思えない身のこなしで、乳房から連続三発の
麻痺弾を発射した。不意をつかれた三人の人間は床にうずくまった。
 少女は笑いながら三人に話しかけた。
「うふふふふ。安心して!みんな処刑ではなく改造手術を受けられるのよ。『一蓮托生』
がわたしたちの合い言葉。だから、人間の心を失うときも、みんな一緒!」
 そして衣類を破り捨てると、手の込んだことにまず溶剤、つまり96669号の胃液を
かぶって、擬態した人間の姿に戻り、そこから改めて擬態を解き、蜂女の姿に戻った。
「見て!たった二時間足らずで最新鋭の蜂女・奴隷生物99966号に生まれ変わったの。不合理な感情を徹底消去した上に、あなたがた不合理な人間どもを完全に欺くための
エミュレータを実装しているの!もうすぐに同じになれるわ!…『感謝』スルガイイ!」

138:贋物の青(26/26)
07/11/15 08:37:39 dzG2/gNh0
 ―二時間後。改造手術室では新技術による蟻男一体、蜂女二体の改造が進められていた。
残る素体はあと一体…。

「お母さんよ。迎えに来たわ。出てらっしゃい!」
 なぜ母が改造人間の通る廊下を堂々と歩いているのか、などという疑問は密室と
暗闇の恐怖に苦しめられていた六歳の少女には湧かないのだろう。母親が暗証コードを
打ち込み、扉を開くのを、幼女は今か今かと待ちかねていた様子だ。
「おかあさあん!」
そんな泣きそうな声が、蜂女の待つ扉の外に響いた。
<了>

139:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/15 08:40:56 dzG2/gNh0
…以上、お粗末でした。

自分で一番見たかったのは放水のシーンなのですが、そのシーンに
持っていくまでのつじつま合わせをしていたら膨大な分量に
なってしまいました。すみません

悪が勝つからというより、どうしても弱い者いじめになってしまうのが
爽やかでない理由かもしれません。そうならないよう色々工夫は
したのですが、設定上限界がありました。

それでは…

140:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/15 09:57:03 3DoNmFnc0
あと、使用レス数の予定が途中で変わってしまい、すみませんでした。
パンパンに詰めて送ろうとしたら字数超過ではねられてしまったので
切り方を変えたせいです。

>>139に補足
美少女強制改造って基本的「弱い者いじめ」なので
いまさらそこに問題はないはずだよなあ、と思ったのですが
要するに今回、改造素体のツンデレ少女の内面描写が
ほとんど無かったのが自分ではスッキリしなかった点かと気づきました。
自分はどうも改造される方に感情移入する方がスッキリするみたいです

以上、蛇足ご容赦を。

141:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/15 16:53:39 q77mV2800
maledict様GJです!私は学校の定期テストの為一時活動停止です・・・
また、11月26日ぐらいからSS書き始めるつもりです!あ、でもここはROMって
ますから、なにかの時に出てくるかもしれません!

142:名無しより愛をこめて
07/11/15 20:39:55 TZFlFSas0
最近やっとコミックになった四コママンガ。ユルユルな雰囲気がけっこう好き。
URLリンク(gumbo.jp)
キレンジャー的なポジションの戦隊ヒーローの妻が、ひょんなことから
黒十字軍とショッカーを足したような悪の組織でパートを始め、さらに
なりゆきで(息子をダシに、という鬼畜系の理由でw )怪人に改造される話。
改造シーンはないが、昔風の悪の組織らしくちゃんと「改造手術室」が出てくるし、
変身前に怪力で壁を壊したりしているので、ちゃんと改造手術されているはず。
ただしエロ度はゼロ。

143:名無しより愛をこめて
07/11/16 00:57:55 GOYnii2+0
このスレは完全にmaledictに占拠されたな(苦笑)。

144:名無しより愛をこめて
07/11/16 06:09:57 lews3wN6O
SS投下が何ヶ月も無く飢え渇いていた前スレを忘れたか?
俺はmeledict氏に感謝しているぞ。
「占拠」などと言うなら、お前がSS書いて投下すればいいだろう。

145:名無しより愛をこめて
07/11/16 07:02:32 VhZLnR7v0
URLリンク(tetuo0044.daa.jp)

146:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/16 17:38:21 FKmDt4SwO
>>143様、>>144
読む方が面倒になるので長いのはやめようやめようと
思っていたのですが、つい甘えてしまいました。
長さにしても内容にしても、ブログかHPを借りて公開するような話だったかもしれません。

勝手ながら、SS投下はまたいずれすると思うのですが、妄想が薄くなっているのも事実で
(具体的に言うと、書きながら変な汁が出る量が減った気がする)、
ペースはさらに落ちると思います。もともと「これを投下したら
当分名無しに戻る」と言い続けていたのを、ズルズル引っ張っていた訳ですし。

>>145
女性の表情と車のシートベルトみたいな拘束具がイイですね


147:名無しより愛をこめて
07/11/16 17:56:56 slTiwTcQ0
>>146
乙です。
ゆるゆると続けられるのがいいのでは?
また、妄想がたまったら吐き出してくださいませ。

148:名無しより愛をこめて
07/11/17 11:16:58 kQWWj8jS0
>>144
スペル違うぞ。それはmaledict氏に失礼だろ。

ところで個人的には母親というのが気になる。maledictさん、母親に関するSSなり説明もお願いします。

149:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/17 18:29:34 0irVnGEi0
ちょっとだけ。

