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★農相 宮崎入り 口蹄疫 駆け足訪問、地元不満
「何のために来たのか」。宮崎県の「口蹄疫(こうていえき)」問題で、30日に宮
崎入りした赤松広隆農相に対し、現場は冷ややかな視線を送った。滞在わずか6時間の
“駆け足訪問”。被害が集中している川南(かわみなみ)町長には、面談の要請さえな
かった。県庁では被害拡大への謝罪の言葉を述べ、全面支援を約束した農相だが、地元
からは「もっと現場の声を聞いてほしかった」と憤りの声が相次いだ。
「農家は涙を流して(牛、豚にワクチンを)注射している。この思いを受け止めてや
ってください。それだけです。大臣、お願いします」
県庁で東国原英夫知事らと会談後、赤松農相が訪れた新富町役場。土屋良文町長は、
農相が「ここが南の防波堤。何とか(感染を)止めてほしい」と話す言葉をさえぎるよ
うに、声を詰まらせながら訴えた。
赤松農相は2回目の宮崎入りだが、2市5町の感染発生地訪問は初めて。その唯一訪
れた新富町でも、町長と15分程度意見交換しただけで引き揚げた。
「せっかく来るなら関係する首長を集めて、特措法を直接説明してほしかった」。面
談の打診もなかったという川南町の内野宮正英町長は憤る。県庁で農相は「与野党一致
して特措法を成立させた」と胸を張ったが、連日対策に追われる内野宮町長は「法律は
できても、実務は市町村。物事を進めるには農家の理解が必要なのに、痛みが分かって
いるのか」と突き放した。
赤松農相は新富町入りする前に、ワクチン接種を終えた宮崎市の畜産農家に立ち寄
り、現状や要望を聞いたという。
高鍋町の畜産農家の男性(57)は「いまさら来て何になるのか」と痛烈に批判。
「農家は無念でならないんだ。現地に入るなら、一人一人に声を掛けてくれないと心は
通じない。たくさん言いたいことがあったのに…」と悔しさをにじませた。
=2010/05/31付 西日本新聞朝刊=2010年5月31日 00:10
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