07/03/21 22:12:57 uFKB5v1H0
昔、先輩である本郷と共に戦った滝和也の話を思い出した。
(例え変身できなくても、俺は戦う。俺がこの身体である限り!)
決意を新たに、ずるずると足を引きずり遺跡を歩く。
床には静かに青い炎に包まれる、ドラゴンオルフェノクの腕があった。
目指していた出口は逆ダブルタイフーンによって瓦礫に埋もれている。
D3エリアから樹海を目指そうと歩みを進める。
「おい」
聞こえてはいけないはずの声に振り返る。
浅倉がドラゴンオルフェノクの右腕を踏み砕き、風見を狂った笑みで迎えた。
「まだ終わってないぜぇ……」
腰には、北崎がつけていたベルトが巻かれていた。
デルタフォンを口元へ運ぶ。
「変身……」
―Standing by―
首輪のパルスが、デルタの使用者が浅倉でない為変身許可を与える。
準備のできたデルタフォンを、デルタムーバーへと接続させる。
ベルトより白いラインが走り、浅倉の身体を包む。
―Complete―
黒い強化スーツが浅倉を包み、龍から蛇へと中身を替えた悪魔のライダーが現れた。
「ハァァァッ……」
首を回し、風見が見据えられた。
蛇に狙いを定められた事を悟るも、負けじとデルタを睨み返す。
「いいぜぇ、その眼は。ゾクゾクする」
北崎がしたように、ミッションメモリーをデルタムーバーに装着させ、ポイントシリンダーが迫り出した。