>>147様。恐縮です。
>>148様、「母親」って一昨日投下したSSに出てくる母親ですよね。
実は詳しい設定はできていません(よく似た母子が>>95では活躍してますが)。
ただ、元はと言えば「風俗嬢」もその恋人も最初に出たときは純然たるちょい役
だったので、同様に、今後何かイイ展開を思いついたらSSにさせて頂くと思います。
全般に改造シーン前後をもう少しねっとり書きたかった気もするので。

それでは…

150:名無しより愛をこめて
07/11/18 04:29:03 Gg5W/6TI0
>maledict氏

6歳の女児や初老の女性を改造したあとの使い道って、いったい・・・・

子供や初老のおばはんの改造はちょっと・・・・・

設定は筆者の勝手なんですが、極力出さないよう検討願います・・・・


151:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/18 23:26:40 6sTirU+I0
>>150
一応設定ですが、侵略者の求めているのは神経系で、肉体の未熟さや老化は
改造されれば関係なくなるはずらしいです。年少者の脳は可塑性が大きいし、
老人の脳は個体特有の経験の蓄積が大きいとかで、それぞれ重宝されるようです。
肉体も、老女の皮膚はつやつやになるはずだし、幼女の、標準よりも小さい体も、
それなりの用途に徴用されるはずです。…そういう設定と思っていて下さい。

趣味の話ですが、まず幼女については、自分の頭では、「毒毛虫女」ちゃんや
「夏実ちゃん」の前例があったので、話の展開の上でそれを使っていいならば
問題ないかな、と思い、あまり考えずに使ってしまいました。別にロリ趣味はないので、
やめた方がいいなら、今後(話の展開上どうしても必要ない限り)この板ではやめます。

同様に、「老女」も、少なくとも自分にその趣味はありませんでした
…ただ、老女の萌え萌えの改造シーンをもし描けたら描いてみたい気もします。

…あと、まあ、男の改造シーンもあんまり増やさないようにします。

152:名無しより愛をこめて
07/11/19 00:55:05 ZWxmBvYj0
>>151
あんまり気にしなくていいんじゃないかと。
作者が必然性があると思えばそれでいいんだし。

153:名無しより愛をこめて
07/11/19 01:22:22 oZpe7FEZ0
maledictさん

SSありがとうございました。面白いです。
奴隷生物の詳細について、教えてください

蟻男は頭髪;なし、触角、赤目、全身;ブラック、性器も渦巻き状でブラック(陰毛なし)
蜂女は頭髪;紫、体;青、胸;赤(乳首)、黄色と黒の同心円、性器;黒く丸い穴(陰毛なし)

でよろしいでしょうか?

あと、唇の色・眉毛(男女)の状態について教えてください。
腕から先や膝から下の色は他作品の蜂女と違い、白ではなく青でよろしいんですよね?あと羽なし・・・・
これでOKでしょうか?

ちょいと裸画像を利用して奴隷生物を作ってみようと思っています。

154:蟻蜂新人
07/11/20 00:05:15 Fz483z7U0
>>maledictさん
外伝がようやくできましたので、SS投下します。宜しくお願いします。


>このスレの住民の皆様
何分、処女作なので文章としてイマイチですが、宜しくお願いします。
とりあえず、マズイ部分が多くあるかと思いますので、先に謝っておきます。
スイマセン^^;


155:奴隷生物の記録・外伝1
07/11/20 00:08:05 Fz483z7U0
あの日以来、僕は改造されてしまった。
平凡な高校生として毎日を過ごす。
別の生物として孤独に悩みつつも最高の快楽におぼれる日々。
どっちが幸福なのか正直わからなくなってきた。
いや、考えられなくなってきた。・・・・・・

政府が宇宙人による誘拐事件を公式に認めて以来、僕の住む人口50万弱の地方都市K市でも、
10代から30代前半の男女を中心に200人ほどが行方不明になっていた。
そして県内にはH市という全国的にもUFOが目撃されることで有名な町がある。宇宙人の基地が市内の
山中のどこかにあるらしく、近いうちに自衛隊が攻撃作戦を行うという噂が流れていた。
ある日の朝、学校へ行くと、すぐ全校集会があり、しばらくのあいだ休校にするということを校長先生から告げられた。
僕の高校も誘拐被害者を出している。
そのなかの一人にクラスメートがいた。内気で弱々しい感じが年上の女性に受けそうな印象の奴だった。
全校集会のあと、その日の授業は中止。すぐに下校した。
自転車に乗り、国道に沿って、自宅へ向かう。途中、何台もの自衛隊の車両とすれ違った。噂は本当らしい。
その日は、帰り際、部室から持ち出した野球部員共有のアダルトDVDを何本か持ち帰った。
必要以外の外出は避けるようにと、テレビでは総理大臣が国民に呼びかけていた。 
休校になって2日目、午前10時ぐらいに目を覚まし、テレビをつけると、、僕は驚いた。  
どの局も同じ中継をしている。画面に映るのは、地元のH市。自衛隊がついに宇宙人の基地を攻撃するらしい。
2時間経ったころだろうか、画面では山の中腹が一瞬、赤く光り、あとから爆音が響く。攻撃が始まったらしい。
攻撃が止むと、ヘリが山地の上空を低く旋回している。レンジャー部隊が突入するらしい。


