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★【すごいぞ!ニッポンのキーテク】ポリエステル繊維もエコ 帝人が省エネ新技術
ナイロン、アクリルと並ぶ3大合成繊維の一つに数えられるポリエステル繊維で、帝
人ファイバーが新たな染色技術を開発した。発色が良く色落ちしにくいといった染色性
の良さと、高い強度を兼ね備えたのが特徴。しかも、製造時の二酸化炭素(CO2)排
出を大幅に減らせる。ポリエステルは合成繊維全体の生産量の8割以上を占めるだけ
に、繊維産業の「エコ化」も促しそうだ。
ポリエステル繊維を後染めする方法は大きく分けて2通りある。そのうちの1つは
「カチオン染色」と呼ばれ、染色性の良さから幅広い用途に使われている。ただ、これ
までは130度・1.3気圧の高温・高圧下で染めるのが一般的。高温で劣化しやすい
ウールやシルクなどの天然繊維と混ぜるのは難しかった。100度・1気圧以下の常温
・常圧下で染色する方法もあるが、通常のポリエステル繊維に比べ強度が2~3割落
ち、激しい動きを伴うスポーツウエアなどには採用しにくかった。
そこで、さらなる応用範囲の拡大を目指した同社は、糸を作る際に新規開発した「カ
チオン可染ポリエステルポリマー」を使うことで常温・常圧下の染色を可能にしたほ
か、染色性と強度を併せ持つことに成功。デザインや質感、色の選択肢を大きく広げ
た。同社の重村幸弘商品開発グループ長は「まさに万能の技術」と胸を張る。
常温・常圧下で染色すれば、製造時の消費エネルギーが減る。高温・高圧下に比べ、
電力や蒸気などの消費エネルギーは30%、CO2排出量は25%それぞれ減らせると
いう。染色工程のエネルギー使用量は膨大なだけに、環境負荷低減への効果は大きい。
再利用が可能な点も環境にやさしい繊維といえる。
(続く)
■ソース(産経新聞)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)