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・米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題をめぐり、水面下で日米の激しい
“攻防”が行われている。鳩山政権への不信感を募らせるオバマ米政権が、協議内容の漏洩
(ろうえい)に厳重抗議する一方、5月末決着に向けて追い込まれた鳩山政権は、責任回避の
ため首脳会談の記録を残していなかったことが、日米当局者らの話でそれぞれ明らかになった。
米政府が日本側に対し、情報管理を徹底するよう強く抗議したのは、海兵隊の地上部隊とヘリ部隊の
駐留場所の距離を「65カイリ(約120キロ)以内」とするよう米側が求めている事実を、日本の
政府高官が明らかにしたためだ。
米政府は在京米大使館を通じ、「海兵隊の運用という軍事機密にかかわる問題」を逐一公表しないよう
外務省に厳重抗議した。普天間飛行場の移設先について迷走を続けているうえ、協議内容を公表し
混乱に拍車をかける日本政府の稚拙な対応に、米側は「怒り心頭」(日米関係筋)だという。
日本政府は米側のこの要望について「知りません」(北沢俊美防衛相)、「(海兵隊の)運用上の話が
外に出回るということはガセ(ネタ)=いい加減な情報=ではないか」(平野博文官房長官)と否定している。
今回、米側が激しく反発したのは、漏れた情報が海兵隊の運用という軍事機密にかかわる話だった
だけでなく、鳩山政権が進める普天間飛行場の移設先の見直しが頓挫した場合、「米側に責任転嫁
されることを警戒しているため」(日米関係筋)だという。
実際、鳩山由紀夫首相は谷垣禎一自民党総裁との21日の党首討論で、「地元より米側に理解
されるかどうかだ」と述べ、移設先が決まらない迷走の一端が米側にあるかのようなそぶりを強く
にじませた。
米側にしてみれば、責任を転嫁される事態となればキャンプ・シュワブ沿岸部という現行案に落ち着いた
場合にせよ、普天間飛行場の継続使用となった場合であれ、米軍に対する地元の風当たりはいっそう強まる
ことは不可避で、部隊運用にも影響が出かねないとの懸念がある。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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