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(>>1の続き)
もっとも、六本木で今もお金持ちはベンツやBMW、ポルシェといった外車に乗っています。収入に見合っているのだから、
それはそれでいいと若者は考えるのです。
―男の憧れの象徴だった車はどうですか。
松田 車が必要な地方は仕方がないとしても、交通の便のいい都心で、ローンを組み駐車代を払って車を持つ、
なんてかっこ悪いこと。安くて燃費がいい「K4(軽自動車)」でいい。こうした意識は相当浸透しているようで、
東京・六本木の交差点で若者がK4に乗っているのをよく見かけます。しかも女の子を乗せていました。
昔じゃ考えられない。背伸びして車を買うのが当たり前だった世代からすると驚愕の光景です。もっとも、
六本木で今もお金持ちはベンツやBMW、ポルシェといった外車に乗っています。収入に見合っているのだから、
それはそれでいいと若者は考えるのです。
―今後、こうした消費行動は広がる?
松田 実は世界的な傾向なんです。米ニューヨークの記者から取材を受けた時の話です。豪華な家や車にこだわる、
欲望むき出しといってもいいアメリカでさえ消費行動に変化が起きているといいます。今は日本のバブル後の
消費行動がかっこいいと思っていて、日本に学べ、ともてはやされていると聞きました。
アメリカやヨーロッパでは「日本式」が共感を持たれていますが、中国や韓国はかつての日本のように「ブランド大好き」。
ここを除けば日本の若者が世界の消費傾向をリードしているんじゃないでしょうか。
―この世代にモノを買ってもらうにはどうしたらいいのでしょうか。
松田 最近、若者に売れたといえば、日本コカ・コーラのミネラルウォーター「い・ろ・は・す」やサントリーのウイスキー「角瓶」。
液晶テレビはどんどん値下がりしていますが、若者のうけはイマイチだそうです。若者が好きなのは、お笑い番組。
高画質で大きな画面は必要ない。ワンセグで見ればいいと思っているからです。
「自分たちの気持ちを代弁してくれるもの」「他人にスマートだと思われるもの」を買いたいので、
ただ「安い」というだけでは選んでいません。若者がモノを買わない理由をどう解釈し、
分析するかで、売れるモノ、売れないモノの明暗が分かれる。
(続く)