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引きこもりの高年齢化が進む。愛知県豊川市で家族5人が殺傷された事件は24日、発生から
1週間が経過した。この事件では約15年間、働かずに自宅で過ごしていた長男(30)が
殺人容疑などで逮捕された。民間の調査でも、引きこもり当事者の平均年齢は30歳を超え、
将来に不安を抱くなど対策は急務だ。ある当事者は語る。「僕は相談に乗ってくれる人がいて助かった」
ジーンズに青いワイシャツ姿。二十歳から引きこもりを続ける愛知県内の男性(37)は
平日の午後、取材に応じてくれた。「豊川の殺人事件をニュースで見て7年前の夜を
思い出した」。30歳の時の「爆発」を振り返った。
「何でオレの気持ちが分からない」「オレだって一生懸命、仕事を探してたんだ」。
居間にいた両親に大声を出した。暴れたくなる衝動を抑え、自室に戻った後、
着ている服を引き裂いた。
学生時代の友人は、仕事を持ち、結婚し、子どもが生まれていた。夜、眠れずに、
「このまま、自分は置いていかれるのか」と焦っていた。
引きこもりのきっかけは、離職だった。専門学校で医療事務を学び、介護施設に就職した。
仕事に慣れず3カ月で解雇された。両親は顔を合わせる度に、「次の仕事を探しなさい」。
だが、応募した30社すべてが不採用に。「勇気を出して受けているんだ」
離れにある自室で、親がいないタイミングをうかがって食事をとった。
昼間は繁華街をぶらつくか、自室で過ごした。インターネットを始め、通販で音楽の
CDを買ったり、ゲームをしたり。豊川の事件で、容疑者がネット通販にのめりこみ
借金を重ねたと聞き、「彼には、ネットが社会との接点だったのでは」とみる。
*+*+ asahi.com 2010/04/25[09:44:30] +*+*
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