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専業主婦になりたい20、30歳代女性が増えている。不景気の影響もあって、
若い女性が仕事をしてキャリアが積み上がっていくケースが少なくなっているせいらしい。
希望を失った彼女たちは、その代わりにパンを焼いたり、
料理に手間をかけたりといった、専業主婦としての生き方に、魅力を感じている。
国立社会保障・人口問題研究所が行った「第4回全国家庭動向調査」で、
「夫は外で働き、妻は主婦業に専念」という考えに「賛成」と答えた既婚女性が
1993年の調査開始以来、初めて増加に転じた。08年7月1日に調査票を配布し、
有効回答を1万192票得た。このうち妻が回答した6870票を対象に分析した。
年齢別に見ると、賛成派は60歳代がもっとも多く半数を超え、次いで29歳以下が47.9%で、
前回調査(03年)を12ポイント上回った。
20歳代女性の専業主婦志向が上昇しているのはなぜか。
日本女子大学現代女性キャリア研究所客員研究員の石崎裕子さんは、
「女性が仕事を通して自己実現を果たすには、依然として高いハードルが存在しています。
若い女性が、仕事を通してキャリアを積み重ねていくことに対して、
希望が持ちにくい状況になっています。
このような将来に対する先の見えない不安感を抱えた中で、
専業主婦という選択が、結婚後も仕事を続けていくことと比べたとき、
若い女性たちにとって、より魅力的な選択肢として浮上しているようです」と話す。
前出の調査で30歳代にも専業主婦志向が目立った。「夫は外で働き、妻は主婦業に専念」
との考えに41.7%が賛成し、前回調査を7ポイント上回った。
就職氷河期を経験した30歳代は、仕事に就くことの大変さを実感している。
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