10/06/18 09:03:37 0
(>>1のつづき)
―ナンバーワンとナンバーツーが2人揃ってそんな感じじゃ、やりづらいでしょうね。
「私の1つ上の世代、つまり私が入るまでは新人だった子は、とにかく従順な子で、編集長は
その子のことをかなり気に入っていたようです。私はその子と比較して、いつも怒られていました」
「編集会議が月に1回あるんですが、新人の私には発言権がなくて、常に古株の4人ぐらいで
企画を組んでいました。最初は頑張って意見を話そうとしたんですが、私の発言は聞こえて
いないように扱われて。それで、途中からは発言しないようにしていました。32歳ぐらいの
社員も居るんですけど、やっぱり発言権がなくて。私は22歳だったから、この先10年はこんな
感じで耐えなきゃいけないと考えて、未来はないと思ったんです」
「編集長はこの業界では珍しく、転職経験もなくずっと自分の会社に勤めてきた人。だから、
自分の会社のルールが絶対的な常識なんですよね。編集者なら、もっと広い目線を持つべきですよ」
華原さんの言ってることは、分からなくもない。このバブルさんの部下は大変そうだ。でも、できれば
バブルさんの言い分も聞きたい。そこで、バブルさんに登場してもらう代わりに、ゆとりちゃん自身には
否はなかったのか。以下で検証してみたいと思う。
―出版界、特に雑誌の編集部はわりと古い体質のところも多いから、華原さんのような、意見を
持ったタイプの新人は嫌われちゃうかもしれないね。
「分かってますよ。だから私は辞めたんです」
―ヨイショの1つぐらい覚えても、この先の人生で役立つんじゃないかな。
「私がヨイショなんか言うと思いますか?」
―思わない。
「どうして実現しそうもないことを言うんですか?」
―どうしてだろう。ごめん。
「あと、私は陰口が嫌いなんです。うちの編集部は、営業部と仲が悪くて、常に営業部の
悪口ばかり。それを聞いているのが嫌でした。だって、自分が居ないときには自分の悪口を
言っているかもしれないって思うじゃないですか」(>>3-10につづく)