156:奴隷生物の記録・外伝2
07/11/20 00:09:53 Fz483z7U0
必要以外の外出は避けるようにと、テレビでは総理大臣が国民に呼びかけていた。 
休校になって2日目、午前10時ぐらいに目を覚まし、テレビをつけると、、僕は驚いた。  
どの局も同じ中継をしている。画面に映るのは、地元のH市。自衛隊がついに宇宙人の基地を攻撃するらしい。
2時間経ったころだろうか、画面では山の中腹が一瞬、赤く光り、あとから爆音が響く。攻撃が始まったらしい。
攻撃が止むと、ヘリが山地の上空を低く旋回している。レンジャー部隊が突入するらしい。


157:奴隷生物の記録・外伝3
07/11/20 00:11:07 Fz483z7U0
更に2時間が経ち、画面の向こうでは、現地に直接乗り込み、キー局のスタジオへレポートする地元局の女性アナウンサーが、
突入した部隊との連絡が途絶えたと伝えていた。
作戦は失敗したらしい。現場中継の内容が一段落したところで、僕はトイレに行った。
戻ってくると、画面はすごいことになっていた。多数の巨大なムカデみたいなロボットが安全と思われていた自衛隊の指揮所に突如、
出現し、その場にいた政府関係者、自衛隊員、報道関係者を手当たり次第に捕まえていった。小銃を撃ちまくる自衛隊員、
悲鳴を上げるレポーター、現場は大混乱になり、中継どころではなくなっていた。30分ぐらいの出来事であった。
画面が砂嵐のようになって、しばらくすると、東京のスタジオに戻り、首相官邸からの映像と忙しなく切り替わったりしている。  
混乱しているようだ。
何が起こったのか、見に行きたい、僕はなぜかそう思ってしまった。退屈な日々、なにも刺激の無い田舎・・・・・・  
そんな田舎で、日本全国いや、世界中を揺るがす大事件が起こったのだ。
僕は自転車に乗り、H市へ向かった。同じ県内とはいえ、50キロは離れている・・・・でも、少しでも近くへ行ってみたかった。
H市周辺から避離しようとしてきた人々の流れに逆らい、僕は国道に沿ってH市へと向かった。
が、突如、周囲から悲鳴が上がった。ムカデ型ロボットが上空から現れ、人々を無差別に捕らえ始めた。
僕も捕まり、気を失ってしまった。


158:奴隷生物の記録・外伝4
07/11/20 00:12:29 Fz483z7U0
意識が戻ると、僕は全裸だった。そして手足の自由がなかった・・・・透明な拘束具がつけられている。
周りを見渡すと自分と同じように全裸の人ばかりだ・・・さっきテレビで見た、女性アナウンサー、
体格のいい男の人たちもいる。自衛隊の人たちだろうか・・・・・
しかし、こんな異常な状況なのに、どうしても視線は女性のほうにいってしまう・・・
僕は少し落ち着きを取り戻したのだろうか、周りの人と会話する余裕がでてきた。
となりの20代後半ぐらいの落ち着いた感じの女性と話をした。小学校の教師をしているらしい。
H市から避難する途中に捕まったらしい。スレンダーな体に大きめの胸・・・・・・・
僕は大きくなってしまったアソコを太ももで挟んで隠しつつ、萎えさせようと数式を思い浮かべた。
年上の女性に見られるのは恥ずかしいし、スケベなことを考えていることがわかってしまうのがイヤだった。
そうしているうちに、僕達がいる「檻」を監視しているらしい、人間の女性と蜂を足した「蜂女」のような生き物が現れた。
紫の髪、真っ赤な目、触覚、青い体、黄色と黒の同心円状の胸・・・・・・・
昔、ヒーローモノに出てきた怪人のようだった。が、明らかに着ぐるみではなかった。


159:奴隷生物の記録・外伝5
07/11/20 00:13:47 Fz483z7U0
蜂女は機械のような声で話し、檻の入り口あたりにいた体格のいい男を連行した。多分、自衛隊員だろう。
立ち上がろうとした瞬間、男は蜂女に体当たりし、うまく後ろに回りこみ拘束されてはいるが、腕を蜂女
に叩き付けた。が、蜂女は全く動じることなく、しかも無表情で躊躇無く手に持っていた銃から光線を
浴びせた。男はそのまま息絶えてしまった。死骸は紫の斑点が出ていた。
檻では女性たちが悲鳴を上げた。
「抵抗スル素体ハ 処分スル。」
そう告げて、男の隣にいた、女性アナウンサーを代わりに連行した。
女性アナウンサーは恐怖で顔面蒼白だった。声も出ない。 
そして僕も含め男女2名ずつが連行された。僕のほかには別の20代前半ぐらいの自衛隊員
と、僕と話をしていた小学校の女性教師だった。

しばらく全裸のまま歩かされた。ただ、こんなときでも僕のは大きくなっていて、 
僕は下を向き自分のアソコを気にしながら歩いた。
途中、さっき見た蜂女以外にも、人間の男と蟻を足したような生き物とすれ違った。
どうやら2種類いるらしい。彼らは全裸で連行される僕らになんの関心も示さなかった。


160:奴隷生物の記録・外伝6
07/11/20 00:15:18 Fz483z7U0
手術室のようなところに僕らは連れてこられた。そして、このとき僕は知った。
あの蜂女や蟻男は元々、人間であったということを。男は蟻男に、女は蜂女に
改造されるようだ。
手術室では僕達より前に連れてこられたグループが改造されていた。みな10代から
30代だろうか・・・・
僕が見たのは自分と同じ高校生ぐらいの女の子が改造されるところだった。
  
