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心理カウンセラーの遠藤敏郎氏のクリニックには、心のバランスを崩したり、
抑鬱的になったりと、心のカゼをひいた水商売女性もかなりの数通って来るという。
「昔は水商売というと一般女性から見れば特殊な職業だった。
しかし、今はバイト感覚で簡単に始める子がいっぱいるでしょう。
これだけカジュアル化すると、逆に特殊性で持って軽減された擬似恋愛の
負い目のやり場がなくなって来るんですね」
水商売だから当たり前のことが当たり前でなくなってしまった。
かつては、金銭的事情や、ヒモ、ヤクザの情婦、母子家庭など様々な
“特殊”のキーワードがあったが、今はそれがない。
「事情の特殊性も既に特殊でなくなっている。ヤクザの“情婦”なんて
認識はありませんから。彼氏の職業を聞くと、“○○系の構成員?”とか、
“闇金です”なんて平気で答えちゃう。“オレオレ詐欺やってる”とかね」
お水を始める動機付けが希薄なので、店を持つなど自己実現の気概もない。
お金を稼いだ次の展開がない。そんなこともホスト熱を後押しする
理由のひとつに数えられるそう。
キャバをやる理由がないから負い目の行き所がなくなる。
それならいっそ、客の求めるものを与えてしまえばいいのでは?
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