08/02/02 05:57:43
>>434
実はまだあと6レスほどあるんですわ。連投規制に引っ掛かってもうた・・・
◆東京スポーツ・続き
『いやあ、関西の喜劇人はすさまじいですよ。その日、自分の狙った所で
お客さんを笑わせなければダメだという考えですね。笑ってもらうためには
自分の全てをさらけ出す訳です。小沢昭一さんいうところの大道芸人まで行く
わけですよ。お客さんに受けてもらって、その日の食いブチを得ようとする―。
僕はあそこまで徹しられない。本当はさらす所までさらして、
そこから自分を取り戻さなければいけないんですよね。僕にはできないなァ。
やっぱり、そういう点で、僕もアマチュア的人間だと思いますね』
沖田総司と島田順司の接点でもある。舞台の上で観客に向かって
「俺は芝居を演じている。いいものを見せているんだ」という考え方は、
しょせんアマチュア人間だというのだ。
島田ファンは圧倒的に若い女性が多い。楽屋に花束を持って訪れる。
しかし、決してキャーキャー騒いだり、黄色い声をはり上げたりはしない。
『何ていうのかな、兄貴的な存在として受け入れられているようです。
よく人生相談も受けます。僕、思うんですがね、彼らの年代っていわゆる
カギっ子世代なわけですね。親とも兄弟ともあまり対話しない。
そんな彼らが沖田総司にフッとひかれるんじゃないですか』
演劇活動を続けることで、社会の不満、不平等、社会悪などの世直しが
できる、と思って芝居の道へ入って18年。やっとこの頃、
芝居の何たるかが少しわかりかけてきたという。
『いや、僕もそろそろ死ななければダメですよ。25歳で死んだ青年総司を
中年の僕が演じているようじゃ。今死ねば総司の墓の隣に葬ってくれるかな』
そう言って明るく笑った。