全身に注射器が刺さり、股間には粘着質の寒天のような物体がくっついている。
痛々しいのではあるが、光線を照射されながら表情はうっとりと恍惚の表情を浮かべている・・・・
やがて体は青色に変わり、胸のところは真っ赤な乳首を中心の黄色と黒の2色で同心円を
形成している。彼女の眼球が血しぶき上げて破裂したときは、僕は目を一瞬、背けてしまった。すぐに
彼女の目は真っ赤に変わっていった・・・・・そして触覚が生え、髪の毛は紫色へと変わった。
しばらくして、手術台を降りて、なにやら誓いのような言葉を言わされていた・・・・・・・・  
その声は感情が無く、まるで機械のようで、さっき見かけた蜂女と同じだった


161:奴隷生物の記録・外伝6
07/11/20 00:16:28 Fz483z7U0
手術室のようなところに僕らは連れてこられた。そして、このとき僕は知った。
あの蜂女や蟻男は元々、人間であったということを。男は蟻男に、女は蜂女に
改造されるようだ。
手術室では僕達より前に連れてこられたグループが改造されていた。みな10代から
30代だろうか・・・・
僕が見たのは自分と同じ高校生ぐらいの女の子が改造されるところだった。
  
全身に注射器が刺さり、股間には粘着質の寒天のような物体がくっついている。
痛々しいのではあるが、光線を照射されながら表情はうっとりと恍惚の表情を浮かべている・・・・
やがて体は青色に変わり、胸のところは真っ赤な乳首を中心の黄色と黒の2色で同心円を
形成している。彼女の眼球が血しぶき上げて破裂したときは、僕は目を一瞬、背けてしまった。すぐに
彼女の目は真っ赤に変わっていった・・・・・そして触覚が生え、髪の毛は紫色へと変わった。
しばらくして、手術台を降りて、なにやら誓いのような言葉を言わされていた・・・・・・・・  
その声は感情が無く、まるで機械のようで、さっき見かけた蜂女と同じだった


162:奴隷生物の記録・外伝7
07/11/20 00:18:03 Fz483z7U0
そして僕達のグループの番だった。手術台は4台あるらしい。それぞれの台に載せられ、
自分の改造を担当する蜂女のガイダンスを聞かされたが、理解するどころではなかった。
よく見ると蜂女は、この前見たDVDに出ていたAV女優だったからだ。
いよいよ改造手術が始まった。注射器が体中に刺さったときはさすがに苦痛であったけれども、
股間の粘着物が動き出すと、気持ちよくなってきた。苦痛を和らげていく。
今までに味わったことの無い快感を味わい意識を僕は失っていった・・・・
途中、大きな衝撃に襲われ、意識が戻った。僕の改造マシーンが衝撃で故障したらしい。
応急処置をエンジニアらしき蟻男が行っている姿が見えた。
あえぎ声が聞こえたので、隣の手術台を見ると、改造装置は止まることなく女教師を蜂女の姿に変えつつあった。
故障したのは僕の手術台だけのようだ。
すでに髪は紫に変わり、触覚が生え、目は真っ赤。体は青色、かろうじて胸のみが人間であった。
しかし、次第にそれは乳首が赤色に変わり、黒と黄色の模様が浮かび上がってきた。
その間中ずっと、股間の物体は淫靡にクネクネと動いている。あの落ち着いた淑女のような女教師が
まるで、ケダモノのようにあえぎ声を発し続けている。アダルトDVDなんか比じゃない・・・・・
おそらく一番奥の手術台であろうか、機械音が止まり、青い人影が台から降りているのが分かった。
そして、女教師の向こうの台、多分、自衛隊員の台も機械音が止まった。改造が終わったのだろう。
そのとき、僕の台のすぐ横で声がした。
「ましーんノ 修復作業、完了。作業ヲ再開スル。」


163:奴隷生物の記録・外伝8
07/11/20 00:19:46 Fz483z7U0
そのとき、僕の台のすぐ横で声がした。
「ましーんノ 修復作業、完了。作業ヲ再開スル。」

どうやら修復は不完全だったようだ。なぜなら、僕は僕のままだったからだ。
ただ、少し頭をいじられたらしい、「主」の命令を復唱できたからだ。おそらく
さっきの女の子みたいに感情までは消せなかったのだろう。
ただ、自分の姿は人間ではなかった、そう蟻男だった・・・・体は黒く、頭には触覚が
生えていた。アソコは巻貝のように変わってしまった・・・・人間の中身を保ってるのは僕だけ・・・・
孤独感に襲われた。

僕がアクシデントでグループの他の3人に遅れたらしく、僕一人、担当の蜂女に連れられて、また通路を歩かされた。
途中、ムカデロボットの格納庫や発着場のようなところを通った。
そしてさっきの衝撃の理由が分かった、捕獲され降ろされてくる意識を失った人々の中にパイロットスーツを
着た白人が混じっていた。今度は在日米軍あたりが攻撃を加えたのだろう・・・・そしてここが地球上、しかも
H市の山中の基地であることがわかった。連れられてる間、外の光景が見え、H市街が見渡せたからだ。


164:名無しより愛をこめて
07/11/20 01:18:36 1LIrMrW/0
終わり?

