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日本を代表する自動車金型メーカーであるオギハラの館林工場が、中国のBYDオートに買収された
ニュースは本誌でも伝えたが、まだまだ序の口。これからも買収劇は続きそうだ。
平野氏によると、金型のほか電装部品、モーターやIC関連が狙われる。
将来のハイブリッド、電気自動車(EV)化を見込んでのことである。また、エアバッグやセンサーなど
安全技術も今後の部品産業の成長分野である。
「日本の部品メーカーは優秀な技術を持っています。日本の銀行の融資が低収益でも我慢強く融資を続けてきたおかげで、
世界で通用する部品メーカーが育ってきましたが、今の経済状況では融資も難しくなっています。
優秀な部品メーカーの海外流出が加速するかもしれませんね」 まさに正念場だ。
今年3月、中国の自動車メーカー吉利汽車によるボルボ買収のニュースも、世界を震撼させた。
フォード傘下とはいえ、ボルボといえば伝統のあるヨーロッパの高級車ブランド。
赤字続きでフォードも持て余し気味だったとはいえ、中国側の本気をうかがわせた。
しかも、吉利汽車は中国国内の新車販売台数が10位のメーカー。ヨーロッパでの実績はもちろんほとんどなく、
ボルボブランドをどう扱っていくか注目されるところ。今回の買収でも、中国政府の影響がなかったとは言い切れない。
さて、中国の自動車メーカーによる次の買収ターゲットとして浮上するのが、日本の自動車メーカーである。
平野氏は、「中国の自動車メーカーが、合弁会社によって海外メーカーの技術力を吸収しても、
環境、安全などコアな技術はまだまだです。しかし、それもつかの間。
日本の技術を一瞬で追い抜くでしょうが、その早道が買収です」
では、日本メーカーで狙われているのはどこか。中国のみならず、世界中の自動車メーカーが注目しているのが
三菱自動車だ。世界で初めて、リチウムイオン電池を搭載した量産型EVを発売したことで評価が高まっている。
'05年にダイムラー・クライスラーとの資本提携を解消してからは、独自路線を歩み経営状態も最悪期からは脱している。(以下略)