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富山の冤罪事件、男性が国賠提訴へ?
富山県氷見市の冤罪(えんざい)事件で、県警に婦女暴行・同未遂容疑で誤認逮捕され、服役した元タクシー運転手の男性(40)の弁護団は国家賠償法に基づき、国と県に慰謝料などを求める損害賠償訴訟を起こす方針を決めた。?
20日に開かれた再審初公判で、富山地裁高岡支部が弁護側が申請した県警取調官の証人尋問を認めなかったことなどから、判断した。?
県警と富山地検の責任に加え、積極的に弁護しなかった国選弁護人を選んだ国の責任を訴訟で追及できるかについても検討する。?
弁護団によると、再審公判は今秋ごろに無罪が言い渡されて終了する見通しで、国賠訴訟は、刑事補償請求などを経て年内をめどに提訴する予定だ。?
賠償額は今後、検討する。?
弁護団は「証人尋問が却下され、再審公判で違法捜査について真実が明らかにされることはなく、国賠訴訟を起こさざるを得ない」としている。?
男性も「失った時間は戻らず、賠償を求めたい」とする。?
男性と弁護団は初公判終了後、富山市の県弁護士会館で匿名を条件に記者会見した。?
取調官の証人申請が却下されたことについて、男性は「非常に残念。(警察が)なぜ自分のところに来たのかを、真実を隠さずに言ってほしかった」と悔しがった。?
藤井輝明弁護団長は「形式的に無罪にすればいいというものではない」と不満をあらわにした。?
一方、富山地検の佐野仁志次席検事は「証人尋問で男性の無罪が変わることはなく、無罪を決める再審の趣旨にのっとった適切な判断」と述べた。?
(2007年6月21日3時9分??読売新聞)?
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