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尾籠な話で恐縮だが「便所飯」という言葉をご存じか?
「読んで字のごとく“便所で飯を食べる”こと。かなりの若者が
トイレの個室の中でひとりで食事をしているというんです」(情報誌記者)
何でわざわざトイレ?「彼らも好きで“便所飯”をしているわけではありません。
学食など人目につく場所でひとりで食事をしているところを他人に見られると、
“一緒にランチをする友達がいないんだ”と思われてしまう……。
そういった強迫観念から、ひとりで食事をする姿を絶対に誰にも見られないトイレに逃げ込んでいるんです」
(『なぜ若者はトイレで「ひとりランチ」をするのか』[祥伝社]の著者で精神科医の和田秀樹氏)
別にひとりで食事をしていたくらいで、他人はそこまで気にしないと思うが……。
「彼らは“友達がいない=最低な人間”と思い込んでいます。“最低”と思われるくらいなら、
いっそ臭い便所でこっそり食事をした方がマシと思っているんです」(同前)
常識的に考えれば、友達がいないと思われるより、トイレで食事をする方が辛いような気がするが。
「“便所飯”現象の背景には九〇年代以降の学校教育があると思います。“露骨な順位はつけるべきではない”
学芸会はみんなが主役、運動会は手を繋いでゴール……が当たり前。
また“仲間はずれはよくない”という方針から、給食はグループで食べましょう、友達をたくさん作りましょう、
と教え込まれた。それが“友達の数で人の価値が決まる”という歪んだ考え方を生み出してしまったんです」(同前)
そんな彼らが「便所飯」から抜け出す方法はあるのか。
「自分だけの趣味や得意分野を探してみては? たとえばスポーツクラブへ行ったり、
趣味のサークルに入る。オタクと言われる人達は『キモイ』と言われようが、
一人で食事をしていても気にしない。それは彼らが自分だけの“誇れる”世界を持っているから。
学校や会社以外の世界を持っていれば“周囲にどう思われようと関係ない”という気持ちになります」(同前)
トイレで食事をするか、“キモイ”と言われるか。難しい選択だ。
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