【論説】 「2ちゃんねる等で誹謗中傷…匿名性が、幼児のような心理起こさせる。痴漢なども同じ」…精神科医、毎日新聞で語る★2at NEWSPLUS
【論説】 「2ちゃんねる等で誹謗中傷…匿名性が、幼児のような心理起こさせる。痴漢なども同じ」…精神科医、毎日新聞で語る★2 - 暇つぶし2ch2:☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★
10/07/25 14:28:57 0
(>>1のつづき)
 これに加え、わが国のネット文化の特徴としても、匿名志向が強いことはよく知られている。
 たとえば匿名ブログの数は、海外と比較しても突出して多い。
 公共性を志向するはずのブログですら、しばしば匿名で発信されているということ。私はここに、
 わが国における「匿名性」と「公共性」をめぐるねじれた関係があるように思う。私たちにとっての
 公共性とは、まず第一に「匿名である自由」によって支えられているのではないだろうか。

 同様に、私たちにとってのプライバシーとは、「個人情報をコントロールする権利」であるよりは
 「匿名である自由を侵されない権利」となってはいないだろうか。
 匿名性そのものが問題というわけではない。匿名や変名によって発揮される創造性というものは
 間違いなく存在するし、その意味では匿名掲示板にも多くの有益な情報が含まれている。

 問題は「匿名である自由」を行使するとき、人がしばしば「退行」におちいってしまうことだ。
 つまり意識が一時的に、より未成熟な状態に逆戻りしてしまうのである。これはなぜだろうか。
 匿名性は自らの存在を、他者に対してのみならず、自分自身に対しても隠蔽してしまう。
 それゆえ第3の視点に立って自己を客観視することが、きわめて困難になってしまうのだ。

 自らを客観視する視点を失うと、世界に自分と相手の2者関係しか存在していないかのような
 錯覚がもたらされる。そしてほとんどの3者関係は、その起源である母親と子供の2者関係に
 限りなく近づいていく。
 つまり、匿名性の下で退行した個人の心理状態は、依存と攻撃との間を揺れ動く幼児の心に、
 きわめて近いものになっていくのだ。

 駅員への暴力対策としては、一切の暴力を容認しない、いわゆる「ゼロ・トレランス」対策が
 有効であるとされる。これは退行を予防するという点からも意味がある。しかし、それだけでは
 十分とは言えない。

 私たちは少なくとも、「匿名性」が持つ可能性と限界の両面を、共に十分に理解しておく必要がある。
 そのためにも、「匿名である自由」がしばしば公共性を侵害してしまう現実に、いっそう自覚的で
 あるべきなのだ。(以上、抜粋)


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