10/07/09 10:18:16 0
★「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴
・生後2か月の女児が死亡したのは、出生後の投与が常識になっているビタミンKを
与えなかったためビタミンK欠乏性出血症になったことが原因として、母親(33)が
山口市の助産師(43)を相手取り、損害賠償請求訴訟を山口地裁に起こしていることが
わかった。
助産師は、ビタミンKの代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与えていた。
錠剤は、助産師が所属する自然療法普及の団体が推奨するものだった。
母親らによると、女児は昨年8月3日に自宅で生まれた。母乳のみで育て、直後の健康状態に
問題はなかったが生後約1か月頃に嘔吐(おうと)し、山口市の病院を受診したところ硬膜下血腫が
見つかり、意識不明となった。入院した山口県宇部市の病院でビタミンK欠乏性出血症と診断され、
10月16日に呼吸不全で死亡した。
新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンKを十分生成できないことがあるため、
厚生労働省は出生直後と生後1週間、同1か月の計3回、ビタミンKを経口投与するよう指針で
促している。特に母乳で育てる場合は発症の危険が高いため投与は必須としている。
しかし、母親によると、助産師は最初の2回、ビタミンKを投与せずに錠剤を与え、母親にこれを
伝えていなかった。3回目の時に「ビタミンKの代わりに(錠剤を)飲ませる」と説明したという。
助産師が所属する団体は「自らの力で治癒に導く自然療法」をうたい、錠剤について
「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの。適合すれば自然
治癒力が揺り動かされ、体が良い方向へと向かう」と説明している。
日本助産師会(東京)によると、助産師は2009年10月に提出した女児死亡についての
報告書でビタミンKを投与しなかったことを認めているという。同会は同年12月、助産師が
所属する団体に「ビタミンKなどの代わりに錠剤投与を勧めないこと」などを口頭で申し入れた。
ビタミンKについて、同会は「保護者の強い反対がない限り、当たり前の行為として投与
している」としている。
URLリンク(kyushu.yomiuri.co.jp)