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鳩山由紀夫首相が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で沖縄入りした4日の数週間前の4月上旬。
民主党の小沢一郎幹事長とルース駐日米大使が東京都内で極秘に会談した。ルース氏側からの申し入れだった。
「『鳩山首相は信用できない。岡田克也外相じゃ話がまとまらない。北沢俊美防衛相じゃ話にならない』と大使は言っていた」。
小沢氏は4月18日、盛岡市内で会食した複数の関係者に会談内容の一部を明かした。
◇先月上旬、打開求め
ルース氏が小沢氏に接触した背景には、普天間問題の混迷にいら立ちを募らせる米側が小沢氏に打開への期待を寄せた、
との思惑が透けて見える。しかし、小沢氏は4月末、「幹事長の剛腕を期待しているのだから」と行動を促す側近の
高嶋良充参院幹事長にも「いまさら遅い」と答え、「首相はまったく相談に来ない」と冷淡だった。
ルース氏の接触は、昨年11月の日米首脳会談で「信頼して」とオバマ米大統領に告げながら指導力を欠く
首相への不信感と同時に、米側が民主党政権の「司令塔」を探りあぐねている現状も改めて浮き彫りにした。
アジアのある外交官は「日米同盟がぐらつくことはアジア・太平洋の利益にならない」と普天間問題の迷走を心配する。
こうした懸念は日本政府や米政府に数多く伝えられ、米側も事態を放置できない状況に陥っている。
5月10日2時35分配信 毎日新聞
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