165:奴隷生物の記録・外伝9
07/11/20 01:21:58 Fz483z7U0
そして何も無い部屋、空間といったほうが相応しいのかもしれないところに連れて来られた。
中には、先に改造された、女性アナウンサー、女性教師、自衛隊員が直立不動で立っていた。
それぞれの担当の蟻男・蜂女たち4体が僕達の向かい側に立ち、先ほどのAV女優がガイダンスする
「ココハ 「主」ノ 地球上ノ 拠点ノ ヒトツデアル。 奴隷生物ノ 繁殖ヲ 主ナ
 任務トスル。早速、生殖機能ノてすとヲ行ウ。交尾行動ヲ開始セヨ。」   
「了解シマシタ」
他の3体にあわせて僕も言った。
      
担当の4体が去ると、僕達は向かい合った。僕は女教師とするらしい。
女教師は僕の前に、しゃがみこみ、巻貝を舐め始めた。蜂女の唾液に
には蟻男を何か気持ちよくする成分が含まれてるのだろうか、今まで
してきたオナニーよりも遥かに気持ちよかった。
ずっと舐められ続けると、いつの間にか性器のとぐろが解け、一直線になった。
もう、となりでは自衛官がアナウンサーを立ちバックで突いていた。
童貞だった僕は、見よう見まねで同じスタイルで女教師を責めた。
一心不乱に、バックで責めたあと、射精した。
女教師は逝ってしまったようでうつ伏せで痙攣していた。
  その後、同じようにアナウンサーも逝ったようだ。

 改造された体は回復力が早く、すぐに性欲が湧いてきた。
 蜂女も同じらしく、今度は、アナウンサーが巻貝にしゃぶりついてきた。
 女教師も自衛官をしゃぶっている。
 アナウンサーは一直線になった僕のモノから離れない。
 女教師はまた四つんばいになって、自衛官のモノを待っている。
ところが自衛官は、アナウンサーを引き寄せると、また、バックで犯し始める。
アナウンサーは上下の穴を責められ、また逝ってしまった。

待たされてる間、女教師も股間に手を伸ばし、オナニーのようなことを始める、
そのうちに股間から愛液のような粘液を放出している。
そしてアナウンサーの後、同じように生殖器を自衛官に犯され、果ててしまった。


166:奴隷生物の記録・外伝10
07/11/20 01:24:02 Fz483z7U0
何度交わったか僕は、分からなかった。やがて、担当者たちが現れると、
蜂女と蟻男は分けられ、別々の場所に案内された。
蟻男は別の「なにもない空間」(部屋)でガイダンスを受けた。
兵役、生殖、雑務を交代でこなすように「主」より命じられた。
蜂女たちも同様らしい。あとで、わかったのだが蜂女たちはガイダンスの前に
産卵空間で卵を産まされたらしい。

改造されてからの僕は、生殖(交尾行動)が唯一の楽しみだった。
生殖用空間は初めて連れてこられた場所以外にもいくつかあり、
蜂女・蟻男が数百体同時に交われるところもあった。
実際、そこでそれくらいの数の黒と青の肉塊が交じり合っているのを雑務のとき見た。
 今度、生殖のとき行ってみようと思った。

 いよいよ交尾活動の時が来た。入り口は蟻男、蜂女それぞれ別らしい。
 生殖用空間へ入ると、そこはかなり広いかった。蟻男だけでも300体はいるように
 思えた。蟻男達はみな直立不動で立っている。やがて、蜂女用の入り口から、
 ほぼ同数の蜂女たちが入ってきた。触角を動かし、胸がイモ虫のように蠕動している。
 生殖器も同じく淫靡に蠢いている。蜂女たちはそれぞれ、適当なパートナーを見つけると、
 蟻男の巻貝のような性器を舐め始めた。
 
 僕の性器にも改造前は僕と同じほどの年齢であったであろう蜂女がイヤらしく舌を絡めてきた。
 僕と同じ日に改造された女子高生であった。彼女は騎乗位ではげしく腰を振っている。彼女の
 生殖器からは愛液に匹敵する、いや、それ以上のかなり強力な催淫成分を含んだ粘液が
 あふれ出している。僕はその娘に4発発射したあと、おそらく30代前半ぐらいの主婦かOLだった
 であろう元熟女の蜂女と交わった。同じくあらゆる体位を試し、おなじく4発発射した。
 また、1対1だけではなく、元は20代半ばぐらいであろう3体の蜂女から責められたりもした。
 2体が性器を舐め、1体が僕の顔の上にまたがって、別の蟻男と性器を舐めまわしていた。
 
 

167:奴隷生物の記録・外伝11
07/11/20 01:25:44 Fz483z7U0
 何体の蜂女の相手をしただろうか・・・・エネルギーを搾り取られ、横たわっていた。
 同じように他の蟻男や蜂女達も横たわっていた。体力を回復した蜂女がまばらに
 立ち上がり、産卵空間へ向かっていった。蟻男たちもまた、次の任務へ移っていった。
 そして、僕も次の任務をこなすためムカデロボットの発射場へ向かった。

 自分だけが人間の心を保っている孤独感とその孤独に耐えている対価ともいえる快楽。
 この先、僕はどうなっていくのだろうか・・・・・・。

<了>


168:蟻蜂新人
07/11/20 01:29:15 Fz483z7U0
以上です。バイバイさると格闘しつつ、投下終了です。 

投稿に慣れてなくて、重複したりする部分もありました。
読み辛くなってしまい、スイマセン^^;





169:名無しより愛をこめて
07/11/20 03:49:36 giGTw3TO0
なんという期待のルーキー。これで初めてとは恐れ入る
乙!

170:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/20 09:50:19 1A1xr1pB0
>>153
緊張します。
女性器は「イカの口」ないしイカの吸盤等の記述がありましたが、
要するに「円形のタラコ唇」みたいなイメージでした。あるいは赤血球みたいな形。
唇の色は緑だったと思います(海マツリに投稿した話に出てくる改造人間が
多分同じ出自で、そっちでは緑にしていました)。
眉毛は蜂女に関しては頭髪と同じ、蟻男は無しということで。
足はハイヒール状ですが、たしかに「手袋とブーツ」はないですね。
「裸で歩き回っている」印象が強い感じです。青でよさそうです。
「羽根なし」もおっしゃるとおりですね。

ただ、もともとビジュアルを細かく考えていたわけでもなかったので
以上すべてに関して、視覚的効果の方を重視して下さって構いません。
自分は配色など、あまりセンスのある方でもないので。

長いのでいったん送信します。

171:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/20 10:06:07 1A1xr1pB0
>>152
ありがとうございます。基本的には欲望の赴くまま好き勝手書いていますので、
大丈夫です…

>>154-168蟻蜂新人様
GJです!興奮しました。見知った人間が次々改造されていくあたりとか。
前半の緊迫感もいいし、主人公の(やりまくりだけど)孤独な心境もいい感じですね。
自分で出す汁は薄くなってきたかなあと思っていた矢先なので
とても刺激になりました。

172:蟻蜂新人(153)
07/11/20 12:26:57 Fz483z7U0
>maledictさん・169さん
ありがとうございます。正直、これでいいのかと悩んでました。思い切って
投下してよかったです。(怒られると思ってました)
  
>maledictさん
緊張のあまり153も私であるというのを忘れてました(汗)画像サンプル(蜂女のみ)
完成しました。なんか凄いです(笑)イカの口とスズメバチの触角も予想以上に人体に
違和感無く溶け込んでます。(SSよりは出来がいいですw)

奴隷生物ネタが自分は本当に大好きで、妄想の毎日でした(笑)お褒めの言葉をいただき
感動してます。勝手に地球上に前線基地を作ってしまった点については申し訳ありません
でした。
maledictさんのオリジナルほど表現力はありませんが、外伝がもう2,3本できそうな
感じです。下手くそですが、ご迷惑でなければ完成させます。




173:名無しより愛をこめて
07/11/20 13:48:38 1LIrMrW/0
>>172
とりあえずsageろ

174:蟻蜂新人
07/11/20 14:23:49 Fz483z7U0
蟻男の画像サンプル完成
とりあえず、奴隷生物 男女完成しました。




175:羽生 翔子 ◆RiTzM0nyuc
07/11/20 17:09:40 PXvSQc250
蟻蜂新人様
はじめまして!SS、すごくよかったです!私も早くSS書きたいな・・・
まあ、テスト終わるまでガマンです!

176:名無しより愛をこめて
07/11/20 17:55:07 18xDe8/t0
その画像サンプルとやらはどこにあるの?

177:名無しより愛をこめて
07/11/20 19:11:35 1LIrMrW/0
>>175
お待ちしてまーす。

178:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/20 21:04:58 1A1xr1pB0
>>173様、実はちょっとひやひやしてました(w

>>174蟻蜂新人様、
>奴隷生物ネタが自分は本当に大好きで、妄想の毎日でした
これ、ものすごく嬉しいです。画像期待です
前線基地の件はOL嬢に謝って下さい(w

>>175羽生様テスト頑張って下さい。溜めると構想(妄想)は濃くなりますよ

ときに、「改造」じゃない獣化はそっちのスレに行った方がいいんでしょうか?

179:蟻蜂新人
07/11/20 21:43:38 Fz483z7U0
>176さん
その件ですがどこにUPしたらよいものでしょうか?

>羽生さん
ありがとうございます。学生さんなんですね。頑張れ

>maledictさん
どこかいいUP先ありますか?原作者には是非とも見ていただきたいです。
OLさん、どうやら「主」は一筋縄ではいかないのかも・・・・すいませんですw

外伝もう一本、上がりそうです。舞台の中心はまたI県H市のあの日です。
あの人物がスピンアウトしてしまいました。許可のご検討願います。

180:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/20 22:07:12 1A1xr1pB0
>>179蟻蜂新人様
「あの人物」じゃよく分からないながら、ご自由にどうぞ
もっと読みたいので

UP先はぱっとは思いつかないです。どこにでもありそうだけど。
例えば、BeeF氏のページから行けるアプロダって、まだ使えるんですかねえ?
久々に見たら、変な広告か何かが大量に貼ってあって廃墟っぽくなりつつ、
ちゃんと今日の日付で何か(あやしい広告か)が上がっているので
書き込めるには書き込めるみたいですが…

181:名無しより愛をこめて
07/11/20 22:22:46 18xDe8/t0
どっか適当な所に上げて後でwikiに保管すればええんでない?

182:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/20 22:33:10 1A1xr1pB0
>>180
とりあえず使えるには使えるみたいですね…

183:蟻蜂新人
07/11/20 22:39:46 Fz483z7U0
>画像希望者おーる

URLリンク(chat.shalove.net)

2ショットチャットなんですけど画像UP配布可能みたいなので、
個別配布します^^

22時40分から~24時まで、待ち合わせコーナーで部屋作って
待たせていただきたいと思います。


184:名無しより愛をこめて
07/11/21 01:08:20 MtaoDmI30
あれ?祭りは終わり?

