07/05/24 21:19:00 vgI2S/Ma0
職員室に入ると、そこには鉄アレイで鍛錬しているアストラしかいなかった。目を合わせないように
しなくては・・・ブー先生はそう考えながら、あさっての方向を見つめつつ自席へ向かう。
どうやら自席にたどり着き頭を抱えて考え込むが、つい独り言を口走ってしまう。
「・・・遠足はどこに行くことにしたんだったか・・・。いやそれよりも問題は、下見の費用・・・
どこへやったかなぁ?まさか遣ってしまったんじゃぁ・・・」
机の引き出しに入れたままにしたのではないかと考えて探してみるものの、やはり出てはこない。
その時だった!
「なるほど、そういうことか」
出し抜けに背後から声をかけられ、悲鳴とともに座ったまま3メートルも飛び上がるブー先生!
「なっ、ななな・・・」
ゼイゼイと喘ぎながら後ろを見ると、そこにはバキシムが立っていた。
「バババ、バキシムっ!脅かすなっ!」
抗議するブー先生に、バキシムはクスクス笑いながら答える。
「あっ、悪い悪い。脅かすつもりはなかったんだが」
「お前は読心術ができるのかっ!」
「読心術でもなんでもできます。私にできないのは、人を騙すことだけです」
「黙れ!このエンペラ星人!」
ひとしきり千葉パイレーツのファンでなければ判らない会話をした後、バキシムは心配そうに
ブー先生の顔をのぞき込む。
「それはともかく、何が読心術だよ。声に出して喋ってたぞ」
「え?」
慌てて周りを見ると、向こうでアストラが胡散臭いものを見るような目でブー先生たちを見ている。
「ととと、とにかく、場所を変えよう・・・」
バキシムの腕を引っ張り、職員室から出ていくブー先生。