07/05/06 00:20:01 WGo94l3X0
やがて触角は、満足したかのように角の中に吸い込まれて消えていった。そして次の瞬間、女陰のような亀裂が
グバアアッ!と開いた。中から無数の太い真っ白な触手が、ピシャアアッ!!と勢いよくほとばしり出た。
触手の群れは、琉歌の全裸の身体目がけて襲いかかった。
「い、いやああああッ!!」
粘液に包まれた無数の触手が、琉歌の美しい白い裸身をたちまち包み込んだ。生暖かい触手が琉歌の素肌の上を
這いずりまわり、なめ回し、そしてもみくちゃにする。
「やめて! やめてお願いッ!!・・・やめてェッ!!」
二本の触手が豊満な乳房をぐるぐる巻きにするように刺激し、その先端がチロチロと愛らしい乳首を刺激した。
「・・・あッ・・・・あうッ・・・・イヤッ!」
別の触手が琉歌の口をまさぐり当て、必死に閉じた唇を強引に割いて、琉歌の口腔内に侵入してきた。
「むぐゥ・・・うッ!・・・うッ!」
琉歌は必死に口に潜り込んだ触手を両手で掴み、抜き抜こうとしたが、強い力でぐいぐいとねじ込まれる
触手は、華奢な女性の力ではびくともしない。やがて触手は喉の奥へとどんどん深く入り込み、その表面から
甘く刺激的な粘液を分泌して、喉から体内深くへと注ぎ込んでいった。
「・・・ううッ・・・・うぐッ・・・・ム・・・ムムム・・・・」
粘液が喉の奥に流れ込んだとたん、何か熱いものが込み上げ、カーッと身体がほてり、気が遠くなってゆく。
複数の触手が、今度は琉歌の股間をまさぐり始めた。脚をよじり合わせる必死の抵抗も虚しく、琉歌の股間の
スリットがこじ開けられ、クリトリスが露わにされた。触手はその小さな豆状の器官に対し、優しく舐めるように、
弾くように何度も何度も刺激を加えてゆく。
《・・・ん!・・・ん!・・・や、やめてェ・・・そんなところ・・・やめてェ・・・お願いだから・・・》
口腔をふさがれているため、琉歌の悲鳴は声にならない。涙目まじりでうめき声をあげることしかできなかった。
触手による辱めは、まだ序の口だった。別の触手が、今度は琉歌の肛門をまさぐり当て、粘液をなすり付けて
広げた菊門の中に、誰にも見せたことがない恥ずかしい孔の中に、ブスッ、ズブリ!と潜り込んできた。
《い、イヤっ!・・・そんなところ! イヤだ、イヤだあッ!》
613:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:21:03 WGo94l3X0
直腸の内部をズブッ、ズブッとピストン運動しながら、触手は刺激性の粘液を琉歌の体内に注ぎ込んでいった。
熱いものがこみ上げ、今まで味わったことのないような微妙な快感が、琉歌の身体を電気のように駆け巡った。
《・・・あうッ!・・・やめて!・・・あうッ!・・・あうッ!》
口腔を、直腸を、ピストン運動しながら粘液を注ぎ込む触手によって、琉歌の性感は次第に覚醒していった。
そしてついに、ひときわ太い触手が、まさぐり当てた琉歌の膣孔を、琉歌の身体で最も女性らしい部分を、
秘裂に沿って優しく撫でるように、舐めるように刺激し始めた。
《・・・そこは・・・そこだけはやめて!・・・・やめて!・・・お願い・・・・いやあああッ!!》
琉歌は処女であった。19歳という年齢にしては意外なことに、男をまったく知らなかった。
厳格なミッション系の女子校をエスカレーター式に進学した彼女は、恋人はおろか、恋の経験すら無かった。
さすがにオナニーの快楽は知ってはいたが、それと恋愛を結びつけることは、彼女にはまだできなかった。
その神聖な処女の肉体が、いま、異形の物体が吐き出した不気味な触手の群れによって、破られようとしていた。
《・・・むン・・・くふぅ・・・はぁ・・・いや・・・やめて・・・・そこは・・・はぁ・・・はぁ・・・》
生まれて始めて味わう不思議な快感に、琉歌の頭は激しく混乱していた。やがて琉歌の秘孔は愛液で濡れ始め、
秘裂の口が少しずつ広がっていった。その隙き間めがけて、太い白い触手が、ねじ込むように潜り込んでゆく。
《ダメえ! そこはダメよ! ダメだったら! 》
秘裂を押し広げ、のたうつ触手は容赦なく、琉歌の胎内へと潜り込んでゆく。
《こんな、こんな触手に、わたしの大事なものが奪われてしまう! ダメよ!ダメだったら! イヤあああ!》
触手の先端が、ついに琉歌の膣内に侵入した。
《・・・あッ・・・痛いッ!・・・痛い痛い、痛いッ!!・・・ああッ!!・・・ああッ!!》
琉歌は、とうとう処女を失った。
破瓜の血がほとばしり、触手を伝わって手術台の上に真っ赤な花のように散らばった。
614:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:21:30 WGo94l3X0
《わたし・・・とうとう・・・とうとう処女を失ったんだわ。》
悲しさと口惜しさ、そしてあきらめにも似た感情が琉歌を満たし、抵抗の意思を今度こそ完全に奪い去った。
琉歌の処女膜を引き裂いて侵入した触手は、ついに汚れなき膣組織の最奥部に達した。そして、表面を蠕動
させながら、始めはゆっくりと、だが徐々に早く、琉歌の胎内で淫らなピストン運動を開始した。
《・・・あッ・・・いやッ・・・はあッ・・・あふぅ・・・はうッ!・・・はうッ!・・・》
触手の表面から分泌される粘液のせいだろうか。破瓜の痛みはすぐに収まり、身体の内部をこね回される
奇妙な不快感は、やがて凄まじいまでの快感へと変わっていった。生まれて初めて味わう至高の快楽に、
琉歌はいまの状況を忘れた。奇怪な物体に犯されているということを忘れ、凄まじい快楽の嵐に身を投じた。
《・・・何?・・・何なのこれ!?・・・気持ちいい!・・・何て気持ちいいの!・・・・はうッ!はうッ!》
琉歌の膣に潜り込んだ触手は、ブヂュッ!ブヂュッ!という淫らな音を立てて往復を繰り返し、琉歌の子宮に
刺激性の粘液を際限なく注ぎ込んでゆく。その感覚が、この上なく堪らない。
つい先ほどまで処女であったことが信じられないほど、琉歌は凄まじい性の悦びに全身を支配されていた。
《・・・はうッ!・・・はうッ!・・・あうッ!・・・あうッ!・・・あン!・・・あン!・・・》
琉歌は、とうとう女としての悦びに目覚めた。彼女は全身全霊で快楽にあえぎよがった。一匹の牝となり、
身体を電撃のように貫いて走る快楽を、夢中になってむさぼった。腰を動かすと、快感は爆発的に増大した。
琉歌は夢中になって腰を振った。かたちのよい尻を、くいッ、くいッとリズミカルに振った。
《・・・もっと!・・・もっとよ!・・・もっとォ!・・・あうッ!あうッ!・・・はうッ!はうッ!》
615:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:21:58 WGo94l3X0
琉歌の身体は、蠢く真っ白な触手の群れによって、巨大な繭のようにすっぽりと包まれていた。
男を知らぬ肉体のまま触手に犯され、至高の快楽を味わったことによって、今や琉歌の「受け入れ準備」は
完全に整っていた。アルキメイドス核は、取り込んだ素体に心的な拒絶反応が少しでもあれば、逆に素体を
破壊してしまうという特性を持っている。だが今の琉歌には、“それ”を拒む気持ちは微塵もなかった。
アルキメイドス核はそれを知ってか、触手を少しずつたぐり寄せ、女性器のような亀裂の中に琉歌の
身体を飲み込もうとしはじめた。そう、彼女を別の生き物と合成し、新たな生命体へと造り変えるために。
無数の触手の群れが、花びらが開くように広がってゆく。その中央には、白い裸身を露わにした恍惚の表情の
琉歌が、股間に太い触手を飲み込んだまま、自らの豊満な乳房を揉みしだき、甘いあえぎ声をあげていた。
「・・・はうッ!はうッ!・・・あン!あン!・・・・・・はうッ!はうッ!はうッ!」
つい先ほどまでまぎれもない処女だった娘は、今では全身を性欲に支配された、性の権化であった。
触手の群れが、琉歌の身体から離れ、スルスルと縮んでいった。琉歌の股間に刺し込まれた一本を除いて、
すべての触手が亀裂の中に吸い込まれ消えていった。
そして手術台の上に横たわった琉歌は、何者かに命じられたように立ち上がった。ブヂュッ!ブヂュッ!と
淫らな音を立ててピストン運動を繰り返す触手を股間に飲み込み、自分の乳房を両手で揉みしだきながら、
琉歌は恍惚の表情を浮かべ、ゆっくり前へと歩みはじめた。
自分が何をすべきか、琉歌にはちゃんとわかっていた。ひとつになるのだ。ひとつになって生まれ変わるのだ。
パックリと口を広げたアルキメイドス核の亀裂の前に立つと、琉歌は妖しく微笑み、両手を大きく広げた。
そして女性器に酷似した亀裂の、中央の穴をめがけて、勢いよく、その身を投げだした。
少女を内部に飲み込むや否や、亀裂は固く口を閉じた、そして、七色に発光しながら激しい蠕動を開始した。
「おおっ・・・始まるぞ!」
ゾル大佐や科学者たちが見守る中、アルキメイドス核はいよいよ、飲み込んだ少女を蟻人間へと改造する
本来の活動を始めたのだった。
616:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:22:15 WGo94l3X0
アルキメイドス核の内部で、琉歌の肉体は、別の生き物へと造り変えられていった。全身の穴から侵入した
遺伝子操作糸が、彼女の細胞のひとつひとつに、別の生物の遺伝子を組み込んでゆく。それはサハラ砂漠に
住む、狂暴な軍隊蟻の遺伝子だった。それもただの蟻ではない。女王蟻だ。琉歌の白い裸身は、蟻のような
黒光りした外骨格へと変わり、身体のあちこちに昆虫の体節のようなものが形成されていった。
外観だけではなく、琉歌の内臓も変化していった。こねくり回され、昆虫の内臓組織へと変化していった。
自らの身体が、人間ではないものにかわってゆくのを、琉歌は夢見心地で感じていた。苦痛はまるでなく、
むしろ天国のような陶酔感と、母の胎内にいるかのような心地よい充実感が彼女の心を満たしていた。
「・・・わたし・・・改造されているんだ・・・もう、人間じゃなくなるんだ・・・」
琉歌は、あきらめにも似た達観した境地で、改造されてゆく自分を受け入れていた。
617:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:22:31 WGo94l3X0
アルキメイドス核が琉歌を完全に取り込んで、30分が経過した頃、核の蠕動が突然停止し、七色の光が消えた。
物体の上端に、裂け目が幾つも現われた。アルキメイドス核は、まるでつぼみが花開くように、その内部に
眠っているものを少しずつ露わにしていった。
「おお、現われたぞ!」
それは、差し渡し120センチほどの、巨大な黒い、蛆虫のような物体だった。頭も足もない蛆虫のような
その物体はピクピクと痙攣し、頭があるべき部分を大きくもたげた。そして、その表皮に縦の亀裂が走り、
ムクムクと押し出されるようにして、中から今度は別のものが現われた。
「見ろ、改造蟻人間の誕生だ!」
最初に現われたのは、琉歌の頭部だった。夢見るように目を閉じたそれは、人間だった時と同じ、愛くるしい
琉歌のままの顔だった。セミロングの美しい黒髪もそのままだった。だが彼女の額からは、蟻と同じ形状の
黒光りする太い触覚が二本、ピクピクと蠢きながら伸びている。
「・・・意外だ。思ったよりも、人間に近い姿だな。これまでの改造人間とはずいぶん違う。」
「蟻と人間との、完全な融合を果たしたせいだと思われます。」
そして頭部に続いて、蛆虫のような物体の中から、琉歌の胴体が少しずつせり出して来た。そう。改造人間と
なった琉歌は、蟻がサナギから成虫に羽化するように、幼虫の皮膚を破ってこの世に再び誕生したのだ。
琉歌の全身を覆っているのは、もはや人間の皮膚ではなく、真っ黒な全身タイツをまとったかのような、
なめらかな美しいボディだった。よく見ると、関節部分にうっすらと昆虫のような体節が見える。
生まれ変わった琉歌の全身は、しなやかで適度な弾力を持った、外骨格組織でくまなく覆われているのだ。
胸から腰にかけて、まるでSM女王のボンデージ衣装のようにラバー質の組織が覆っている。
ハイレグTバックのレオタードを身に着けたように見える股間中央には、うっすらとスリットが走っていた。
そして琉歌のふくよかな胸は、まるで別の生き物であるかのようにムクムクと膨張、収縮を繰り返している。
胸の隆起に沿って同心円模様の体節が入っていて、まるで蟻の腹部が胸から双つ生えているかのようだった。
そして乳首の先端には、生き物の口のようにヒクヒクと開閉する、小さな穴があった。
618:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:23:13 WGo94l3X0
やがて琉歌の背中から、徐々に透明な美しい、二枚の翅が伸びてきた。働き蟻にはない、女王蟻のしるし。
空を飛ぶことができる巨大な翅だった。
翅をゆっくりと広げ終わると、琉歌は今度は、幼虫の皮膚から手足を引き出し始めた。二の腕から先は
長手袋のようなラバー質の組織で覆われ、脚もオーバーニーのロングブーツ状の組織で覆われている。
足先はエナメルのヒールをはいたように固くなり、足指は消失し、踵はピンヒール状に変形していた。
羽化が終わり、全身をすっかり引き出し終わると、琉歌は大きく翅を広げて手術台の上に舞い降りた。
真っ黒なボディのSM女王のような肢体に、愛くるしい少女の頭部を併せ持った、女王蟻人間の誕生であった。
だが、羽化という大事業を終え緊張が解けたせいか、琉歌は着地するや否や、バタリと倒れて気を失った。
「イイッ!」戦闘員たちがあわてて手術台の上によじ登り、琉歌を助け起こした。
「な、これはどうしたことだ!? ア、アルキメイドス核が!」
琉歌が離れたとたん、アルキメイドス核に異変が現われた。表面がしなび始めたかと思うと、みるみるうちに
小さく縮んでゆき、ついには30センチほどの黒い塊りになって動かなくなった。
ゾル大佐はあせって、活動が止まった理由を科学者たちに激しい口調で問いただした。改造蟻人間を次々と
生み出すはずのアルキメイドス核が、たった一体の改造人間を生み出しただけで活動を停止してしまうとは、
決してあってはならない非常事態だったからだ。
「大佐殿、ひょっとしたらアルキメイドス核は、無限に改造を行えるわけではないのでは? コンピュータで
適合素体を探した時も、7千万人のサンプル中、この娘一人しか改造手術の適合者は見つかりませんでした。
この娘を蟻人間に改造し終えたことで、アルキメイドス核はその使命を終え、停止してしまったのでは?」
ゾル大佐はブルブルと震え、いらだたしく鞭を宙にふるった。
「ええい! 何ということだ。無限に改造人間を生み出せるという古文書の言葉に、偽りがあったというのか!?」
619:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:23:31 WGo94l3X0
別の科学者が、震えながらゾル大佐に新たな仮説を述べた。
「いえ、古文書によればアルキメイドス核は“ふたつの生命を融け合わせ、そこから生まれ出た新たな生命が
さらに無限に数を増やす”となっています。ひょっとしたら無限に改造人間を生みだすのは、アルキメイドス核
ではなく、そこから生まれた改造生命体、すなわちこの娘自身なのではないでしょうか?」
「・・・何? この娘がか!?」
「はい。先ほどからのモニターで、アルキメイドス核のエネルギーのほとんどが、改造されたこの娘の身体に
移ってしまったことが判明しています。この娘はもはや単なる改造蟻人間ではなく、アルキメイドスそのもの
と言ってもよいほどのエネルギーを内封した、特別な存在なのです。」
「ふむ・・・成る程、この娘がアルキメイドスそのものになったというわけか。ではこの娘は、人間を次々と
蟻人間に変えてしまう改造能力を備えていると言うのだな?」
「・・・はい。おそらくは。」
ゾル大佐はニヤリ、と笑いながら口ひげをしごいた。
「よろしい。それでは改造人間となったこの娘の肉体テストを行うとしよう。戦闘員ども! 娘を起こせ!」
「イーッ!」
二人の戦闘員が琉歌をかかげ起こし、改造人間用の気付け薬スプレーを彼女の顔面に吹きつけた。
「さあ起きろ!」
「・・・ん・・・ああ・・・ここは、どこ・・・?」
琉歌が、うっすらと目を開けた。ぼんやりとした目で周囲を見渡し、足元に目を向けると、自分の身体が
視界に飛び込んできた。見慣れない、蟻のような真っ黒なボディが。
「・・・キャあああッ!!」
琉歌はすさまじい力で、自分をかかげ起こしていた戦闘員をふり払った。震えながら、自分の全身を確認する。
「・・・な、何これ?・・・この身体は・・・いったい何なの!?」
620:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:23:49 WGo94l3X0
最初は、SM女王のようなエロチックなボンデージ衣装を無理やり着せられているのかと思った。だが指で
触れた触感は、衣服ではなく。まぎれもない自分の皮膚そのものだった。そして何より琉歌を驚かせたのは、
自らの乳房だった。同心円模様の体節が幾重にも入り、まるで別の生き物であるかのように膨張、収縮を
繰り返している。まるで蟻の腹部のようだ。琉歌は半狂乱になって、自らの身体を何度も、何度も確かめた。
間違いない。これが、この奇妙なボディが、いまの自分の身体なのだ。
「・・・いやああああッ!!」
琉歌は両手で顔を押さえてへたり込んだ。信じられない。信じたくない。これが、自分の身体だなんて。
「・・・イヤだ!・・・イヤだ!・・・こんなのイヤだッ!・・・こんな身体、イヤだああぁ!!」
「わめくな娘! お前はもう人間ではない。ショッカーの改造人間、女王蟻女として生まれ変わったのだ。」
ゾル大佐のその言葉が、アルキメイドス核に取り込まれる直前の記憶を呼び醒ました。そうだ。自分は
改造されたのだ。拉致されて、改造人間にされてしまったのだ。自分はもう、人間ではなくなったのだ。
「・・・イヤあああッ!・・戻してェ!・・わたしを元の人間に戻してェ!・・こんなのイヤだァッ・・・」
琉歌はむごい現実を否定するかのように首を激しく振りながら、ただただ泣きじゃくった。
「うるさい! お前はもう、二度と人間には戻れん! これからは、ショッカーのために働くしかないのだ!