で画像は?

185:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/21 01:10:32 rhR23YTN0
ととと、残念。
まあ、家に着いたの12時半だからどっちみち無理だったか。
またの機会を待ちます

186:名無しより愛をこめて
07/11/21 02:59:57 JIDn/l8s0
戦隊物で長編(一話自体は短編だけどそれが繋がっていく)書きたいものなんですが
ここに記載するのは長編となるとやはりまずいですよね?どこか良い投稿サイト知ってる人いませんか?
E=MC^2 はエロシーン混ぜなきゃいけないみたいですし、MACXESはラバー系統専門らしいので(ラバー系もありますが)
どうか知ってる方いたら教えてください。お願いします。ホームページ立ち上げはちょっと厳しいです。


187:名無しより愛をこめて
07/11/21 03:00:27 JIDn/l8s0
すいません、さげ忘れました。

188:名無しより愛をこめて
07/11/21 11:45:03 w+GNsokt0
>>186
長編は構わないと思うが

189:名無しより愛をこめて
07/11/21 14:08:14 WON/h6yR0
>>186
ヒロイン改造があるのかどうかだな。
あるのならここで構わないと思うが、長編の最後とか中間にちょっとと言うならすれ違いになってしまう可能性もある。
一話に一回シーンがあるぐらいならばまったく問題ないのでは。

190:名無しより愛をこめて
07/11/21 14:10:18 WON/h6yR0
あ、ヒロインと言うのはおにゃのこのことね。

191:名無しより愛をこめて
07/11/21 14:25:42 nFF96q+80
>>189
基本的に毎回出てくる怪人は様々な女性が魔力で怪人化したもので戦闘員も同じです。
描写はヘタクソですが一応改造(変化)シーンも書くつもりです。

192:名無しより愛をこめて
07/11/21 15:19:08 FPbiWbKH0
昨日「キューティーハニー」のシチュで誰かSS書いて欲しいな~~
女理事長と女学園の生徒のレズ。そして、その学園が悪の組織の末端。
妖しいレッスン。実によかったんだけど・・・

193:名無しより愛をこめて
07/11/21 16:45:49 WON/h6yR0
>>191
だったらここでいいんじゃね。
応援してるよー。

194:maledict ◆sOlCVh8kZw
07/11/22 00:55:23 DRwBRWZU0
蟻蜂新人様
>>180, 182のBeeF氏のページから行けるアプロダってここなんですけど
URLリンク(artofspirit.hp.infoseek.co.jp)
廃墟化しててアップしにくいですかね。自分は試しに二度ほど
テストしてみましたが。…でもまあ、次回を待つのでも大丈夫です

>>191様、楽しみです!

>>192
キューティーハニーは先週の予告編見て期待してました。
この後か明日録画を見るつもりです
そう言えば。ちょっと前に出てきた殺人メイドってあれは改造人間なのか
アンドロイドなのか、どっちなんでしょうね。前者だったら…

ときに、>>178の獣化ネタは結局こちらに投下しました
スレリンク(eroparo板:212番)-219
投下前にこのスレの、あまりに長くてちゃんと読めてなかったベルゼブブの話を
最初から一気読みしたのですが、大変な力作ですね

195:蟻蜂新人
07/11/22 02:18:17 lNel4UtF0
>maledictさん
昨日はお待ちしてたんですが、残念です。
しかし、「蜂女の館」にてUP成功しましたw ぜひご覧になってください。

外伝Ⅱの主役は・・・・「よく読めば出てたなぁ、そういえば」程度の人物ですw

「主」日本支店の歴史が構想に浮かんできました・・・・「主」民族も出さなくては
いけない状態になってきました。「主」民族について、これだけは守ってほしいという設定
制限など、許可いただけるようでしたら教えてください。宜しくお願いしす。
許可が出次第、着手します。

私の外伝の方針としてはI県H市事件を深く掘り下げて、本家のmaledictさん
に迷惑をかけないをモットーにいく所存です。







196:蟻蜂新人
07/11/22 09:05:31 lNel4UtF0
奴隷生物の記録・外伝Ⅱを投下します。

かなり文章量が増えました。例によって前半はシリアスムード
後半はエロいです。

2作目ですが、まだ不慣れで読みづらい点など多いかと思います。
またですが、先に謝っておきます。どうもすいません。


197:奴隷生物の記録・外伝Ⅱ 1
07/11/22 09:08:17 lNel4UtF0
 横田基地。
 本国からこの日本に来て1週間が過ぎた。わざわざ俺達の部隊が呼ばれたのは、
 例のエイリアンどもを叩くためらしい。
 上の連中は俺の愛機F-15Eストライクイーグルにバンカーバスターを積ませて、
 この国の片田舎の地中にあるやつらの巣をぶっ潰すつもりのようだ。

 

