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「教科書を読ませたところ『自ら』を『じら』、『図る』を『ずる』と読んだ」
「『マイナス×マイナス=プラス』を理解できてない」「漢字に弱く、
“へん”と“つくり”を逆に書く。『蝕』が『虫食』になる」
出来の悪い中学生の話ではない。実はこれ、すべて大学生の話。
大学生の学力が低下しているとは聞いていたが、まさかここまでとは……。
「学力低下は二十年以上前から徐々に始まっていましたが、〇六年から急激に進みました。
これは、〇二年度から実施された学習指導要領に沿って、ゆとり教育を受けた世代が
大学に進学し始めたため。今後も“ゆとり世代”の進学は続きますから、
大学生の学力は当分下げ止まりません」(京都大学経済研究所・西村和雄特任教授)
責任は大学にもあるという。「少子化が進み、どの大学も学生集めに必死になっています。
そのため、充分に学力のない学生も受け入れるようになった。
おかげで授業内容は年々レベルが低下。低くしないと、
大半の学生が単位を取れないからです」(慶應義塾大学経済学部・戸瀬信之教授)
大学も無策ではない。「学力不足を独自に補おうとする大学が増えています。
たとえば名古屋市立大学は『学習室』を設置して数学の補習を、
聖学院大学は入学前に十一日間も指導をしています」(教育雑誌記者)
それで補えるのか?「当然、十一日間で高校までの“積み残し”をすべて補うことはできません。
この指導は勉強そのものを教えるというよりも、勉強の仕方や意欲、
習慣を身につけさせるのが目的です」(聖学院大学)
レベルは低下しているのに、各大学とも偏差値が高いままなのはなぜ?
「それにはカラクリがあります。まず、充分に学力のない学生をAO入試(書類や面接で合否を判定)と
推薦入試で拾い上げます。すると一般入試の定員が減り、競争率が上昇。大学の偏差値は上がります。
これでは一般入試を受ける真面目な学生にだけしわ寄せが及び、大学のレベルは落ちる一方です」(戸瀬教授)
まさに自縄自縛。ちなみに、ゆとり世代の大学生のため解説しておくと、この四字熟語は「じじょうじばく」と読む。
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