07/05/09 23:48:57 0v8WT4QC
>>526
一言で言うと映画全体が醸し出すリアリティかな。「恋人未満の相手が死ぬ」という下手するとお腹いっぱいなストーリーであるにも拘らず、そこを突っ込ませない説得力。
あおいが実在した女性、それも自分自身に起こった出来事のように感じた。
あおいが死ぬという事件だけで客を泣かそうと力まず、最後の最後まで引っ張って抑えめだったのも良かった。
最初智也は日常にどっぷりであおいの死の重さに気付いていなくて、あおいの手紙を読んで初めてあおいを失った悲しみに気付いた。
最後までドライな雰囲気だったからこそ、喪失感の始まりが印象深くクローズアップされてた。
そして、あおいと智也の何気ない自然な会話も映画の質感にリアリティを持たせてた。
役者も良くて、特に上野樹里の演技はもはやマジックの域だと思う。
…ってな感じで、けっこう地味な映画という印象を持ちつつも、もっともハマってしまった映画となりました。