198:奴隷生物の記録・外伝Ⅱ 2
07/11/22 09:12:11 lNel4UtF0
 首相官邸
 「ミスター総理大臣、大統領は空爆を主体とした作戦を行うことを望んでいます。
 受け入れられないのであれば、貴国への作戦支援は一切行うことは無いでしょう。
 「待ってください、大使。それは安全保障条約に違反するのではないのですか?
 何が何でも貴国のデルタフォースやグリーンベレーといった特殊部隊の作戦参加が
 不可欠です。場合によっては、海兵隊、いや陸軍の機甲部隊も・・・・・・」
 「よろしいですか、総理。わが国は人的損失を最小に抑えたいのです。それはわが国に限ったことではない。
 どこの国だってそうです。憲法に平和主義を謳う貴国もそうではないのですか?条約違反とおっっしゃいますが、
 そもそもエイリアンは対象としてません。一連の事件はむしろ地震や洪水といった類の自然災害です。自然災害
 は貴国で対処して頂かなくては。貴国はそれに対応しうる立派な「軍隊」をお持ちだ。」
 「大使、そうおっしゃいますが、あそこにはわが国の国民が囚われ、監禁されているのです。これは
 紛れもない事実です。人体実験で殺されているかもしれない。でも、殺されてしまう恐怖と戦って生きている
 人間もいるはずです。彼らを一国のリーダーとして私は見殺しにすることは出来ない。わが国はあくまで
 特殊部隊を中心とした地上戦力による作戦を決行したいと考えています。わが国の第一特殊作戦群だけでは、経験不足
 は否めない。ぜひとも百戦錬磨の貴国の特殊部隊、いや貴国の陸・海・空・海兵隊全軍にご協力いただきたいのです。」
 

199:奴隷生物の記録・外伝Ⅱ 3  
07/11/22 09:14:04 lNel4UtF0
 「総理、誘拐被害者を出しているのは、貴国だけではないことをお忘れのようだ。各国が血眼になって探してる
 やつらの拠点が一つ見つかったのです。拠点の殲滅は地球上の国家すべてが望むところです。
 それに相手は得体の知れない存在だ。サブマシンガンで武装した兵士を突入させたところで、結果は見えている。
 ここは敢えて、接近戦を避け、リスクを減らすことが正し選択だと思うのです。
 わが国には地下要塞を攻撃する強力な兵器があります。イラク戦争やアフガニスタンで使用したGBU-28型爆弾
 軍関係者には「バンカーバスター」という愛称で呼ぶものもいますが、その破壊力は抜群と聞いています。
 F-15Eに搭載させ、やつらを叩く。すでに横田ベースに8機を展開済みです。」
 「大使、貴国のご意見はよくわかりました。しかし、わが国は、わが国のやり方でさせてもらう。貴国など
 当てにするものか!大統領に宜しく言っておいてくれ。」
 「わかりました。総理。ここは日本です。主権は日本人にある。好きにされたらいいでしょう。そこまでおっしゃるなら。
 もし、万が一、貴国が作戦に失敗したら、どうなさるおつもりですか?各国は貴国を激しく批難することでしょう。ロシアや
 中国、いや、わが国の政府や軍内部にでさえ核兵器の使用を主張する声があった。」
 「核兵器!そんなこと認められるわけないじゃないですか!」
 「でしょうね。そのような意見を押さえ、なんとか空爆で対応することで国内の意思統一をした同盟国としての
 わが国の立場をご理解いただきたい。そして作戦の失敗はロシアや中国の介入を招くことになる。これは
 貴国はもちろん、わが国も望むところではない。総理、お互いの航空戦力で対処しませんか?」
 「いえ、わが国はあくまでも特殊作戦で行きます。しかし、失敗したとき・・・・・そのときは大使、貴国主導で作戦を行ってください。
 わが自衛隊は貴国に全面協力させていただきます。」
 「そうですか。貴国の立場はよくわかります。作戦の成功を祈ります。ですが、もしものときはわが国に任せてください。」
 苦渋の表情が浮かぶ総理大臣は部屋から去る駐日米国大使がニヤリと笑った気がした。


200:奴隷生物の記録・外伝Ⅱ 4  
07/11/22 09:18:18 lNel4UtF0
横田基地。
俺は、テレビモニターを見ていた。サムライどものお手並み拝見とでもいくか。
機甲部隊が砲撃を加えて入り口近くの地上の敵を排除しつつ、中へ特殊部隊を突入させる、か・・・・・・・・
数時間過ぎた。何の動きもない。どうやら俺達の出番になりそうだな・・・・・
「よぉ、大尉どの!ブリーフィングルームに集まれってさ。」
「OK、相棒!エイリアンにプレゼント届けに行くか」
F-15Eはパイロット・兵装システム士官の二人乗りの戦闘爆撃機だ。日本でもF-15を使ってるようだが
E型は、それより一回り大きい。システムも複雑なためパイロット以外にも相棒のような兵器運用のエキスパートが必要となる。
ブリーフィングルームでは作戦内容が、説明された。
終わると、F-15E 8機のクルー16人は敬礼し、
駆け足で、それぞれの愛機に向かった。

数時間前。I県H市、自衛隊指揮所
「サクラ01。応答せよ。サクラ01・・・・・・」
「何だ、こいつら、うわっ ダダダダダダダッ」
「こちらキクスイ02、おい、サクラの連中はどうした!」
「お、おまえら、日本・・・・うわっ、撃て!撃て!」
「キクスイ03、02どうした?うおぉぉぉぉ~」,
・・・・・作戦は失敗したようだ。
無線からは特殊部隊員たちの悲壮な声しか入ってこない。
総崩れだ。あの特殊作戦群の連中が、あそこまで取り乱している。
どんな環境下でも冷静でいられる連中が・・・・



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