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★「口蹄疫疑い」国に無報告で殺処分…宮崎県
宮崎県の口蹄疫)問題で、県の家畜保健衛生所の職員らが先月、同県新富町の農家で口蹄
疫が疑われる症状の牛1頭を発見しながら、検査や国への通報をしないまま殺処分していた
ことが14日、わかった。
県は「口蹄疫ではないと判断した」としているが、農林水産省が殺処分に関与した獣医師ら
から事情を聞いたところ、「明らかに口蹄疫の症状で、検査を求めたが県側に拒否された」と
証言。家畜伝染病予防法は疑似患畜を発見した場合、国への通報を義務づけており、同省は
同法違反の疑いもあるとみて近く、県に事情を聞く方針。
口蹄疫のような症状が出ていた牛が見つかったのは先月25日。この時点で同町では同12
日を最後に感染が確認されておらず、県全体でも同19日以降発生がなかったため、県は7月
1日に「非常事態宣言」を一部解除した。農水省では「解除を遅らせたくないための“感染隠し”
と受け止められかねない。検査すべきだった」としている。
農水省によるとこの牛が見つかった場所は、感染が集中した移動制限区域内にある同町内で
約500頭を飼育する畜産農家。5月24日にワクチン接種を終えていた。
6月25日には県家畜保健衛生所の家畜防疫員と獣医師ら計約40人が殺処分を進めていた
ところ、1頭に口蹄疫のような症状が見つかった。
この症状を確認した獣医師らはその場で、「口蹄疫の典型的な症状」として、口内の写真撮影
と血液の採取を求めたが、現場責任者で獣医師の資格を持つ県の家畜防疫員が「必要ない」
として、その日のうちに殺処分と埋却を終えたという。(>>2-5に続く)
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