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平野博文官房長官は１５日夜、米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）の移設問題を巡り、
海兵隊ヘリ部隊の一部か訓練の移転先に検討している鹿児島県・徳之島の建設業者や
農業従事者ら８人と、鹿児島市内のホテルで会談した。徳之島側の出席者によると、
平野氏は普天間の機能移転が実現した場合、米軍の使用に向け、徳之島空港の沿岸部の
干潟を埋め立て、滑走路を拡張する考えを示した。
平野氏が鹿児島市入りし、徳之島の関係者と会うのは、１２日の徳之島町議に続き２回目。
会談では出席者から「徳之島に持ってくるなら、振興策を沖縄並みにしてほしい」と要望
があり、平野氏が「検討する」と答える場面もあったという。政府側からは松野頼久、
滝野欣弥両官房副長官も同席した。
鳩山由紀夫首相や平野氏は今月７日、徳之島の３町長と首相官邸で会談したが、町長側は
普天間の機能の一部移転や今後の交渉継続を拒否している。平野氏は１５日夕、別の島民ら
９人とも非公式に会談するなど、説得交渉を本格化。民意を代表する首長や町議会の了承を
得ないまま、島民らとの直接交渉に乗り出した。
出席者によると、平野氏は１５日夜の会談で「日本全体で沖縄の痛みを分かち合いたい。
徳之島にもお願いしたい」と要請。会談後、平野氏は記者団に対し「島民の皆さんから
政府の話を聞きたいということだった。普天間の一部移転について『民意の許せる範囲で』
とお願いした」と説明した。
一方、北沢俊美防衛相は１５日、長野市内であった自身の参院選事務所開きで「５月末に
普天間問題を解決することは私に課せられた大きな課題だ。場合によれば、米国に行って、
ゲーツ米国防長官と最終的な詰めをしなければならない」と指摘。月内にも訪米し、
日米防衛首脳会談を行いたいとの考えを示した。
▽毎日新聞
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