戦闘員! この娘を静かにさせろ!」
「イーッ!」二人の戦闘員が、琉歌の腕を持って立たせようとした。だが琉歌の力は人間の数十倍。へたり
込んだ琉歌を立たせるだけで、たいへんな作業であった。
「いいかげんに泣きやめッ!」戦闘員の独りが、琉歌の頬を平手打ちした。琉歌は驚いて泣くのをやめ、
自分をぶった戦闘員の方を、恐怖に満ちた目でまじまじと見つめた。そして、激しく絶叫した。
「イヤアアアアアッ!!!」
621:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:24:11 WGo94l3X0
その瞬間! 琉歌の両の乳房がピクピク、と動き、乳首の先端の穴から真っ赤な液体が勢いよく、ビュッ!と
吹き出して戦闘員めがけて降りかかった。
「・・・ウぎやああああああッ!!!」
頭から真っ赤な液体をかぶった戦闘員は、凄まじい悲鳴を上げ、骨も残さずズブズブに溶けていった。
溶けたのは戦闘員だけではなかった。琉歌の乳首から断続的にピュッ!ピュッ!とほとばしり出た液体は
手術台の上に降りかかり、ジュワワワッという音とともに、特殊金属と強化ガラス製の台の上に大きな穴を
あけた。あまりの出来事に、戦闘員や当の琉歌だけでなく、ゾル大佐までもが一瞬呆然となった。
「す・・・素晴らしい! 女王蟻女の蟻酸の威力が、これほどまでとは!・・・アルキメイドスの能力を別に
しても、この力はきっと我がショッカーの役に立つ!・・・戦闘員! 何をしている! 早くこの娘を捕らえろ!
脳改造を施して完全なショッカーの一員に仕上げるのだ! ええい! 後ろから襲えば蟻酸はかからん!
早くその娘を捕まえろ!」
「・・・い、いやッ!・・・やめてッ!・・・キャアアッ!」
半狂乱になって逃げまどい、乳房から蟻酸を吹き出して抵抗する琉歌を、戦闘員たちがようやく拘束した。
「さあ! 早く第二手術室に運べ! 脳改造を施して、ショッカーの忠実なしもべにするのだ!」
「・・・いやああ!・・・助けて!・・・誰かァ!・・・誰か助けてェ!!」
人間離れした凄まじい力で必死に抵抗する琉歌を、改造人間用の拘束ベルトでぐるぐる巻きに捕らえた戦闘員
たちが、5人がかりで引きずってゆく。
そして拉致改造された哀れな少女の姿は、脳改造専用の第二手術室の扉の中へと、消えていった。
622:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:24:30 WGo94l3X0
次の日の夜遅く。有沢琉歌の親友、水城弓絵は、妙な胸騒ぎを感じて自宅のベッドから上体を起こした。
弓絵は琉歌と同じ女子大に通う20歳。ミスコンで優勝したこともある、ちょっと大人びた美女だ。
すでに時刻は午前2時。だが弓絵は、まだ一睡もしていなかった。一昨日の夜、親友の琉歌が約束をすっぽかした
だけでなく、自宅にも帰って来ないというので、昨日はまる一日深夜まで行方の確認に追われていたからだ。
琉歌の行方は残念ながらまだわからない。一体どうしたというんだろう。律義に10時の門限を守っていた
箱入りお嬢の琉歌が、家族にも連絡せずに一日以上も姿を消すなんて。弓絵は、娘の行方を心配する琉歌の
母親と、二つ違いの姉・怜未(れみ)が警察で見せた悲痛な表情を思い出して、暗い気持ちになった。
弓絵がベッドから起き上がったのは、窓の外に妙な気配を感じたからだ。コンコン、と窓を叩くような音。
誰かが窓をノックしているのか?
だがここは、マンションの17階だった。窓は彼女の部屋の単なる出窓で、外に人がいるはずなどない。
コンコン。またあの音が聞こえた。そして今度は、囁くような女の声も。
「・・・弓絵。・・・わたしよ。・・・親友のわたしよ。」
「琉歌っ!?」弓絵はベッドからはね起き、そんなはずはないと自分にいい聞かせながらおそるおそる出窓に
近づき、震える手でカフェカーテンをそっと開けた。そして、息を飲んだ。
「・・・る・・か・・・!?」
出窓の外には、琉歌がいた。SM女王のような真っ黒でビザールなコスチュームに身を包んだ、親友の琉歌が。
「・・・琉歌!?・・・・なんでこんなところに!?・・・・その格好は、い、いったい・・・!?」
マンションの17階の窓の外に、琉歌は浮いていた。背中から伸びた透明な二枚の翅をプーンという音とともに
羽ばたかせて、宙に浮いていた。琉歌は、弓絵の顔を見るとニッコリと笑った。
「弓絵。ちょっと窓のそばから離れていて。」
琉歌はラバーの長手袋に覆われたような両の手で、自分の乳房をつかみ、ゆっくりと揉みしだいた。
623:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:24:46 WGo94l3X0
琉歌の乳房は同心円状の模様で覆われ、まるで別の生き物であるかのように蠕動を繰り返していた。琉歌は
恍惚の表情を浮かべながら両の手で乳房をわし掴みにし、ペースを上げながら激しく揉み続けた。
「・・あ・・はン!」甘い吐息とともに、琉歌の乳房がピクピクと動き、乳首の先端に開いた小さな穴から、
真っ赤な液体がピピュッ!と吹き出した。
赤い液体はマンションの壁と出窓に降りかかり、ジュワワワッ!という音とともにコンクリートも鉄骨も
みるみる溶かして、弓絵の部屋にパックリと大きな穴を開けた。
「キヤアアアッ!!」
琉歌が微笑みながら、翅をはばたかせて穴をくぐり、弓絵の部屋に入ってきた。
「ウフッ。こんばんわ弓絵?」
弓絵は激しく混乱し、アウアウとうなるばかりであった。そしてようやく、尋ねるべき言葉が見つかった。
「・・・るか!?・・・な、何なの!?・・・あなた・・・い、いったい、どうなったというの!?・・・」
琉歌はクススッ!と悪戯っぽく笑い、クルリと回転しながら自分の身体を親友に見せつけた。
「わたし、改造されたの。さらわれて、改造手術を施されたの。」
「・・・か、改造手術!?」
「・・・そうよ。わたしはもう、人間じゃない。今のわたしはショッカーの改造人間、女王蟻女!」
場違いなほど明るい声音で告げられた琉歌の言葉は、しかし冗談には聞こえなかった。確かに琉歌の身体は
人間のものとは思えなかった。でも、改造人間だなんて!? 信じられない! 本当に!? 本当なの!?
「ねえ、見て! ステキでしょう。改造されたわたしの身体! わたしはもう人間じゃないの。改造人間なのよ!」
混乱した弓絵は半狂乱になって耳をふさぎ、首を激しく降りながら叫んだ。
「やめてッ!・・・お願いッ!・・・嘘だって言って、琉歌!・・・お願いだから、嘘だって・・・」
琉歌は優しく微笑み、親友の肩にそっと手を乗せた。
「弓絵? 怖がらなくてもいいのよ。わたしは今でも、あなたを一番の親友だと思ってる。だからあなたを、
今からわたしと同じ身体にしてあげる!」
624:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:25:02 WGo94l3X0
その言葉に、弓絵はギョッ!となって琉歌の目を見た。微笑んではいても、その瞳に嘘はなかった。
「さあ弓絵。あなたも、わたしと同じ改造人間に生まれ変わるのよ。」
「・・・や・・・やめてよ琉歌・・・いや!・・・来ないで!・・・こっちに来ないでッ!」
弓絵は琉歌の腕を振り払い、ガタガタ震えながら後ずさった。だが琉歌は、微笑みながら近づいてくる。
「さあ、わたしと同じ、改造人間になるのよ!」
「イヤッ! イヤだッ!・・・やめて、やめて琉歌!・・・改造人間なんてイヤだ、イヤだあッ!」
部屋の隅に追い詰められた弓絵は、両腕で身体をきつく抱きしめ、ガクガクと震えながら琉歌を拒絶した。
「最初はね、誰でもそう思うのよ。わたしもさらわれて、改造される前はそうだった。でもあなたにもすぐに
わかるわ。改造人間になれたことを、ショッカーの一員に選ばれたことを、とても素晴らしいことだって。」
琉歌はもはや、微笑んではいなかった。ガタガタと震える親友を、真剣なまなざしで見つめている。
そして琉歌は、弓絵の顔をめがけて、ピンク色の霧のようなものを口からふうっ、と吐き出した。甘く狂おしい
香りが弓絵を包み込み、弓絵の全身から力と抵抗の意思を奪っていった。
「・・・あ・・・あ・・・やめて・・・るか・・・」
弓絵が床にへたり込むと、琉歌は、自らの乳房を再び揉みしだいた。すると乳首の先から、真っ赤な液体が
今度はシューッ!とスプレーのように吹き出した。液体は弓絵の上に降り注ぎ、彼女の衣服だけをジュウウッ!
