10/05/22 18:35:28 eGaFWr1c0
バカ松、現地行け。
「ごめんね」頭さすり薬剤注射 豚7万4000頭処分 宮崎・川南町ルポ
子豚が吸い付くと、周りの水泡がつぶれて乳房が黒く染まる。
痛いはずだが、それでも母豚は、つめがはがれた足で立とうとし、
乳を飲ませようとする‐。 もう、こんなつらい光景は見たくない」。
養豚場経営者(63)は、感染した母豚の様子がまぶたに
焼きついている。
最初は小さな異変だった。鼻と足から血を流している母豚2頭を
見つけ、家畜保健衛生所に連絡した。そこから爆発的な速さで
広がった。抵抗力が弱い授乳中の子豚は、前日の元気がうそのように
翌朝はあちこちに転がっていた。
数日後に殺処分される豚たちに手渡しでえさをやり、
腹いっぱい食べさせた。処分が始まるまでの8日間を
とても長く感じた。約700頭がいた豚舎は今、骨組みだけが残る。
「畜産は人の命をつなぐために動物の命を奪う仕事。
でもこんな形はいやだ」。別の養豚場経営者(61)は、
数日前に約600頭を処分した。
殺処分は鎮静剤、薬剤の順番で注射する。
若くて経験の浅い獣医師は、針が血管にうまく入らず
「ごめんね、ごめんね」と豚の頭をさすりながら2本目を打った。
眠るようにしゃがみ込み、息絶える豚を見ていて、
涙が止まらなかった。
「これでもうウイルスを出す心配はない。迷惑を掛けんですむ」。
すべてが終わり、悲しみと奇妙な安堵(あんど)を感じた。
埋めた場所は自宅から歩ける距離。しばらくは毎日、
お参りに行くという。