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■ヨーロッパでは、過去2度のルネサンスが起きた そして今、3度目が起きている■
ルネサンスとは、文芸復興とよく言われるが、その定義はあいまいである。
言葉そのものの意味は、「再び誕生」というものなので、単純には「一から再構築する」ということになる。
現実には、「社会全体に革命的な変動を引き起こした社会的文化的刷新運動」とも言うべきものである
だから、古い文化の復興には限らず、文化的な刷新をもたらした物すべてを含むし、運動の起きた時代
もルネサンスと呼ばれている。
ヨーロッパ諸国は過去2度のルネサンスにより、文化水準が大きく向上することとなった。
★第一次ルネサンス
14世紀 - 16世紀に、イタリアを中心に起き、欧州全体に広がったもの
結果的に、それまでは中国やイスラム社会より遅れていた西欧社会が大きく発展し
世界をリードすることとなった。
★第二次ルネサンス=ジャポニズム
19世紀 - 20世紀に、フランスを中心に起き、欧州全体に広がった日本崇拝・日本主義の一大潮流で
約100年続いた運動
第一次ルネサンスで強まっていた写実主義の風潮が否定され、印象主義が支配的となった。
わかりやすく言えば、写真のようなものが評価された時代から、個性的なものがないと評価されない
時代に変わったということであり、真に芸術と呼べるものがヨーロッパで初めて生まれた時代とすら
言われているもの。結果的に、それまで暗い文化だった欧州に明るい基調を与え、欧州で初めて
華やかな文化が生まれることとなった。
そして現在
★第三次ルネサンス=ネオ・ジャポニズム
ご承知の通り、今、欧州ではフランスを中心に大変な日本ブームが起きている。いやもうブームが
始まって何十年も経ち、完全に定着してしまっているのでブームとは呼べないだろう。
仏独英を中心に欧州全体で日本文化の取り入れを巡って大競争が起きており、例えば、少し前までは
靴を履いたままの生活を送っていたフランス人の8割が今では家で靴を脱ぐ生活をしているように・・・・
まるで文化的に日本の植民地になってしまったかのように、欧州の生活様式を変えてしまった。
この潮流がこのまま続いていけば、いずれ第三次ルネサンスと公式に認められることとなるのは間違いないだろう