と見事に溶かしていった。数秒後、弓絵はその白く輝くように美しい裸身を、親友の前に晒していた。
身長164センチ。体重49キロ。バスト86、ウェスト58、ヒップ88。見事なまでのナイスバディだった。
琉歌は、弓絵の腕を取って立ち上がらせた。そして必死に顔をそむける弓絵の頬を両手ではさむように掴んで
その愛らしい唇に、自分の唇を重ねた。
625:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:25:58 WGo94l3X0
「・・・むうッ・・・・ん!・・・・ん!・・・・むふぅッ!」
琉歌の舌が弓絵の口腔をまさぐり、弓絵の舌にからまる。琉歌は自分の唾液を弓絵の口の中に口移しで
注ぎ込み、無理やり飲み込ませた。琉歌の唾液を飲み込むと、弓絵の顔は熱くほてり、息づかいが荒くなった。
そう。改造された琉歌の唾液は強力な媚薬であり、そしてアルキメイドス核の触手から分泌された粘液と同じく、
改造を行う相手を心身ともに“受け入れ状態”に変えてしまう力を持っていたのだ。
「・・・いや・・・やめて・・・るか・・・おねがい・・・」
弓絵はもはや、抵抗する気を完全に失っていた。夢の中のような陶酔感が、弓絵の全身を押し包み支配していた。
「さあ、弓絵・・・あなたを今から・・・改造人間に・・・してあげる!」
琉歌は、自分の股間に手のひらを当て、指先でそっと撫でさすった。ハイレグTバックのボンデージ衣裳のような
ラバー質の組織で覆われた股間には、細いスリットが縦に通っていた。琉歌がスリットに沿って指を這わせると
スリットが次第に開いてゆき、中から肉質の襞が現われた。襞の中央にある膣孔がもぞもぞと蠢いたかと思うと
膣の奥深くから、真っ白な巨大な触手がニュッ!と顔を覗かせた。
アルキメイドス核の触手、あるいは男性の陰茎にも酷似したその触手は、女王蟻だけが持つ生殖器官、すなわち
輸卵管であった。輸卵管の先端には、小さな穴が開いており、そこから白い粘液のようなものがにじみ出ていた。
真っ白な輸卵管は表面を淫らに波打たせて、琉歌の膣壁を刺激しながら伸びてゆく。それとともに、琉歌の股間に
激しい快楽の嵐が走った。
「・・・うッ!・・・あうン!・・・・あッ!・・・はうッ!・・・はうッ!はうッ!はうッ!」
そう。輸卵管が琉歌の膣内を少しでも動くたびに、琉歌は凄まじいワギナセックスの快楽に襲われるのだった。
まるで男の陰茎のように琉歌の股間から伸びた輸卵管は、淫らにうねりながら周囲をうかがった。
そして弓絵の股間にある、淡い翳りの中央部分目がけて、蛇のように首を伸ばした。
626:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:26:51 WGo94l3X0
「・・・あッ!」
琉歌の触手が、弓絵の股間に触れた。触手は弓絵の淡い下草をかき分け、スリットに沿って這うように動き、
膣孔の位置をまさぐり当てた。そして刺激性の粘液で大切な部分を湿らせ、固く閉じた門を開いていった。
弓絵の身体でもっとも女性らしい部分は、自ら分泌した愛液と、触手の粘液とで、びしょびしょに濡れていた。
「・・・あ・・・やだ・・・やめて・・・そこは! やだ!・・やだ!・・・イヤだあッツ!!」
愛液で濡れそぼった弓絵の膣孔を押し広げて、琉歌の股間から伸びた輸卵管が、いま、弓絵の胎内に侵入してゆく。
「・・・ひいッ・・痛いッ!・・痛い痛いッ!!・・・ああッ!!・・・ああッ!!」
水城弓絵は、琉歌のように処女ではなかった。好奇心の強い娘であった弓絵は、合コンで知り合った同じ年の
大学生と意気投合し、求められるままホテルで一夜を共にしたのだ。だが男は、ミスコン優勝の弓絵の美貌と
豊満な肉体だけが目当てであった。弓絵もまた、男を愛していたわけではなかった。セックスがどんなものか、
ちょっと試してみたかっただけに過ぎなかった。
愛もなく、乱暴に処女の花を散らされた初体験の思い出は、弓絵にとって苦痛と屈辱以外の何物でもなかった。
あんな苦しいことを、なぜみんな夢中になってするんだろう? それ以来弓絵は、男たちの誘いをすべてはねつけ、
かたくなに自分の肉体を閉ざしてきた。弓絵の女性器は、琉歌同様に、ほとんど未使用のままだったのだ。
「・・・あ・・・あ・・・ああッ!!・・・ああッ!!」
その秘裂を引き裂いて、琉歌の輸卵管は強引に内部に侵入し、やがて最奥部へと達した。琉歌は自分の股間を、
弓絵のそれに押しつけ密着させた。二人の膣孔は向かい合い、その間を白い触手がひとつに結んでいる。
琉歌は弓絵の腰を抱きしめたまま、弓絵を押し倒した。二人はからまり合ったまま、床の上に転がった。
弓絵の白い豊満な乳房が、琉歌の改造された黒々とした蟻の乳房に重なって、むぎゅっ、と押しつぶされた。
長い脚を弓絵のそれとからませ、互いの性器を密着させたまま、琉歌は輸卵管のピストン運動を開始した。
627:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:27:14 WGo94l3X0
「・・・やめて・・・やめて琉歌・・・いやッ・・・ああッ!・・・あああッ!・・・ああッ!!」
「・・・弓絵! 改造人間になるのよ! なりなさい!・・・あうッ!あうッ!・・・はうッ!はうッ!」
凄まじいエクスタシーが、人間と改造人間の二人の少女を、ひとつに結びつけた。
ピストン運動を繰り返すごとに、琉歌の輸卵管は蠕動しながら、琉歌の胎内で生まれた大きめの卵状のものを
弓絵の子宮の奥めがけて次々と送り届けていった。それは輸卵管の先端の孔から弓絵の子宮の中に入り込むと、
はじけて糸状になり、子宮内壁から血管内に入り込んだ。そして弓絵の全身を駆け回って彼女の肉体を、
人間ではない別のものに造り変えてゆくのだった。
最初に変化が現われたのは、弓絵の豊満な乳房だった。白い弾力に富んだ乳房の表面に、乳首を中心にした
同心円模様が幾つもあらわれ、それを昆虫の腹部のように蠕動する奇妙な器官へと変えていった。
ついで頭部を除く全身の毛が抜け落ちたかと思うと、弓絵の真っ白な裸身は徐々に黒く染まってゆき、
黒い全身タイツをまとったかのような姿へと変貌していった。
腕には長手袋のような、脚にはオーバーニーのロングブーツのようなラバー質の組織が現われ、額からは
真っ黒な二本の触覚がニュッ!と生えてきた。
もはや、琉歌に組み敷かれて性の快楽にもだえよがっているのは、人間の少女ではなかった。弓絵はもう、
琉歌と同じ、蟻の遺伝子を全身に組み込まれた改造人間に生まれ変わっていた。
「・・はあっ・・はあっ・・・琉歌ッ・・イッちゃう・・琉歌ッ・・あンッ!・・あンッ!・・・ああンッ!!」
「・・はうッ!はうッ!はうッ!・・弓絵ッ!弓絵ッ!・・はうッ!はううッ!・・・うッ!・・・ううッ!!」
琉歌と弓絵は同時に絶頂に達した。「ア、ア、アウウウッ!!」「はッ、はッ、はううッ!!」
二人は同時に悦楽の絶頂のうめき声をあげ、それと同時に弓絵の肉体改造は終了した。
628:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:27:38 WGo94l3X0
琉歌は激しく息をつぎながら、改造されたばかりの親友の胸に身を預け、改造人間の女性だけが味わえる、
人間女性の数千倍に及ぶ強烈な刺激をもった、至高の快楽の余韻に浸っていた。
弓絵の膣内には、まだ琉歌の輸卵管が挿入されたままであった。その結合感が、一体感が、ふたりの
心にこの上ない幸福感をもたらしていた。
「・・・弓絵・・・ねえ弓絵?・・・あなた、自分が何者か、わかる?」
「・・・ああ・・・・わたし・・・一体どうなったの?・・・・どうして・・・身体が、こんなに熱いの?」
「・・・心配しないで。いま、みんな教えてあげる。」
琉歌は自分の触覚をピクリピクリと動かして、弓絵の触覚をまさぐった。
「・・・ウッ!・・・・あ・・・ああ・・・」
触覚を重ね合うことによって、脳改造を施された琉歌の精神が、弓絵の心を徐々に侵食していった。
弓絵の人間としての心はたちまち消え去り、かわりに改造人間としての誇りと使命感が、弓絵の心に満ちていった。
そしてすべてが終わると、琉歌は輸卵管を自分の子宮内に引っ込めた。
¥琉歌は、弓絵の身体から身を離して立ち上がった。弓絵もまた、改造されたばかりの自分の肉体を不思議そうに
確かめながら、琉歌に続いて立ち上がった。
琉歌のような女王の翅を持っていないことを除けば、弓絵の肉体は琉歌とまったく同じ、完全な蟻人間だった。
二人は無言のまま、お互いの顔を見合わせて満足そうに頷きあった。
「どう、弓絵?改造人間に生まれ変わった気分は?」
「・・・ステキ・・・素晴らしいわ・・・これが、わたしの新しい身体なのね! ありがとう、琉歌!」
「そうよ。これからあなたの仲間を、わたしがもっともっと増やしてあげるわ。茉奈美も、美紗都も、粧子も、
みんなわたしたちと同じ、改造人間に生まれ変わるのよ!」
629:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:27:55 WGo94l3X0
向かい合ったマンションの屋上で、ショッカーの戦闘員たちがその一部始終を記録していた。
「大佐殿! 女王蟻女アルキメイドスによる、改造増殖実験は大成功です。改造終了までにかかった時間は31分。
改造後の素体の状態も、マインドコントロールも、ほぼ完璧であると思われます。」
地下アジトでその報告を聞きながら、ゾル大佐は満足そうに笑った。
「よろしい! それではこれより女王蟻計画、即ちアルキメイドスを使った日本人女性の大量改造計画に着手する。
まずは予定通り、女王蟻女の素体となった娘の同級生たちを、一人残らず蟻女に改造するのだ。改造が一体
終わるたびに記録を分析し、改造にかかる時間の短縮と、効率化を目指せ! 特に女子大生を重点的に改造し、
日産30体、半年間で5千体の蟻女の製造を目指すのだ!」
「イーッ!」
戦闘員たちは、無線の向こうにある鷲のエンブレムめがけて、一斉に敬礼をした。
630:名無しより愛をこめて
07/05/06 00:29:48 sBMdeKci0
以上です。お目汚し失礼いたしました。
ご覧の通り、アリキメデスの改造SSです。ただ今回はBeeFさんがよくやっていた「設定で大判風呂敷を広げる」
というのに挑戦し、アリキメデスという名前から色々と構想を広げてみたのですが、慣れないことはするもので
はありませんね。最初だけで尻すぼみになり、改造ノズルによる遺伝子改造→レズセックスによる仲間増殖という
いつものワンパターンで終わってしまいました。
つくづく自分の筆力のなさと、オリジナリティの欠如に呆れてしまいます。
それでも、感想などいただけましたらば、とても嬉しいです。
631:ショッカー代理人
07/05/06 01:02:13 tLBV9Cyv0
名無し様こんばんは。
ROM専門になっちゃっていますショッカー代理人です。
女王蟻女の改造手術お疲れ様でした。
実に楽しませていただきました。
BeeFさんテイストということでしたが、正統的に引き継いでいるという感じで、私はとても好感が持てましたです。
私も妄想が刺激されました。
何とかまた創作したいと思います。
名無し様もこれからも素敵な改造SSのご執筆頑張って下さいませ。
勝手ながら楽しみにさせていただきますです。
632:名無しより愛をこめて
07/05/06 05:10:17 zBx2ygN90
>>608
>クラゲダール
こっちも執筆を。
633:名無しより愛をこめて
07/05/06 07:30:57 k1mh2BOf0
アリガバリとガマギラーは、出す意味があったのか?
そもそも女一人拉致するのに、なんでわざわざ怪人を2体も使うんだ?
634:名無しより愛をこめて
07/05/06 14:37:22 mdHT22kk0
こんどカクレンジャーのカマイタチの回のようなSS作ってください
635:名無しより愛をこめて
07/05/06 23:16:26 M28ffBbX0
次回はギリーラあたりが登場か?
てか>630氏はショッカー女怪人のSS限定なの?
636:名無しより愛をこめて
07/05/07 01:18:10 NqxiPlv90
昨夜、女王蟻女のSSを投下した者です。皆さま、感想どうもありがとうございます。
今回はエロ分が強いので心配だったのですが、どうやら拒否反応は少ないようで安心いたしました。
スレ住人の数が減っているような気がするのが、ちょっと気掛かりではありますが・・・
>>631 ショッカー代理人さま
もったいないお褒めのお言葉、本当にありがとうございます。
しかしわたしなどがBeeFさんの後継者のように言われるのは、あまりにも分不相応で恥ずかしい限りです。
BeeFさんとは、筆の早さと引き出しの多さが違い過ぎます。それでも、少しでも皆さまのご期待に沿えるよう
頑張ってみたいと思いますので、ショッカー代理人さまも再び筆をお取りになられますよう、お願いいたします。
ショッカー代理人さまの視点で書かれた、アリキメデスやバラランガの話も、ぜひ読んでみたいものです。
お互いに研鑽し合い、ともに良い影響を与えることができるような関係になれれば嬉しく思います。
>>632さま
クラゲダールはただのおまけネタのつもりだったのですが(w
もっとも、じっくり練り直してみれば、何とか普通のSSでも書けそうな気がしてきました。
遅筆なのでいつになるかわかりませんが、挑戦してみようと思うので気長にお待ちいただければ幸いです。
637:名無しより愛をこめて
07/05/07 01:18:39 NqxiPlv90
>>633さま
すみません。やっぱり唐突過ぎましたか(><)。
実は拉致のくだりは最初の原稿には無かったのですが、いきなりゾル大佐が長々と演説を始めるのも興ざめかと
思い、急遽、以前書き飛ばした別のSSから借用するかたちで拉致シーンを付け加えたのです。
だから怪人が登場するのはあの場面だけになっています(怪人も元はさそり男と死神カメレオンでした)。
>>634さま
よくわからなかったのでググりました。シュシュトリアンがゲスト出演の回ですか。
実際に見ていないわたしには荷が重そうなので、ぜひ他の職人の方にお願いいたしたいと思います。
>>635さま
別にショッカー限定のつもりはありません。ただわたしは、BeeFさんの蜂女に出会って人生を変えられた人間なので、
蜂女そのものを書くのはおそれ多いものの、できるだけ蜂女に近い立場の怪人をモチーフにしているのです。
ギリーラがわたしが書くと、きっと香山滋の「妖蝶記」のような雰囲気の話になってしまいそうですが、
そのうち挑戦してみたいと思います。その際はよろしくお願いいたします。
638:名無しより愛をこめて
07/05/07 17:07:27 dPigD4cf0
せっかく改造の話題で盛り上がっていたのに、SSで冷めた。
639:名無しより愛をこめて
07/05/07 17:11:31 PGF9mxOv0
ならばお前がこのスレを出てゆけばいいだけのこと
640:名無しより愛をこめて
07/05/07 17:25:23 QL2HQlSj0
>>638
盛り上がっていたか?
SS投下までにほぼ一日間があるんだが。
641:名無しより愛をこめて
07/05/07 17:29:08 QL2HQlSj0
スマソ。
596と597の間は一日も無かったわ。
595と596の間が開いていたので、そう思ってしまった。
642:名無しより愛をこめて
07/05/07 17:58:26 PGF9mxOv0
ここはSSの投下がないと2ヶ月かけて100レスもいかない過疎スレだからな
盛り上がっていたとはお世辞にも言えない
>>1に「SSの発表や雑談の場に」と書いてある以上、SSの投下そのものは非難の対象にはならん
643:名無しより愛をこめて
07/05/07 18:36:30 wS5O9R6o0
>>637
>>634ですが
カクレンジャーじゃなくていいので響鬼の香須実さんが九尾の狐(魔化魍の設定)に襲われて
狐人間になってしまうみたいな感じのSSを作っていただけたらありがたいです
改造ではないんですけどもぜひお願いします
644:名無しより愛をこめて
07/05/07 21:50:00 FXv9jqjK0
作品そのものは良かったと思う。
ただ、良すぎた反面、読むのに疲れた。
一編に投下しろと言ってる人間の意味が分からない!!
連載感覚で、次どうなるんだろう?と思いながらチョットずつ読むのが好きってのはオレだけ?
645:名無しより愛をこめて
07/05/07 22:05:56 QL2HQlSj0
わくわくしながら待つのも悪くないんだが、待っていても次の投下があると限らないことが問題なのかもな。
来週の日曜日にはほぼ間違いなく投下されるとかというなら、連載ノベル感覚にもなれるだろうが、そうではない以上いっぺんに落としてもらったほうががっかりしなくてすむ。
646:名無しより愛をこめて
07/05/07 23:57:33 pH1WYdGZ0
貧乳にコンプレックスを持っている(と思われる)仲間由紀恵を妖怪チチナシに改造してみたい。
647:名無しより愛をこめて
07/05/08 00:03:19 E3njDUFE0
いや、それって改造の意味がないから・・・w
648:名無しより愛をこめて
07/05/08 01:44:00 +mus3IFc0
>>636
MC関連スレ保管庫の画像掲示板。
いいものが載っていたよ。
649:名無しより愛をこめて
07/05/08 07:13:31 NlkOMlD30
蜂女と聞くと名前の響きだけで萌えまくれるのに
蟻女だと今イチ萌えないのはなぜなんだぜ
650:名無しより愛をこめて
07/05/08 20:52:12 Cle6ltZq0
琉歌の身体で最も女性らしい部分を
651:名無しより愛をこめて
07/05/09 00:29:07 uLrpnb5T0
>>631
ショッカー代理人さん、別に期限を切らなくてもいいから、SSを仕上げる約束をして下さい。
できれば、構想中のSSのあらすじか、どんな女怪人の改造を想定しているか、さわりだけでも
教えてもらえればありがたいです。それを糧に、俺らはwktkしながら待つことができます。
ぜひ、お願いします。
652:ショッカー代理人
07/05/09 02:21:47 1UQJWgeA0
>>651様
お約束はいたしかねますが、何とか改造ネタでSSは書いていきたいですね。
ただ、現状では特にあたためているネタというのはありません。
蜂女ネタもあらすじは考えたのですが、どうにも物になりそうになくて放棄しました。
ということで、お寒い限りで申し訳ございませんです。
653:名無しより愛をこめて
07/05/09 03:56:17 TOIqMFeE0
555の世界でオルフェノクにされるのも広い意味で改造に入るよな?
