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(>>1のつづき)
「就職氷河期」と重なった団塊ジュニア世代には、いまだ不安定な雇用状況に置かれている人が
少なくない。就職してもなかなか昇給しない。30~34歳の年収をこの10年で比較すると、その
頂点が200万円ほど下がったとの分析もある。
若者の不安定な雇用と所得水準の低さは、さまざまな分野にも影響を及ぼす。例えば年金だ。
保険料を払う余裕がなければ、やがて無年金者や低年金者を生む。さらには生活保護受給の
増大へとつながっていく。
少し前に、「パラサイトシングル」という言葉が話題となった。成人しても同居する親の経済力に
頼り、未婚のままでいる人たちを指す。だが、いずれ親たちは現役を退く。いつまでもこうした
形が続くわけではない。それどころか、未婚者が親の介護をせざるを得ないケースも増え始めた。
ますます結婚どころでなくなる。
今春の就職戦線は例年になく厳しかったが、景気の動向で人生が左右されるのはおかしい。
日本では卒業後に職を探すのは難しい。まずは、何度でも再チャレンジできる社会に改める。
セーフティーネットの強化も急がれる。若者が家庭を築けないような社会が続けば、日本の
未来はない。(論説委員)(以上)