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・「ママー、ママー」。閉じ込められたマンションの一室からインターホン越しに
助けを求めた幼いきょうだいの叫びは届かなかった。
大阪市西区で30日に発覚した2児の死体遺棄事件。泣き叫ぶ声や大量のゴミ。
ネグレクト(育児放棄)を示すサインはあったが、行政は踏み込んだ対応を
とらず、最悪の事態を招いた。母親の下村早苗容疑者(23)は府警の調べに、
自宅に放置した2児について「1週間後には死んでいるかもしれない、と思った」と
供述、反省の言葉はないという。だれか、助けることはできなかったのか。
児童相談所「大阪市こども相談センター」に虐待を疑う通報が寄せられて
いたにもかかわらず、2児の命を救えなかった大阪市。森啓・こども青少年局長らは
30日夕、緊急記者会見を開き、「(5月の)最後の通報以降、安否確認をしないまま
今日に至ったことを非常に反省し、後悔している。『問題あり』としか
言いようがない」と陳謝した。
市によると、寄せられた3回の通報のうち、3月30日の最初の通報は
「夜中にインターホンを使って『ママー、ママー』と長時間叫んでいる」というものだった。
下村容疑者に置き去りにされた長女・桜子ちゃん(3)と長男・楓ちゃん(1)が
インターホンを通じて室外に助けを求めていたとみられ、通報内容は明らかに
「夜泣き」とは違っていた。
最後の通報は5月18日午前5時半。「30分前から泣き声がしている」。
この日まで4度にわたり、部屋を訪ねながら居住者と接触できないままだった
児相にとって、すぐ駆けつければ居住者との接触や子供の安否確認ができる
貴重な機会だった。しかし、職員が訪ねたのは10時間以上が経過した
午後3時50分頃。すでに泣き声や物音はせず、接触はかなわなかった。(つづく)
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