オルフェノクに襲われた少女がオルフェノク化してしまい、人間として生きて
いこうとするも本能に従って人間を襲ってしまい、苦悩している所をSB社
につけこまれてSB側の人間になってしまう話しとかを書いてくれる職人さんは
いないかな?
単純に脳改造とかで洗脳されるよりこの方が心理的な葛藤がみられると
思うんだけど。
654:名無しより愛をこめて
07/05/09 08:12:19 2M6l+DBt0
>>652
あらすじだけでも、うp!
他の職人さんの刺激になるかも知れないし
655:ショッカー代理人
07/05/09 12:18:25 1UQJWgeA0
>>654様
あらすじですか?
うーん・・・
まあ、以下のようなものです。
第二次世界大戦中期、ドイツの若い女性がナチスに入隊、ユダヤ人収容所に看守として配属。
最初はユダヤ人が人間扱いされないことに戸惑うものの、同僚の娘や上官などの指示に従っているうちにそれが当然のように思うようになる。
やがてドイツは敗戦に近づき、収容所へもソ連軍が迫る。
次の世界に向け有能な人材を探していたゾル大佐の目に止まった彼女は、ドイツ敗北の前に冷凍保存。
ショッカーによって目覚めさせられると同時に蜂女へと改造。
邪悪さに磨きをかけて女王として君臨。
というようなものです。
ただ、どうしても悪女改造になってしまい、改造によって邪悪になるというギャップを感じられないので、私には気に入るものではないんです。
と、いうことでどなたかお書きになるのであれば、ネタはお渡しいたします。
あと、私自身はドイツのユダヤ人虐殺について是非を論じたりするつもりは無く、あくまでもフレーバーの一端としてしか捕らえておりませんので、誤解なきよう申し上げます。
656:名無しより愛をこめて
07/05/09 13:56:58 ifdmawxH0
URLリンク(mimizun.com)
ここの741のサデって女改造したらすさまじい怪人出来そう・・・。
657:名無しより愛をこめて
07/05/09 14:09:07 oIEcNh/cO
ショッカー代理人さん。そういうことなら名案が。
ドイツの映画監督フォルカー・シュレンドルフに、ジョン・マルコビッチ主演の「魔王」という作品があるのですが(原作はミシェル・トゥルニエ)、
この映画の主役アベルは、子供のように純粋な心を持った根っからの善人で、フランス軍に従軍してナチスドイツに捕らえられるものの、
その裏おもての無い性格がゲーリングに気に入られて、やがてドイツの村々を回っては子供たちをさらい、ナチスの一員に仕立てるという大役をもらいます。
子供をさらってゆくため、ドイツの人々には「魔王」と呼ばれて恐れられるのですが、アベル自身は「自分は正しいことをしている」と信じて疑いません。
アベルにさらわれた子供たちは特殊な寄宿舎に入れられて英才教育を施され、やがてナチスのエリートになってゆくのです。
この設定を借りて、善良な聖女がナチスに騙されて、「ユダヤ人や有色人種の女性たちを、ゲルマン民族のような優れた人種に改造する」ために
それを正義と信じて次々と拉致してゆく、というストーリーにすればいかがですか?
拉致された女性たちは、名無しさんが女王蟻女SSで書かれていたような鑑賞慰安用改造人間(人魚とか猫人間とか)にされて、
ナチス高官たちのなぐさみものにされるようにすれば、悲惨なストーリーになってくれると思いますよ。
女看守ではなくなるけど、ショッカー代理人さんのご趣味を生かしながらリクエストに応えるには最適の方法ではないかと思うので、ちょっと検討してみてはいただけませんか?
658:名無しより愛をこめて
07/05/09 18:29:58 3It9WqJ90
悪女改造が好きな人と、善良な人間の悪堕ち・洗脳が好きな人とは、はっきり別人種なんだから
両者を同時に満足させるのはどだい無理な話だろう
ショッカー代理人氏が後者の人間だと言うのなら、無理して悪女改造の話を書く必要はない
自分が萌えられる素体を、萌えられる改造方法で書いてくれるのが一番だと思う
無理を請うことによって、結果的にSS発表の機会を奪っているのだとしたら、残念なことだ
659:名無しより愛をこめて
07/05/10 12:19:04 aU0goXYVO
ハイレグTバック、イイ!
悪女達のローレグをもっと鋭くしてほしい
660:名無しより愛をこめて
07/05/10 12:27:17 agqDo/gr0
>>648
女怪人というより、悪の女幹部といったふいんき(ry になってるな
まあ、特撮初期においてはショッカー蜂女のようなかたちで元々同居していたものが
時代とともに、グロテスクな着ぐるみ女怪人と、顔出しでセクシーな女幹部の2つに
分離していったのだろうから
蜂女の延長線上に登場する、女幹部のようないでたちのセクシー女怪人というのも
進化の可能性としてはじゅうぶんアリだと思う
661:ショッカー代理人
07/05/10 21:15:24 hChsB0m/0
>>657様
「魔王」ですね。
あの作品は私も拝見しました。
自分が善だと信じての行動が、結果的に悪を利するというのもいいものですよね。
ただ、この場合ですと、何もナチスである必要ないですよね。
ショッカーそのものが、シスターを利用して・・・というのも良さそうです。
少し考えて行きたいですね。
>>658様
ありがとうございます。
蜂女ネタはあらすじを考えた時には、何とかなるかなと思ったんですが、やはり嗜好に合わずに放棄しました。
自分が書いて楽しくなければ、貴重な時間を割いて読んで下さる方が楽しいはずがないですもんね。
やはり自分の嗜好に合った、書いて楽しい作品を作ろうと思います。
いま少しお時間を下さいませ。
662:名無しより愛をこめて
07/05/10 21:23:45 FfjBgH6e0
ショッカー代理人さん、頑張れ!
女王蟻女の作者さんに負けないような痛快で邪悪なSSを期待しています
個人的には女性怪人の枠にこだわらず、既存の男性怪人を女性化してSS化して
くれた方が、話に広がりが出て面白いと思う。キノコモルグみたいに
あるいは「綾小路律子物語」とか「マヤ物語」とか
663:名無しより愛をこめて
07/05/10 23:10:08 yKqDmnCq0
>>661
ショッカーがシスターを騙して改造する話をきぼん
聖母マリアの象徴がユリだからユリ女なんてのがいいな。百合展開もきぼん
ユリは実は毒草らしいから、ショッカーが怪人の素材に使ってもおかしくないと思う
664:名無しより愛をこめて
07/05/11 01:44:50 hQgus8q60
若い女装美女をショッカーの女戦闘員みたいなコスチュームの戦闘員に改造するってのはこのスレではあり?
665:名無しより愛をこめて
07/05/11 05:11:23 d328CY5B0
>>664
矢木沢まりのBlogでも見てろ。若いかどうか、美女かどうかは疑問だがw
666:ショッカー代理人さん、頑張れ!
07/05/11 08:10:01 fV6gPSfm0
SSSSの投下のおかげで、このスレも久しぶりに盛り上がってきた。
この火を消してはいけない。
ショッカー代理人さん、ぜひSSを投下して!
きつい言い方をすれば、それが常連さんの仕事でもあると思う。
667:名無しより愛をこめて
07/05/13 12:31:40 4tuEY9zy0
>>664
女装の2文字が余計だ。却下
668:名無しより愛をこめて
07/05/13 13:05:48 BP/64dD50
>>667
でも逆に「男装の麗人を男戦闘員(風)に改造とか、男怪人(風)に改造する」のは(・∀・)イイ! と思うぞ
「俺はショッカーの刺客、蜘蛛男だ!(だが実は女)」とか
「私の名は、仮面ライダーを抹殺するために造られた、蟷螂男!(だが実は女)」とか
男怪人と同様のデザインで、本人もすっかり男のつもりだけど、乳がある。尻もデカい。っての
669:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:30:01 zNe7P72S0
皆さまお久しぶりです。先日このスレに、女王蟻女のSSを投下した者です。
>>644さま
おっしゃられることはもっともだと思います。けれどもわたし自身が、一気に読み切ってしまわないと満足
できないたちなのです。申し訳ありませんが、どうか私の流儀にお付き合い下さいませ。
>>648さま
ありがとうございます。自分の設定で他の方が別の作品を生み出すなんて、とても不思議な気持ちです。
さて、先日>>632さまのカキコに触発されて執筆を試みた「競泳水着女子高生のクラゲダール改造SS」ですが、
代休を利用して一気に書き上げてみました。当初は前回の女王蟻女のSSくらいの長さに抑えるつもりでした。
ところが書いているうちに、わたし自身がどんどん主人公に感情移入してしまい、この子のためにあれも
書かなきゃ、これも書かなきゃ、と思い始めて、気がついたら2倍近い長さになってしまっていました。
BeeFさんの長編並みの長さです。でも中身は比べようもなく薄いです。トホホ(><。。。
しかも中盤に、意味もなくエロ展開があります。悩んだのですが、どうしても切ってしまうことができません
でした。両端にマークをつけてありますので、改造SSに直接的エロなど不要!と思われる方はどうか飛ばして
読んで下さい。また一部、BeeFさんのSSの設定を流用した部分があります。これも同様に切れませんでした。
BeeFさま、勝手なことをいたしまして本当に申し訳ございませんでした。お許し下さい。m(__)m
それでは。多少なりとお楽しみいただければ幸いです。
670:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:30:18 zNe7P72S0
ここは世界征服を計画する、秘密組織ショッカーの秘密基地。地下深くに設けられた実験室でいま、中近東
支部から赴任した大幹部ゾル大佐の指揮のもと、血も凍るような恐ろしい人体実験が行われようとしていた。
「や、やめろ! やめてくれ!やめろォ!」
人間がすっぽり収まる巨大なガラス貼りのカプセルの中に、建設作業員らしき屈強な男が縛られている。
カプセルの周囲には黄色と黒の電線を巻きつけた巨大なコイルが幾つも並び、時折り放電の火花を散らしている。
「・・・予備注射、完了。心臓保護電極のセットも終了しました。」
カプセルの周囲で奇怪な装置を操作していた、全身タイツの上から白衣をまとった不気味なマスクの男たちの
ひとりが、隻眼に鋭い酷薄そうな眼光をたくわえた、カイゼルひげに軍服の男に報告した。
「よし。ではこれより、改造電気人間の適性テストを行う。このテストに耐えられた者に改造手術を施し、
政府要人暗殺用の電気人間に仕立てるのだ。まずは、通常の人間の限界と言われる、交流300ボルトからだ。」
ゾル大佐の指令にマスクの男たちはうなずき、機械のスイッチを入れ、ダイヤルをひねった。
「・・・う、うわああああッ!!」
キーーーン、というカン高い音が部屋に響き、カプセルに縛られた男の身体に電流が流された。
男は目を剥き出し、身体はビクビクと激しく痙攣する。
「うむ。この程度なら耐えられるようだな。よし。続いて1000ボルトまで徐々に電圧を上げてゆけ。電気人間に
改造するためには、最終的に5000ボルトもの高電圧に耐えられる身体を持っていることが必要なのだ。」
671:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:30:36 zNe7P72S0
ダイヤルがさらにゆっくりと回された。カン高い高周波音はさらに大きくなり、コイルの先端から火花が散った。
「・・・ぐわあああ!!・・・・ぎぃえええッ!!」
縛られた男の痙攣はさらに激しくなり、口から泡を吹き、そり返った身体がカプセルの中をガクンガクンと跳ねた。
「よし。2000ボルトだ。」
「・・・ぐヴぁアアアッ!! ぐヴぉオオオッ!! ・・・・うぐ、ぐ、ぐぎゃあああああッ!!」
男の目や口から、火花がバチバチと吹き出した。やがて、断末魔の悲鳴を上げ、男の身体はピンとそり返ったまま
動かなくなった。右目が眼窩から飛び出し、パチンとはじけてドロッとした液体が流れだした。
「・・・キャアアアアッ!!」
女の悲鳴が部屋にこだました。部屋の片隅には、両手両足を鎖で縛られた何人もの男女が固まって震えていた。
「くそッ! 失敗か。わずか2000ボルトで死ぬとはな。まあよい! 被検体を交換しろ! 次は・・・お前の番だ!!」
ゾル大佐に指名されたのは、OLらしき若い女だった。
「い、いやアアアアッ!!」
激しく抵抗する女を、黒いマスクの戦闘員が引っ立ててゆき、カプセルに寝かせて両手両足を拘束した。
「やめて!! やめて下さい!! やめてェッ!!」女は泣きじゃくり、拘束された手足をバタつかせて必死に抵抗した。
「・・・まずは、予備注射からだ。」
白衣の男が、女の二の腕をまくり上げ、巨大な注射針を突き刺した。哀れな女の悲鳴がアジトにこだました。
672:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:31:09 zNe7P72S0
《どうしたことだ、ゾル大佐!! 貴様の提案した政府要人暗殺計画。肝心の暗殺用電気人間の製造が、一向に
進んでいないそうではないか!!》
アジト司令室の巨大な鷲のエンブレムが明滅し、地獄の底から聞こえてくるような威圧的な声が響いた。
神妙な面持ちでそれを聞いているのは、ゾル大佐ともうひとり、禿鷲のように痩せた眼光の鋭い長身の男。
戦闘員と同じ白の全身タイツの上から白衣を着ているところを見ると、ショッカーの科学者らしい。
「今しばらくの猶予を、大首領(ボス)!」ゾル大佐はエンブレムに向けてナチス式の敬礼をしながら弁明した。
「確かに無差別に捕らえた50名余りの男女による、適性テストはすべて失敗に終わっております。ですが、
このテストを通して、人間の高電圧耐性について多くの事実が判明いたしました。詳しいことは、ここにいる
ドクトル・アルブレヒト・ガイエルより説明いたします。」
ガイエル博士と呼ばれた痩せた陰気な男が歩み出て、鷲のエンブレムに向かって説明を始めた。
「大首領もよくご存じの通り、およそ生き物が持つ殺傷能力の中で、最も威力のあるのは“電撃”です。
デンキウナギが発する850ボルトの電撃は、巨大な水牛すら倒すことが可能です。我がショッカー組織でも、
デンキウナギ、デンキナマズ、シビレエイなどの発電能力を備えた、戦闘用改造人間の開発を目指して、
ずっと研究を重ねておりました。ですが人間をベースにしている関係上、どれだけ改造技術をアップしても
素体が耐えられる電圧には限界があり、デンキウナギの改造人間を造れる目処はまだ立っておりません。
現在のところ、いかなる改造人間と言えども、5万ボルト以上の電圧に耐えることは不可能なのです。
