08/03/28 01:46:28 0KamPhRE
三年前の四月、俺はたまたまNHK教育にチャンネルを合わせた。
番組開始から小学校卒業まで見続けた天てれ。
こまっしゃくれたガキにムカついて、いつのまにか観なくなっていたが
そこには「友だちと給食を全部食べることがぼくのミッションです」
とごくごく普通に話す少年がいた。
彼はその次のコーナーでも、テレビ慣れしている他の子役たちを尻目に
少し照れながらダジャレを披露した。
最初は今年入った子なんだな、と思っただけだった。
俺の知らない間に番組ではすっかり定着していたコーナーで
「ライバルは、ふみやです」と言う彼がいた。
声を大きくしたいという視聴者の元へ行くロケでは
「これってぼくたちの声も小さいってことだよね、ひどいよおんつくん」
とふてくされる彼がいた。
ことあるごとに元気がなくなり、涙目になり
「みんなはどう見てるかわからないけど、
ぼくはテンション上げるためにがんばってるんですよ。
自分が成長するためにはキャラを変えるって、いいことじゃないですか?」
地元の訛りを出しつつ必死に主張する少年をいつのまにか応援していた。
君のおかげでがんばろうという気になったことが何度もあったよ。
今までありがとう遼希。これからもよろしくな。