08/07/30 21:44:51 d8+3DLGD
なんだかんだいって、リサって宮崎アニメの「ヒロイン」が
大人になったようなキャラだなって思う。
大らかで博愛的で、悩んだりもするだろうけど前向きで、
直感と正義感と大胆な行動力。
リサには好感持ってるけど、リサの行動に自分はリアリティーは
感じられないんだよね。
リサの暴走運転もよく槍玉に挙げられてるけど、
単純に「母親としてはDQNすぐる」という道徳的な面のみの
小さな問題ではないように思う。
リサの一連の行動は、この映画の根幹にかかわっている重要な行動だから。
高波のシーンでのリサの行動はポニョがソウスケと再会するために
(そしてリサに受け入れられるために)用意された場面だよね。
リサの行動が、ソウスケとポニョの再会、二人きりの冒険、
両方を導き出すことになる。だけどそこには、「母親」なら普通ありえない
という無理矢理感が否めない。意味不明ともいわれる。
人間の行動を促す原動力として、心理的な必然性を感じられない
(いま傍らにる自分の子供の命<<<安全が保障されない家に戻って灯台になる)
(いま傍にいる自分の子供の命<<<遠くにいるかもしれない遭難者の救助)
というのは、ポニョのファンタジー世界を支えるリアリティーを
最初から拒絶してるとさえ思える。
そうやって作り出されたファンタジーを、思考停止して
「生と愛の奔流をただ受け止める」のを良しとできるだろうか?
映画は楽しかったけど、一方では、ポニョはおとぎ話だよなぁ、とも思う。