そこでとりあえず戦闘能力は度外視し、蓄えた電流を一度に放出するだけの暗殺用電気人間の製造を、今回は
優先させたというわけです。」
《そんなことはわかっておる! なぜ、その電気人間の製造がうまくゆかないのだ!?》
「はい大首領。通常の人間を素体に用いる限り、例え単なる暗殺用電気人間であっても、その実現は不可能に
近いというのが、我々研究班の出した結論です。」
673:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:31:31 zNe7P72S0
《愚か者!! そのような泣き言が、このショッカーで通用すると思っておるのか!! 役立たずどもめ! 今すぐ
お前たちは全員死刑だ!!》
「お待ち下さい大首領!! 私は“通常の人間ならば”と申し上げたのです。多くの素体を研究する中で、我々は
人間の中にもデンキウナギなどとも共通する、耐電遺伝子を持つ者が存在することを確信するに至リました。
この遺伝子を強く受け継いだ者を探し出し、改造すれば、暗殺用電気人間はおろか、電撃能力を持った強力な
改造人間の製造すら可能になるでしょう。」
「お聞きの通り、」ゾル大佐が話を引き取った。「目下ショッカーのコンピュータが全力を上げて、高電圧に
耐えられる耐電遺伝子を持った候補者の絞り込みを行っているところです。その結果が出るまで大首領、
今しばらくのご猶予を!」
《いいだろう。いま一度お前たちにチャンスを与えよう!》
「はッ!!」ゾル大佐とガイエル博士は、エンブレムに深く敬礼した。
その時、一人の戦闘員が一枚のデータディスクを持って司令室に入室した。
「ゾル大佐殿!! コンピュータが求めていた人材の情報をキャッチいたしました。」
「よろしい。見せてみろ。」「イーッ!」
戦闘員はディスクを再生装置にセットした。司令室の巨大なディスプレイに映像が写し出される。
「マイクロフィルムに残されていた、今から11年前の地方新聞の記事です。K県滑磯郡鷲ヶ崎村で催された
納涼花火大会において、クレーンの落下により高圧線が切断され、直下にいた22名が死亡するという事故が
起こっておりますが、この記事によると、直下にいたにもかかわらず生存した者がおります。近くに住んでいた
当時6歳の娘であり、6600ボルトの高圧線の直撃を受けながら、奇跡的に一命を取り止めたとのことです。」
ゾル大佐とガイエル博士は、顔を見合わせた。
「・・・よし! きっとその娘こそ、耐電遺伝子の持ち主に違いない。さっさとアジトに連行して来るのだ!」
「イーッ!」ゾル大佐の命を受けて、黒マスクの戦闘員たちがアジトから一斉に散っていった。
674:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:31:50 zNe7P72S0
「こーくん! もう朝だゾ! さあ起きろ~ッ!」
布団を頭から被って眠りをむさぼっている少年の枕元で、セーラー服の少女が大声を上げた。
「この寝ぼすけめ、さっさと起きろ~ッ!」
それは快活で利発そうな長身の少女。短く切り揃えた髪のせいか、隣り町の県立高校の制服を着ていなければ、
少年のように見えなくもない。だが悪戯っぽく笑うその顔は、大きな目が印象的なとびきりの美少女だ。
ミニスカートから覗く、白のオーバーニーソックスに包まれたひきしまった長い脚、そしてセーラー服に窮屈
そうに収まった豊満な胸も、ボーイッシュな雰囲気とはうらはらに、少女の女としての魅力を存分に伝えている。
心地よい眠りを妨げられ、少年は不機嫌な寝ぼけ面を、布団から覗かせた。まだ10歳くらいの小学生だ。
「・・・何だよ、まや姉ぇ・・・なんだよ、まだ5時半じゃんかよ・・・」
時計の針を不機嫌そうに確認した少年は、再び布団の中にモゾモゾと顔をうずめた。
「そ~ら、いつまで寝てる! 起きないとぉ、こうだゾ!」
少女は少年が眠っているベッドの上に飛び乗り、頭から被った布団ごと少年をギューッと抱きしめた。
「・・・ぶはァッ!・・・やめろよまや姉! く、苦しいじゃんか!」
少年が布団から顔を出すと、少女は悪戯っぽい笑みを浮かべて、今度は少年の頭を自分の胸にわざと押しつけ
ながら両腕で緊く締めあげる。
「そ~ら、そ~ら、早く起きろ~!」
少女の豊満な乳房の生々しいプニプニした感触に、少年は思わず真っ赤になって少女を突き飛ばした。
「やめろよ、まや姉! おまえ、恥ずかしくねえのかよ!」
赤くなった少年は息を荒くして目をふせつつ、年上の少女のはち切れんばかりの胸元をチラリと盗み見た。
675:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:32:07 zNe7P72S0
「ふ~ん。こーくんも女のコのことが気になるんだ。」少女は誇示するかのようにわざと胸を張った。
「バ、バカ言うなって!」少年は顔を真っ赤にしながら、いまいましげに舌を打った。
「だいたいおまえ、朝練に行かなくていいのかよ。水泳部は着替えの時間がいるから練習の時間が足りなくて
大変だって、言ってたじゃんか!」
「もーんだいナッシング! 今日のボクは準備万端だからね。・・・ほらっ。ジャーン!!」
少女は両手でスカートの両端をつまんで、腰まで堂々とめくり上げた。下着の代わりに少女が身に着けていたのは、
ハイレグの競泳用水着であった。盛り上がった股間や、引き締まった腹に浮かび出る愛らしいおへそのくぼみが、
恥じらいもなく露わになり、少年をさらにドギマギとさせた。
「ゲッ! もう水着着てんのか!? おまえ、小学生かよォ!」
少女の名は鮎川麻耶。県立滑磯高校の2年生。訳あって、今は叔母である川本家にやっかいになっている。
少年の名は川本浩太。鷲ヶ崎小学校5年1組の悪戯坊主だ。7歳違いの麻耶とは生まれた時から一緒で
姉弟のように育てられてきた。だが最近は、従姉の度を過ぎたスキンシップ攻勢の前に戸惑う毎日だ。
だいたい5年生ともなれば、成長の早い女子は既に胸がふくらみ、ジュニアブラを着用している者もいる。
クラスの男子の間でも、あの娘の胸が大きい、あの娘がとうとうブラを着けたらしい、といったヒソヒソ話が
囁かれるようになっていた。そんなお年頃の浩太少年には、美しい従姉の開けっぴろげな挑発はあまりにも
刺激が強過ぎた。
「麻耶ちゃーん。早くしないとバスに間に合わないわよ。」
「今行くよ、叔母さん! ・・・こーくん、クラスの女のコには優しくしないと、駄目だゾ!」
「・・・もう!! いいから早く行けよ!!」
従弟のふくれっ面を背に、麻耶はクスクス笑いながら食堂に向かって階段を降りていった。
676:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:32:28 zNe7P72S0
麻耶たちが住んでいるK県滑磯郡鷲ヶ崎村は、特に観光資源もない小さな漁村である。最近は漁獲高も減り、
前知事が強引に誘致した原発の落とす金によって、かろうじて村の財政が成り立っている。
原発の是非については、今でも村の世論は二分している。特に、11年前に起こった送電線落下という不幸な
事故で家族を失った者たちの痛みと悲しみは、今もまだ癒えてはいない。
漁協に勤めていた麻耶の両親も、その事故の犠牲者であった。目の前で一瞬にして両親を失った6歳の麻耶は、
父の年の離れた妹である川本ふみえの元に引き取られ、川本家の一員として育てられることになった。ふみえの
夫である川本剛史もその事故で足を負傷し、漁船を降りなければならなくなった被害者のひとりである。現在は
補償を兼ねて、原発の変電施設で働いている。そんな複雑な事情もあり、川本家では事故の話は今もタブーである。
「叔母さん、行ってきま~す!!」
「麻耶ちゃん、いくらバスに間に合いそうにないからって、この前みたいに走ってる漁協のトラックに飛び
乗ったらダメよ。」
「わかってるって。いくらボクでも、あんな危険なことはもうしないから。」
麻耶の父方の叔母・川本ふみえは27歳。活動的な麻耶とは対照的に、柔らかなウェーブヘアーが魅力的な
おっとりした美人だ。10歳の浩太少年の母親にしてはやけに年が若いが、それも11年前の事故に遠因がある。
たった一人の身寄りである兄・鮎川健一を事故で失ったふみえは、高校を中退して幼い姪を引き取って育てる
覚悟を決めたが、こんな田舎では16歳の娘に、そうそう働き口があるはずもなかった。そんな折、同じく事故で
人生を変えられた川本剛史に見初められて求婚され、めでたく16歳の若さで人妻となったのだ。
姪の麻耶を無事に育てるためには、何よりもしっかりした家庭が必要だと二人で判断したためであった。
姪の麻耶同様、ふみえも小さな漁村で埋もれさせるには惜しい美貌の持ち主だ。しかも95-60-93という
魅惑のボディライン。だが何より彼女は一人の女である前に、家庭を大切にする良き妻であり、良き母であった。
677:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:32:46 zNe7P72S0
麻耶が通う県立滑磯高校は、鷲ヶ崎村の隣、滑磯町にある。バスで1時間の距離であり、1日5往復しか便が
ないため、麻耶の朝はいつも、バス停までの登り阪を必死でダッシュするトレーニングの場と化している。
麻耶は中学以来、ずっと水泳部に所属していた。昨年は高校1年にして同校のエースとして400m自由形に
出場し、大会記録を出したほどの好選手だ。朝7時から始まる練習もずっと欠かしたことがない。
そんな麻耶にも、最近大きな悩みがあった。中学まではボーイッシュな性格にふさわしいスレンダーな体形
だったのが、ここ1年の間にみるみる胸が大きくなり、そのせいでタイムが目に見えて落ちてきているのだ。
15歳の時にB65だったブラのサイズは、今ではF65だ。飛び込みの際に胸を打つこともある。
叔母のふみえの、はちきれそうな胸を見ても、自分が巨乳の遺伝子を受け継いでいることは間違いない。
顧問の久保先生は「女の子だもの。あきらめるしかないわ」と言うのだが、悔しくて仕方がない。
麻耶は子どもの頃から、女の子らしい遊びにはあまり興味がなく、女友達もクラブ関係の数人しかおらず、
もちろん恋愛にも無頓着という、いわゆる「男おんな」な性格だった。一人称の「ボク」も気に入って使っている。
身体がどんどん女らしくなってゆくのに、精神がそれについていかないのが、我ながら歯がゆくてならない。
最近色気付いてきた従弟の浩太を、過剰なセックスアピールでからかうようになったのは、そのうっぷんを
晴らすためかも知れない。
今も、停留所に向かって全力で駆けながら、競泳用水着に包まれた胸がわっさわっさと揺れて痛くて仕方がない。
「あーあ。子供の頃に戻れたらなァ・・・」麻耶は嘆息した。
678:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:33:06 zNe7P72S0
その日の夕刻遅く。下校時間が過ぎ人気の無くなった高校の室内プールで、麻耶は憑かれたように泳いでいた。
100m自由形のタイムが、ついに1分台にまで落ち込んでしまったのだ。55秒フラットの記録を持つ麻耶に
とって、これは堪えがたい屈辱だった。部員がみな帰宅した後も、麻耶はひとり残り、疲れなど忘れたかの
ように幾度もターンを繰り返した。
「・・・クソっ! なんでボクは女なんだろう・・・」
麻耶は歯噛みし、何かを払い除けるかのように首を振って、再びプールサイドの壁を蹴った。
必死で水を掻きながら、麻耶は自分の胸の谷間を流れる水流が渦を作りブレーキになっているらしいことを
呪わしく感じ取っていた。水を掻けども掻けども、水の渦が自分の周囲を取り巻き、自分の速度を奪ってゆく。
『・・・ちくしょう!! なんでこんなにブレーキがかかるんだよ!!・・・』
気のせいか、足元にまで渦がまとわりつき、自分を前に進ませまいとしているように思えるではないか。
・・・いや、気のせいではない。確かに足に、渦のような水流がまとわりついている。
『・・・な、何だよ、これ!?』
麻耶は必死で前に進もうとした。だが水の渦は足ばかりでなく、自分の腰をも包み込み、彼女の身体を後方に
引きずってゆくではないか。
『・・・何これ!? 何よこれ!? おかしいよ絶対!? 身体が・・・前に・・・前に進まないッ!』
679:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:33:26 zNe7P72S0
螺旋状の水の渦は、ついに麻耶の身体全体を包み込んだ。身体が渦に巻き込まれてくるくるスピンし始めた。
すさまじい力で身体が後方へ、それも水中奥深くへ、どんどん引きずり込まれてゆく。
「・・・ぷはァ!!」麻耶は必死で水面に顔を出し、腕を伸ばして何か手の届くものにすがろうとした。
「・・誰・・か! 誰か・・・!! 助・・・け・・・!!・・・うぷッ・・・!」
必死で声を上げたが、もちろん放課後の日の暮れたプールには誰もいるはずがない。
『・・・い、いやぁあああああ・・・・!!!』
麻耶の身体は再び水中に引き込まれた。渦に包まれて回転しながら、プールの底に突然現われた暗い穴の中に
一目散に吸い込まれてゆく。視界が真っ暗になり、麻耶の意識はだんだん遠くなり・・・そして、途切れた。
水泳部のホープ、鮎川麻耶の突然の失踪は、現場検証をした刑事たちにも大きな謎を呼んだ。
彼女の制服はまだ更衣室に残っており、プールは内側から固く施錠されていた。泳いでる途中、突然どこかに
消えてしまったとしか考えられなかった。
行方を捜す手掛かりなどもちろんどこにもなく、警察も学校も、ただただ途方に暮れるばかりであった。
680:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:33:44 zNe7P72S0
麻耶が目を覚ました場所、そこは学校ではなかった。
「・・・え?・・・どこ? ・・・ここは、どこなの?」
身体を起こそうとしたが、手足が縛られているのか動かない。麻耶は驚いて、自分の状態を確かめた。
麻耶は、競泳用水着をきたまま、かまぼこ状の巨大なガラスケースに覆われた、円形の台の上に寝かされていた。
手足は鎖のようなもので緊く固定されていて、麻耶の力ではびくともしない。
「・・・何、何なのこれ! なんでボクが、縛られてるの!?」
その時、覆面レスラーのような奇怪なマスクを被った顔が幾つも、ガラスケースの中を一斉に覗き込んだ。
「キャアアッ!!」麻耶は恐怖に思わず叫んだ。
「・・・気がついたようだな、娘!」
軍服に隻眼の恐ろしげな男が、鞭を小刻みに振りながら、ガラスケースの麻耶に近づいてくる。
「貴様はショッカーによって選ばれた、貴重な被検体だ。今から耐電テストを受けてもらう。」
「・・・ショ・・・ッカー?・・」
「世界制覇を目的とする革命集団だ。テストに合格すれば貴様も改造手術を受け、我が軍団の一員となるのだ。」
何? いったい何を言っているのこの男は!? 世界制覇? 改造手術? そしてボクが、その仲間に!?
