10/07/29 11:30:37 0
「どこかで生の実感を欲しがっている。それが行きつくところは、
旅行や自分の趣味などであって、辛うじてそういう趣味的なものを見出しているのです」
一方で、「家や自室に閉じこもっていて外に出ない人たちの気持ちがわかる」
「自分も、家や自室に閉じこもりたいと思うことがある」「嫌な出来事があると、
外に出たくなくなる」「理由があるなら、家や自室に閉じこもるのも仕方ないと思う」の4項目すべてに「はい」、
または1項目のみ「どちらかといえばはい」と答えた人から「引きこもり群」を
除いて推計したところ、155万人に上った。
高塚教授は、この一般群と引きこもり群の中間にいるケースを「親和群」と名付けているが、
わかりやすくいえば“潜在群”だ。しかも「潜在」群は、男性の多い「引きこもり」群とは逆に、
性の割合が高かった。暴力的な傾向も多いことから、女性のリストカットや過食症、
拒食症の傾向と重なっているのではないかとみている。
「6ヵ月以上、何もしないわけではない。時々、アルバイトに行ったり、派遣会社に登録して、
気に入れば仕事を引き受けたりする。友人もいないわけではない。
ただ、ふと会社を休んで、1ヵ月以上何もしない状態でいる。
彼らは、これまでの厚労省の引きこもりの概念からズレています。
しかし、意識傾向をみると、限りなく引きこもりに近いものを持っているのです」
歳をとって、社会で何かつまずきを覚えたときに、一気に引きこもりになっていく可能性がある層でもある。
話を戻すと、「引きこもり」の人たちの年齢は、30代が46%。30代で「引きこもり」状態になった人も、24%に上った。
また、「引きこもり」状態になったきっかけを聞くと、「職場になじめなかった」が「病気」と並んで24%、
「就職活動がうまくいかなかった」が20%と仕事に関するきっかけが多く、
必ずしも「不登校の延長」(12%)とは限らない実態が、ここでも浮き彫りになった。