「・・・嫌だ! 嫌ったら嫌だ! ボクは決して、お前たちの仲間になんかなんない!!」
「うるさい娘! 貴様には選ぶ権利など無いのだ。ガイエル博士、さあやれ!」
禿鷲のような男はうなずき、麻耶が入れられたガラスのカプセルに近づいて、彼女の腕を掴んで巨大な注射器の
針をプスッ、と突きたてた。「・・・痛ッ!」
「これは予備注射だ。電気ショックによる急性心不全を最小限に抑える。」
博士は再び装置の元に戻り、ゾル大佐に目くばせしてから機械のスイッチを入れ、ダイヤルをひねった。
681:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:34:06 zNe7P72S0
キーーーン、というカン高い音が部屋に響き、麻耶の周囲に立ち並んでいた、コイルの群れが放電を始めた。
それとともに、麻耶の身体を貫いて、電気の激しいショックが駆け巡った。
「う、うわああああッ!!」麻耶の身体が、ビクビクと痙攣を始めた。
「現在300ボルト。これよリ徐々に、電圧を上げてゆきます。」
ガイエル博士は、装置の大きなダイヤルに右手をかけ、それをゆっくりと回し始めた。
麻耶の身体を貫くショックは、さらに激しく、堪えがたい痛みを伴ったものになってゆく。
「う、わわわわわ・・・・アアアアアアッ・・・・イヤあああああッ!!」
やめて! 早くこの拷問を止めて! 麻耶は必死に叫ぼうとするが、舌が痙攣して声がまったく出ない。
「現在、1000ボルト・・・・・2000ボルト・・・・3000ボルト・・・・」
部屋に響くキーーーン、という音が堪えがたいほどに大きくなり、コイルが激しく火花を吹き上げる。
麻耶の身体は大の字に縛られたまま、ガクン、ガクンと飛び跳ねるように実験台の上で激しい痙攣を繰り返した。
「・・・・4000ボルト・・・・5000ボルト! 大佐殿! ついに5000ボルトを突破いたしました!!」
「よし。まだ被検体には余裕があるようだ。注意を払いながら、もう少し電圧を上げてゆけ!!」
ゾル大佐もガイエル博士も、白覆面の戦闘員たちも、みな興奮した表情だ。無理もない。今までどんな被検体も
電圧が4000ボルトに達する前に絶命したのだから。
麻耶の口から、真っ白な泡が吹き出した。失禁したのか、競泳用水着の股間がみるみる濡れて水たまりができる。
「・・・・イヤイヤイヤイヤあああああッ!! うわうわうわああああああッ!!」
「・・・6000ボルト・・・6600ボルト! 送電線の電圧を突破しました! 事故の時に彼女が耐えた電圧です!」
682:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:34:26 zNe7P72S0
嵐のように掻き乱されている麻耶の脳裏に、忘れていた忌まわしい記憶がフラッシュバックのようにこだました。
6歳の時の花火大会。父親の肩に乗せられて眺めた大輪の打ち上げ花火。そして突然落ちてきた火の柱。
轟く爆音。つんざく悲鳴。目の前が真っ黄色になり、赤や青やいろんな光が交錯して何もわからなくなったこと。
気がつけば、周囲を包む白い蒸気。髪が焼けるような嫌な匂い。焼けただれた人々が水を求める力ないうめき。
地獄の底からただ一人生還した、忘れたくて忘れたくて無理やり記憶の底に封じ込めてきた悪夢の思い出が、
いま麻耶の脳裏にありありと甦り、彼女を肉体的、精神的に激しい恐怖で苛んでいた。
「・・・・8000ボルト!・・・・9000ボルトを超えました!」
麻耶の口から、激しい火花が吹き出した。全身が硬直し、顔面は表情を失い引きつったまま痙攣している。
「イヤあああああッ!! イヤあああああッ!! イヤあああああッ!! アアッ!! アアッ!! アアアアアアアッ!!!」
「・・・・10000ボルト、突破!!」
「もうよい!! それ以上は危険だ! 実験を停止しろ!!」
ガイエル博士がダイヤルを一気に絞り、キーンという高周波音が低く小さくなった。コイルの火花も治まった。
麻耶の硬直が解け、そり返った身体がガクンと実験台の上に落下した。
うつろな表情で口を呆然と開けたまま、麻耶はピクリとも動かなかった。だがピクピク痙攣する胸の動きが、
彼女の息がまだ続いていることを示している。
シュウウウと湯気が上がり、麻耶のまとっていた競泳用水着の肩ひもがブチッ!とはじけ飛んだ。生地が電圧に
耐えられなかったらしい。87センチの豊満な乳房が、ぷるん、と露わになった。
「・・・素晴らしい! 実に素晴らしい被検体だ!」ゾル大佐が興奮したおももちで、実験台に近寄った。
「電気人間に必要な5000ボルトの電圧を、2倍も上回るなんて! これなら、電気人間としても最高の性能を
発揮してくれるだろう。よし。さっそくこの娘を手術室に運び、暗殺用電気人間に改造しろ!」
683:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:34:50 zNe7P72S0
「お待ち下さい、ゾル大佐!」ガイエル博士が口をはさんだ。
「この娘ほどの逸材であれば、電気人間ではなく、電撃を武器とするショッカー初の改造人間に仕立てることも
不可能ではありません。しばらく私にお預け下さい。デンキウナギか、デンキナマズか、とにかく電撃が武器の
立派な改造人間に仕立ててご覧に入れましょう。」
「・・・改造人間!? ・・・この娘がか?」
ゾル大佐はわすかに眉をひそめた。別にゾル大佐は男尊女卑の差別主義者ではない。むしろ合理主義者らしく
適材適所という考えの持ち主で、現に中近東支部に赴任していた時は、20代の白人やアラブ人の美女を素体に
クジャク女、ケシ女、ヤマネコ女など6体もの女性改造人間を作り、石油利権で肥え太った大富豪たちを
篭絡する破壊工作に従事させていたほどだ。
だが17歳の麻耶は、改造人間の素体としてはまだまだ若すぎるようにゾル大佐の目には映った。過去の
改造人間はいずれも、成長の止まった20代の若者を素体にするのが通例だったからだ。
「大丈夫ですゾル大佐。必ずやこの私が、この娘を過去最高の改造人間に仕上げてご覧に入れます。」
ガイエル博士は、そう言って禿鷲のような顔にニヤリ、と醜悪な笑みを浮かべた。
ショッカーの改造手術室に運ばれて、麻耶は、3日3晩のあいだ改造手術を施された。
コンピュータが麻耶に適合する生物として選んだのは、なんと電気クラゲであった。もちろんデンキウナギなど
とは異なり、電気クラゲに刺された時のショックは刺胞という毒針によるものであって、電撃とは関係がない。
だが塩水が身体の90%を占めるという電導率の高さ、全身がゼラチン質であることによる組織の耐電性、
そして戦闘用怪人として理想的な、衝撃を吸収する軟体ボディなどは、ショッカー初の電撃怪人の素材として
このうえなくふさわしいものであった。その特性を120%活かすために、ガイエル博士たち改造手術班は
機械改造を伴わない、純粋な生体改造のみの技術で麻耶をクラゲ女に改造しようと考えたのだ。
684:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:35:12 zNe7P72S0
ショッカー中近東支部とは異なり、日本支部には女性改造人間の前例はわずか1例しかなかった。大幹部・
死神博士が直々に改造した、ショッカー全組織を通して初の女性改造人間、蜂女がそれである。
蜂女の改造は、蜂の生体組織を全身に移植する生体改造と、さらにそれをサイボーグ化する機械改造との、
二段構えで行われた。素体となったのは、騙されて連れて来られた、23歳の美貌の生化学研究者であった。
天才をうたわれた改造手術の専門家・死神博士が全精力を傾けて改造しただけあって、蜂女は女性ならではの
ボディと能力を生かした、会心の出来栄えに仕上がった。だが死神博士はそれ以降、女性素体の否定派となり、
二度と女性を改造しようとはしていない。それはいったい何故だったのか。
そもそもセックスアピールを武器とする特殊用途の改造人間でもない限り、男性の代わりにわざわざ女性を
改造することのメリットはない。むしろボディの小ささ、改造できる筋肉の非力さが災いして、内蔵できる
人工筋肉の量や武装の数が制限されてしまうため、女性改造人間の戦闘能力は男性改造人間に比べて、
大きく劣るのが当然のなりゆきであった。
女性戦闘員が組織の黎明期に量産されたにもかかわらず、その後放擲されたのも、同じ理由からであった。
ガイエル博士らはそれを逆手に取り、機械改造を行わないことによって女性改造のデメリットを相殺しようと
考えたのだ。野生生物の強さと身体の大きさが必ずしも比例してはいないことでもわかる通り、生体改造のみ
であれば、ボディが小さく体重の軽い女性が不利になるとは限らない。むしろ重量の軽さが身軽さに通じる。
同じ研究者として死神博士に対し敵愾心を燃やすガイエル博士は、麻耶を素体として、全ショッカー組織に
とっても初めての例となる、純粋な生体改造のみによる改造人間・クラゲ女の製造に着手したのであった。
685:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:35:32 zNe7P72S0
電気耐性テストによって意識を失ったまま、麻耶は改造手術室の円形の手術台に、大の字に身体を拘束された。
電気ショックでボロボロになっていた競泳用水着が、白覆面の戦闘員たちによって、丁寧に取り除けられた。
水泳選手らしい引き締まった肉体、細くくびれた腰、長いしなやかな脚、そして豊満な乳房。いずれをとっても
地方の一女子高校生とは思えない見事な肉体美であった。しどけなく広げられた両脚のつけ根には、柔らかい
春草に彩られて、ピンク色の肉の襞で覆われた秘裂が真っ赤な大輪の花を咲かせていた。電気ショックが
まだ残っているのせいか、時折ヒク、ヒクと痙攣しては、孔からトロリとした液体をにじみ垂らしている。
戦闘員が、麻耶の顔に気付けスプレーをシュッ!と噴霧した。麻耶は悪夢にうなされているかのように
朦朧とした意識で顔をしかめながら何度も身体をねじり、そして、疲労困憊した表情で目を覚ました。
「・・・ここは!? ・・・ボクは、ボクは一体、どうなったの・・・?」
「ここはショッカーの改造手術室。鮎川麻耶、よくぞ電気ショックの試験に耐えた。お前は今からここで
改造手術を受け、電撃能力を持った改造人間に生まれ変わるのだ!」
禿鷲のような顔の男が、冷たい声で麻耶に引導を渡した。
改造人間。その言葉は麻耶も知っていた。子供の頃TVの洋画劇場で、邪悪な博士に誘拐された美しい女性が
醜悪な怪物に改造されてしまうシーンを、何度か見たことがあったからだ。布団に潜り込んで震えながらも、
麻耶はそれらのシーンから目を離すことができなかった。
だがまさか自分が、その哀れな女性たちと同じ目に合うだなんて、今の今まで考えたことすらなかった。
「・・・やだッ! やめて!! やめてよォッ!!・・・嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だッ!! 改造人間なんて、絶対イヤだッ!!」
麻耶は必死で、拘束から逃れようと虚しい抵抗を試みた。だが、どれだけ暴れても拘束はびくともしなかった。
686:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:35:49 zNe7P72S0
気丈な少女が、とうとう声を上げて泣き始めた。
「・・・イヤだァァァァッ・・・改造人間なんて・・・イヤだァァァァァァッ・・・ボクは・・・ボクは・・・」
激しく泣きじゃくり嗚咽する麻耶に構わず、戦闘員の一人が麻耶の腰を持ち上げ、かたちの良い引き締まった
尻たぶを開いて、ローションのようなものが塗られた指を、肛門に強引に押し込んだ。
「・・・あッ!!」あまりの恥ずかしさに、麻耶の嗚咽が一瞬止まった。
戦闘員は構わずに、太さ3センチほどのノズルを取り上げ、麻耶の肛門にギリギリと強引にねじ込んでゆく。
「やめて!! そこはやめてっ!! やめてってば!!・・・・い、いや、イヤああああッ!!」
戦闘員が、ノズルにつながれた装置のスイッチを入れた。ぐおんぐおんぐおんという鈍い音が響き、ノズルは
勢いよく、麻耶の消化器内に残された食物をズブズブと外に吸引してゆく。凄まじい不快感が麻耶を襲った。
数分後、ようやく肛門からノズルを引き抜かれ、麻耶はぐったりとなった。
麻耶の頭は、すっかりパニックになっていた。ただただ、この辱めから一刻も早く解放されることを望んだ。
『どうして・・・どうしてボクがこんな目に合わなきゃならないんだ!? ・・・誰か・・・誰か助けて!』
だがそんな麻耶の願いを無視するかのように、さらなる地獄が彼女を待ち構えていた。
別の戦闘員が、刷毛のようなもので麻耶の全身に、刺激性のある真っ青な液体を塗り始めたのだ。
「・・・むッ・・・うぷッ・・・・あ・・あ・・やだ・・・・やだぁ!!」
青い液体が塗られた場所はカーッ!と火照るように熱くなり、ヒリヒリした不快な感覚で麻耶を苛み始めた。
「・・・ああッ! ・・・イヤっ・・・・何これ・・・気持ち悪い・・・あ・・あ・・・・」
乳房の上、へその上、そして女の大切な部分に至るまで、液体はたっぷりと塗り込められた。顔面すら例外では
なかった。背中を塗るときには、塗りやすいよう手術台がうまい具合にスライドして背面が露出した。
687:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:37:15 Uld6kJVA0
全身に液体を塗り終わると、今度は複数の戦闘員が、光線銃のようなものを手術台の周囲に設置した。
「遺伝子活性化光線、照射!」
光線銃から一斉に、まばゆい光線が放たれて、麻耶の全身を包み込んだ。
「うわーーッ!! いやッ!! ・・・・ああ・・・・うわあああ・・・・うああああああ・・・・いやっ、いやぁっ」
全身の細胞を激しくこね繰り回されるような、奇妙な不快感が麻耶の全身を壮絶に襲った。
「・・・やめてぇ・・・・やめてよぉ・・・・やだぁ・・・・やだぁ・・・・いやだよぉ・・・」
光線が照射されたのはたった10分程度のことであったが、麻耶にはそれが、永遠のことのように感じられた。
「よし。いよいよ素体を遺伝子プールの中に漬け込むのだ。」
戦闘員が、今度は白く細い管のようなものを2本、麻耶の鼻から挿入した。
「・・・むン・・・・むッ・・・・ぶはぁ!!」
鼻から挿入された細い管は、気管を通って肺の奥にまで達した。水中でも窒息しないようにするための気道だ。
管の挿入が終わると、戦闘員は機械のスイッチをひねった。手術台の真ん中がいきなり、グイイイイ・・インと
縦に二つに割れ始めた。両手両足を固定されているため、麻耶の身体は割れ目の上に宙吊り状態になってゆく。
「・・・あ・・・何これ?・・・・やだ・・・・やめてよ・・・・うわああああっ」
割れ目の下は、真っ青な液体が満たされた水槽だった。奇妙な匂いを放つ液体がたぷん、たぷんと揺れている。
両手両足の拘束部位を残して、麻耶の身体は完全に宙吊りになった。
688:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:37:33 Uld6kJVA0
いきなり、手足の拘束が外れた。「キャアアッ!!!」
・・・ドボォォん!!
麻耶の身体は、真っ青な液体の中に勢いよく落下した。それと同時に、水槽の蓋になっていた手術台の床が
再びグォォォ・・ォンと閉じてゆく。
『・・・助けて!! ・・・助けて誰か!! ・・・・助けてェ!!』
麻耶は必死で、水面に顔を出そうとした。だが蓋がしっかりと閉じ、水槽が完全に液体で満たされてしまうと
もうどうすることもできなかった。麻耶は液体の中で目を開けようとするが、視界は真っ青で何も見えない。
奇妙な粘性を持った液体の中では、満足に身体を動かすことすらかなわなかった。
ゴボッ・・・ゴボゴボッ・・・。やがて疲れて観念した麻耶の口の中に、痺れるような味の液体が入ってきた。
消化器の中が液体で満ち、抵抗する力がだんだん失われる。
『・・・もう・・・・どうでも・・・いいや・・・・ボクは・・・・もう・・・・ダメなんだ・・・・』
麻耶の力はすっかり抜け、もはや液体の中にたゆたうことしかできなかった。鼻から挿入された管のおかげで
呼吸は困難ではない。すっかり観念した麻耶は、もう何をするのも諦めた。意識が、次第に遠のいていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
液体は、クラゲのDNAを組み込んだ特殊な溶液であった。2日2晩の間、麻耶は遺伝子プールに漬けられた。
遺伝子活性化光線の照射を受け、遺伝子プールに漬けられたことによって、麻耶の全身の細胞に少しずつ、
クラゲの遺伝子が組み込まれていった。最初は彼女の表皮から。そして全身奥深く、隅々に至るまで。
50時間後。遺伝子プールの液体がようやく抜かれ、水槽の底に横たわる麻耶の身体が取り出された。
麻耶の全身は、顔面、そして髪の毛にいたるまで、液体と同じ濃い青い色にすっかり染まっていた。
689:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:37:50 Uld6kJVA0
意識を失ったまま、再び円形の改造手術台に大の字に拘束されて、麻耶は総仕上げとなる組織移植手術を施された。
クラゲの遺伝子を全身に組み込まれたとはいえ、麻耶の内臓組織はまだ人間のものである。それをクラゲの組織と
入れ換えたり融合させたりすることによって、麻耶は初めて完全なクラゲ女として生まれ変わるのだ。
手術台の周囲に、大きめの水槽が幾つも運ばれてきた。水槽の中には、傘の直径が50cmほどの巨大なクラゲが
何匹もたゆたいながら泳いでいた。それはエチゼンクラゲのような、巨大なだけで無害なクラゲなどではない。
ショッカーが海底基地の警護用に作り上げた生物兵器、肉食性の狂暴な電気クラゲを、さらに改良して生まれた
改造素材用の新生物であった。クラゲ女・麻耶の改造用に特別に発注されたものだ。
保護手袋をした戦闘員たちによって水槽から取り出された巨大クラゲが、麻耶のすぐ脇に並べられた。
ここからは科学者戦闘員ではなく、コンピュータ制御のマニュピレータ、即ちロボットアームの出番である。
手術室の天井から、無数のロボットアームが麻耶に向かって降りてきた。ロボットアームは歯医者が使う工具の
ような形状の遺伝子操作光線銃を巧みに使って、麻耶の身体とクラゲを交互に光線で照らし、箸でつまむように
クラゲの組織を麻耶の肉体の中に組み込んでゆく。それは気の遠くなるような作業であった。
だが麻耶の肉体は少しずつ、着実に、人間ではないものへと変えられていった。
全身の筋肉が、蓄電細胞にとって変わられた。人間の脆弱な神経繊維が、導電性の強靱なものへと置き換えられた。
麻耶の人間の骨格はすべて取り除かれ、自分の意思で自由に固さを変えられる、軟体ボディへと変えられた。
首から下の全身の毛はすべて抜け落ち、透明感のあるゼラチン質の皮膚ですっかり覆い尽くされた。
690:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:38:06 Uld6kJVA0
青く半透明のボディは、身体の表層に近い部分は透明に近く、奥に進むほど不透明になっている。よく見ると
ボディを通してクラゲ女としての内臓がうっすらと透けて見える。
麻耶の華奢な両腕の下面に沿って、クラゲのポリプが帯状に移植された。ポリプは白いリング状に口を広げ、
パクパクと絶え間なく蠕動を繰り返している。そして麻耶の手のひらには巨大なクラゲのポリプがまるごと、
ふだんは手のひらに収納され、クラゲ女自身の意志で自由に伸び縮みする触手となるようにして移植された。
麻耶の肉体は、もはや人間とは言えないものに変貌していた。
だがその一方で、ショッカーの科学者たちは女性を改造することの意味を忘れたわけではなかった。
麻耶の見事なプロポーション、B87ーW55-H85というナイスバディは、改造後もそのまま維持された。
むしろ透明感のあるゼラチン質の青い皮膚で覆われた麻耶の新しい肉体は、エロチックな魅力に満ちた蠱惑的
なものに変化していた。全身の性感帯の感度は、人間だった時の数千倍に強化された。
股間の大切な部分は特に時間をかけて、念入りに、念入りに改造された。毛の生えていない、こんもりと
盛り上がった恥丘のまん中には、ヒクヒクと痙攣するスリットがはっきりと確認できる。半透明の青い恥丘の
奥には、ゆっくりと蠕動を繰り返すピンク色の膣組織がうっすら透けて見えている。
頭部にもクラゲの組織が次々と移植されていったが、麻耶の美しい素顔は、人間だった時そのままに残された。
青く染まっていた顔や髪の色も、再び元の自然な色へと調整された。
まる24時間かけて、麻耶の組織改造手術は終了した。改造手術台の上に大の字に寝かされているのは、かつて
鮎川麻耶という人間の少女だった存在、だが今は、クラゲの遺伝子と組織を全身に移植された異形の存在、
美しい女性の顔面とシルエットを持った、ショッカーの新しい改造人間・クラゲ女であった。
691:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:38:23 Uld6kJVA0
突然、スポットライトの光が顔をまるごと照らし出した。
その刺激で、長い、長い悪夢の底から、麻耶の意識は再び現実へと呼び戻された。
「・・・・ん・・・・・んん・・・・・」
まだ意識は朦朧としたままで、自分の置かれた状況がわからない。腕を動かそうとして、麻耶は自分の身体が
椅子のようなものに固く拘束されていることに気が付き、ハッと目を見開いた。
「・・・なに?なに?・・・一体どうなってるの?・・・ボクは・・・・いったい?・・・・」
目を射る強烈な光を避けながら、自分の身体に目をやった麻耶の視界に飛び込んできたのは、透明感のある
真っ青なゼラチン質のボディであった。
それは、どう見ても人間のものではなかった。半透明で、内臓が一部透けて見えてさえいる。
別の生き物のようにぷるんぷるんと震える豊満な胸には、ミズクラゲのようなリング状の模様が浮かび上がり、
水の中をたゆたうように、半透明の乳房の中でゆっくり動いていた。
「・・・・キャアアアッ!!」
麻耶は思わず絶叫した。そして、自分がプールから拉致されて、奇怪なアジトに運ばれたこと、恐ろしい
耐電実験を施されたあげく、手術台の上に運ばれて肉体を改造されていったことを、ありありと思い出していた。
「・・・何!? いったい何なのこの身体!? ボクは・・・ボクの身体は・・・いったい、どうなったの!?」
「お前はもう、人間ではない。改造手術を受けて、ショッカーの改造人間・クラゲ女に生まれ変わったのだ。」
ガイエル博士が、麻耶がいちばん聞きたくなかった真実を冷酷に突きつけた。
麻耶自身にも、とうにわかっていた。自分が人間ではなくなってしまったことが、自分でもはっきりわかるのだ。
そして、堰を切ったように、麻耶は大声で泣き始めた。
「・・・やだあ・・やだやだ・・・ボクを・・ボクを人間に戻して! 元の身体に戻してェ!! ウワアアアアッ!!」
だがどんなに泣き叫んでも、麻耶の改造された瞳からは、涙は一滴もこぼれなかった。その事実に悲しくなり、
麻耶はさらに激しく泣きじゃくった。「・・・帰して!・・・ボクを、家に帰して!」
692:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:38:45 Uld6kJVA0
「無駄だ。お前はもう、普通の人間に戻ることはできない。二度と元の暮らしに戻ることはできないのだ。
これからお前はショッカーの改造人間として、ショッカー組織のために生きるしかないのだ。」
ガイエル博士は冷たい声でそう告げると、顎をしゃくって後ろにいた戦闘員たちに合図をした。
「イーッ!」黒覆面の戦闘員たちが、台車に乗せた水槽をガラガラと運んで来た。
水槽の中には、傘のさしわたし50cmほどの、巨大なクラゲが一匹ゆらゆらと泳いでいた。透明のボディに、
赤と青の毒々しい対称形の模様が浮かび上がった、いかにも毒クラゲという感じの禍々しい生物であった。
「よく聞け、クラゲ女。この水槽のクラゲはお前のために特別に開発された、お前のオプションパーツだ。
このクラゲとひとつに合体することにより、お前は改造人間の完全体となるのだ。」
ガイエル博士の指示により、水槽の両側に脚立が建てられた。ぶ厚い手袋を厳重に幾重にも付けた戦闘員が2名、
脚立によじ登って水槽の中に腕を差し入れ、泳いでいる巨大クラゲを両側からはさみ込むように捕らえ、
ゆっくりと水槽の外に取り出し始めた。クラゲは特に抵抗するでもなく、ピクピクと蠕動している。
「さあ、このクラゲを頭から被るのだ。そうすれば、お前は完全な改造人間となる。」
麻耶は目を見開いた。目の前に、奇怪なクラゲがどんどん迫ってくる。このクラゲとひとつになるって言うの!?
ボクが、この、おぞましいクラゲと!?
「・・・イヤだァああああ!!」麻耶は恐怖の叫びを上げた。
戦闘員が、手に持ったクラゲの周縁の触手をたくり上げ、中央に開いた巨大な口を露出させた。半透明の襞が
幾重にも重なり合い、ジュルジュルと絶え間なく蠕動を続けるグロテスクなクラゲの腔腸部が露わになった。
戦闘員たちは、パックリと開いたクラゲの口を、麻耶の頭からすっぽりと被せようとしているのだった。
「・・・やめて!!・・・・そんなもの、被せないで!!・・・やだ!! ・・・イヤだ!! ・・・イヤだァあああッ!!」
麻耶は必死に、椅子の拘束から逃れようとした。だが改造人間拘束用の特殊ロープで縛られた麻耶の身体は
まったく動かすことができない。必死に顔をそむける麻耶のすぐ目の前に、グロテスクなクラゲの口が迫った。
「い、イヤあああああ!!」
693:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:39:02 Uld6kJVA0
ベタアッ! クラゲの腔腸部が、麻耶の頭部をすっぽりと包み込んだ。
ヌルヌルしたなま温いものが顔にベタリとへばり付き、そのおぞましい触感に麻耶は気が狂いそうになった。
必死で首を振り、頭に被せられたクラゲを振り払おうとするが、クラゲはピッタリと顔の皮膚にへばり付き、
緊く締め付けているためビクともしない。
「・・・うっ・・・むン!・・・取って!! 誰か取ってよォ!! ・・・このクラゲを、外してよォ!!・・・」
やがて、麻耶の脳髄を貫いて、ビリビリと電流のようなものが走った。「アアッ!!」
脳髄に津波のように侵入してくる、おぞましい意識、異形の思念。
麻耶の意識は、嵐に翻弄される落ち葉のように掻き乱された。
「・・・ウワアアアッ!! ・・・・ギヤアァァァッ!!・・・・助けて!! 誰か助けて!! ・・・うプッ!!」
消えてゆく。鮎川麻耶としての意識が、17年間の思い出が。ドス黒い何者かに飲み込まれるように消えてゆく。
麻耶の頭部にすっぽり被せられた改造クラゲは、外部からの誘導電波によって電気パルスを発しつつ、麻耶の
意識を完全にコントロールしようとしていたのだ。
やがて、麻耶の人間としての意識は、脳髄を貫く嵐のような電気パルスの海の中に、完全に溶けていった。
・・・・・・・・・
「さあ、目覚めよ、クラゲ女。ショッカーの完全なしもべとして生まれ変わった改造人間よ。」
麻耶は目を開けた。頭から奇怪なクラゲを被せられているにもかかわらず、視界がとても明瞭だ。
麻耶の身体を椅子に縛りつけていた拘束ロープが解けた。麻耶は自分の身体を確かめ、そしてゆっくりと
立ち上がった。自分が何者か、何をすべきか、麻耶にはもう、はっきりとわかっていた。
「さあ、お前はいったい、何者だ? 答えるがいい。」
ガイエル博士の問いに、麻耶は躊躇なく答えた。
「・・・ボクは、ショッカーの改造人間クラゲ女。改造されて生まれ変わった、ショッカーの忠実なしもべ!」
麻耶の答えを聞き、ガイエル博士はニヤリ、と醜悪な笑みを浮かべた。
694:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:39:18 Uld6kJVA0
鮎川麻耶の改造手術が終了したとの報せを受けて、ゾル大佐は改造人間実験場に赴いた。放擲された土木工事現場
のようなその場所で、生まれたばかりの改造人間・クラゲ女の性能テストが行われようとしていたからだ。
実験場に着いたゾル大佐を迎えたのは、醜悪な笑顔を浮かべたガイエル博士と、一人の美しい少女であった。
「さあ、大佐殿に挨拶するのだ。」
少女は、誇らしげに敬礼した。
「はじめましてゾル大佐。ボクは、改造人間クラゲ女! ボクを改造人間にしていただき、本当にありがとう
ございます。これからは、ショッカーに与えていただいたこのボディを駆使して、ショッカーのために、
世界征服と愚かな人類支配のために、力いっぱい働きます!!」
ゾル大佐は、少女らしい溌剌とした明るい声で答えたクラゲ女の身体を、笑みを浮かべながらまじまじと眺めた。
それは、改造人間と言っても他の男性怪人のような異形の怪物ではなく、見るからに女性を改造したとわかる、
美しいボディラインを持った異形の美少女だった。健康的にピチピチと引き締まった少女らしい体形と、
成熟した女のふくよかな体形のちょうど過渡期の、ある年代の少女だけが持つ蠱惑的なボディラインである。
「ほう、これがこの間の娘を素体に改造したという、クラゲ女か。よく見るとなかなかの美形だ。だがなぜ、
こいつの頭部は人間の娘のままなのだ?」
「その理由は、後でわかります。そう、後で。」ガイエル博士が意味ありげに笑った。
695:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:39:34 Uld6kJVA0
改造された麻耶の身体は、一見、青い全身タイツを身につけた人間の女性と大差ないように見える。
脚には絶縁性らしいハイヒールの黒いロングブーツを履いているが、それ以外は何ひとつ身につけていない。
身長165cm、体重46kg、B87ーW55-H85。水泳部の練習のおかげで引き締まった抜群のスタイルである。
だが近寄ってみると、彼女の肉体は人間のそれとはまったく異なっていることがわかる。なかば半透明の
皮膚には毛穴も皺もなく、ゼリーのようにプルンとした質感だ。表皮から内部に向かうにつれ不透明になって
ゆくが、よく見るとうっすらと内臓が透けて見える。骨はなく、全身がゼラチン質の軟体ボディなのだ。
だが軟体といっても不定形に崩れてしまうようなことはなく、ボディは常に適度な強度を保っていた。
特に前方に張り出した双つの乳房は、人間の乳房のように重力で垂れ下がることもなく、ブルンブルンと
絶えず別の生き物のように蠕動しながらも、しっかりした強度を保ってミサイルのようにそそり立っていた。
「それでは、これよりクラゲ女の性能テストを行う。」
博士の命令で、麻耶は実験場の中央に向かって歩いてゆく。引き締まったお尻を色っぽく左右に揺らしながら。
戦闘員が、目隠しをした三人の男を引きずるようにして連れてきた。三人とも力無く抵抗を続けるが、甲斐も
なく実験場に立てられた丸太に一人ずつ縛り付けられた。そのうち一人は、足が悪いらしくびっこをひいている。
696:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:39:51 Uld6kJVA0
「・・・廃棄処分用の奴隷だな?」
「はい大佐殿。クラゲ女のアジトとして鷲ヶ崎原子力発電所を制圧し、職員を戦闘員に改造していった際に、
身体能力に問題があって選別から漏れたクズどもです。クラゲ女の戦闘力テストを兼ねて処刑いたします。」
「やめろォ! やめてくれェ!!」「助けてくれェ!! 死にたくないよォ!!」
ガイエル博士の合図に麻耶はうなずき、奴隷たちの前に近づいた。戦闘員が、奴隷の目隠しを取った。
目を上げた奴隷たちは、青い全身タイツを着た美しい少女が立っているのを見て、思わずあっけに取られた。
足の悪い男が、声を絞り出すようにして、驚きの叫びを上げた。「・・・麻耶!! 麻耶なのか!?」
麻耶は、男の顔を見て一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐにニッコリと満面の笑みを浮かべた。
「うん。麻耶だよ、叔父さん!」
麻耶の義理の叔父、川本剛史は45歳。11年前に感電事故で足を負傷して漁師を引退後、新婚の妻・ふみえと
共に幼い麻耶を引き取って育ててきた、いわば父親代わりである。若い叔母・ふみえとは異なり、麻耶の父・
健一に近い年齢であったせいか、麻耶は剛史に非常になついていた。ほとんど父親と変わらないほどに。
「でも叔父さん。ボクが鮎川麻耶だったのは、つい3日間までのことだよ。ボクはショッカーにさらわれて、
無理やり改造手術を施されたんだ。今のボクは、もう人間じゃない。ボクは改造人間。ショッカーの改造人間
クラゲ女! ねえ見て! この身体! 素敵でしょう!? よく見て!」
麻耶は、嬉しそうにクルクルと回りながら、剛史に自分の生まれ変わった身体を見せつけた。
剛史は麻耶の身体を、驚きと恐怖に満ちた表情で見つめた。太陽の光に透ける半透明のボディ。別の生き物で
あるかのように蠢くミサイルのような乳房。そして振り上げた両腕の下面にびっしりと揃って見えるのは、
パクパクと口を広げている、白いリング状のクラゲのポリプ。それはどう見ても、人間の身体ではなかった。
「・・・麻耶! ・・・麻耶ッ!! ・・・いったい、何ということだッ!!」
姪が、可愛い姪が、人間ではないものにされてしまった。川本剛史は悲痛な表情でギリギリと歯噛みをした。
697:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:40:08 Uld6kJVA0
「クラゲ女よ。処刑を開始せよ!」
「・・・はいッ!」
麻耶は明るい声で答え、それから神妙な表情になって、丸太に縛られた3人の奴隷たちに向き合った。
麻耶はまず、剛史と反対側にいる男の前に立ち、右腕を思い切り前に伸ばした。麻耶の手のひらにはクラゲの
ポリプが口を広げ、パクパクと呼吸するように不気味な蠕動を続けている。
シュッ! 手のひらから、先端がグロテスクに膨らんだ、白い触手のようなものが飛び出した。触手はシュルシュル
と伸びて、奴隷の身体にグルグルと巻きついた。「・・・ひ、ひイッ!!」
「やれ。」
博士の声とともに麻耶はうなずいた。パアア・・ンッ!! つんざくような爆音がこだまし、奴隷の姿は縛られた
丸太ごと、この世から消え失せていた。後に残ったのは、黒こげになってシュウシュウと煙を上げる残骸のみ。
「・・・う、うわあああああッ!!」隣にいた奴隷が、半狂乱になって叫んだ。
「ご覧下さい。5万ボルトの高圧電流です。クラゲ女の身体は、通常時で20kWの発電能力を備えており、
この程度の電撃ならば連続で繰り出すことが可能です。」
麻耶の触手は、二人目の奴隷にからまりついた。「た、た、助けてくれェッ!!」
パア・・ン!! 二人目の奴隷もまた、一瞬で黒こげの消し炭と化した。
そして、いよいよ麻耶は、父代わりの叔父、川本剛史の前に立った。触手が、剛史の身体にからみついてゆく。
「・・・麻耶ッ!!」ヒクヒク蠕動する触手に巻かれながら、剛史は、悲痛な表情で変わり果てた姪の姿を見つめた。
「さよなら。叔父さん。」麻耶の表情が、ほんの一瞬曇った。
・・ビリッ・・バリバリッ!! ・・・ババ・・バアーーンッッ!!
麻耶の触手が、真っ黒な消し炭と化した叔父の身体から離れた。かつて川本剛史だった消し炭は、ボロボロに
崩れてシュウシュウと煙を上げる地面に落下し、やがて風に吹きさらされて散っていった。
698:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:40:30 Uld6kJVA0
「素晴らしい! 実に素晴らしい能力だ!」ゾル大佐が、手を叩いて麻耶の能力を誉め称えた。
「お待ち下さい大佐殿。クラゲ女の実力はまだこれからです。」
戦闘員が、台車に乗せた水槽を、麻耶のそばに運んできた。水槽の中に泳いでいるのは、巨大なクラゲだった。
「何だ? あのクラゲは!?」
「あれこそ、クラゲ女がその実力を発揮するために不可欠な、オプションパーツです。」
「オプションだと?」
麻耶は、水槽の中に両手を入れ、巨大なクラゲをさも愛しいもののように優しくつかみ上げた。プルプルと
震えるグロテスクなクラゲをうっとりとした目で眺め、クラゲの触手をたくし上げて口を露出させた。そして
クラゲを高く掲げ上げ、ヒクヒク蠕動するクラゲの腔腸部めがけて、自らの頭部を挿入した。
「・・・あ・・・あン!・・・はァあン!・・・あうン!・・・あン!・・・」
巨大クラゲは、麻耶の頭部をすっぽりと覆い尽くした。エクスタシーの声を上げて、麻耶は思わず膝をつき、
四つんばいになって大きく息をついだ。ブルブルふるえる豊満な麻耶の乳房、その内部にゆらめいていた
リング状の模様が虹色にキラキラと発光を始めた。「・・・ン!・・・ンン!・・・・あうぅぅン!!」
やがて、呼吸を整えた麻耶がフラフラと立ち上がった。大きく深呼吸をし、それから誇らしげに直立した。
「ご覧下さい。オプションのクラゲと合体することにより、クラゲ女は完全体“クラゲダール”になるのです。」
麻耶の姿は、完全に人間ではなくなっていた。宇宙人のようなクラゲの頭部を持った、異形の怪人であった。
グオオオオッ、と音を立てて、鉄球クレーン車が近づいてきた。どうやらリモコンで動いているらしい。
クレーンには5トンはありそうな巨大鉄球、モンケーンが吊り下げられている。一撃で鉄筋コンクリートの
ビルを粉々にしてしまう破壊力を持つ巨大重機である。クレーン車はクラゲダールから10メートルほど離れた
場所に停車し、クラゲダールめがけて勢いよく鉄球を振り出した。
699:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:40:47 Uld6kJVA0
鉄球はすさまじい勢いでクラゲダールの身体に激突した。この直撃で誰もが、華奢な少女はぺしゃんこに
なったと思ったことだろう。だが何とクラゲダールは、二、三歩後ずさりしただけで衝撃を受け流した。
クラゲの特性を持った軟体ボディには、なんと傷ひとつついていない。
「ご覧下さい! ライダーキックすら退ける、軟体ボディの威力を!」
クラゲダールの右手から、触手がシュルシュルと放たれた。触手は20メートル近くも伸び、鉄球だけでなく
クレーン本体までもぐるぐる巻きに縛り上げた。そして、凄まじい爆音が周囲の空気をつんざいた。
・・バ・・ア・・ア・・・ン・・・・!!!
クレーン車は凄まじい火花を吹き上げ、焔に包まれた。高熱でクレーンの腕がひしゃげ、鉄球が落下した。
キュラキュラキュラ・・・! 今度は装甲車が、クラゲダールに向かって突進して来た。火山の火砕流の直撃を
受けても平気な耐熱仕様車だ。
装甲車に搭載されたミサイルランチャーから、クラゲダールめがけて火炎弾の嵐が放たれた。クラゲダールの
肉体はもうもうとした煙に包まれたが、たがてその煙の中から、何事もなかったかのように姿を見せた。
クラゲダールは片膝をつき、地面に向かって拳を下ろした。次の瞬間。
シュ! シュ・・バア・・アア・・・ッッッ!!
大地から火柱の列が、クラゲダールから装甲車目がけて走るように吹き上がり、装甲車を焔の渦に包み込んだ。
バチバチと凄まじい火花が、あたり一面に降り注いだ。
「ご覧下さいゾル大佐。これが50万ボルトの超高圧電流の力です。クラゲ女は完全体クラゲダールになること
によって10倍の力、200kWを超える発電能力と、最大50万ボルトの電撃を繰り出す力を得るのです。」
700:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:41:05 Uld6kJVA0
ゾル大佐は、呆全とした表情で、クラゲダールの凄まじい戦闘能力に見とれていた。そして、手にした鞭を
両手でぐいぐいと握り締め、興奮した様子で口を開いた。
「素晴らしい! 実に素晴らしいぞ! これなら・・・これなら憎っくき仮面ライダーも、きっと倒せる!」
だが直後、クラゲダールは急に肩でハァハァと息をし始めた。小走りで台車に乗せられた水槽のもとに走り寄り、
頭部に被さっていた巨大クラゲを外して、そっと水の中に返した。頭部のクラゲを外し、元の美少女の顔を
取り戻した麻耶は、疲労困憊したようにその場に四つんばいでへたり込み、ハァハァと大きく息をついだ。
「・・・何だ? いったいどうしたと言うのだ?」
「限界が来たのです。残念ながら完全体の凄まじい能力に、クラゲ女の肉体は一日わずか10分程度しか
耐えられないのです。戦闘後はこうやってオプションのクラゲを切り離して体力回復を待たないと、肉体が
過負荷で崩壊してしまうのです。」
「何ィ!?・・・うむ、まあよい。戦闘はそうたびたびあるものではない。肝心の時に完全体になれさえすれば
問題なかろう。むしろ、人間の女の頭部を持っている方が、破壊工作の遂行には都合がいいかも知れん。」
だがそこで、ゾル大佐は少し首をひねった。
「待て・・・むしろ致命的なのは、あの大きな水槽でオプションを運ぶ必要があるということだ。これでは
どんな場所でも完全体になれるとは言えず、機動性に問題が生じる。博士、解決策を早急に講じろ!」
「ご安心下さい大佐殿。その欠点も既に対応策を練っている最中です。いましばらくお待ちを。」
ガイエル博士は、禿鷲のような顔に醜悪な笑みを浮かべた。
701:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:41:25 Uld6kJVA0
【ここからエロ描写が始まります。気に入らない方は、再び同じ↓マークが現われるまでスルーして下さい】
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話し合うゾル大佐と博士の元に、体力を使い果たした麻耶が肩で息をしながらトボトボと近づいて来た。
「でかした。よく頑張ったな、クラゲ女。上出来だ!」
ゾル大佐の激励に、麻耶は嬉しそうに顔を赤らめた。だがその表情は、どこか苦しそうだ。
「大佐。クラゲ女は改造が終了してから今まで、まだ一度も“充電”と“捕食”を行っておりません。早く
アジトに戻ってその方法を教えてやる必要があります。ですが・・・ここにひとつ問題が・・・」
ガイエル博士は、ゾル大佐の耳にヒソヒソと耳打ちした。
「何? この娘はまだ処女なのか?」
「はい。改造前の身体検査により、完全な処女であったことが判明しております。ですから・・・」
「わかった。俺に任せておけ。」
ゾル大佐は麻耶に向き合い、その目を見つめ、肩に手を乗せて優しく言い聞かせるようにこう命じた。
「クラゲ女よ。お前に褒美をやろう。後で、俺の私室にひとりで来るがいい。」
「・・・あ、はい!・・・いえ、かしこまりました。大佐!」
702:名無しより愛をこめて
07/05/14 16:41:42 Uld6kJVA0
大幹部であるゾル大佐はアジト内で執務室のほかに、3部屋からなる広い寝室を与えられている。その扉を、
緊張したおももちの麻耶がおそるおそる叩いた。
「・・・失礼します。クラゲ女、入室します。」
部屋の中は小奇麗に片づき、控えめだが趣味のいい調度が置かれている。ゾル大佐は軍服を脱ぎ、濃褐色の
虎柄のナイトガウンを羽織ったままソファでくつろいでいた。大佐のまわりには、奇妙な肉体を持った5人の
美女がかしづき、グラスにブランデーを注いだり、足指をほぐしたりしていた。
「お前たちはしばらく、別室に下がっていろ。」
5人の美女たちは名残り惜しそうに大佐のそばを離れた。すれ違いざまに麻耶の改造されたボディを複雑な
表情でしげしげと見つめていたが、ゾル大佐の目くばせを受けて別室に消えた。
「大佐。あの女(ひと)たちは?」
「俺専用のセクサボーグだ。お前が気にすることはない。」
「セクサボーグ?」
女たちは、揃って全裸だった。だがその肉体は、どう見ても人間のものではなかった。首から上は20代前半の
美しい女性のものだったが、首から下は、真っ青ななめし皮のような皮膚で覆われていた。乳房だけが、まるで
蜂の腹部を思わせる黄色と黒の同心円模様で覆われて、別の生き物のように淫らに蠕動していた。
そう、それはまさに“蜂女”だった。
蜂女は元々、死神博士がこのショッカー日本支部において、初めて製造した女性改造人間である。その素体と
なったのは、23歳の美貌の女性研究者・深町里沙であった。騙されてショッカー基地に連れてこられた里沙は、
女性ならではの美貌とボディを充分に生かした改造人間へと生まれ変わった。そのノウハウを元に、その後も
ショッカーは拉致した美女たちを素体として、特殊用途のための蜂女を量産し続けていたのであった。